【潰瘍性大腸炎 転職】向いている職種や業界とは?152人の実体験調査から解説

潰瘍性大腸炎の方の転職 向いている職種や業界を152人の実体験から解説

潰瘍性大腸炎とは、大腸の炎症によって出血性の下痢や腹部のけいれん、発熱が生じる症状です。正確な原因は不明とされているので、明確な対処法がわからず、転職の際に困っている方もいるのではないでしょうか。

今回は潰瘍性大腸炎を抱える152人の体験談やアンケートから、働きやすい職場や業界、職種などを分析してみます。

潰瘍性大腸炎を抱えている方は、少しでも勤務しやすい環境を見つけられるよう、本記事を参考にしてみてください。

【この記事でご紹介するデータ】
調査期間:2018年2月~2020年4月
調査方法:弊社サイトUMBREから対象となる体験談を抽出
調査対象:働いた経験のある潰瘍性大腸炎の方の体験談152件
データ集計日:2020年8月7日
※体験談として記載された内容を分類し集計したデータを使用しています。


目次

1.潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が高い職場

2.潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が低い職場

3.潰瘍性大腸炎のある方におすすめの業界

4.潰瘍性大腸炎のある方におすすめの職種

5.潰瘍性大腸炎を持つ方の転職活動の進め方

6.まとめ

1.潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が高い職場

潰瘍性大腸炎のある方が働きやすい職場を知るには、職場に対する満足度を把握する必要があります。

そもそも潰瘍性大腸炎のある方は職場に満足している?

潰瘍性大腸炎の方の仕事に対する満足度グラフ
※アンケート「あなたはその会社の就労環境に満足していますか?」を集計して割合を抽出



グラフによると、「とても満足している」と「満足している」の合計が44%となり、潰瘍性大腸炎を抱える方の半数近くが職場に満足しているとわかります。
したがって、潰瘍性大腸炎を抱えていたとしても、職場の選び方を間違えなければ、働きやすい環境にたどり着ける可能性は十分あるといえるでしょう。

1-1.職場への満足度が高い理由は?

潰瘍性大腸炎の方の満足度高い職場理由グラフ
※アンケート「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」を分類しプラス評価している内容を集計して割合を抽出。6名未満の少数回答は除く。


職場への満足度が高い理由を見ると、「病気や障害に対して理解がある」「休みがとりやすい」の合計が51%で、上位を占めています。上位の理由をもとに満足度の高い職場の特徴を分析してみます。

満足度が高い職場の特徴1.頻繁にトイレへ行くことへの配慮がある
潰瘍性大腸炎は突発的に下痢の症状が出ることから、仕事中にトイレを我慢して働かなければならないケースが少なくありません。その点で、症状が発症したとき柔軟に対処してもらえるかどうかが満足度に関わってきます。

「症状が悪化すると頻回の下痢、血便がありトイレにすぐ行ける環境でないと仕事ができない。」
(小売・流通・商社系、受付、窓口業務、女性)



症状が悪化し下痢の症状が一度あらわれると、1日に何度も症状があらわれ、仕事を中断せざるを得ない状況になります。そのため、潰瘍性大腸炎の方にとりトイレに関する悩みが最も多く聞かれました。

トイレに頻繁に行くことに関しては気持ちの面でもそして設備的な面でも不安を抱えることが多い傾向がみられます。

「トイレの回数が多くて周りの目が気になりました。」
(不動産・建設・設備系、女性)

「症状がひどいときは下痢が止まらなくなるので、仕事中に何度もトイレに行きたくなるのが困りました。トイレのことばかり考えてしまって仕事に集中できず、些細なミスを起こすこともありました。」
(IT・通信・インターネット系、女性)

「症状が出ている時期は下痢、下血、倦怠感などの症状が強く出ます。トイレの回数が一日30回以上の時もあるので、トイレが近くにある環境が大切になります。」
(サービス・外食・レジャー系、教師、塾講師、学童担当、女性)

「小さい職場なので患者さんと職員のトイレが一つしかないので、急な腹痛の時にトイレがふさがっていたり故障したりするときが不安だった。」
(運輸・交通・物流・倉庫系、人事・経理・総務・企画、女性 )

