ADHDの方に聞く!ADHDの方にオススメする職場の選び方

ADHDの方に聞く!ADHDの方にオススメする職場の選び方

ADHDを含めた私たち発達障害の当事者は、できることとできないことの差が極端で、職場でも誤解されやすいものです。周囲の理解が得られなければ、仕事上の人間関係にも大きく影響します。

「上司や同僚からの理解が得られず、解雇されてしまう」「転職を繰り返し、どこの職場でも長く続かない」「面接でも採用してもらえず、なかなか就職先が決まらない…」などの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

そんなときは、同じ障害を抱える仲間の実体験に耳を傾けてみましょう。
この記事では、働きながらADHDと向き合っている方から寄せられたアンケートによる体験談、そして私の経験をもとに、ADHDの方に「職場選びのポイント」や「オススメの企業」をご紹介します。

目次

1.ADHDとは

3.ADHDの方がオススメする続けられる職場

4.ADHDの方がオススメする企業や業界

5.ADHDの方に向いている企業の探し方

6.面接のポイントを押さえておこう

7.ADHD当事者が入社後に心がけていること

8.最後に

1.ADHDとは

    ■ADHD(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder)は
    ・注意欠如・多動症
    ・注意欠如・多動性障害
    ・注意欠陥・多動性障害などと訳されます。
    「多動性・衝動性」症状がみられる神経発達症の一つと考えられています。
    ※神経発達症とは「発達障害」とほぼ同じ意味で使われる言葉

    ■多動性・衝動性 症状とは
    ①「不注意」症状
    ・忘れ物が多い
    ・課題が間にあわない
    ・うっかりミスが多い
    ②「多動性・衝動性」症状
    ・じっとしていられない
    ・落ち着かない
    ・待つのが苦手
    大人になると、もともとの傾向は変わらないものの、症状の一部(特に「多動性」)が目立たなくなって、診断の枠に入らない状態になる人もいると言われています。

    自閉スペクトラム症(社会的コミュニケーションやこだわりの問題)や限局性学習症(読み、書き、算数能力の問題)、発達性協調運動症(不器用の問題)などの、その他の神経発達症の症状が同時にみられる場合があります。

    一方で、ADHD傾向のある人の中には、普段は不注意が目立つが大事な時にものすごい集中力を発揮したり、多動性が「高い活動性、積極性」として評価されたり、衝動性が「優れた決断力、発想力」として認められたりすることもあり、その傾向がうまく生かされて社会の中で活躍している人もいると考えられています。

    ADHDは、不注意や多動性・衝動性の症状が同年代よりも強く認められ、症状の少なくとも一部は小さいころから連続して存在していたと考えられ、さらに学校や職場や社会で、その症状のためにうまくいかず困っている状態が確認された場合に診断されます。診断はこれまで児童精神科や小児科で行われてきましたが、最近一般の精神科でも診断されることが少しずつ増えてきています。

    ■子供と大人の症状の違い
    一般的には子どものときにはどちらかというと多動性が目立ち、おとなになると多動性が外面的には目立たなくなるため、相対的に不注意が目立つようになると言われています。

    ■大人のADHDの症状
    ①不注意
    ・仕事や日常生活での不注意ミスが多い
    ・仕事上で、注意の持続が困難。上の空と周囲から注意される。会議中寝てしまう。
    ・仕事の優先順位を考え、計画を立てるのが苦手。仕事を先延ばしにしたり、ためこんだりする。
    ・整理整頓が苦手。机に物を積み上げる。
    ・落とし物、失くし物、忘れものが多い。
    ・スケジュール管理ができない。約束を忘れる。遅刻が多い。
    ②多動性、衝動性

    ・いつも落ち着かない感じを与える。
    ・体を動かしていることが多い。じっとしているのが苦手。
    ・静かにすることが苦手。おしゃべりとか声がでかいとか言われる。
    ・順番待ちや交通渋滞、その他の待つことが苦手。
    ・熟慮せずに発言するまたは行動する。おせっかいや余計な一言が多い。

