ハローワークだけじゃない!障害者雇用枠の求人サービスを紹介

ハローワークだけじゃない、障害者雇用枠の求人サービス

障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)をお持ちの方が転職や就活を行う場合、一般雇用枠と障害者雇用枠の両方に応募することができます。

一般雇用枠の求人は、さまざまな求人メディアで取り扱っているので目にする機会も多いでしょう。
しかし「障害者雇用枠」となると、どのように見つければよいのかわからないという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

最近は障害や病気をお持ちの方専用の求人サービスも多く、相談できる間口は広がっています。アンブレにも、それらのサービスを活用して障害者雇用枠で就職・転職した方の口コミが多く届いています。

今回は障害者雇用枠の求人を見つけるための方法とそれぞれのメリット、デメリットなどを口コミとともに紹介していきます。
また、障害者雇用の専門家 水谷愛さん(精神保健福祉士、公認心理師)にもアドバイスをいただきました。

ぜひ、仕事探しの参考にしてみてください。

*この記事は水谷愛さんに監修していただきました
水谷愛さん

精神保健福祉士(精神科ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)、公認心理師、臨床心理士、産業カウンセラーの資格を取得。精神障害者デイケアにて5年、スクールカウンセラーとして10年、発達障害者就労支援センターにて4年の経験を積み、現在は障害者就労移行支援事業所にてサービス管理責任者として勤務しています。著書『「がんばり屋さん」のこころのトリセツ』も好評。


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目次

1.障害者求人はどこで見つけたの?

2.転職や就活に活用できる求人サービス

3.ハローワーク(公共職業安定所)

4.障害者就業・生活支援センター

5.障害者就労支援センター

6.発達障害者支援センター

7.難病相談支援センター

8.就労移行支援施設

9.地域障害者職業センター

10.ハロートレーニング(障害者訓練)

11.人材紹介会社

12.企業のホームページから直接応募

13.専門家からのアドバイス

14.まとめ

1.障害者求人はどこで見つけたの?

アンブレには、障害者雇用枠で働いている方からの口コミが多く届いています。口コミをもとに、求人の見つけ方を集計しました。そのグラフがこちらです。

障害者雇用枠 求人サービス分析グラフ
※口コミの項目「どのようにその職場を見つけましたか。就職までに利用したサービスがあれば教えてください。(複数選択可)」を集計。1141名による1526回答から算出



最も多く利用されている求人サービスはハローワークでした。知名度も高く、施設数も多いためか、約65%の方が利用しています。
しかし、他にもさまざまな求人サービスを活用されています。

それぞれの求人サービスには、どのような特徴があるのでしょうか?利用した方の声も交えながら、それぞれのメリットデメリットをみてみましょう。

2.転職や就活に活用できる求人サービス

転職や就活を始めようとしたとき、まず何をしますか?
今はインターネットなどを利用することで、求人情報を気軽に検索することができます。通いやすい場所、興味のある業界、気になる職種などの条件をもとに検索すると、様々な企業の求人が表示されるのではないでしょうか。

しかし、障害や病気をお持ちの方の中には、転職や就活に悩みや不安をおぼえる方も少なくないでしょう。何から行えば良いのか、何度もチャレンジしているけど思うように進まない、自分の理想とする会社の見つけ方がわからない、などその悩みは様々です。

アンブレには障害や病気をお持ちの方から仕事に関する体験談が多く届いています。仕事の探し方など、転職や就活に関するアドバイスもありますので、参考にしてみましょう。

また、障害者手帳をお持ちの方は、障害者雇用枠(=オープン就労)と一般雇用枠(=クローズ就労)のどちらにも応募できますので、雇用形態によるメリットデメリットを比較してみるのもよいでしょう。障害者雇用枠と一般雇用枠のメリットデメリットについては、以下でも紹介していますので、参考にしてください。

