【パニック障害 転職】向いている職種や業界とは?330人の実体験調査から解説

パニック障害の方の転職 向いている職種や業界を330人の実体験から分析

パニック障害は突然に動悸やめまい、吐き気などの症状に襲われる精神疾患であり、転職の際にも慎重に配慮しなければならない要素です。

転職がうまくいっても、仕事中に発作が起きて職場に迷惑をかけてしまったり、最悪仕事を継続できなくなったりすることもありえます。

人によっては広場恐怖や予期不安などの心配があり、なかなか転職に踏み出せない方もいるのではないでしょうか。

今回はパニック障害を抱える330人の体験談やアンケートから、働きやすい職場や業界、職種などを考察してみます。

パニック障害を抱えている方は、少しでも良好な環境で働けるように本記事を参考にしてみてください。

【この記事でご紹介するデータ】
調査期間:2018年2月~2020年4月
調査方法:弊社サイトUMBREから対象となる体験談を抽出
調査対象:働いた経験のあるパニック障害の方の体験談330件
データ集計日:2020年8月10日
※体験談として記載された内容を分類し集計したデータを使用しています。


目次

1.パニック障害のある方にとって満足度が高い職場

2.パニック障害のある方にとって満足度が低い職場

3.パニック障害のある方におすすめの業界

4.パニック障害のある方におすすめの職種

5.パニック障害のある方の転職活動の進め方

6.まとめ

1.パニック障害のある方にとって満足度が高い職場

パニック障害のある方が働きやすい職場を知るための指標が職場への満足度です。職場への満足度に関するデータを用いて働きやすい職場の特徴を解説します。

そもそもパニック障害のある方は職場に満足している?

パニック障害のある方がそもそも職場に満足しているのか見てみましょう。

パニック障害の方の仕事に関する満足度グラフ
※アンケート「あなたはその会社の就労環境に満足していますか?」を集計して割合を抽出



グラフによると、「とても満足している」と「満足している」の合計が51%となり、パニック障害を抱える方の2人に1人が職場に満足していることがわかります。

「満足していない」「全く満足していない」の合計は23%となり、4人に1人ほどが職場に不満を持っていることがわかります。

半数は職場に満足できていることから、パニック障害のある方でも職場の選び方を間違えなければ、自分に合った職場と出会える可能性は高いといえるでしょう。

職場への満足度が高い理由は?

満足度の高い職場の特徴を知るためにも、職場への満足度が高い理由も確認してみます。

パニック障害の方の満足度が高い職場の理由グラフ
※アンケート「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」を分類しプラス評価している内容を集計して割合を抽出。上位5位表示。


上位3つの理由をふまえると、周囲との関係性に満足度の秘密があると考えられます。データをもとに満足度が高い職場の特徴を考察してみます。

満足度が高い職場の特徴1.1人1人の特性について理解がある
パニック障害では勤務中に発作が起こる可能性が高く、症状を理解してもらえないと突然の体調不良に適切に対処してもらえないことも少なくありません。

ときには、体調不良がきっかけで職場を休みがちになることもありえます。職場によっては、パニック障害のある方に配慮する余裕のない同僚や上司もいるかもしれません。

その点で、障害について理解してもらえる職場であることが肝心といえるでしょう。

「病気の状態を理解してくれて従業員の方もサポートしてくれていました。体調が悪くなった時も休憩をくれたり、サポートしてくれて負担を減らしてくれました。」
(女性、小売・流通・商社系)

「周りの方がとても親切にしてくださり、サポートして頂けたからです。」
(女性、運輸・交通・物流・倉庫系)

「病気(特に精神的)には、やさしく対応してくださり、随時、面談をして気持ち落ち着かせてくれました。」
(男性 、その他)

「プレッシャーに弱い私のために、みんなが助けてくれた。」
(女性、不動産・建設・設備系、医療関係)



コメントからもわかるように、休憩や面談の機会をもらえる職場は満足度が高くなりやすいといえるでしょう。
また、パニック障害を理解してくれる環境だと、サポートしてくれる可能性が高まり、肉体的・精神的な負担が軽減されるようです。