    ■周りの方のサポート
    ADHDの方は、「自己不全感(うまくいっていない感じ)」や「疎外感」に悩まされていることが多いため、周りの人はまずADHDについて理解し、本人が悩んでいる点について理解を示してあげる必要があります。自己不全感や疎外感を助長するような声かけは、事態をさらに悪化させる場合が多いと考えられています。

    ■ADHDの方が注意すること
    ADHD傾向を持つ人の中には、その傾向のプラスの面が評価され、世の中で活躍している人もいます。現状としてうまくいっていない人でも、適切な支援や治療を受けることにより、ADHDの特性自体は変わりませんが、学校や職場、社会への適応の度合いは向上することが多いと考えられています。

    ADHDという診断を受けた場合には、まずは主治医との治療関係が良い形で築かれることが大切です。おとなのADHDの人は、もともとの特性から通院日や通院時間を忘れてしまったり、服薬が規則的にできなかったりするので、主治医や家族とも相談して、服薬や通院が安定してできるシステムを構築していく必要があります。

    また、ADHDへの理解とそれに伴う自己理解を進めていく必要があります。医療機関や専門機関などが主催する勉強会や講演会に参加したり、当事者向けの本を読んだりすることをおすすめします。

    また、自分をサポートするネットワークを作っていくことも必要です。ADHDの人にとって、安心感のある居場所・行き場所や達成感のある仕事・課題・趣味活動が設定できることは、社会で生きていく際に最も大事なことだと思います。医療機関や地域の生活支援、就労支援事業など、社会資源をうまく活用し、自助グループ、当事者の会などに参加して、できるだけ社会の中で孤立せずに生活していくことが大切です。
参考:公益社団法人 日本精神神経学会ホームページ

このように、ADHDによる症状は人によりそれぞれではありますが、ある程度の傾向がみられるようです。まず自分の理解を深め、周りに理解してもらうことが必要のようですね。 それは、仕事をする上でも同じです。

まずは、ADHDの方の悩みを見てみましょう。

3.ADHDの方がオススメする続けられる職場

3-1 ADHDの方でも続けられる理想の職場

ADHDの方が働きやすい企業を選ぶときのポイントは「職場環境」です。
仕事内容よりも、待遇面よりも、何よりも重要な要素となり得るものです。
さらに職場環境に大きく影響を与えるのは、「人間関係」です。
まず、ADHDの方が満足する職場環境を見ていきましょう。

「仕事をする中で自分でも気づかない部分でミスをしてしまうのでダブルチェックしてもらえるのはかなり有効でした。 嫌な顔せずに、親切にしていただいているので働いていてもっと役に立とうと言う気持ちにもなれたし、自身にも繋がっていたから。」

「今の職場でのオススメポイントは業務内容よりも人間関係です。他の支店はわかりませんが、私が務めている店舗ではたまたま優しい人が多く助かっています。」

「障害の特性にあった業務を任せて頂ける為、集中してやり甲斐を持って業務に取り組むことが出来るから。」

「慌ただしくやる事が終わらないこともなく周りの気遣いが沢山あり思いやりがあったので楽に仕事をすることが出来た。」

「上司が業務量をコントロールしてくれるので、ある程度パニックになるのは防がれている。」 「何か仕事中に困った事があったら、その都度気軽に相談して。と言ってもらえたので気持ちが凄く楽になりました。」

ADHDの特性に対する周囲の気配りややさしさ、良好な人間関係は、満足度の高いポイントとして評価されているようです。
ADHDの方が安心して働き続けるためには、周囲の理解を得ることが必要不可欠なのではないでしょうか。
ADHDのをはじめとする発達障害への理解があるかどうか、ミスをした時に周囲が柔軟に対応してくれるかどうかで、職場環境には天と地ほどの差が出ます。 満足度の低かった企業とは特に大きな違いがみられる点は、ADHDの当事者のミスへの対応です。特性のために生じる度重なるミスや失敗に対するフォローは、理解と配慮あってのものです。

また、一日の中で体調に波がある方や、薬を服用されている方にとっては、体調管理の面での配慮も重要です。
理解ある仲間に囲まれ、安心して働き続けるのに向いている場所を探していきましょう!

