精神障害で休職しよう思ったら、知っておきたい制度と手続き【休職の申請】

精神障害で休職しよう思ったら、知っておきたい制度と手続き

うつ病、不安障害、適応障害などの精神障害は、特別な病気ではなく誰でも発症するかもしれない身近な病気です。このコラムをご覧の方の中にも「一度病院へ行ってみようかな」「病院で精神疾患と診断されたけど、今後の仕事をどうしようかな?」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

では、精神疾患を理由に会社を一度会社を休んでみようと思った時、まず何をすべきなのでしょうか。

休職への手続きや、休職前に確認しておきたいことなど、知っておくと安心できる情報があるだけで、少し不安を取り除くことができるかもしれません。
今後の仕事のあり方を考える上で、ぜひお役立てください。

目次

1.精神疾患かも、だれに相談すれば良い?

2.精神疾患なのか詳しく知りたい、何科を受診すれば良いのか?

3.休職をすることになったら知っておきたい支援制度

4.休職するときの手続きについて

5.まとめ

1.精神疾患かも、だれに相談すれば良い?

①心の病?精神疾患と仕事についての相談窓口

仕事をしながら心の不調を感じている人、または精神障害と診断された人にとって、今後の仕事のあり方は悩みの1つ。
けれども、職場や上司には相談し辛いと感じるかもしれません。

だれにも利用できる「仕事の悩み」や「心の病」に関する相談窓口ががあることをご存知ですか?
以下の支援やサービスを活用してみることで、悩みが少し解消されるかもしれませんね。

■無料電話相談「働く人の悩みホットライン」
職場や暮らし、家族のことなど働くうえでのさまざまな悩みを相談できます。

電話番号:03-5772-2183
開設時間:月曜日~土曜日 午後3時~午後8時 (祝日・年末年始除く)
相談料:無料(通話・通信にかかる料金は相談者負担)
相談時間:一人1日につき1回30分以内
運営:一般社団法人日本産業カウンセラー協会

詳しくはこちらへ
■働く人の「こころの耳電話相談」
こころの悩みや人間関係の悩み、仕事の悩みについて、労働者やその家族、企業の人事労務担当者の相談を受けています。

電話番号:0120-565-455
開設時間:月曜日・火曜日 午後5時~午後10時
土曜日・日曜日 午前10時~午後4時 (祝日・年末年始除く)
相談料:無料
運営:厚生労働省

詳しくはこちらへ

※メールで相談できる働く人の「こころの耳メール相談」もあります。
詳しくはこちらへ
相談できる場所があることは心強いですね。
ただ、どちらの相談窓口も治療中の是非の判断など医療行為にあたる内容や法律など専門知識を有する相談は行っていません。ご注意ください。

2.精神疾患なのか詳しく知りたい、何科を受診すれば良いのか?

体の不調が、体調の変化や病気によるものなのか、こころの病気なのかというのは判断が難しいかもしれません。しかし、全身の状態を診断しても原因が見つからない場合や、ご自身で思い当たる原因がある場合は、精神科を受診してみてもよいでしょう。

精神科にも、それぞれ特徴があるようです。
■大学病院の精神科
・精神科医の数が多く、教授をはじめ専門領域に通じた医師が勤務していて、複数の意見が診療に反映され、入念な診断、治療方針を得ることが可能になります。
・医療保険に算定されていない最新の検査や治療を受けることができることもあります。

■総合病院の精神科(大学病院以外)
・病棟がある場合は、比較的熟練した精神科医が2~3人と若手の医師1~2人の構成であることが多いです。
・他の診療科との連携が密なことが多く、体の病気も抱えた方が診療科間の連携のある治療を受けやすいというメリットがあります。

■精神科病院(国立、公立、私立)
・精神症状や行動の問題が重症な方の対応に長じた精神科医が複数勤務しています。
・精神科救急対応をしている病院や、設備が整った病棟に改築した病院も増えています。
・デイケアが充実している病院が多いので、ある程度の期間、リハビリテーションを行うには適していることが多いです。
・ケースワーカーや作業療法士などのコメディカルスタッフも充実しています。

■精神科診療所(メンタルクリニック)
・ある程度の経験を積んだ精神科医が一人で診療をしていることが多いです。画像診断等の検査も総合病院等と連携していることが多いので、診断に関して他の精神科医療機関に遜色はありません。
・受診が気軽にできる雰囲気になっています。
・交通の便が良い場所にあることが多いです。
・土曜日、平日夕方まで診療をしているので自分の都合に合わせた受診が出来ます。
・デイケアが充実している、心理療法士のカウンセリングが受けられるなど、クリニックごとの特徴があります。通常の外来診察はクリニックで行い、別の医療機関のデイケアを利用することも出来ます。

このように様々な特徴がある精神科医療機関に、医療保険で自由に受診できるのは海外にない優れた点です。
一方で、救急診療の体制など、医療機関同士の連携がまだまだ出来ていない地域もありますので、それぞれの医療機関、精神科医の連携をさらに良くして行くことも、精神科専門医の役割だと思っています。

引用: 公益社団法人 日本精神神経学会
各医療機関の特徴をよくご覧になり、ご自身の症状や生活スタイルに合わせて、医療機関を選んでみるのが良いようですね。

3.休職をすることになったら知っておきたい支援制度

精神疾患の症状により、仕事に支障が出る、仕事をするのが辛い時には、休職してしばらく仕事を休んだ方が良い場合があります。また、医師の診断により、長期的な治療が必要で休職せざるを得ない場合もあるかもしれません。

休職した場合に心配になるのが「お金のこと」。
収入がなくなるのでは?
どうやって生活していけばよいの?お金が心配で治療ができないのでは?