疾患全体への理解と同時に1人1人の特性への理解も満足度を上げる要因になるようです。

パニック障害のある方は予期不安といわれる「再度発作が起こったらどうしよう」という不安から症状を悪化させてしまう傾向があります。

その予期不安を和らげるためには、1人1人で異なる発作の起こりやすい状況やシチュエーションに陥りづらくすることが大切です。

そのためには発作の起こりやすい状況やシチュエーションを理解、把握し、上手に避けるサポートがある職場は満足度も高くなっているようです。

苦手なシチュエーションの例としてはこのようなものが挙げられています。

「動悸、呼吸困難感、気が狂ってしまうのではないか、死ぬのではないかという恐怖(予期不安)があります。特に緊張しやすいような場面で症状は強くなる傾向にあります。」
(女性、メーカー・製造系、医療関係)

「閉ざされた空間になると、動悸や吐き気がしてしまう。また、その場は大丈夫だったとしても、またそうなるのでは?という不安感が強い」
(女性、小売・流通・商社系、事務)



そのような悩みにも理解がある職場では、以下のようなうれしい対応をさりげなくしてくれるとのコメントも届いています。

「車での現場移動の際などは高速が苦手なのを会社の人達もわかっていたので下道を使ってくれたり飲み会なども電車が苦手な僕に気を使ってくれて僕の家の近くで飲み会をしてくれたりととてもよくしてもらいました。」 (男性、小売・流通・商社系、エンジニア・技術職)

「パニック障害の症状はハプニングなどにより、突然現れるため、口を荒らすお客様などを対応した際には発祥しやすくなります。その事を周りが理解してくれていて、私がそのようなお客様の対応をしている時は、素早く駆けつけてくれて、フォローしてくれたこと。」
(女性、小売・流通・商社系、接客)

「幸いにも、症状が出てくるシチュエーションにある程度法則性というか、一定の条件のようなものがあったのでそういった状況をある程度周囲の方々が気にかけてくれて、症状が出て勤務が続けられないような状態にはならないようにしてくれていました。」
(男性、メーカー・製造系、軽作業)



パニック障害という疾患全般に関する理解だけではなく、1人1人の苦手に一緒に向き合ってくれるような職場は働きやすく、満足度が高くなるのではないでしょうか。

満足度が高い職場の特徴2.優しく見守り1人を避ける環境づくり
コメントの傾向をみると、仕事を行う環境についてある特徴がみられました。

「業務中も棚卸等体力の使う仕事は他の方も一緒に手伝ってくれたりと、とにかく色々と助けてくれました。」
(女性、小売・流通・商社系)

「なるべく一人にならない様にしてくれた所です。」
(女性、メーカー・製造系)

「症状が出てしまった時に代わってもらえるよう、上司の手が空いている時は遠隔でモニタリングをしてくれていました。」
(女性、IT・通信・インターネット系、コールセンター、オペレータ)



どのコメントからも、一人で作業をしなくて済む環境に満足している様子がうかがえます。

パニック障害にともない広場恐怖(アゴラフォビア)に陥る方もいます。発作が起きたときに助けが得られない状況に極度の不安を感じる症状です。中にはこの症状が強くて外出ができなくなる方もいることが知られています。

このような広場恐怖の症状があることもふまえると、パニック障害のある方にとっては誰かに頼れる状況が不可欠と考えられます。一人にならなくて済む環境も、パニック障害のある方が満足しやすい職場の条件の一つといえそうです。 

満足度が高い職場の特徴3.人間関係が良好である
一般的な職場では、人間関係が悪いと働きづらく、良好だと働きやすいものです。それはパニック障害のある方にとっても変わらない事実といえます。

コメントからもそのことがわかります。

「人間関係が割とよい シフトの融通がきく 楽しいと思える時もたまにある」
(教育)

「比較的に主任や従業員がみんな優しくて働きやすかった。」
(女性、サービス・外食・レジャー系)



パニック障害のある方は、人間関係に対して楽しみを見いだせたり、上司や同僚が優しかったりすると勤務しやすいようです。

パニック障害のある方が満足できる職場で働くには、人間関係が良好な環境を見つけることが大切だとわかります。

ここまで満足度の高い職場の理由について見てまいりましたが、まとめてみましょう。

    【パニック障害のある方にとって満足度の高い職場とは】

    ① パニック障害について理解し1人1人に合わせた周囲のサポートがある。具体的には
    ・突然の発作に対する対応を知ろうとしてくれる姿勢がある
    ・急な体調変化に伴う休みに対する理解
    ・業務へのサポートで不安を和らげる
    ・直接的なサポートだけでなく見守る気持ちがある
    ・個々の予期不安の原因を知り、発作が起きにくい環境づくり
    ・広場恐怖を避けるために1人で仕事を行う環境を作らない

    ② 人間関係が良好である
    ・パニック障害は、理解のある職場の具体的な内容からもわかるように、周囲の理解やサポートが必要になります。そのため人間関係が良好であることは重要なポイントです。
参考:厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」

2.パニック障害のある方にとって満足度が低い職場

パニック障害のある方にとって満足度が低い職場を知ることも、長く働ける職場を見つけるために重要です。満足度が低い職場の特徴について口コミをもとに解説します。

職場への満足度が低い理由は?