4.ADHDの方がオススメする企業や業界

体験談にはポジティブな回答も多く届いています。どのような会社なのか気になりますね。具体的な企業名も紹介しながら、業界や業種などの特徴をご紹介します。

4-1 配慮があり、満足度が高い企業

①障害者への理解がある
相鉄ローゼン株式会社
「慌ただしくやる事が終わらないこともなく周りの気遣いが沢山あり思いやりがあったので楽に仕事をすることが出来た。忘れないように自分特性のメモを渡したくれた。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★★
→この企業に関する口コミはこちらへ

株式会社NTT西日本ルセント
「50分に一度休憩があるので、過集中しやすい人も強制的に集中をきることができる。人間関係がアットホームな感じ。仕事の進め方も、丁寧なOJTがあり、不明点は質問しやすい環境が出来ている。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
→この企業に関する口コミはこちらへ

日本製紙北海道紙工株式会社
「パソコンでの生産管理システムを覚えきれず、ミスがとんでもなく多いため、教える同僚達が疲弊する前に、上司がその作業から外してくれた。」
満足度:★★★
配慮 :★★★★
→この企業に関する口コミはこちらへ

株式会社ピーシーデポコーポレーション
「仕事をする中で自分でも気づかない部分でミスをしてしまうのでダブルチェックしてもらえるのはかなり有効でした。 嫌な顔せずに、親切にしていただいているので働いていてもっと役に立とうと言う気持ちにもなれた。」
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
→この企業に関する口コミはこちらへ

②満足度の高い業界や業務の傾向
大手企業
・福利厚生が充実しており、障害者雇用も活発に行われているため、望ましい職場環境を提供してくれることが多い。
・上司や同僚もADHDのに対する理解があり、合理的な配慮を得られやすい。

受付業務
・ダブルチェックなどの周囲の手厚いサポートがあれば、比較的こなしやすい。
・マニュアルが用意されている場合も多い。

IT業界
・新しくできた企業も多く、平均年齢も比較的若いため、多様性に寛容な職場が多い。
・PCの扱いに慣れていれば、若い人は特に参入しやすい。

接客業
・店舗によって差は出るようですが、理解ある上司や同僚の元で働ければ、仕事がしやすい ・スーパーマーケット業界が高評価

ADHDの方が働いている企業が一覧で確認できます。
満足度の高い企業をチェックしてみましょう。

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5.ADHDの方に向いている企業の探し方

ADHDの当事者のあなたに合った職場は、具体的にはどう探していけばよいでしょうか。確かめたいポイントをまとめました。実際に就職活動の経験のある方から、多くのアドバイスが届いています。

5-1 事前の見学で確かめたい、職場の雰囲気

求人票や企業の公式サイトだけでは、あなたがこれから働く職場の雰囲気をつかむことは難しいはずです。そんなときに役立つのが、企業見学です。

職場を事前に見学させてくれる企業はたくさんあるので、合いそうな企業を見つけたら、ぜひお願いしてみましょう。体験入社の制度や研修期間を設けている企業であれば、より職場の空気を体感できるはずです。

ADHDの当事者にとって、無理なく働いていく上で、まず大切なのが職場環境です。また採用担当者のいる部署と実際に働く現場が違うことは、珍しいことではありません。可能な限り見学しておくとよいでしょう。
実際に見学する際には、特に職場の人間関係や雰囲気をよく見、感じておくことが大切です。

働いているADHDの当事者からはこのような声が届いています。

「体験入社を一週間続けた方がいいです。事務所と現場の温度差が分かる人に色々聞いた方がよいと思います。面接時には、現場に行かせてもらえるよう頼んでください。」

「これから勤務していく上で大切なのは、仕事が何なのかよりも、人間関係の方が大きく関わることだと私は思います。働く前に体験ができる職場であれば必ず試してみて職場環境、人間関係を見ておいた方がいいと思います。」