「私の持病では、トイレこもることが多いのでトイレはきれいだと嬉しい。」
(コンサルティング・専門サービス系、女性)



■精神的な悩み
・何度も仕事を中断してトイレへ行くことに周囲がどのように思っているのか
・できるだけトイレに近い場所で仕事ができるか

■設備に関する悩み
・すぐ使用したいのでトイレの数は十分か
・トイレを長時間使用することがあるのでできるだけ清潔に保たれているか

このような悩みに対する配慮が得られると満足度が高くなるようです。
では、あると良いと感じる企業や周囲の方の配慮・サポートをコメントから具体的にみてみましょう。

「トイレに行きたい時は特に声をかけなくても、すぐに行っていいという配慮をしてもらいました。そのように言ってもらうことでこちらも気兼ねなく勤務中にトイレに行くことができ、とても気が楽でした。」
(メーカー・製造系、医療関係、男性)

「トイレに何回いっても、そっとしてくれました。休んでも何もいわないでくれました。」
(マスコミ・広告・デザイン・ゲーム・エンターテイメント系、女性)

「トイレの近くに座席を配置してくれたり、病気が原因でトイレへ離席することなどに対しても暖かく見守ってくれたりという配慮をしてもらうことができましたので、私としてもそこまでストレスを感じずに仕事をすることができました。
(コンサルティング・専門サービス系、営業、営業補佐、男性)

「病気に対する理解があり、トイレに近いところに座席を配置してくれたり、体調が優れなかったりするときも暖かく見守ってもらえたところです。
(サービス・外食・レジャー系、販売・接客・サービス、女性)

「トイレが何ヶ所かあるので、全部使用中となることがない。長い時間使用しても気を使わなくて良い。
(サービス・外食・レジャー系、女性)

「トイレに制約がある障害だが、洋式なら問題ないので、洋式トイレのある環境に救われている」
(メーカー・製造系、エンジニア・技術職、男性)



このように、トイレについての精神的な面での配慮は、周囲の方の理解を得ることが重要です。潰瘍性大腸炎は見た目だけではわかりづらい疾患です。どのような症状があるのかといった詳しい内容は、多くの職場では説明が必要でしょう。理解を得ることが働きやすい環境づくりの第一歩なのかもしれません。

また設備に関しては、トイレをいきなり増やすことは難しいかもしれません。入社前に設備の確認をしておくことで、不安要素を減らすこともできます。また、できるだけトイレに近い場所で仕事ができるだけで、症状が起きたときの不安を少し和らげることができるのではないでしょうか。

潰瘍性大腸炎の方の中には、ストマポーチを使用している方もいらっしゃいます。

「ストマポーチを使用するため、満杯になってしまわないよう用便のタイミングを調整。」
(メーカー・製造系、エンジニア・技術職、男性 )



下痢や腹痛に加えて、ストマポーチの使用について焦りを感じている方もいるかもしれません。その点、トイレの許可を取らなくてもよい環境だと働きやすくなりますね。

満足度が高い職場の特徴2.食事への配慮が得られる
潰瘍性大腸炎のある方の多くは、症状を抑えるために食事に気を使っています。そのため、ランチや食堂のメニューについても配慮してもらえる環境でなければなりません。
また、同僚や上司を交えた会食でも食事がきになり、ストレスを感じる方もいるようです。

常に食事に気を使っていることを周囲の方が理解していると、ランチや会食の場でもうれしい気遣いをしてもらえることがコメントからもわかります。

「食事に関しても、食事時間などは仕事の都合に併せて、配慮してもらえているから。」
(サービス・外食・レジャー系、女性)

「昼ごはんとかも気遣ってくれて、うどん屋さんとかに付き合ってくれました。」
(メーカー・製造系、男性)

「トイレのことは理解してくれました。あと食事会のときは「これ食べられる?」と聞いてくれました。(食物繊維の多いものは食べられないため)」
(金融・保険系、女性)

「職場の飲み会などもお酒は飲まずにいても気を使ってソフトドリンクなどで乾杯など行いやすい環境をつくってくれている。」
(不動産・建設・設備系、男性)



