目次
3. 双極性障害(躁うつ病)の方にとって満足度が高い職場とは
双極性障害(躁うつ病)のある方は、向いている仕事や無理なく続けられる適職を求めて、転職を考えることはありませんか?
仕事は、躁とうつによる気分の波を考慮しながら選びたい。だからこそ、転職活動は慎重に進めたいものです。
今回は、働いている双極性障害(躁うつ病)のある方358人の口コミから、おすすめの仕事を業界や職種などに分けて調査・分析しました。
また、障害者雇用の専門家 水谷愛さん(精神保健福祉士、公認心理師)にもアドバイスをいただいています。
同じ双極性障害(躁うつ病)と言っても、症状や働き方により悩みはそれぞれです。ご自身の特徴と見比べながら、仕事との接し方や転職のヒントにしてみてください。
同僚たちが障害のある人の事をよく理解してくれて、急な体調の変化にも柔軟に対応し手助けもしてくれました。自分に障害があることを隠す必要もなく、差別なども全くなくとても勤めやすかったです。
小売・流通・商社系、医療・介護・福祉、男性
満足度は人それぞれ違いがあるので何とも言えないが、私が嬉しく思ったのは、社長をはじめ職場の同僚たちが病気に対して理解を示してくれていたことです。少し体調が悪いことを伝えると、「休憩室で休んでいてもいいよ」と言ってもらえたり、民間の支援も入ってはいたので経過を見に来てくれて、会社と私の間を繋ぐ支援をしてくれたりと助かりました。
メーカー・製造系、軽作業、男性
障害があることを認めてくれた上で、それ以前のキャリアを生かす仕事をさせてくれ、責任のあるポストを用意してくれたから。調子の悪い時には休みをとったり病院に行ったりすることを優先させてもらえた。
IT・通信・インターネット系、人事・経理・総務・企画
上司も後輩も私のことや病気のことを理解してくれていて、気持ちを楽にして働くことができています。また、勤務形態についても、私に合わせて考えてくれます。
IT・通信・インターネット系、エンジニア・技術職、女性
躁とうつが交互にきて、周囲を振り回したり、「仕事を辞めたい」「しんどい」「この世がなくなったら楽になるのに」と感じて同僚に話したりしたときに真剣に受け止めてくれるため、障害に対する理解があると感じています。私のために、上司が何度も勉強会を開いて職場の理解が得られるよう努力してくれました。
サービス・外食・レジャー系、医療・介護・福祉、男性
ある程度自分のペースで仕事ができる。体調が悪いときに無理に出社する必要がなく、自宅で作業する事も可能。
総合商社、技術系
仕事上のことをきちんとしていれば、プライバシーに干渉されなかった。平日休みやすいので病院通いも楽でした。1つの場所にじっとしているよりも、ちょこまか時間を見つけて掃除したり、材料の仕込みをしたりしてあっという間に時間が過ぎます。
女性、外食・フード、接客
わざわざ会社に出かけなくてもいいし、面倒な人間関係に悩まされることもなく、業務の連絡はネットで済むので気が楽です。
男性、ソフトウェア・ハードウェア開発、コールセンター・オペレータ
同僚たちがいい人で、仕事に関することなら何でも丁寧に何度でも教えてくれる。
事務
同僚たちがとても優しかった。人間関係が良かったので居心地が良かった。
不動産・建設・設備系、医療・介護・福祉、女性
スーパー家庭教師になって授業を無理してこなさなければならなくなり、医師から休養するように言われた。戻るともとの仕事量。事務所の人が余計なことを親御さんに話してしまうことや、難しい生徒さんを担当することになり、やめる羽目になった。
教育・教師、塾講師
セールス目標に届かないと帰れない。休みの日まで仕事の事を考えすぎて体調を悪くした。
男性、食品・化粧品、運転手
忙しすぎる。残業多すぎる。サービス残業が普通になっている。昼食時間もない。辞める人、病気になる人が多すぎる。
自動車・運輸・輸送機器、サーバー障害対応
結局、障害を理解してくれる同僚が少なかったため、孤立してしまい退職しました。
女性、医療・医薬、医療関係
病気になるまでは普通に働けていたが、発病後に復帰してからは特に病人扱いをされず、逆に普通の人以上に負荷をかけられ、どんどん病状も悪くなり、入退院を繰り返すようになった。 最後は体力のない私に不向きな現場作業のみの部署に異動させられて、ひどい目に合わされ辞める他なかった。
団体・連合会・官公庁、公務員
病気を理解してもらえず、ずる休みをしているとか、やる気がないと思われていた。
女性、メーカー・製造系、事務
職場の同僚たちは皆さん優しく、わからないことは丁寧に教えてくれた。また、障害を公表してからは体調を気遣ってくれたことも多く無理せず働けた。残業も少なく、過度な負担がかかることもあまりなかった。
女性、小売・流通・商社系、接客
人間関係が良好なので躁うつの波があっても隠しやすい。 就業場所が自宅から極めて近いので一人になる時間が多く確保できる。また、就業時間が11時から20時過ぎと夜側にずれ込んでいるので、具合が悪く時間ぎりぎりまで逡巡していてもなんとか始業に間に合わせることができる。
小売・流通・商社系、軽作業
幸いフレックスタイム制を採用している企業で出勤時間の調整ができたため、体調と相談しながら勤務できた。
男性、ゲーム、接客
フレックス勤務なので、自分でスケジュールをある程度調整できることが一番助かりました。サポート体制を整えてくれたり、通院を認めてくれたりしたのはありがたかったです。
女性、デザイン・出版・印刷、WEBディレクター
チームではなく1人で行う作業なので、周りを気にすることなく自分のペースで仕事ができる。
サービス・外食・レジャー系、清掃
一度会社で激しい過呼吸になってしまい迷惑をかけた時、社長が今後に備えて過呼吸の対処法を聞いてくれた。それを他の社員にも説明し「次に起こったときはこうしてやってくれ」と言ってくれた。
女性、小売・流通・商社系、デザイナー
極力電話応対を控えさせてもらっていたり、体調が悪い時には休憩スペースにて休ませていただいたりしていた。
女性、専門商社・デザイナー
以前期間雇用で務めていた障害者団体の専務が、私を気に入ってくれてその方の紹介で就職しました。
女性、医療・福祉・介護、経理
友達に紹介してもらったことがきっかけで入社しました。求人サービスは特に使用していません。
女性、サービス・外食・レジャー系、接客
求人サービスは利用せず、友人に紹介してもらい入社した。紹介入社という事で採用されやすかった。
女性、サービス・外食・レジャー系、一般事務
今度は就労移行支援へ移りました。ここでは、面接の受け方や社会の仕組み、社会人としてのマナー等を教わりました。就労移行支援の繋がりで入社することになりました。
就労移行支援施設利用、男性、メーカー・製造系、軽作業
ハローワークの精神障害者雇用トータルサポーターに登録して、履歴書の書き方から面接のしかたまで訓練して頂きました。面接にも同行し、私の障害を会社側に説明してくれました。
ハローワーク・就労移行支援施設利用、男性、サービス・外食・レジャー系、警備
仕事内容や勤務地などは自分で選んだ上で、一人の担当者に就労開始までサポートして頂きました。電話で面接の練習をしてくれたおかげで、自信を持って面接に臨むことができました。
人材紹介会社利用、男性、教育、企画・立案