パニック障害の方の満足度低い職場理由グラフ上位


※アンケート「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」を分類しマイナス評価している内容を集計して割合を抽出。10名未満の少数回答は除く。


職場に満足していない理由として「その他」が上位を占めています。その他には少数意見が多数集まっていますので、口コミを分析しながら、満足度の低い職場の特徴を解説します。

満足度が低い職場の特徴1.休憩や教育の環境が整っていない
「その他」の理由に関する口コミを確認してみます。

「休憩するスペースがなく、具合が悪くなったときに安心して逃げ込める場所がなかったというのはとても心細かったです。」
(女性、リース・クレジット・信販)

「教育マニュアルが整備されていないため、新入社員が仕事を続けられるかどうかは教育係の人格に大きく左右される。実際に離職率が非常に高く、ハローワークから苦情が届いたこともあったらしい。」
(男性 、デザイン・出版・印刷)



パニック障害が生じたときに休憩できない点に不安を感じている方がいました。一人になれるスペースがない職場は、パニック障害のある方の満足度を下げるようです。

また、教育環境が整っていない職場に不満を抱えている方もいました。放任主義だったり、教育マニュアルがなかったりする職場もパニック障害のある方が不満を抱きやすいようです。

パニック障害のある方は、一人になることに対して恐怖を感じる方もいるため、親身に指導してもらえない環境は勤務に適していない環境といえるでしょう。

満足度が低い職場の特徴2.時給・賃金が低い

「時給が安い。やりがいがない。」
(その他)

「障害者ということで最低賃金しか貰えない」
(男性 、サービス・外食・レジャー系)



障害者として低い賃金しかもらえないことに納得していない方もいるようです。しかし、賃金については採用前の面接や、入社前の契約の際に確認できます。

勤務し始めてから給与が低いと気づいたのでは遅いといえます。入社前に障害について打ち明けたうえで、どれくらいの給与がもらえるのかを勇気をだして確認するようにしましょう。

満足度が低い職場の特徴3.病気を甘えと捉える風潮がある
病気の度合いは人によって異なり、パニック障害の苦労は自分にしかわかりません。それにもかかわらずパニック障害を甘えと捉える風潮があり、病気への理解度が低い職場があるようです。

「病気を甘えと捉えるような、現代に遅れをとっている上司が大勢いた。また、他人を理解するという概念を持たない女性社員が多く、自分の要求に応えない部下はいじめの対象になっていた。」
(女性、ソフトウェア・ハードウェア開発)



「現代に遅れをとっている」というワードも見過ごせないフレーズです。現代は働き方が多様化し、新しい価値観を重視するベンチャー企業も台頭しています。

歴史が古い企業だと従来の考え方が固定化されやすいため、歴史が浅い企業のほうが病気に対して柔軟に対応しやすいかもしれません。

3.パニック障害のある方におすすめの業界

業界によって仕事の内容や職場の環境も大きく変わります。ここからは、パニック障害のある方が働くのに適している業界を分析していきます。

パニック障害のある方が勤務している業界

パニック障害の方が働いている業界の割合

※アンケート「働いているまたは働いていた企業を教えてください」で回答のあった企業を業界別に分類し集計して割合を抽出


まず、パニック障害のある方が勤務している業界の割合を紹介します。

パニック障害のある勤務者が多い業界
1位は「サービス・外食・レジャー系」で、約32%です。

「コミュニケーションの楽しさと、自信の付け方と、生きがいと、仕事をする意義を見つけさせてくれたから。電車も乗れるようになり、投薬も減った。通院数も減った。」
(女性 、外食・フード)



パニック障害だと外出を避ける傾向になりがちですが、人と接することで症状が改善していくこともあるようです。その点で、人と接することの多い「サービス・外食・レジャー系」の業界を希望する方が多いのではないかと推察されます。

2位は小売・流通・商社系で、約23%です。

「淡々とこなす業務は得意なので、それができるように環境を整えていただいたことに感謝しています。」
女性、専門店)