仕事中だけでなく、ランチや就業時間以外での食事にも気をつかってくれる職場は、潰瘍性大腸炎について、本当に理解してくれていると感じられるかもしれませんね。

満足度が高い職場の特徴3.体調不良のとき罪悪感を生じさせずに休める

潰瘍性大腸炎の症状は一日でおさまるわけではなく、数日から数週間にわたって続くこともあります。したがって、一定期間職場に通えなくなるケースも少なくありません。

「治療のため休む際も周囲は快く了承してくれた。上司は休養期間を出来るだけ取れるように手配してくれた。復帰時は嫌な顔をされることもなく戻りやすかった。」
(メーカー・製造系、医療関係 女性)

「体調が悪化した時に休職制度を利用させてもらえました。自分の中では休職をするという選択は考えてなかったので、その制度を進めてくれた上司には感謝しています。」
(メーカー・製造系、医療関係 男性)

「休みをもらう時も気兼ねなく承諾してもらえて、周りもフォローしてくれていたので無理なく仕事をすることが出来たから」
(サービス・外食・レジャー系、女性)



一般的に突然職場を休まれてしまうと、周囲の方に業務の負担が増えてしまいがちです。一方、この口コミの職場は、休養期間を可能な限り与えることで適切に対処しています。

ただ、潰瘍性大腸炎のある方にとっては、数日間休んでしまうことに後ろめたさを感じてしまう方もいるかもしれません。

その点、復帰時にいつもと変わらない様子で接してくれると、その後ろめたさを感じずに済むようです。

したがって、体調が悪いときに単に休みが取れることも重要ですが、それに加えて後ろめたさを感じずに済む職場が理想といえるでしょう。

満足度が高い職場の特徴4.潰瘍性大腸炎について特別視しない配慮がある
先述したとおり、潰瘍性大腸炎は見た目ではわかりづらい疾患です。症状について偏見を持たれて気を使われすぎても、ストレスを感じてしまう方もいるかもしれません。

また、腹痛や下痢といったデリケートな症状ですし、中にはストマを使用している方もいらっしゃいます。なるべくそっとしておいてほしいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「人工肛門装着のため、トイレに時間がかかるのでその旨を最初に伝えました。あまり知られたくない個人情報なのに、上司がほかの部署の社員に障害のことをいってしまいとても不快な思いをしました。」
(金融・保険系、女性)



なぜトイレに頻繁に行く必要があるのか、時間を要するのかという理由を理解してほしい反面、知っていてほしいのは一緒に仕事を行う周囲の仲間にとどめてほしいという意見もあります。

逆に、以下のコメントは周囲の気遣いを感じさせます。

「病気に対してみんなが理解を示してくれて、症状が軽い時などは普通の生活となんら変わらない為みんなが普通に接してくれて、病気を意識せずに働くことができることがとてもありがたいことであった。」
(不動産・建設・設備系、男性)



必要以上に症状を詮索されない環境も、潰瘍性大腸炎のある方の満足度を高めることがわかります。

    【潰瘍性大腸炎の方にとって満足度の高い職場とは】

    ・頻繁にトイレに行く必要があることを理解し、精神的にも設備面でもトイレに行きやすい環境であること
    ・食事制限に対する配慮が感じられる職場
    ・体調不良や通院による早退や欠勤に対する柔軟な対応が可能な職場
    ・必要以上に詮索されない居心地の良い職場


では、次は満足度の低い職場についても詳しくみてみましょう。職場選びの際に気をつけたいヒントがあるはずです。

2.潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が低い職場

潰瘍性大腸炎のある方が転職後に悩みを抱えないためには、満足度が低い職場を知ることも重要です。

2-1.職場への満足度が低い理由は?