「自分の人生なのだから、安易に給与が高いからといった目先のことにとらわれてしまうのはよくないと思う。仕事とプライベートの比率を自分なりによく考えて納得することが、大切であろう。仕事でいっぱいになると、ストレスがたまり、次第に精神がやられてしまうので気をつけたほうがいい。」

5-2 障害者雇用枠や特別なサポートがあるか確かめよう

求人には「一般枠」の他に「障害者雇用枠」もあり、障害者手帳を所持している方はそのどちらにも応募することが可能です。
障害者雇用枠での採用であれば、勤務時間や業務内容など配慮された環境で働ける可能性が高いでしょう。

また、事前にADHDの当事者であることをオープンにし、何か特別なサポートを受けられるか確かめておくとよいでしょう。特別なサポートはなかったとしても、実際の職場で配慮やサポートがスムーズに受けられることが考えられます。

「同じ障害名がついていても、その人によって苦手な作業の種類は違ってきます。それを理解して、障害者というよりも個人として見てくれて、苦手をサポートしてくれる人がいる職場を探せたらいいのではないかと思います。」

「一般枠で入社する場合は障害をクローズにしないといけないので、できること、できないことを自分で把握していないといけません。そして、できないことはどうやって克服していくのか考えないといけません。自分が苦手なこともやらざるを得ず、そこでストレスを感じて休んでしまうかもしれません。その場合は無理せず休み次の日にきちんと挨拶をすれば大丈夫です。」

ADHDのといっても特性の出方には様々なパターンがあります。あなた自身の個性を尊重してもらえる職場が見つかるといいですね。

5-3 事前見学や障害者雇用など、復職や転職活動をサポートしてくれる専門機関を活用しよう

ADHDのをはじめとする発達障害があることで、働くことに不安を覚えていませんか? そんなあなたの転職活動や就職活動を支援してくれる、専門のサービス機関がありますので、紹介します。

代表的な機関として、
ハローワーク
・職業訓練などの就労移行支援施設
障害や病気専門の人材紹介会社
などがあげられます。

こういった機関では、面接を練習できたり、履歴書の書き方を教えてもらえたりするほか、企業の紹介や仕事を始めてからの相談など、多様なサポートが得られます。

独りだけで行う就職活動とは違い、担当者や職員と相談することで、不安を和らげつつ活動を進めていくこともできます。

また、働き始めてからの支援として、障害者支援センターなどで、ジョブコーチ支援が受けられる場合もあります。

「就労移行支援施設を利用しました。職場や施設を訪問し、相談をしてもらうこともあった。」

「ハローワークで探しました。職業訓練にてヘルパー2級を取得しました。」

「自立支援窓口にお世話になっている。 就労移行支援施設を利用した。 利用するきっかけになったのは、『集団プログラムに参加するか否かは個人の自由(自分ひとりで何か学習したりしてOK)』、『AdobeのイラストレーターやフォトショップのあるPCがある』の2点である。しかし通所がままならなかったことから、就労に関する支援を受けることができず、結局今年1月でもって退所した。今はB型支援施設を検討中。」

10年以上前の人材紹介会社では、発達障害者向けのサポートはほとんど行われていなかったようです。10年以上たった現在は、サービス機関も増え、様々なサポートが受けられるようになってきました。
ただし、施設ごとにサポートの対応範囲に違いがあるほか、職員によっても対応の差が出るので、自分の意見を理解してもらいやすいサービス機関を探しましょう。

精神疾患、発達障がいの方専門の転職サービス「MyMylink(マイマイリンク)」。
経験豊富なキャリアアドバイザーが親身になってサポートします。
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6.面接のポイントを押さえておこう