▼参考:アンブレ「障害者枠(オープン)か一般枠(クローズ)か?メリットとデメリットを解説」

さらに、転職や就活を行うときは相談できる人や窓口があると、より効率的にそして適確に望んでいる企業を見つけることができるのではないでしょうか。特に、障害に関する知識や障害者雇用についての経験があるアドバイザーがいれば、より心強いですね。

このような支援や専門のサービスを受けられる機関は、ハローワークをはじめ他にもたくさんあります。以下は一例になりますが、転職や就活に活用できる主なサービスです。

障害者雇用枠 求人サービス一覧


それぞれ、支援内容や特徴は異なります。求人サービスとして活用できるものを、メリットデメリットを交えながら詳しく紹介していきます。

3.ハローワーク(公共職業安定所)

障害者雇用枠の求人は、どのような企業が募集しているのでしょうか?またどんな仕事があるのでしょうか?気になった方は、まずインターネットで検索可能なハローワークの検索サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

ハローワークは、国が運営する職業紹介所ですが、今はハローワークに出向かなくても、インターネットを利用してハローワークのホームページから求人を検索することができます。

もちろん、障害者雇用専門の求人を検索することも可能です。

求人区分の項目の「障害のある方のための求人」にチェックを入れて検索すると、障害者雇用枠の求人を探せます。ハローワークに登録していなくても求人の検索は可能です。無料で利用できますし、フルタイムの正社員だけではなく、アルバイトやパートの求人も検索できます。

▼ハローワークの検索サイトはこちらです。よろしければご覧ください。

▼参考:ハローワーク インターネットサービス「障害のある皆様へ」

具体的に話を聞いてみたい、相談したいと思った方は、ハローワークの窓口を利用すると良いでしょう。ハローワークには障害者の求人を扱う専用の窓口があります。

実際に利用した方の声がアンブレにも届いています。

障害者窓口で相談をしてくれました。担当者の方は仕事探しという部分だけでなく、雑談なども含めて精神的なケアにも気を配ってくれました。
(自動車・運輸・輸送機器、適応障害、筋骨格系疾患、男性)

自分でハローワークに出向いて、頻繁に仕事を探しに行っていました。障害者ということで、障害者登録をしたのですが、マンツーマンで同じ人と話せたので安心して探せた。
(運輸・交通、てんかん、女性)

ハローワークで就職のための面接や履歴書の書き方を学びに行きました。一つ一つ丁寧に教えてくれるので分かりやすかったです。
(ソフトウェア・ハードウェア開発、適応障害、女性)

ハローワークの障碍者雇用枠の中から仕事を見つけました。応募してすぐに面接があり、体調が悪いときは休んでもよいという条件付きで就職ができました。通院時は有給扱いとなり、半日からでも給料が発生するという破格の扱いでした。
(専門店、双極性障害、男性)

ハローワークの精神障害者雇用トータルサポーターに登録して履歴書の書き方から面接の訓練までして頂き面接の際にも同行して頂き自分の障害を会社側や説明して頂きました。
(サービス・外食・レジャー系、双極性障害、男性)



このように、求人の紹介だけではなく、履歴書や職務経歴書の添削も行っています。少しでも働きやすい環境が整うように交渉してもらったという方や、面接に同行してもらったという方もいらっしゃいますね。

特に面接は緊張するものです。しかし、面接を受ける前に、ハローワークを通して企業の担当者へ、自分の障害や病気のことがあらかじめ伝わっている状況であれば、面接本番では少し安心して話すことができるのではないでしょうか。

実際に、ハローワークを利用した障害者の就職件数は11年連続で増加しています。特に精神障害ある方の新規求職申込件数は対前年度比6.1%増となっています(令和元年度の取りまとめ)。

ただし、就職率は46.2%で、対前年度差2.2ポイント減となっています。
利用者が増えている一方で、実際に就職できている方が約半分という結果をみると、求人はあるものの理想の職場がすぐ見つかるという状況でもないようです。
焦らずゆっくりと見定めていくことが必要ですね。

