潰瘍性大腸炎のある方におすすめする仕事探しのポイント

潰瘍性大腸炎のある方におすすめする仕事探しのポイント

潰瘍性大腸炎は、突然の腹痛に襲われたり、食事制限が必要になったりする難病です。腹痛が心配で思うように仕事ができない、トイレに何度も行くことを職場の方はどのように思うだろう、と不安になることもあるのではないでしょうか?

この記事を読んでいる方の中には、潰瘍性大腸炎を抱えながら求職活動をしている方や、会社での働き方、仕事復帰などを考えている方もいるでしょう。

今回は、口コミを参考に、潰瘍性大腸炎のある方が転職活動を成功させるためのポイントや、向いている仕事についてまとめました。
障害者雇用の専門家 中村旬さん(社会福祉士)にもアドバイスをいただいています。

働き方の参考にしたい企業や、潰瘍性大腸炎のある方におすすめの求職サービスなども紹介していきますので、ぜひご覧ください。

*この記事は中村旬さんに監修していただきました
中村旬さん

社会福祉士(ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)、介護支援専門員。製薬会社にて勤務したのち社会福祉士の資格を取得、専門学校教職員を経て、協同組合にて通所介護事業所の管理者・生活相談員や福祉用具貸与事業所福祉用具専門相談員、生活困窮者支援員を経験。精神障害のある方を対象にした介護職員初任者研修を運営し、講師も務めた。現在はコミュニティ施設運営、放課後等デイサービス運営、介護職員初任者研修講師等。「月刊デイ」への寄稿や社会福祉士全国大会での発表経験あり。


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目次

1.潰瘍性大腸炎とは

2.潰瘍性大腸炎のある方が仕事で悩むこと

3.潰瘍性大腸炎のある方が安心して働ける職場環境

4.潰瘍性大腸炎の方におすすめの企業・業界・業種

5.面接のポイント

6.入社後に心がけるべきこと

7.転職や就職を成功させるためにすべきこと

8.専門家からのアドバイス

9.最後に

1.潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とは
    潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の 炎症性疾患 です。特徴的な症状としては、下血を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。この病気は病変の拡がりや経過などにより下記のように分類されます。

    1)病変の拡がりによる分類:全大腸炎、左側大腸炎、直腸炎
    2)病期の分類:活動期、寛解期
    3)重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症
    4)臨床経過による分類: 再燃 寛解 型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型

    原因は明らかになっていません。これまでに腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、あるいは食生活の変化の関与などが考えられていますが、まだ原因は不明です。

    症状としては、下痢(便が軟らかくなって、回数が増えること)や血便が認められます。痙攣性または持続的な腹痛を伴うこともあります。重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出現することもあります。

    原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。
参考: 公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター

潰瘍性大腸炎は、特有の辛い症状があり、その症状は全身に及ぶこともあるようです。原因ははっきりわかっていませんが、薬や手術により症状を和らげることもあります。まずは医師に相談し、どのような改善方法があるのかを考えましょう。

治療により症状が和らぐことで、潰瘍性大腸炎とうまく付き合いながら仕事に復帰した方や、治療と仕事を両立している方も多くいます。口コミにはそのリアルな体験が書かれていますので、仕事との向き合い方の参考にしてみましょう。

2.潰瘍性大腸炎のある方が仕事で悩むこと

潰瘍性大腸炎のある方が仕事で悩むこと

仕事上の悩みは「体調不良時の対応」

潰瘍性大腸炎のある方は、仕事にどのような不安や悩みがあるのでしょうか。口コミに寄せられた体験談を見てみましょう。

「体調管理は自分の責任なので十分気を付けていたつもりだが、入院することもあり、周囲に迷惑をかけた。」

「体調が悪くなりしばらく休職していたが、復帰は休職前と同じように仕事ができるという、現状復帰だった。しかし体調が快復しても生活リズム戻すことや外に出て勤務時間分の労働ができることが条件だったので、なかなか復帰できなかった。また復帰後は就労の制限はあったが、ストレス要因についての配慮はあまりなかった。」