6-1 ADHDの当事者ならではの面接での心がまえ

ADHDの当事者の方々からアドバイスとして多くあがったのは、「ADHDのであることを企業に伝え、できることとできないことを明確に伝えておく」ということです。

ADHDの当事者であることを隠していると、職場での人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。

仕事上での失敗も、ADHDの特性が理由であれば周囲が気づかない可能性が高まります。原因が理解されないまま何度もミスを繰り返すと、信用を失うかもしれません。何よりもあなた自身が苦しむことになってしまいます。

また、自分は何ができて何ができないのかを明確に伝えておくと、企業側にとっても、その後のサポートの方法を考えやすくなります。わかりやすく障害名や症状を伝える手段として、病院で診断書を取っておくのもよいでしょう。可能な限り無理せず働ける環境を整えていきましょう。

実際に就職・転職活動をし、働いているADHDの当事者からは次のような体験談が寄せられています。

「自分が上手くできない事について、相手も理解ができるようになる説明文を考えておくと良いです。理由がわかる場合とわからない場合でサポート手段も変わってきます。」

「自分の特性、得意なことと苦手なこと、フォローが必要なことなどを整理し、就職する相手に伝えられるようにすることが大切です。障害があるのであれば、できれば障害名や医師の見解を伝え、合わせて上記の点を伝えることをお勧めします。伝えることで相手がどのように答えるかを、あらかじめ確認できるからですし、相手も理解して関わっていくことができるからです。」

「自分は本当に何ができるのかを徹底して見つけて、アピールすることはもちろん大切です。」

「それなりの資格があれば有利です。 あと、自分の障害をきちんと説明できる必要はありますので意識してください。」

「面接官に職場での配慮が必要なことをしっかり伝え、入社前にサポート手段を話し合っておいた方が業務に入りやすいと思います。」

転職活動中は、ADHDの当事者であることを明らかにすることで不採用にされるかもしれない、という不安がついて回ることもあるかもしれません。しかし、障害を理由に面接で不採用にする企業であれば、そもそも仮に入社できたとしても、きちんとサポートしてもらえる職場環境はまず望めません。

お互いが気持ち良く仕事をするためにも、できること・できないことを正直に打ち明けることが大切です。特にできないことは、どんなサポートがあればできるようになるのかといった前向きな伝え方をすることがとても重要です。
そのポジティブな姿勢こそが、障害を抱えていてもこの会社に入りたい!という思いや自信に繋がり、良い印象を与えるのではないでしょうか。

よほどの事情がない限りはADHDのを隠すよりもオープンにした上で、より良い職場を選んでいきましょう。

6-2 面接はあなたと企業のマッチングの場

面接は、企業があなたを試すだけの場ではありません。ADHDの当事者であっても、あなたは企業に採用される側であると同時に、自分に合った職場環境を選択する側でもあるということをお忘れなく。

企業側が求めるものと、あなたが求める環境がマッチングしなければ、入社してからギャップに苦しむことになってしまいます。

疑問や不安に思うことなどがあれば、面接時の質問タイムにしっかりと確認しましょう。質問事項は事前にまとめておくのが大事なポイントです。メモを見ながら質問し、可能であれば回答もメモさせてもらいましょう。

だれでも面接は緊張するもの。私たちADHDの当事者であればなおのこと。緊張で舞い上がってしまい、うっかり聞きそびれたり、せっかく聞いたことを忘れてしまうといったことも往々にしてあるからです。

ADHDの当事者が、聞いておいた方がよいと考える具体的な確認事項については、次のような意見があります。

「障害者枠の有無をきちんと調べるのは勿論のこと、どんな配慮がされているかを、細かく尋ねたほうが良い。 その時点で、(1)返事に具体性が無い、(2)対応がなおざりになる等、ちょっとでもひっかかる点があったら、そこの企業は選ばないほうが良いと思う。」

「障害特性の理解者がいるか、仕事内容が配慮されているか、年収、福利厚生がしっかりしているか、などのポイントが大きいですね。これがある企業だと、とても良い企業だと思います。」