潰瘍性大腸炎の方の満足度が低い職場理由グラフ


※アンケート「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」を分類しマイナス評価している内容を集計して割合を抽出。6名未満の少数回答は除く。


職場に満足していない理由として「仕事量が多い、期限に追われる」「その他」「給料が安い」が上位を占めています。「その他」の理由も明確にしつつ、満足度が低い職場の特徴を分析します。

満足度が低い職場の特徴1.長時間業務や体力を使う勤務がある

「労働時間が長時間になりがちだった点。朝8時過ぎから夜9時程度まで。潰瘍性大腸炎には、過酷な環境だったと思います。」
(建築・建設・設計・土木、経理、男性)



仕事時間が長いと、潰瘍性大腸炎のある方にとって負担が生じやすいことがわかります。体調を崩してしまわないように、定時で帰宅できる職場を探すことも大切でしょう。

「なかなか仕事が決まらなかったので働かせてもらえたことは満足ですが、仕事内容がわりと体力のいる仕事でしたし、体調面でもきつかったので。」
(小売・流通・商社系、女性)



また、潰瘍性大腸炎のある方は、長時間の仕事だけでなく、体力を使う仕事も負担を感じやすいようです。

しかし、潰瘍性大腸炎の症状を抱えている方の中には、不満を抱えつつも職場で働けることに感謝している方もいるとわかります。ただ、体調を崩してしまっては本末転倒なので、可能な限り体力を使わない職場を検討した方がよいかもしれません。

また、潰瘍性大腸炎のある方の中には免疫抑制剤などの投薬を行っている方もおり、疲れやすくなったり、具合が悪くなったりします。特に、そのような方は体を動かす業務のある職場は避けた方が無難といえます。

満足度が低い職場の特徴2.ストレスを感じやすい環境
「その他」は分類できなかった少数意見です。「その他」の理由に関する口コミを確認してみます。

「取引先への出向が多く、環境や人間関係が変わりやすい。 緊張する機会が多く、体調に影響しやすいため。」
(ソフトウェア・ハードウェア開発、システムエンジニア、男性)



この口コミの男性は人間関係や環境が安定せず、常に緊張が続くことが症状に影響を与えてしまっています。緊張状態が続くことは大きなストレスになるでしょう。

また、以下のようなコメントもあります。

「賞与について面接時に月の2か月以上はだすとの話だったが、いざ見たら、1か月の賞与で 話が違うと思ったから。」
(サービス・外食・レジャー系、医療関係、女性)



また、当初聞いていた待遇と異なると、それが精神的なストレスとなることもあるようです。特に予定していた収入が見込めないと、これからの生活に不安をおぼえます。

収入だけでなく、当初予定していた業務と異なる内容や大幅に勤務時間が増えるといった話もよく聞かれます。企業に対する不信感もストレス要因の1つになりえます。

ストレスは潰瘍性大腸炎の症状を悪化させる原因ともいわれています。そのため、ストレスを感じる職場は満足度が低い傾向にあることも納得できます。

満足度が低い職場の特徴3.休んだときの給与が保障されない
潰瘍性大腸炎のある方は、体調を崩すと長期間働けなくなるケースがあり、仕事をどうしても休まなければならないことがあります。そのときに会社が休ませてくれることも大切ですが、そのほかの悩みも生じるようです。

「仕事に関してはやりがいがあるが、体調が悪化した場合休むしか無い為、その分が給与に影響してしまうので、生活が苦しい。」
(メーカー・製造系・福祉関係、男性)



休んだ分だけ給与が減ってしまう職場だと、当然生活が苦しくなってしまいます。そのため、有給を使いづらい職場や時給制の職場だと、潰瘍性大腸炎のある方は働きづらいといえるでしょう。 その点をふまえると、体調不良が起きたときに有給を使わせてくれる職場や、月額の給与が休みに関わらず固定されている職場が適していると考えられます。
また企業によっては、休暇に関わる制度を設けている場合もあります。

例えばその1つが「病気休暇」。実際にもその制度を活用したというコメントもあります。

「症状が辛くなったら病気休暇が取れて、その間の給料もいただけたから。」
(メーカー・製造系・福祉関係、男性)



病気休暇制度については、以下で詳しく説明しています。よろしければ参考になさってください。

これまで見てきた、満足度の低い職場の理由から、避けるべき職場をまとめます。

    【潰瘍性大腸炎の方にとって働きづらい職場とは】

    ・長時間業務や体力を消耗しやすい仕事
    ・ストレスを感じやすい職場。例えば環境や人間関係が安定せず緊張を強いられる職場や、業務や労働時間が当初聞いていた話と異なり負担を強いられる職場。
    ・通院や体調不良で欠勤が多くなった時、給与が保証されない職場や制度整っていない企業