小売・流通・商社系の業界は物を取り扱う業界であるため、検品や商品管理、発注作業など淡々と作業を行う業務があります。その点がパニック障害のある方にとって負担が少なく、人気を集めていると思われます。

3位はメーカー・製造系で、約15%です。

「製薬会社で、病気の人のために働く会社だったから余計にだったかもしれませんが、とにかくみなさんの理解がとてもあり、少しでも具合が悪かったらゆっくり休むよう、準備をしてくれていました。」
(女性、医療・医薬)



メーカーの中には製薬メーカーのように人の健康に関する業界もあります。その点で、メーカー・製造系は業種によっては病気に関する理解が得られやすい業界かもしれません。

パニック障害のある勤務者が少ない業界
人気のない業界についても見てみましょう。パニック障害のある方は突然体調不良になりやすいことから、落ち着いた環境で勤務できる業界に人気がありそうですが、その反面「IT・通信・インターネット系」は約6%で非常に少なく、ギャップが見られます。

パニック障害だと、発作によって外出が制限されて仕事ができないケースもあるでしょう。その点、アンケート結果が低い点は否めませんが、外出をしなくても仕事ができる「IT・通信・インターネット系」の仕事は選択肢としては捨てない方がよいといえます。



パニック障害のある方は各業界に満足している?

パニック障害の方が働いている業界別満足度グラフ


※アンケート「働いているまたは働いていた企業を教えてください」と「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」をクロス集計して割合を抽出。ただし、答えた人数が10人未満の業界は比較対象外とした。


「サービス・外食・レジャー系」「小売・流通・商社系」「メーカー・製造系」はいずれも、勤務している数が多い順に満足度が高いことがわかります。ただ、「メーカー・製造系」に関して「全く満足していない」という方の割合が約24%で、若干多いことが読み取れます。

「身体的にも精神的にもかなりハードな職場だからです。」
(女性、 医療・医薬)



「メーカー・製造系」の中には医療に関する仕事もあり、このコメントをした方は病院で治療に関するケアに携わっていました。体力や精神力が求められる業界だと、満足度が下がってしまうようです。

「満足している」の割合が最も高い業界についても見てみましょう。結果は「IT・通信・インターネット系」の業界でした。勤務している方は少ない業界ではありましたが、勤務している方からは満足度が高いことがわかります。

「自分の裁量で仕事ができた。」
(女性、ソフトウェア/ハードウェア開発



IT業界はパソコン作業をメインとしていることから、自分のペースで働ける職場があることが関係しているのでしょう。実際に勤務をしている方は少ない業界なので、競争率は高くなる可能性はあります。

少しでも就職できる可能性を高めるためにITツールの使い方を学んだり、IT資格を取得したりする工夫も必要といえるでしょう。

「サービス・外食・レジャー系」と「IT・通信・インターネット系」がおすすめ
「サービス・外食・レジャー系」の「全く満足していない」の割合は約5%と非常に低くなっています。勤務している方と満足している人が最も多い業界であることから、パニック障害のある方が働くのにおすすめといえます。

一方、「IT・通信・インターネット系」は勤務している方の満足度が最も高かった業界でした。パニック障害のある方でも自分のペースで働きやすい可能性があるので、転職の際に候補としておさえておくとよいでしょう。

4.パニック障害のある方におすすめの職種

引き続き、パニック障害のある方におすすめの職種を分析していきます。

パニック障害のある方が勤務している職種

パニック障害の方が働いている職種の割合

※アンケート「どのような仕事を担当していましたか」で回答のあった担当業務をもとに職種別に分類し集計して割合を抽出


まず、パニック障害のある方が勤務している職種の割合を見てみましょう。

パニック障害のある勤務者が多い職種

最も多い職種は「販売・接客・サービス」で、約25%でした。上述した業界の結果でも「サービス・外食・レジャー系」の割合が高かったことから相関関係が読み取れます。パニック障害のある方でも人と接しながら働いている方が多いことがわかります。

その次に続く職種を見てみると、事務が約22%、軽作業が約12.7%です。職種の共通点としてはコツコツと仕事ができる内容であり、体力的にも負担が少ないことでしょう。

その点で、体調不良に陥りやすいパニック障害のある方からも人気があると予想できます。

パニック障害のある勤務者が少ない職種

「営業」や「教育」がともに約1.3%でパニック障害の勤務者がほとんどいないことがわかります。

営業や教育では人前に立ってプレゼンする機会があることから、パニックになったときに一人で落ち着ける環境に避難しづらいことが関係していると考えられます。

パニック障害のある方は職種に満足している?