「体調を崩し入院すると社員待遇を解除された。体調にあまり配慮してくれなかった。」

上記のように、突然の体調不良に十分に対応してくれない会社もあり、仕事の満足度には大きな差があります。

しかし口コミの中には、うまく潰瘍性大腸炎と付き合いながら転職活動を成功させた方や、理想の働き方を実現している方の声も多く集まっています。

ここからは成功例をもとに、潰瘍性大腸炎のある方に知っておいてほしい「仕事選びの大切なポイント」を紹介していきます。

3.潰瘍性大腸炎のある方が安心して働ける職場環境

潰瘍性大腸炎の方が安心して働ける職場環境

3-1.満足度の高い職場環境は「突然の休みに対応してくれる」こと

まずは、潰瘍性大腸炎のある方が安心して働ける職場環境を考えていきましょう。

「治療のため休む際も周囲は快く了承してくれた。上司は休養期間をできるだけ取れるように手配してくれた。復帰時は嫌な顔をされることもなく、戻りやすかった。」

「身体的な労働の負担が少ない職種につけているので満足している。」

「通院のための休暇や急に体調が悪くなった場合でも休みが取りやすかった。」

このように、突然の体調不良にも柔軟に対応してくれるかどうかが、職場への満足度に大きく関わっていることがわかります。

また、そもそも「身体的な負担やストレスが少ない職場環境」が重要だという声も挙げられています。ストレスが症状に影響する場合も考えられますから、大切なポイントです。

3-2.あると嬉しい周囲のサポートは「休みを受け入れフォローしてくれる」こと

次に、職場環境の中でも特に重要な「人間関係」に注目して見ていきましょう。

潰瘍性大腸炎は「指定難病」の一つですが、実際に病気について正しく理解している人は多くありません。だから、働きやすい職場にするためには、職場の同僚に自分の病気についてしっかりと説明し、急な体調不良による欠勤や緊急時の対応方法について正しく理解してもらうことも必要です。

「体調を崩して入院した際、今後の働き方やどのような仕事配分にしたら良いか、上司がわざわざ訪ねてきて親身になって相談してくれた。復帰直後に再び体調を崩したことがあったが、周囲は嫌な顔せず労ってくれて休みやすかった。」

「月一回の通院による遅刻や、急な健診のための休みにすぐに対応してくれた。」

「上司や同僚には病気のことを説明し理解を求めた。通院などにも配慮してもらった。」

このように、体調不良や通院による休みや遅刻がある必要な場合に、理解し寛大な気持ちで受け入れ、フォローする体制がある職場であることが、仕事を続ける上での働きやすさ、職場の満足度に影響します。

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4.潰瘍性大腸炎の方におすすめの企業・業界・業種

潰瘍性大腸炎の方におすすめの企業・業界・業種
次は、潰瘍性大腸炎とうまく付き合いながら働ける、おすすめの企業や業界を紹介していきます。どのようなサポートがあると働きやすいのか、参考にしてください。

4-1.潰瘍性大腸炎の方におすすめの企業

済生会茨木病院
「入院治療や定期的に診察を受けなくてはいけなかったため、その際は急な場合でも代理をたて休ませてもらえた。復帰しても勤務中にトイレに頻回に行くことがあったが、周りの理解もあり行きやすかった。」
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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株式会社グラム
「通院の際はシフトの融通を利かせてくれた。薬の使い方や飲み方など困ったことがあればすぐに薬剤師さんに聞ける環境だったので、教えてもらうことができた。病院や調剤薬局など病気を身近に見ている人たちが多い職場だと、病気や患者に対して理解があるのでそういう面では働きやすい。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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株式会社ジンテック
「基本的に和やかな雰囲気を保った職場環境だと思う。不満を感じたときは管理者に相談できる。 体調に関しても理解があるので働きやすい。 具合が悪いときは早退をするよう勧められ、ありがたかった。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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日本マトマイズ加工株式会社
「アットホームな職場で、上下関係も少なく和気あいあいとした職場でした。また、無理し過ぎないようにと上司も配慮してくれたのが特徴的でした。そうでなくても人をよく見ている人がいて、「今日なんかいつもより調子悪いけど大丈夫?」と声を掛けてくれるので、コンディションを気軽に話すことができた。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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4-2.潰瘍性大腸炎のある方におすすめの業界・職種