転職や就活を考えている方は、求人情報などから得られる情報だけでなく、職場見学や口コミなどから職場の雰囲気や様子をしることも必要です。また、実際に働いたら話しが違うというとのないように、業務内容や勤務時間など相互でしっかり確認をとることも大切です。

3.潰瘍性大腸炎のある方におすすめの業界

業界が異なると働き方も違います。潰瘍性大腸炎のある方が働きやすい業界を考察していきます。

3-1.潰瘍性大腸炎のある方が勤務している業界

まず、潰瘍性大腸炎のある方が働いている業界の割合を紹介します。

潰瘍性大腸炎の方が働いている業界の割合

※アンケート「働いているまたは働いていた企業を教えてください」で回答のあった企業を業界別に分類し集計して割合を抽出


3-2.潰瘍性大腸炎を持つ勤務者が多い業界

1位は「サービス・外食・レジャー系」で28%です。

「サービス・外食・レジャー系」は接客をともなう仕事も多く、忙しいような印象はありますが、潰瘍性大腸炎のある方が多く働いています。

「病院では、外出することもなく一日屋内での看護業務でしたのでトイレの心配はありませんでした。」
(医療・福祉・介護、女性)



サービスや外食、レジャー系の仕事は選び方によっては屋内で働けるため、トイレの確保に困らないことが大きい要因だと考えられます。

2位は「小売・流通・商社系」で16%です。

「自分の薬を職場で調達することが出来るし、薬剤師さんなどは病気に理解があるので心配な事を質問できたりした。」
(小売・流通・商社系、受付、女性)



この口コミをした女性は調剤薬局の受付業務をしていました。薬を得やすいだけでなく、医療に関わる仕事は病気を理解してもらいやすい環境だといえます。このように調剤薬局での勤務ができる点も「小売・流通・商社系」が人気の理由なのかもしれません。 3位は「その他」で約15%です。

「仕事内容は自分にあっているし、残業も少ない。」
(団体・連合会・官公庁、公務員 、男性)



その他に分類される業種を見てみると、公務員の方の口コミが見つかりました。

「団体・連合会・官公庁」など業界であれば、残業や業務外の仕事に対するルールがきっちり決まっている印象があります。うまくいけば残業が少ない職場と出会えるでしょう。 その点で、長時間勤務が難しい潰瘍性大腸炎のある方から注目されていると予想できます。

3-3.潰瘍性大腸炎を持つ勤務者が少ない業界

「運輸・交通・物流・倉庫系」は2%という極端に低い結果となっています。

「長距離に及ぶ出張が多く体調を崩すきっかけになりやすい。」
(運輸・交通、男性)



運輸・交通系だと特に長距離に及ぶ出張が多くなるため、潰瘍性大腸炎のある方は体調を崩しやすくなるようです。

車に長時間乗る仕事や現場に出向く作業が増えると、トイレに行けるタイミングが少なくなることや、常に行先や移動中のトイレの位置を心配しなければなりません。そういった理由から潰瘍性大腸炎のある方から人気がないと考えられます。

3-4.潰瘍性大腸炎のある方は各業界に満足している?

潰瘍性大腸炎の方が働いている業界別満足度グラフ


※アンケート「働いているまたは働いていた企業を教えてください」と「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」をクロス集計して割合を抽出。ただし、答えた人数が8人未満の業界は比較対象外とした。


「サービス・外食・レジャー系」は「満足している」と「とても満足している」の合計割合が44%という結果になりました。半数近い方が満足しており、単に勤務している方が多いだけではないとわかります。

「サービス・外食・レジャー系」がおすすめ
先述したように、「サービス・外食・レジャー系」は、屋内の仕事であればトイレに行きやすく、潰瘍性大腸炎のある方が体調不良に対応しやすいといえます。