また、必ずしも自分の障害に熟知している方が担当になるというわけでもありません。ハローワークの担当者の経験値も様々なので、アドバイスする内容に多少のバラつきも予想されます。担当者との相性をみながら、活用していくほうが良いでしょう。

障害別にみる就職先の業界など詳しいデータも見られます。以下をご参照ください。
▼参考:厚生労働省「令和元年度 障害者の職業紹介状況などの取りまとめを公表」

▼参考:ハローワーク「障害のある求職者の皆様へ」

▼参考:厚生労働省「ハローワーク」

4.障害者就業・生活支援センター

次は、障害がある方の就労に関する相談や支援を行っている施設をご紹介します。 その1つが障害者就業・生活支援センターです。

障害者就業・生活支援センターとは、障害者の雇用促進等に関する法律に基づき作られた施設で、厚生労働省や都道府県から委託された社会福祉法人やNPO法人が運営しています。

障害者就業と生活支援センターの真ん中に「・」があるため、「なかぽつ」「就ぽつ」とも言われています。そちらのほうが、なじみがあるかもしれませんね。

平成14年の事業開始時には21センターしかありませんでしたが、現在は全国各地に335センターあり利用できる機会も増えました(令和2年4月現在)。お近くのセンターは以下でご覧いただけます。

▼障害者就業・生活支援センター一覧はこちら
参考:厚生労働省「障害者の方への施策」

利用できる方は、身体障害、精神障害、知的障害、難病の方で、必ず障害者手帳が必要というわけではありません。利用する際は一度ご自身の状況を説明して、利用可能かどうかを確認してみましょう。

障害者就業・生活支援センターで行っている支援は大きくわけると2つあり、「就業面の支援」と「生活面の支援」を行っています。

    【就労の支援】
    ■就業に関する相談支援
    ・就職に向けた準備支援(職業準備訓練、職場実習のあっせん)
    ・就職活動の支援
    ・職場定着に向けた支援
    ■障害のある方それぞれの障害特性を踏まえた雇用管理についての事業所に対する助言
    ■関係機関との連絡調整

    【生活面での支援】
    ■日常生活・地域生活に関する助言
    ・ 生活習慣の形成、健康管理、金銭管理等の日常生活の自己管理に関する助言
    ・ 住居、年金、余暇活動など地域生活、生活設計に関する助言
    ■関係機関との連絡調整
これらの支援を障害者就業・生活支援センターの窓口や職場・家庭訪問等を通して行っています。

さらに雇用と福祉のネットワークが構築されているので、関係機関との連携がスムーズです。以下の通り、多くの機関と連携をとっていることがわかります。

障害者就業・生活支援センター ネットワーク


また、障害者雇用を行う企業に対しても支援を行っています。障害のある方が働くためには、企業側も障害に関する知識や理解が必要です。中には障害者雇用の経験が浅い、障害について学ぶ場が少ないなど、理解する機会を得られない企業もあります。
そのような企業に対しては、障害のある方が適正な状況で働くための情報提供やアドバイスを行っています。

求職者、雇用する企業側、両方の支援を行うことで、企業側は障害のある方が望んでいることを、また障害のある求職者はどのような働き方ができるのかを把握することができます。そして関係機関との連携を行うことで、より充実した支援を実現しています。

アンブレに届いた障害者就業・生活支援センター利用者の声もみてみましょう。

障害者就業・生活支援センターの訪問サポートを受けました。困ったことがないか詳しく聞いてくれました。
(統合失調症、メーカー・製造系、男性 )

障害者就業・生活支援センターわーくわーくからの紹介で、職業訓練校に入校。訓練校でわーくわーく担当者と会社責任者との面接をし、会社で1ヶ月間の訓練をしてから入社までをサポートをしていただきました。私が入社するに当たっての不安を、担当者が伝え解決してくれました。入社後も時々会社まで訪問し、様子を聞いてくれました。
(筋萎縮性側索硬化症、コンサルティング・専門サービス系、女性 )