身体的な負担の少ない職種
突然の体調不良や腹痛予防のために、なるべく身体的な負担が少ない職種が向いているという声が挙げられました。
また、食事制限を行なっている場合は「食事量が少ないため活動量をあまり増やすことができない」という理由で、負担の少ない職場を選ぶ傾向にあります。

病気に対する理解のある、医療系の業界
潰瘍性大腸炎は身近な病気ではないため、理解されづらい場合もあります。しかし、医療系の職場であれば難病に対する理解も深く、周りの理解は他の業界より得られやすいでしょう。ただ職場の人員数や忙しさ、雰囲気は職場により異なるので、確認する必要がありますね。

障害者雇用を行なっている大企業や、その関連会社
障害者雇用を行なっている会社は、病気に対する配慮もされやすく、働き方も融通が利きやすい点が魅力です。薬の服用時間も含めて規則正しい生活が重要な潰瘍性大腸炎のある方にとって、残業が少ないことも会社選びの大切な指標の一つです。


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5.面接のポイント

面接のポイント

5-1.面接ではきちんと病気の特徴を伝えること

実際に転職活動や求職活動を始める前の「心構え」についても、体験者からさまざまなアドバイスが寄せられています。

「今の職場に面接に伺った際、持病があり、もしかしたらご迷惑をお掛けすることがあるかもしれないという話はさせてもらいました。上司は病名だけでははっきりどんな症状かそのときは分からなかったとのことですが、今では体調を考慮してくださっています。どんな病気で会社にはどの程度影響が出てしまうかは言える範囲で言っておくと面接される方も考慮しやすいかなとは思います。病気、あるいは障害も個性と思うので、変に隠さず話せる範囲で話しておくことは後々スムーズかなと私は思います。」

「自分の病気のことは全て伝える。こんな病気を患っているので、最低でもこうこうこうなり、最悪の場合はこうなります、と大げさなくらいに伝える。それでもokと言ってくれる社長や上司の会社なら良いと思います。」

「自分の病気のことを事前に知らせておいた方が、会社の対応が分かっていいと思う。実際に一緒に仕事をする上司や同僚の理解を得られるかは不明が部分も多く、自己都合の「甘え」ととられないように工夫しながら、避けたい状況を伝える必要はあると思う。」

口コミからは、病気の特徴や自分自身ができる仕事を理解した上で、それを隠さずに面接時に伝えることの重要性が語られていました。

入社してから、お互い「そんなはずではなかった」と思うことは非常に残念なことです。入社前の段階で、自分の状況や職場に相談した配慮事項については正直に伝えておきましょう。

5-2.面接では福利厚生や業務量の確認を

面接では、自分のことを話すだけではいけません。疑問点があれば質問し、自分が安心して働ける会社かどうかを判断していきましょう。

なかなか就職先が決まらない時期は焦りが生じやすく、面接中もつい相手の顔色ばかりを伺ってしまいがちですが、不安な点が解消しきれないまま入社することはおすすめしません。

焦らずしっかりと会社を見極めていくことが、長く働き続けるための秘訣です。

「誰も自分の体は守ってくれません。福利厚生が整い、年休が多く休みを取りやすい大企業が良いと思います。何故なら人が多いと休みやすいからです。公務員もなかなかいいですよ。」

「勤務地、福利厚生、ボーナス、交通費や退職金は確認した方が良い。また、仕事をきちんと教えてくれる人や離職率の確認も必要です。」

「仕事量が部署によって異なるが、長時間労働せざるを得ないことがあるので、求人に記載されていることばかりでなく、実際にどのくらい残業が発生するのか、休日出勤があるのか、事前に確認するほうがよい。 業務内容も、部署によって異なるので、難易度が高い部署とそうでない部署との差がある。 部署の人数も業務量の目安になるので、聞いておくとよい。」

「自分の体を自分で守る」ためにも、福利厚生や休暇日数などは必ず確認し、自分が志望する部署の状況まで正確に把握しておく方が良いという声がたくさん寄せられました。

特に大企業は長期休暇も取りやすい場合が多く、すすめる方も多いようです。

面接では自分の状況について伝えることも必要ですが、自分が安心して働ける環境かどうかを見極めるために、事前に質問を準備してから臨むと良いでしょう。

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6.入社後に心がけるべきこと

入社後に心がけるべきこと
入社が決まった方は、働きやすい環境を得るために自分自身の努力や工夫も必要です。どんなことを心がけると良いのでしょうか?