「1番大切だと感じたことは周囲の人柄ですね。面接前にどうにかして職場の方に見つからないように話す機会を作っておくことがいいと思います。自分の障害を知ってもらえるかどうかなどを確認しておいた方がいいです。」

多くのADHDの当事者が「障害者への理解や配慮があるのか」が重要であると考えています。職場環境の重要な要素である、人間関係にも強く影響してくるポイントなので、面接ではできる限り具体的に質問しましょう。

あなた自身に向いていない職場環境で無理して働き続ければ、精神障害など二次障害のリスクにもつながります。自分の心をいたわりながら働き続けられる職場を探していきましょう。

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7.ADHD当事者が入社後に心がけていること

無事に面接に合格し、転職・復職に成功。しかしこの段階はまだスタート地点です。一番心配なのは入社後に働き続けられるかどうかですよね。

職場環境がよく、配慮やサポートが受けられるとしても、できるだけ失敗やミスは少なくしたいもの。そのためにはADHDの当事者ならではの工夫や努力も必要です。
ADHDの当事者が実際に働く際には、どんなことを心がけているでしょうか。

「口答指示は必ず復唱し、メモをとるようにしています。また分からないことがあれば放置せずに他人に聞くようにしています。」

「大事なことは、携帯電話のアラームで知らせるようにしています。できるだけシンプルに物事を考え、行動しています。失敗をよい経験と考えるように心がけています。わからないことは周囲に相談するようにしています。」

「できるだけ慌てずに作業するようにしています。 先を急がず、時間がかかっても丁寧な作業をするようにしています。 うまく伝えられないことは、他の方に伝えていただくようにしています。 仕事で困ったときはすぐに福祉の専門職の上司に相談して、安心して仕事ができるように支援してもらっています。」

「こまめな休憩を取ることを許可してもらえたので、 少し早めの休憩を心がけています。」

「なるべくマイペースを守って仕事をしている。残業せずに争いなく帰るようにしています。」

「今は比較的他人との関わりが少ない画家をしている。販売は、画廊を借りて個展、グループ展、またインターネットを通じて行っている。」

忘れない、すぐに相談する、早めに休憩するなど、ADHDの特性をカバーするようなことを心がけていますね。

最後に画家をしていらっしゃる方の意見があります。就職せずに収入を得る手段・スキルがあるADHDの当事者もたくさんいますよね。働き方が多様化している現在では、企業に就職する以外にフリーランスという働き方もあります。
フリーランスであっても、働くにあたってここで紹介したような心がけはもちろん同じように必要ですが、選択肢のひとつとして頭に入れておいて損はないでしょう。

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8.最後に

ADHDの当事者が就職活動や転職活動をするにあたって、職場の選び方や気をつけるべきポイントは、一般的な就職活動とは異なります。
近年では、少しずつですが発達障害者への理解度も高まり、サポート体制の整った企業も増えてきているようです。

理解ある職場に出会うためにも、まず自分のADHDの特性を理解しましょう。そして、できること、できないこと伝えましょう。また企業のサポート体制など知りたい内容は、予めまとめておきましょう。

ADHDの当事者でもできる仕事はたくさんあります。ADHDの当事者に向いている、特性を活かせる仕事も、理解のある職場でなら見つかるかもしれません。

また、精神障害者手帳を所持していれば、より理解を得られやすい障害者雇用枠での応募も可能です。障害年金などを含めて、利用できる社会保障制度は意外と多く、知っているといろいろと有利です。

1人で行う就職活動が難しいと感じたら、専門のサービス機関も利用しながら、自分にとってどんな職場環境が望ましいのか吟味しながら職場選びを進めましょう。

もし、あなたが今の職場に満足していないのであれば、一度立ち止まってみましょう。あなたの心を壊してしまうような環境に、無理してとどまり続ける必要はありません。

ADHDの当事者であるあなたが、ありのままで働ける職場に出会えることを、心から願っています。


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この記事は投稿いただいた口コミから生まれています。
皆さんの貴重な体験談は多く方へ届き役立ちます。ぜひ体験したこと、感じたことを教えてください。

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