入社前から入社後までサポートがあること、そして窓口だけではなくて訪問によるサポートもあります。現状を言葉で伝えるだけでなく、実際に職場を目でみて確認してくれることは大変心強いものです。
また、各機関との連携が取れているので、何が必要かを見極め、アドバイスとともにすぐ実行に移せるという点も、就活や転職活動を効率良く進める上でプラスになりそうですね。

5.障害者就労支援センター

続いても、障害がある方の就労に関する相談や支援を行っている施設の紹介します。2つ目の施設は、障害者就労支援センターです。

先述の「障害者就業・生活支援センター」(ナカポツ)と同じように、障害がある方の就労を支援する場所ですが、より地域に密着した施設という点が違います。

例えば、東京都を例に挙げると、ナカポツは東京都内に6カ所ありますが、障害者就労支援センターは1つの区に対して1カ所以上あります。また、ナカポツは東京都が運営しているのに対して、障害者就労支援センターは区から委託された団体が運営しています。

そのため、地元の職場実習先を探すことに長けています。

支援内容は、委託している団体により様々ですが、一例を紹介します。

  • 職業相談
  • 就労準備支援
  • 就労実習支援
  • 職場開拓
  • 職場定着支援
  • 離職時、離職後支援
  • 生活支援
  • 事業主向け支援
利用できる方の条件は、在住であることなど、各地域により異なります。また全国の施設の有無は、各地域により異なります。お住まいの市区町村にお問合せください。

▼参考:障害者就労支援センター「げんき品川」
▼参考:東京都福祉保健局「障害者就労支援センター」

6.発達障害者支援センター

次は、発達障害に特化したサポートについて紹介します。

発達障害者支援センターは、発達障害のある方への支援を総合的に行うことを目的とした専門的機関で、都道府県や指定都市、都道府県知事等が指定した社会福祉法人、特定非営利活動法人等が運営しています。

発達障害者支援センターの役割は大きく4つありますが、就労支援については以下のように記載されています。

    ■就労支援

    就労を希望する発達障害児(者)に対して、就労に関する相談に応じるとともに、公共職業安定所、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどの労働関係機関と連携して情報提供を行います。必要に応じて、センターのスタッフが学校や就労先を訪問し、障害特性や就業適性に関する助言を行うほか、作業工程や環境の調整などを行うこともあります。


発達障害者支援センターは、発達障害がある方の生活全般の相談を受けており、もちろん就労についての相談も可能です。

東京都発達障害者支援センター(トスカ)のホームページには、職場で困っていることとして以下のような相談例が書かれていました。

    職場での状況やどんなことに困っているのか、本人の生きづらさについて具体的に話を伺い、本人の得意なことや苦手なこと、周囲との関わり方、休み時間の使い方などを踏まえて、どのようにしたら状況が改善するか、“今できること”について一緒に考えていきます。必要に応じて関係機関を紹介し、連携しながら支援を行っていきます。障害者雇用を望む場合には、手帳の取得や就労支援機関の利用についてのアドバイスをすることもあります。


またアンブレにも、発達障害者支援センターを活用した方のコメントがあります。

支援センターの方が週に1回家に来て職場の話を色々聞いてくれました。直接言えないことは支援センターの方が職場に言ってくれました。
(アスペルガー症候群、団体・連合会・官公庁、女性)



このように、日々の暮らしのことだけでなく、転職や就活に関する悩みや、実際に働いてみて不安に感じることなど、就労全般に関する相談が無料でできます。発達障害の特徴を熟知している機関ですので、安心して利用できるのではないでしょうか。

▼発達障害者支援センターは直営や委託先を含め、全国に97件あります(令和3年3月現在)。
全国一覧はこちらからご覧いただけますので、お近くの施設を確認してみてください。

