不安障害は、ある状況に対し過度な不安を感じ、体も心も緊張してしまう心の病です。不安障害の原因が仕事にある方や、症状があらわれることにさらなる不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、
「急に仕事に行けなくなったらどうしよう」
「自分の状況を職場の方々は理解してくれるだろうか」
「この状態で働き続けることができるだろうか」
といった悩みはありませんか?
このコラムでは、不安障害のある方が、症状とうまく付き合いながら働くためのポイントや仕事の選び方をまとめました。
実際に不安障害と付き合いながら働いている方から寄せられた口コミをもとに、アドバイスを紹介していきます。仕事との向き合い方のヒントにしてください。
「体調を壊しても休むことも許されず、家族が激怒していたほどです。私の前に数人が仕事を辞めて、業務はさらに過酷になりました。」
「給料に見合わないほど忙しく、求められるスキルが高い。休みが取りにくい。」
「いじめが酷くて大変でした。周りの人も聞いてくれる人が全くいませんでした。友達もいないし聞いてくれる人もいないため、ストレスがたまっていきました。」
「直属の上司からのパワハラがひどく、その対応で、スタッフ同士がぎくしゃくしていた。 パワハラに直接あった一人になってしまった。」
「大変なことが多く拘束時間が長いため、割に合わないと思いました。」
「ボーナスのウエイトが高く、年収が安定しない。」
「社員を教育する体制が全く整っていないし、上司によるパワハラがひどかった。」
「新人が来ても仕事を教えず、できなければ恫喝や無視などが起こる。自分がそうならないように、他のスタッフは見て見ぬふりをしていた。一種のいじめです。」
「人に対して極度に緊張感、恐怖感、不安感を抱くので、職場の人とうまくコミュニケーションが取れない。そのため、仕事に関する相談をしづらい。職場の人と目が合っただけで緊張してしまうため、本来の仕事に集中できない。」
「精神障害を持っています。社会全般不安症です。会社で働きたくてもそこまでの道のりが不安になります 現在は在宅勤務をしています。また、ストレスが溜まると耳鳴りやイライラが募り、脱力感が出ます。」
「自分の体調や通院に合った勤務スタイルを会社が公認してくれたり、通院に同行して一緒に状態を確認してくれたり、何よりコミュニケーションを大事にしてくれた。」
「辛い時、上司や同僚に相談できました。みんないい人です。和気あいあいとしています。」
「月に一回、健康管理室の保健師と面談を設定してもらえる。周りも病気を理解していて、適度に放っておいてもらえる。仕事量が少なく、残業がほとんどない。」
「勤務時間・出勤日数を特に配慮してくれた。医師の「過労を止めるように」のアドバイスから業務量を減らしてくれたり、お客様と対話する時間を調整してくれたりして、効率の良い場所で勤務ができたと思う。」
「仕事の量や納期が間に合わず息詰まったときは、職場のメンバーはとても優しく接してくれた。病気に対する差別もなく、居心地がよかった。同じ部署の人も「辛くなったら早めに相談してね。」と言ってくれ、そのおかげで他の人と同じように、週5日フルタイムで安心して勤務できました。」
「みんな理解してくれて、協力してくれた。電話を取らないようにしてくれた。」
「面接の際に持病があることを事前に伝えておいた方が、その後何かあったときに会社への負担が少なく、自分もあまり気負わなくて済みます。反対に持病のことを言った際に渋るような会社は、もし入社したとしても、良い方向には進まないことが多いので、面接の対応でこの会社は病気や障害を持つ人にも配慮してくれるかどうかを見極めてください。」
「オープン就労の場合は、病気の症状を詳しく伝えるのがよいと思います。」
「病気のことを話すのは勇気がいると思いますが、理解を得るのは難しくても、きちんと最初から話をして、自分がこうしていきたいという気持ちは伝えた方がいいと思います。」
「自分はどんな人か、何をしたいか、何を優先させたいか、を事前にしっかり確認して、その上で各企業の条件を加味して決めた方がよい。特に病気を持ってる人などは、自分のハンデを把握して仕事を選ばないと苦しくなる。」
「自分の障害に向きあいしっかり理解することです。どんな症状が出るのか、それが出たら仕事にどんな影響が出て、周りにどんな影響を及ぼすのか、自分でできる対策はあるのか、などです。自分が理解した上で、障害のことを会社に伝え、協力体制を交渉することです。」