パニック障害の方が働いている職種別満足度グラフ


※アンケート「どのような仕事をされましたか?」と「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」をクロス集計して割合を抽出。ただし、答えた人数が10人未満の職種は比較対象外とした。


「満足している」と答えた方の割合が最も多い職種が「軽作業」で約45%です。

「週休二日制で、休憩もしっかりあり残業もしたい時だけで可能だったので働きやすかった。」
(女性、通販・EC)

「休み希望がほぼ通るというのと、体調不良になった際にも休みやすい環境であったため。」
(女性、人材)



いずれも商品の仕分けや検品などの軽作業を担当している方のコメントです。共通して休憩や休みが取りやすい環境に満足していることがうかがえます。

重労働が少ない点は体調不良に対応しやすく、パニック障害のある方が注目すべき特徴といえるでしょう。

また、軽作業であれば負担が少ないことから、残業についても多少は目をつむることができるようです。

次に「満足している」と答えた方の割合が多かったのが「販売・接客・サービス」です。ただ、「全く満足していない」の割合が約20%で、少なからず不満を持っている方も見られる点に注意が必要です。

「人手が足りなく、体調不良ややむを得ない状況でも休むことが難しかった。」
(女性、小売・流通・商社系)



全く満足していないと答えた方の口コミを見ると、人手が足りないという意見が見られました。

販売職は、他業種と比べると比較的給料が低くなりがちで、人手不足になりやすい職種でもあります。職場に余裕がないとパニック障害を持つ方に配慮する余裕がなくなってしまうのかもしれません。

「軽作業」や「販売・接客・サービス」がおすすめ
最も満足している割合が高かった「軽作業」の職種が、体力的な負担が少なくパニック障害のある方におすすめです。突然体調不良になってしまうことが不安な方でも、対処しやすいと考えられます。

「販売・接客・サービス」の職種は働いている人が多く、満足度も比較的高い職種ですが、人手不足によっては働きづらいことがあるとわかりました。したがって、パニック障害のある方におすすめはできますが、必ずしも適しているわけではないことに注意しましょう。

5.パニック障害のある方の転職活動の進め方

インターネットの普及にともないさまざまな転職サービスによるマッチングが行われるようになってきました。

サービスによって特徴が異なるので、求職者の状況に応じて使い分ける必要があります。ここからはパニック障害のある方に適した転職活動の進め方について解説していきます。

パニック障害のある方が利用している転職サービスは?

パニック障害の方が利用している求人サービス割合

※アンケート「どのようにその職場を見つけましたか。就職までに利用したサービスがあれば教えてください。(複数回答可)」の有効回答102名による109件を集計して合計人数を算出


最も多かった求人サービスが求人メディアで約35%です。求人メディアの具体的な内容をアンケートの情報から確認してみました。

「タウンワークのようなWEBサイト」
(男性 、レジャー・アミューズメント・フィットネス)

「エンジャパンという転職サイトに登録して、応募から内定までの手続きをサポートしてもらいました。」
(女性 、ソフトウェア/ハードウェア開発



タウンワークのようなWEBサイトを使用したり、エンジャパンという転職サイトに登録して内定までの手続きをサポートしてもらったりしている方がいるとわかりました。

パニック障害だからといい、一般の求人メディアが利用できないわけではないといえそうです。

求人メディアによっては得意とする業界や職種が異なります。自分が転職したい職種によって選び分けると希望の業界や職種に転職しやすくなるでしょう。

パニック障害だからといって遠慮せず、さまざまな求人メディアの利用を検討してみるとよいといえます。

ハローワークの利用について

令和2年6月に発表された厚生労働省のプレスリリースによると、ハローワークを通じた精神障碍者の就職件数は前年度と比べて約3.3%増加しています。

参考:厚生労働省「令和元年度 障害者の職業紹介状況などの取りまとめ」

パニック障害のある方の利用状況についても確認してみましょう。グラフによるとハローワークを利用した人の割合が約22%で、3番目に高い割合となっています。

「ハローワークで病気を隠して普通に応募しました。特にサポートは受けておりません。」
(男性、運輸・交通)

「ハローワークの障害者相談の窓口で、いろいろな相談をしながら仕事を探していた。」
(女性、人材)