▼参考:発達障害情報・支援センター

7.難病相談支援センター

次は、難病に特化したサポートについて紹介します。

難病には「難病」と「指定難病」があります。指定難病は国が医療費助成制度の対象としている難病のことで、現在その対象は333疾患です(令和元年7月1日)。

難病の定義


難病相談支援センターとは、難病や指定難病のある方の生活について相談や助言を行うところです。

「難病情報センター」※によると、難病相談支援センターは以下のように解説されています。

※「難病情報センター」とは、難病法や病気の解説、各種制度の概要及び各相談窓口、お問い合わせ先などの情報を、厚生労働省などの支援によりインターネットで広く国民の皆さんに提供しているホームページのこと。

    難病相談支援センターは、難病の患者の療養生活に関する各般の問題について難病の患者及びその家族その他の関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言等を行い、難病の患者の療養生活の質の維持向上を支援することを目的とする施設で、都道府県及び指定都市に設置されています。

    具体的にはつぎに掲げる事業を実施しています。

    (1) 電話、面談等により療養生活上、日常生活上の相談や各種公的手続等の相談支援。
    (2) 難病の患者等の自主的な活動等に対する支援。
    (3) 医療従事者等を講師とした難病の患者等に対する講演会の開催や、保健・医療・福祉サービスの実施機関等の職員に対する各種研修会の実施。
    (4) 難病の患者が適切な就労支援サービスが受けられるよう就労支援等関係機関(ハローワーク、障害者職業センター、就業・生活支援センター等)と連携して就労・相談支援を実施。等
▼引用:難病情報センター

このように、難病相談支援センターは就労に関する相談や支援も行っています。具体的にどのような支援があるのでしょうか。

東京都難病相談・支援センターを例に見てみましょう。

東京都では、順天堂医院内と都立神経病院内にある2カ所で、就労に関する悩みや疑問についての相談を実施しています。またハローワークに同行し、求人紹介がスムーズに行われるようなサポートもしています。

さらに、ハローワークの難病患者就職サポーターが、順天堂医院内にある東京都難病相談・支援センターに出向き、出張相談を行っていることもあります。

また千葉県総合難病相談支援センターでは、社会保険労務士による就労相談も行っています。

このように、行っている支援内容は地域によって異なりますので、お近くのセンターにお問い合わせください。
難病相談支援センターは、全国にあり、難病や指定難病の方、その家族などが利用できます。全国にある難病相談支援センターは、以下から検索できますので、参考になさってください。

都道府県難病相談支援センター一覧

▼参考:厚生労働省「指定難病」

▼参考:難病情報センター

▼参考:東京都福祉保健局「難病相談・支援センター」

▼参考:千葉県総合難病相談支援センター

8.就労移行支援施設

ここからは、相談だけでなく仕事に必要なスキルやマナー、知識を身につけるための施設を紹介していきます。

1つ目は就労移行支援施設です。

就労移行支援施設とは、仕事のスキルを身につけることができる施設です。
一般企業へ就職することを目標に必要な知識や能力を習得。訓練や相談、定着支援などを行っています。

障害者自立支援法(現在の障害者総合支援法)による制度に基づき、全国には約3,500の就労移行支援施設があります。そして約35,000人の方が利用しています(平成30年9月現在)。

就労移行支援の運営は、法人であれば誰でも行うことができますが、責任者、指導員、支援員など法令上必ず必要な人員や設備などが細かく定められていて、役所に許可を得る必要があります。そういう点では、基準を満たした施設であるため、安心して利用できるのではないでしょうか。

利用できる方は、身体障害、精神障害、発達障害、知的障害、難病がある方で一般企業への就職を希望している方です。手帳の有無は関係ありません。ただし18歳以上65歳未満の方という年齢制限はあります。また、アルバイトをしながらの利用や、学生の利用はできないので注意が必要です。

利用にあたっては、前年の世帯収入に応じて利用料金がかかるものもありますが、多くの方が無料で利用できます。交通費の有無などは自治体により異なりますので、お近くの自治体に確認すると良いでしょう。