「こまめな水分補給と常にトイレに行くことを心がけています。」

「トイレが一番心配なので、トイレの場所の確認と食べ過ぎないように気を付けている。」

「1日に1度必ず座薬を入れなくてはいけないが、朝は絶対に入れないこと。恥ずかしがらずに何度もトイレに駆け込むこと。」

トイレに関する心がけが多く語られていました。
働き続けている方は、トイレの位置の確認することで仕事中の不安を緩和したり、トイレへ恥ずかしがらずに行くことで体調管理に気を配ったりしています。
何度もトイレへ行くことに引け目を感じる方もいるでしょう。そういう方は、あらかじめ潰瘍性大腸炎の症状への理解を職場に促すことも必要です。

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7.転職や就職を成功させるためにすべきこと

転職や就職を成功させるためにすべきこと

7-1.職場環境を知るために必要な事前見学

仕事探しでは、職場見学を行うことをおすすめします。なぜなら、ホームページ上の情報や面接だけで「自分が本当に働きやすい職場かどうか」を見極めることは難しいからです。

口コミにも、職場見学に関するアドバイスが多く届いています。

「実際にどんな仕事なのか、見学できる会社を選択されたほうがいいと思います。三交代は体力的にきついものがあります。身体に自信のあるかたが望ましいと思います。」

「インターネット上の情報はうわべのことしか書いていないので、自分の目で職場を見る機会があれば しっかり確認することが大切です。一番問題になるのは人間関係です。コミュニケーションをとり、目上の人や苦手な人は自分から話した方が後々良いです。」

「仕事内容を聞くだけでは何もわからない。実際に働いてみなければ分からないことは多い。可能ならば、実際にその職場に行って実際に働いている人を見たほうがいい。サービス業や接客業ならば、客としてその職場に行ってみるべき。働くスタッフをみてわかることもある。」

このように職場見学を行うと、実際に見て得られる情報や職場の雰囲気を感じることができます。ぜひ職場環境や職場の雰囲気について、見学で体感してみてください。お店などの場合は「客」として行ってみても良いでしょう。

7-2.確認したい特別なサポート

例えば、産業医による定期的な面談がある職場であれば、体調不良の際にすぐ対応してもらうことも可能です。このようなサポート体制が充実していれば、より安心して働くことができるでしょう。

「福利厚生が充実していて、傷病休職が認められている。 産業医による面談は定期的にうけることができる。」

「私の勤めている部署には保健師がたくさんいるので、一般には理解できないであろう病気への理解があり気遣ってもらえる。 」

体調のことを相談できる専門の方が近くにいることは、心強いものです。特別なサポートがあるとなお安心、という思いで確認してみると良いですね。

7-3.障害者雇用枠を確認する

求人には一般枠障害者雇用枠があり、障害者手帳を所持している方の場合、どちらにも応募することができます。

「一般枠」は、障害であることを伝えずに働くことです(=クローズ就労)。職種の選択肢は広がり、昇進や昇給などの機会もあります。しかし、病気や障害への理解を得られにくく、周囲のサポートを受けることは難しいのが現状です。

「障害者雇用枠」は、障害であることを伝えて働くことです(=オープン就労)職場の理解を得られ、周囲のサポートが受けやすくなるなど、働きやすさにつながることも考えられます。

潰瘍性大腸炎は突然の体調不良が起こり得る病気なので、職場からの配慮を望むのであれば「障害者雇用枠(オープン就労)」での入社も検討すると良いでしょう。

7-4.病気に対する知識を持つ、心強いアドバイザー

ここまで、潰瘍性大腸炎のある方におすすめの企業や就職先を探すポイントについて紹介してきましたが、企業探しや就職活動の全てを自分一人で行うのは大変だと感じる人もいると思います。また、何から始めればよいの?と迷うこともあるでしょう。

そんなときは、専門の知識を持つアドバイザーに相談するのも一つの方法です。

①ハローワーク

障害のある方専門の窓口があり、アドバイスを受けることができます。障害者雇用についての求人情報も扱っています。

参考:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

②人材紹介会社(エージェント)

病気に関する専門知識を持ち、企業選びや面接対策などをサポートしてくれる、専門の人材紹介会社をご存知ですか?