「その他」「小売・流通・商社系」は潰瘍性大腸炎の勤務者の割合が多いですが、「全く満足していない」と「満足していない」と答えた方の合計割合が35%、42%となり、一概にはおすすめできません。

ここまでの考察を踏まえると、潰瘍性大腸炎のある方におすすめの業界は「サービス・外食・レジャー系」だと考えられます。

4.潰瘍性大腸炎のある方におすすめの職種

業界ごとに多くの職種が存在します。潰瘍性大腸炎のある方におすすめの職種を考えていきます。

4-1.潰瘍性大腸炎のある方が勤務している職種

早速、潰瘍性大腸炎のある方が携わっている職種の割合を見てみましょう。

潰瘍性大腸炎の方が働いている職種の割合

※アンケート「どのような仕事を担当していましたか」で回答のあった担当業務をもとに職種別に分類し集計して割合を抽出


4-2.潰瘍性大腸炎を持つ勤務者が多い職種

最も多い職種は「事務」で19%です。

「自分にあったペースで仕事をさせてもらえストレスが溜まりにくい」
(一般事務、男性)



事務作業であれば体力を使う仕事も少ないので、潰瘍性大腸炎のある方でも体調を崩しづらく、人気があると推察できます。同時に事務作業は屋内で働くことが基本です。トイレの心配がない点も安心して働ける理由の一つでしょう。

その次に続く職種は「販売・接客・サービス」が18%でした。

「ほとんどが女性従業員で、同じ病気をかかえている人もいるので、病気に対して理解を示してくれる。」
(専門店、接客、女性)



「販売・接客・サービス」の職種は女性が多い職場があり、潰瘍性大腸炎を持つ女性が症状について相談しやすく、働きやすいようです。

そして「医療・介護・福祉」も多く約12.7%です。

「病気を持っているにもかかわらず、雇っていただいている。病気に理解があり、休みをとらせてもらったり、業務の変更をしてもらったりした。」
(医療・福祉・介護、男性)



「医療・介護・福祉」の職種には、高齢者や病気の方と接する仕事もあります。人を思いやる気持ちや相手の気持ちを理解することが不可欠な職種であるため、同僚や上司からも潰瘍性大腸炎に対する理解を得やすいのでしょう。

4-3.潰瘍性大腸炎を持つ勤務者が少ない職種

「コールセンター」や「清掃」が両方とも1%で潰瘍性大腸炎のある方がほとんど働いていません。コメントからその職種のマイナスポイントがわかります。

「三交代勤務なので生活が不規則になります。日勤もありますが。夜勤もありますので寝不足になることもあります。不規則な生活になれるまで大変かもしれません。」
(メーカー・製造系、コールセンター、オペレータ)



「コールセンター」は、24時間体制をとっている場合もあります。そうなると夜勤を頼まれることもありますので、規則正しい生活を必要とする潰瘍性大腸炎の方には長く続けづらい職種の1つかもしれません。また、電話が長引くと体調不良を起こしたときに対処しづらいことも考えられます。

「清掃」の職種は掃除道具を運んだり、汚れを落としたりと、体を動かす仕事です。その点で、体調を崩しがちな潰瘍性大腸炎のある方が働きづらいと予想できます。

4-4.潰瘍性大腸炎のある方は職種に満足している?

潰瘍性大腸炎の方が働いている職種別満足度グラフ


※アンケート「どのような仕事をされましたか?」と「あなたが答えた満足度について理由を教えてください」をクロス集計して割合を抽出。ただし、答えた人数が7人未満の職種は比較対象外とした。


最も勤務者が多かった「事務」は意外にも「満足していない」「全く満足していない」の合計割合が50%であり、半数近くが満足していないという結果がわかります。

「仕事内容の割に、時給が低い。人が足りないのに、仕事量が多い。」
(銀行・信用金庫、事務)



事務は体を動かす機会は少なくなりますが、仕事量が多ければ結果として負担となってしまうようです。また、給与が低いケースもあり、その場合に満足度が下がってしまうと予想できます。

同様に「医療・介護・福祉」も「満足していない」「全く満足していない」の合計割合が33%であり、少なからず職種に不満を抱えている方がいるようです。

「人手が少なく、体調が悪くても休むこともできず、希望休も取ることができなかった。」
(医療・福祉・介護、男性)