就労移行支援を利用できる期間は、最長2年以内と法律で定められています。2年以内で何を身につけ、どのような会社に就職したいのかといった目標を設定する必要がありますので、施設の担当者と相談しながらスケジュールをたてましょう。

では、どのような訓練や支援を受けることができるのでしょうか? 利用した方のコメントをみてみましょう。

そこでは毎日のリズムを崩さない練習をしました。また作業もしました。どんな作業が向いているのかも、考えてくれました。注意もされました。それなりにいろいろなサポートをしてくれていました。
(団体・連合会・官公庁、双極性障害、女性)

できない事とやらないことは違う、まずは自分でやってみようよと、言うことをモットーに、色んな体験をさせてもらいました。事務作業訓練、商品陳列、清掃訓練など。一番楽しんでできた清掃を仕事にしています。
(アパレル・日用品、知的障害、女性)

マナーや集中力の持続のための訓練、面接に一緒にスタッフが付いてきてくれた。
(食品・化粧品、精神疾患、男性)

セルフコントロール、報連相、スケジュール管理の訓練を重点的に行いました。入所開始から1年9ヶ月後、合同面接会で縁があった企業に2週間の雇用前実習をして採用が決まりました。 今年の5月に入社して現在に至ります。
(人材、ASD、適応障害、女性)

グループワーク・面接の練習などを行いました。支援員さんがハローワークで探してくれた企業に決まり、その際は私の障害に関する配慮事項を伝えてくれました。
(専門商社、アスペルガー症候群、うつ病、女性)

PCや道具を使った軽作業や就職に向けた訓練、企業実習を受けました。就職した後は半年間の定着支援で職場に訪問し、近況報告をしていました。就職する前も後もサポートが手厚かったです。
(アパレル・日用品、発達障害、男性 )



パソコンや道具を使った実務の訓練、会社の仕組みやマナーなど幅広く学ぶことができます。また、毎回決まった時間に通所し時間割に沿って過ごしますので、生活リズムを整えたり、日々の暮らしを見直したりすることも期待できます。特に、精神障害のある方には必要な経験かもしれません。

他にも、セルフコントロールやスケジュール管理の方法を学ぶ施設もあります。ハウツーを知ることは、働くときの自信につながるのではないでしょうか。

就労移行支援施設は、このような学びや訓練の機会、そして生活リズムの見直しができることが最大のメリットです。また、就職を目標としているので、履歴書の書き方や面接への同行もサポートしてもらえます。さらに就職後のサポートも手厚いので、職場で生じた悩みを相談することもできます。

しかし、就労移行支援でできる訓練や学べる内容は施設によって異なります。また知的障害、身体障害、精神障害、すべての障害について、各施設が網羅しているとは限りません。施設により得意とする内容が決まっている場合もあります。
また、仕事と同じように決まった日、決まった時間に通うことになります。通いやすさや雰囲気を知るために、まずはいくつかの施設を見学してみるとよいでしょう。

▼参考:厚生労働省「平成30年社会福祉施設等調査の概況」

9.地域障害者職業センター

訓練できる施設として2つ目に紹介するのは、地域障害者職業センターです。
地域障害者職業センターとは、障害のある方に専門的な職業リハビリテーションを提供する施設です。求職者の仕事へのリハビリを目的としているため、様々なプログラムを受けることができます。

また求職者だけでなく、雇用する側の企業に対しても専門的なアドバイスや支援を行っているので、雇う側と雇われる側のどちらにも精通しているといえるでしょう。
障害者就業・生活支援センターと密な連携をとっているので、就業の相談後に地域障害者職業センターを紹介されて活用する方も多いのではないでしょうか。

地域障害者職業センターは、現在、全国47都道府県に各1カ所以上、計51か所あります(令和2年9月現在)。所在地の一覧は以下より確認できますので参考になさってください。