そんな悩みに備えた、支援制度や各種手当があるのをご存知ですか?
知っていれば、今後の休職中の生活に対する不安も少し解消されるかもしれません。

休職中の支援制度、各種手当については下記のコラムで詳しく紹介しています。

企業の制度だけでなく、活用できる国や自治体の制度、各種手当があることを知っていますか?
知っていることで少し安心できる、各種手当や給付制度などについてまとめてみました。

引用:精神障害で休職、でも心配なのはお金のこと。収入はどうなるの?【お金の悩み】

4.休職するときの手続きについて

では次に、実際休職することになったら、何をすれば良いのでしょうか?
確認すべきことと、手続きの方法について解説していきます。

①手順1:「年次有給休暇」や「休職制度」があるかどうかを確認

年次有給休暇」は、法定休暇といって労働基準法第39条により定められた休暇の1つ。賃金が支給される休暇のことです。いわゆる「有給休暇、有給、有休」といわれるものです。 年次有給休暇が付与されるには、特定の条件が必要ですが、ご自身の有給があるようでしたら取得するのも1つです。年次有給休暇を取得して休めば、その期間中は賃金が支給されます。

休職制度」は法定外休暇の1つで、労働基準法や労働契約法などの法律で義務付けられている制度ではありません。つまり全ての会社が「休職制度」を定めているわけではありません。

まずは、自分が勤めている会社に「休職制度」があるかどうかを確認しましょう。 また、「休職制度」があったとしてもその内容は異なります。一般的に休暇期間は3ケ月から3年とされていますが、ご自身の会社に確認しましょう。またその期間の給与の支払いについても会社により異なります。そちらもきちっと確認しておきましょう。

活用できる制度が働いている会社にあれば、会社に相談してみると良いでしょう。

②手順2:医師から診断書をもらう

精神疾患の多くは心の病。会社の上司や人事にとって、本人からの訴えや外見だけでは、本当に働くことができない状態なのか判断するのは、難しいかもしれません。

そのため、休職を申請する場合には、診断書の提出を求められることが一般的。ほとんどの会社では就業規則に明記されています。

提出を求められた場合に備えて、可能なら専門医師の診察を受け、診断書をもらっておくと良いでしょう。

③手順3:上司に相談する

次は、会社サイドへの報告が必要です。
休職後の復職などを考えると、まずは自分の直属の上司に話を通しておいた方が良いかもしれませんね。

自分の症状や診察の結果などを交えながら、上司にどれぐらいの期間休職したいのか、年次有給休暇を取得するのかなど、今後について相談しましょう。今後の仕事のあり方について、アドバイスをもらえるかもしれません。

ただし、直属の上司には話しづらいという場合もありますよね。

そんな時は、1章でご紹介した「働く人の悩みホットライン」に相談するのも良いでしょう。
また会社によっては、内容を口外しない約束で相談ができる専門窓口が設けられている場合もあります。
休職するまでの手続きの手順や方法についても、話しづらい上司への配慮も考慮しながら進めてくれるかもしれません。

④手順4:産業医の診断を受ける

会社によっては、産業医の診断が必要な場合があります。産業医の診断を受ける場合は、予めもらった医師の診断書を持っていくと良いでしょう。

産業医が会社にいるかどうかは、会社の規模により異なります。

産業医とは、事業場において労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導・助言を行う医師を言います。労働安全衛生法により、一定の規模の事業場には産業医の選任が義務付けられています。

引用: 日本医師会 認定産業医

⑤手順5:人事部に伝える

休職申請の手続きや提出先は、会社により異なります。
上司に伝えるだけで進められるときもあります。しかし多くの場合は、休職届などの会社にある所定の申請書類を、人事に提出する必要がもあるのではないでしょうか。
また、提出にともない人事担当者との面談が必要な場合もあります。上司に話しづらいとか、職場に問題がありこころを病んでいる場合は、直接人事に相談することもあるでしょう。

このように、ご自身の症状や精神疾患を患った経緯により、休職までの手順は異なります。休職後の復職を考慮しながら、どのような手順が良いか考えてみると良いですね。

5.まとめ

精神疾患の症状を自覚することもあります。また、家族や友達など周囲の人たちから指摘されることもあるでしょう。少しでも不安を感じたら、精神科や心療内科を受診して専門医の診断を受けてみると安心できるかもしれません。そして、仕事についても休職するかどうかを医師と相談と良いでしょう。

休職により収入が途絶えることが不安で、無理して仕事を続けると症状がさらに悪化することもあります。まずは一人で悩まずに相談することが大切です。そして、様々な制度を活用しながら、ご自分のペースで症状が改善されることを願っています。



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