ハローワークなどでは公開されていない求人情報も扱っています。また企業との連携を密にとっており、ホームページや求人票からは得られない職場環境なども知ることができます。

実際に人材紹介会社のサービスを利用した方のコメントをご覧ください。

「自分の希望や能力について伝えた上で、いくつか当てはまる職場を紹介された。」

「面接の練習と面接の同行をしてもらいました。入社のタイミングの調整や私の障害に関する配慮事項をかわりに伝えてくださいました。」

「自分に合った求人の紹介と面接の同行をしてくれました。」

面接への同行や相談、職場見学の依頼など手厚いサポートが受けられるところもあります。頼れる専門家が身近にいれば、安心して就職先を探せます。自分に合う人材紹介会社を見つけてみても良いですね。

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8.専門家からのアドバイス

仕事探しを考えている潰瘍性大腸炎のある方へ、障害者雇用の専門家 中村旬さんからのアドバイスを紹介します。

■働くことを迷っている潰瘍性大腸炎のある方へ

潰瘍性大腸炎は、病状の再発や進行、寛解を繰り返す疾患であるため、「迷惑をかけたらどうしよう」「継続して働けるだろうか」と不安に思われている方は多いでしょう。

まずは、自分のスキルややりたいこと、さらに病状のコントロールがどこまでできるかもしっかりと認識した上で、就職活動の臨まれることをお勧めいたします。

面接では、就労後のアンマッチングを防ぐためにも、自分にできること、できないことをはっきりと伝え、病状をオープンにした方が、長く働くことができるでしょう。勇気を持ち、一歩を踏み出してみてください。

■これから働く潰瘍性大腸炎のある方へ

潰瘍性大腸炎とつきあいながら職務を全うすることは、本当に勇気がいることで、その辛さや苦労は罹患されている方にしか分かりません。

しかし、指定難病に罹患しても仕事をされている方は多くいます。
軽度であればクローズ就労も可能でしょう。しかし、進行性で再発と寛解を繰り返す疾患であることを鑑み、自分の病状をオープンにした上で、できること、難しい業務、必要な休みを相談した方が、長く働くことができるでしょう。

最近は、障害者雇用制度や企業側の安全衛生・健康管理などの取り組みが行われ、受け入れ体制を整備している企業も増えてきました。ネットを活用した情報収集と事前見学を行いながら、自分に向いている仕事を見つけていきましょう。

9.最後に

潰瘍性大腸炎は、再発や寛解を繰り返す病気です。病気と付き合いながら仕事をすることの大変さや、復職の難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。

しかし、潰瘍性大腸炎とうまく付き合いながら、自分のペースで安心して働ける職場を選ぶことで、満足度の高い働き方を実現している方もたくさんいます。

まずは自分の症状をよく把握し、自分ができることとできないことを整理してみましょう。また周囲のサポートがあればできることもあると思います。そのような自分と病気に関する情報を、仕事へのやる気として前向きに話してみましょう。

自分の病気のことを伝えることを恐れずに、ゆっくり自身のペースで理想の職場を探してくださいね。


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監修者

製薬会社にて勤務したのち社会福祉士、介護支援専門員の資格を取得。専門学校教職員を経て、協同組合にて通所介護事業所の管理者・生活相談員や福祉用具貸与事業所福祉用具専門相談員、生活困窮者支援員を経験。精神障害のある方を対象にした介護職員初任者研修を運営し、講師も務めた。現在はコミュニティ施設運営、放課後等デイサービス運営、介護職員初任者研修講師等を行っている。「月刊デイ」への寄稿や社会福祉士全国大会での発表経験もあり。

保有資格

著者

障害、病気のある方の企業や仕事に関する口コミサイト「アンブレ」を運営中。 丁寧な取材や口コミの分析を通して、病気や障害の特性に配慮した働き方や仕事との向き合い方を提案。理想の職場に出会うための、そしてより働きやすくなるための情報を発信しております。障害や病気があってもぴったりの仕事を。

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