▼参考:独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構「地域障害者職業センター」

地域障害者職業センターの魅力は、障害のある方一人ひとりのニーズを得た上で、職業評価、職業指導、職業準備訓練、職場適応援助など段階をふみながら支援しているところです。それぞれ具体的な内容は以下のとおりです。

    ・職業評価
    就職の希望などを把握した上で職業能力等を評価し、就職して職場に適応するために必要な支援内容・方法等を含む、個人の状況に応じた職業リハビリテーション計画を策定。

    ・職業準備支援
    ハローワークにおける職業紹介、ジョブコーチ支援等の就職に向かう次の段階に着実に移行させるため、センター内での作業体験、職業準備講習、社会生活技能訓練を通じて、基本的な労働習慣の体得、作業遂行力の向上、コミュニケーション能力・対人対応力の向上を支援。

    ・職場適応援助者(ジョブコーチ)支援事業
    障害者の円滑な就職及び職場適応を図るため、事業所にジョブコーチを派遣し、障害者及び 事業主に対して、雇用の前後を通じて障害特性を踏まえた直接的、専門的な援助を実施。

    ・精神障害者総合雇用支援
    精神障害者及び事業主に対して、主治医等の医療関係者との連携の下、精神障害者の新規雇 入れ、職場復帰、雇用継続のための様々な支援ニーズに対して、専門的・総合的な支援を実施。
▼引用:厚生労働省「地域障害者職業センターの概要」 

文章にすると少し難しい内容に思えますね。東京障害者職業センターのパンフレットの図解をもとに、もう少しかみ砕いて見てみましょう。

地域障害者職業センター


個々の希望を尊重しながら、求めている就職像を実現するために手厚くサポートする様子がわかります。
アンブレの口コミからも、受けた支援内容を見てみましょう。

障害者職業センターに通った後に、就職しました。障害者職業センターは、厚生労働省の管轄なので、面接の際、障害者職業センターの担当者とハローワークの障害者担当者が、同席していただいたので、企業の人事担当者の障害者対する印象がいいように感じられました。

障害者職業センターも利用することも、おすすめします。しばらく、仕事をしていなくても、訓練できますし、会社も障害センターの利用者の方の信頼度が高いような気がします。
(統合失調症、運輸・交通・物流・倉庫、男性)

障害特性に関しては、センターの職員に間に入ってもらって出来る事と出来ない事を表明して事なきを得た。
(ASD、団体・連合会・官公庁、女性)

障害者職業センターのケースワーカーさんや、生活・就業センターの方、ハローワークの担当者様の3方に相談し、自分もあまり気にしないように努め、精神的に安定するようにリラクゼーション方法を試すなどしてなんとか5か月就業しました。
(ADHD、IT・通信・インターネット系、女性)



自己判断だけでなく、必要なスキルや知識を客観的にアドバイスいただけることは、新たな発見にもつながります。適確なアドバイスや必要な訓練が受けられる環境が整うと、これからの就活や転職活動に対する気持ちも前向きになれるのではないでしょうか。

しかし、地域障害者職業センターの数は少なく、各都道府県1カ所というところも多いため、頻繁に通うことが困難な場合もあるでしょう。まずは所在地を確認し、利用しづらい場合は「障害者就業・生活支援センター」へ相談してみましょう。

▼参考:厚生労働省「地域障害者職業センターの概要」

▼参考:東京障害者職業センターご案内

10.ハロートレーニング(障害者訓練)

次に紹介するのは、仕事を探している障害のある方方を対象にした、厚生労働省が管轄している無料の職業訓練制度ハロートレーニングです。

国、都道府県、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、民間教育訓練機関等が連携を図りながら職業訓練を行い、スキルの向上に取り組んでいます。