「ハローワークの掲載を見て応募しました。一般の募集と同じ扱い、同じ流れで就職しましたが、面接時にストレス耐性が低いこととパニック発作があることは伝えました。」
(女性、自動車・運輸・輸送機器)



同じハローワークを利用している方の中でも、転職のアプローチが異なっていることが確認できます。まず、パニック障害を隠して応募をしているケースがありますが、この応募方法はあまりおすすめできないといえます。

障害を隠すことで転職がうまくいくことがあるかもしれません。しかし、実際に働き始めてから周囲に症状について理解してもらえないので、仕事でトラブルが発生する恐れがあります。

次に、障害者相談の窓口でパニック障害を打ち明けたうえで仕事を探す方法です。この方法であれば、専門の担当者にパニック障害でも働きやすい仕事を紹介してもらえる可能性が高まるため、就職後の心配やリスクを減らすことができます。

最後に、パニック障害を打ち明けたうえで一般募集されている仕事を探すスタイルです。障害者として応募するわけではないので、その分応募できる仕事が増えると考えられます。

ただし、面接で自分の症状をうまく伝えないと、後々仕事でトラブルが起きる可能性がある点には注意が必要です。前述の満足度の高い職場では、障害への理解が必要だという回答が出ているからです。
パニック障害の症状の度合いが低いのであれば、検討してみるとよいでしょう。

6.まとめ

パニック障害のある方の転職事情についてアンケートや口コミの結果をもとにさまざまな角度から解説しました。要点は下記の通りです。

■パニック障害のある方にとって満足度が高い職場の特徴

・1人1人の特性について理解がある
・優しく見守り1人を避ける環境が作られている
・人間関係が良好である

パニック障害の方は、突然の発作に加え、広場恐怖や予期不安などの症状にも注意が必要です。体調を崩しにくい職場や体調を崩したときに対処してもらえる職場は満足度が高いとわかりました。周囲のサポートはポイントになってきます。そっと見守ってくれたり、人間関係が良好であったりする環境も働きやすさにかかわってくるようです。

■パニック障害のある方にとって満足度が低い職場の特徴

・休憩や教育の環境が整っていない
・時給・賃金が低い
・病気を甘えと捉える風潮がある

パニック障害のある方は一人で作業することに不安を覚える方もいることから、教育環境が整っていないと不満が生じやすくなるようです。そのほか、給与の低さや症状に対する理解の不足も不満につながっているようです。

■パニック障害のある方におすすめの業界

・「サービス・外食・レジャー系」
・「IT・通信・インターネット系」

「サービス・外食・レジャー系」の業界で働き、人と触れ合うことでパニック障害の症状が改善していったという事例がありました。パニック障害のある方が前向きに転職できる業界といえそうです。

「IT・通信・インターネット系」は実際に勤務している方が少ない一方、勤務者の満足度がとても高いので転職の際に検討してみる価値は高いといえます。

■パニック障害のある方におすすめの職種

・「軽作業」
・「販売・接客・サービス」

「軽作業」は負担が少なく、パニック障害のある方と相性がよい職種であることが見受けられました。コツコツ作業をするのが好きな方であれば、検討してみるとよいでしょう。

「販売・接客・サービス」もおすすめできる職種ですが、人手不足の影響を受けると働きづらい可能性があるので注意しましょう。業界の最新動向を確認することも大切といえます。

■パニック障害のある方がよく利用している転職サービス

・求人メディア
・ハローワーク

パニック障害のある方も一般の求人メディアを使っている方が多いとわかりました。希望の業界職種に適した求人メディアの利用を検討するとよいでしょう。

ハローワークの利用者も多く、専門窓口がある点で検討の余地は高いといえます。ただ、パニック障害を打ち明けるかどうかで、利用方法が変わってきます。勤務後を見据えて慎重に判断しましょう。


パニック障害のある方が転職を成功させるためには、実際に勤務した方の情報を知ることが何よりも大切です。
今回紹介した以外の口コミについても把握したい方は、アンブレのような職場の口コミサービスを活用してみるとよいでしょう。



▼パニック障害でも続けられる仕事選びのアドバイス
「パニック障害」をオープンにする時の伝え方などを紹介しています。
詳しくは こちらへ

▼パニック障害の方のお仕事体験談がたくさん届いています。
詳しくは こちらへ

新着口コミを毎週火曜に定期配信中
働きやすい環境を見つけるきっかけに


口コミを受け取る

関連するコラム

新着記事一覧へ