「医療・介護・福祉」の職種は病気の理解を得やすいものの、人手が足りない職場もあるようです。休みを取れない環境だと潰瘍性大腸炎のある方の満足度が下がるのでしょう。

「販売・接客・サービス」がおすすめ
一方、「販売・接客・サービス」は「満足している」「とても満足している」の合計割合が63%と高く、「満足していない」「全く満足していない」の合計割合が22%と低く、働きやすい職種であることがうかがえます。

「トイレが異常に近い」ということから離席する頻度もかなりのものでしたが、それを「サボり」という偏見ではなく「病気」としてしっかり温かく見守って何も言わないで居てくれたという配慮です。」
(サービス・外食/レジャー系、販売・接客・サービス、女性)

「体調不良時には早退、欠勤などの対処に応じてもらったり、出勤している場合であっても軽い作業内容に変えてくれたりなどの対応をしてもらえる。勤務時間中のお手洗いの回数なども理解してくれ、不満や注意などがない。」
(運輸・交通・物流・倉庫系、販売・接客・サービス、女性)



一見、接客というと途中で離席しづらいという印象から、潰瘍性大腸炎には向いていないのではないかと思われがちです。確かにそういった一面もあるでしょうが、コメントからはそういったマイナスポイントをカバーする周囲の方の配慮やサポートがうかがえます。

今まで接客は難しい仕事かもしれないと思っていた方も、職場環境や一緒に働く方の理解により働きやすい職場になるかもしれません。
接客を行う場所は、お客として下見が可能な場所も多いでしょう。一度職場の雰囲気を感じるために立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

5.潰瘍性大腸炎を持つ方の転職活動の進め方

転職の仲介をしてくれるサービスは近年多様化しています。潰瘍性大腸炎を持つ方はどのようなサービスを利用して転職を進めているのでしょうか?

5-1.潰瘍性大腸炎のある方が利用している転職サービスは?

潰瘍性大腸炎の方が利用した求人サービス割合

※アンケート「どのようにその職場を見つけましたか。就職までに利用したサービスがあれば教えてください。(複数回答可)」の有効回答67名による69件を集計して合計人数を算出


求人メディア
最も多かった求人サービスが「求人メディア」で39%です。

「マイナビ看護師に登録し、自分の希望や能力について伝えた上でいくつか当てはまる職場を紹介された。」
(医療・医薬、医療関係 女性)



最近の求人メディアは各業界や各職種に特化した転職サービスが登場しています。マイナビ看護師もその一つといってよいでしょう。

潰瘍性大腸炎のある方で、すでに興味がある業界や職種が定まっているのであれば、こういった求人メディアが役に立つことがあるといえます。

「テレビCMでインディードを知って、携帯アプリで職探しをしました。」
(百貨店・量販店 調理スタッフ、女性)



一方、特定の業界や職種にこだわらない方は、広告で知った求人メディアを利用する方もいるようです。

検索結果を眺めているだけでも、思いがけない求人との出会える可能性があります。潰瘍性大腸炎のある方で、自分にあった業界や職種が見つかっていないのであれば、気軽に利用してみるとよいかもしれません。

ハローワーク
次に多かった求人サービスが「ハローワーク」で、37%です。

「ハローワークの窓口の人と話して、精神の障害枠で申し込んだ。病院の診断書から週20時間の仕事がよく、パート先に打診してみるようにアドバイスを受けた。」
(コンサルティング・専門サービス系、技術系 女性)



求人メディアで応募すると、自分で潰瘍性大腸炎の事情を面接官に伝えなければなりません。お腹の不調に関する悩みを面接官に伝えることはハードルが高いと感じる方もいらっしゃるでしょう。

その点、ハローワークでは障害枠で事情を伝えたうえで面接を受けられます。自分で症状を伝える自信がない方やどのように伝えればよいか悩んでいる方は、ハローワークを通して転職活動を進めるとよいかもしれません。