「面接などで自分の特性を伝えることと同時に、それが企業の望むことと合致するのかを受ける側も見極める必要があると思う。」
「会社の採用担当者に障害の特徴を聞かれたときに、説明をうまく話せるように、あらかじめ紙などに書いてまとめておくと、面接のときなどに困らない。面倒がらずに準備をきちんとするといいと思います。」
「自分の状態をしっかりとモニタリングして、できることとできないことをしっかりと仕分けしておくことが必要だと思います。そして、その点をしっかりと職場担当者に伝えることが必要だと思います。まだまだ理解が少ないので、具体的に何ができて何ができないのか、伝えなければならないと思います。」
「仕事内容はちゃんと調べておかないと、思っていた仕事と違うということで苦しむのは自分です。入社する前に、会社側が障害への配慮をどこまでしてくれるかをきちんと確認しておくことが重要です。」
「仕事内容を簡単に記入した求人票もあるので、必ず職種と仕事内容を確認した方がよいです。大丈夫と自分で勝手に判断してしまうと、入ってから困ることになります。」
「勤務先への交通手段、福利厚生が整ってるかどうか。人員が足りてるかどうか。有給が本当に取れるのかどうかを確認しましょう。自分の体は自分で守るしかないのです。」
「できることなら、職場をしっかり見学できて、自分ができる仕事かを確認できたら素晴らしいです。~中略~自分が続けられそうな仕事内容をしっかりチェックすることが何より大事だと思います。」
「職場の雰囲気はしっかり見ておいたほうがいいと思う。福利厚生がしっかりしているかも調べておくと良い。休日がしっかり確保されていることが大事ですね。休みがないと、やはり病んでしまう。」
「理想は、自分の仕事を具体的に事前に教えてもらうだけでなく、見学や職場体験で自分の仕事を体験し、上司や環境を確認しておけると良い。そして、何かあったら、相談できる環境が保証されているのかも確認しておけるとよいと思います。」
「職場の環境が一番大事だと思うので、事前にどんなところか下見に行けたら行った方がよいと思う。 また、仕事の内容も掲示しているものとは少し異なることがあるので、注意が必要。 勤務以外の勉強会などが夜遅くにある会社もあるので、そのあたりも確認したほうがよい。」
「職場の人の迷惑にならない、細く長く働ける職場がいいと思う。クローズでも働きやすいところがあればクローズでもいいし、自信がなければオープン就労がいいと思う。どちらにもメリット、デメリットがあると思うので、熟考して働いたほうがいいと思う。できれば、ダメだったらしょうがないくらいの気負わない気持ちでいたほうが楽だと思う。」
雇用形態には、一般枠と障害者雇用枠があります。
「ハローワークの能力開発機構による、設計のための勉強を半年間受けた。 それにより得た知識が就職の際に大変役に立った。」
「年に数回、経営コンサルタントの方が面接をしてくれていた。不安な点や、改善点、生活の悩み、仕事の悩みをよく聞いてくれた。」
「面接時のアドバイスやフォローをしてもらいました。」
「人の顔色が気になるのだけれど、仕事を覚えることが大事と言い聞かせて仕事している。」
「なるべくイヤホンで音楽を聴いて、周りを見ないようにしたりしています。」
「根詰めて仕事をしてしまうので、適度な時間をとって、愛犬と散歩に行ったり、飲料を飲んだり、ストレッチをして気分転換を図るようにしています。」
「短時間就労にして、適度に休憩を入れる。できないことは他の方にお願いする。」
「仕事は無理だと思ったら上司や夫に相談している。休暇をもらい、ゆっくり休む。」
「なるべく周りに障害のことを話し、協力してもらっている。」
「手帳に『できたこと』を記入していく。 自信につながり、症状の緩和にもつながる。」
働きやすい環境を得る工夫も大切ですが、仕事に対するモチベーションも不安障害の症状を緩和する手段の一つになり得ます。仕事にやりがいを感じることは、精神的にもプラスに働くでしょう。障害、病気のある方の企業や仕事に関する口コミサイト「アンブレ」を運営中。 丁寧な取材や口コミの分析を通して、病気や障害の特性に配慮した働き方や仕事との向き合い方を提案。理想の職場に出会うための、そしてより働きやすくなるための情報を発信しております。障害や病気があってもぴったりの仕事を。