6.まとめ

潰瘍性大腸炎のある方の転職事情について、勤務経験者の口コミをもとに解説しました。要点は下記の通りです。

■潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が高い職場の特徴

最も大切なのは、潰瘍性大腸炎について理解のある職場です。特性を理解して、以下のような環境が整っていると満足度が高い職場と言えるでしょう。

・腹痛や下痢といった症状に対する理解があり、トイレに行きやすい環境である
・体調不良のとき罪悪感を生じさせずに休める
・食事制限に対する配慮があること
・必要以上に詮索されないこと

潰瘍性大腸炎の症状が出たときに我慢を強いられる環境は過酷と言わざるを得ません。ト仕事を中断してトイレへ何度も行くたびに、周りの目が気になる職場では長く働き続けるためにふさわしくありません。

また体調不良や通院により休みを必要とする場面も多くあります。潰瘍性大腸炎について理解があり、休みを申しやすい環境であることが望ましいですね。

他にも、体調を整えるために食事に気を使っている方も多いでしょう。ランチのメニューや取引先との会食、職場での親睦会などの場面でも、配慮が得られることが望ましいです。

また、デリケートな疾患であるため、普段通りに接してくれる職場だと、潰瘍性大腸炎のある方の精神的な負担も減り、なおさらよいでしょう。

■潰瘍性大腸炎のある方にとって満足度が低い職場の特徴

・長時間業務や体力を使う勤務がある
・ストレスを感じやすい職場
・休んだときの給与が保障されない

潰瘍性大腸炎の方は薬の影響で疲れやすくなったり、体調を崩しやすくなったりします。その点で、長時間業務や体力を使う職場は満足度が下がってしまうといえます。
また、度重なる環境の変化は緊張を強いられ、ストレスなどの負荷がかかってきます。

疲れやストレスは、症状悪化の原因になるといわれています。潰瘍性大腸炎の方にとって避けたいものです。

また、休める環境であっても、給与が下がってしまい生活が苦しくなってしまう職場もあるようなので、活用できる制度などを確認し病気とうまく付き合いながら働ける方法見つけたり、相談したりすることも必要です。

■潰瘍性大腸炎のある方におすすめの業界

・サービス・外食・レジャー系
「サービス・外食・レジャー系」の業界は、店舗や事業所で働ける機会が多いので、トイレを確保しやすいメリットがあります。

アンケートでも「サービス・外食・レジャー系」で働く方のうち、半数近くが満足しているという結果となりました。トイレの不安が転職に支障をきたしているのであれば、まず検討してみてほしい業界です。

■潰瘍性大腸炎のある方におすすめの職種

・販売・接客・サービス
「販売・接客・サービス」の勤務者のうち、半数以上がこの職種に満足しているという結果になりました。女性が多い職場もあり、女性が症状の悩みを打ち明けやすくなることも理由の一つのようです。

加えて、接客は一緒に働く方のサポートの有無が満足度に大きく影響します。職場の雰囲気や働いている方の様子をあらかじめ知ることができるのであれば、確認してみると良いでしょう。

■潰瘍性大腸炎のある方がよく利用している転職サービス

・求人メディア
・ハローワーク

業界や職種別に対応した求人メディアを利用している方が見られました。すでに希望する職種が決まっている方は各業界や職種に特化した求人メディアを検討するとよいでしょう。

勤務地やキーワードで検索できる求人メディアもあるので、希望する職種が決まっていない方は、簡易的な条件をもとに気軽に検索してみましょう。

潰瘍性大腸炎を面接で打ち明けづらいのであれば、ハローワークの専門窓口で仕事を紹介してもらうのもよいかもしれません。

潰瘍性大腸炎のある方が転職する際は、同じ境遇で勤務している方の意見が非常に参考になります。

アンブレでは、今回紹介した以外の口コミ以外の内容についても把握できます。転職の際に一度閲覧してみてはいかがでしょう。


▼潰瘍性大腸炎でも続けられる仕事選びのアドバイス
「潰瘍性大腸炎の方の体験から知る、理想の職場を探すためのポイント」
詳しくは こちらへ

▼潰瘍性大腸炎の方のお仕事体験談がたくさん届いています。
詳しくは こちらへ


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