厚生労働省のサイトで紹介している「ハロートレーニング」は以下のとおりです。

  1. 障害者職業能力開発校(国が設置&都道府県が運営、府県が設置&運営)
  2. 一般の職業能力開発校
  3. 国立職業リハビリテーションセンター、国立吉備高原職業リハビリテーションセンター
  4. 障害者の多様なニーズに対応した委託訓練
障害者職業能力開発校


それぞれ紹介していきます。

①障害者職業能力開発校

障害者職業能力開発校とは、障害のある方が職業の訓練を受けるための施設です。前述の地域障害者職業センターも各種プログラムが用意されていますが、障害者職業能力開発校はより学校に近いスタイルで学ぶことができます。

入校日や受講期間、1日のスケジュールもしっかり決められています。数ヶ月~1年の訓練期間内に、それぞれの科にて専門的な知識やスキルやマナーなど働くために必要な術を身につけ、就職を目指します。

障害者職業能力開発校は全国にありますが、設置や運営を行う管轄は様々です。

障害者職業能力開発校は、学校のように時間ごとに決められたカリキュラムを一定期間受けることで、就職に必要な技術や知識を身に着けることができます。レクレーションや部活、寮を備えたところもあります。仲間と一緒に学ぶことは、励みにもなりますね。

ただ、全国的にみても障害者職業能力開発校の数は多くありません。寮があるとはいえ、通うのが困難な方もいらっしゃるでしょう。そういう場合は、各都道府県が行っている「障害者委託訓練」を活用して、実際の職場で学ぶことも検討してみましょう。

②一般の職業能力開発校

都道府県が設置・運営している一般の職業能力開発校の中には、障害者の訓練コースを設置しているところがあります。全国29校がその対象になっています(令和2年度現在)。

対象の職業能力開発校はこちらをご覧ください。

③国立職業リハビリテーションセンター、国立吉備高原職業リハビリテーションセンター

国立職業リハビリテーションセンターは、厚生労働省により昭和54年に設置され、国立吉備高原職業リハビリテーションセンターは、旧労働省により昭和62年に設置されました。両センターとも、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営しています。

障害のある方々の自立に必要な「職業訓練」や「職業指導」などを提供する先駆的実践機関として設立されました。個々の特性・能力に応じた総合的な職業リハビリテーションサービスを提供しています。全国に2カ所あり、詳細は以下のリンク先をご覧ください。

④障害者委託訓練事業

障害者委託訓練事業は、国と都道府県とが委託契約を結び、都道府県が事業の実施主体となり、委託先を募集して行う訓練事業です。
委託先には、企業、社会福祉法人、NPO法人、民間教育訓練機関等があり、以下のような技術や知識を習得することができます。

    【委託訓練実施機関で受けられる訓練コース】

    1.知識・技能習得訓練コース
    知識・技能の習得
    障害者向けデュアルシステムも実施

    2. 実践能力習得訓練コース
    企業等の現場を活用した実践的な職業能力の開発・向上

    3.e-ラーニングコース
    訓練施設へ通所困難者等を対象としてIT技能等の習得

    4. 特別支援学校早期訓練コース
    内定を得られない生徒を対象として、在学中から実践的な 職業能力の開発・向上

    5. 在職者訓練コース
    雇用継続に資する知識・技能の習得

▼引用:厚生労働省「障害者の多様なニーズに対応した委託訓練の概要」

利用できる方は、知的障害、精神障害、発達障害、高次脳機能障害、難病等があり公的な判定書(意見書、診断書)、難病指定の医療受給者証等をお持ちの方、障害者手帳をお持ちの方、ハローワークに求職の申し込みをされている方など、都道府県により応募資格が定められています。

詳しい内容は各自治体や、ハローワーク、障害者就業・生活支援センターなどにお問い合わせください。

実際に様々な職業訓練校を利用した方の声を紹介します。

職業訓練校にてAutoCadの勉強をしており、職業訓練校の就職希望案内を利用していました。その際に企業様からお声掛け頂き、面接を受けて就職いたしました。
(うつ病、サービス・外食・レジャー系、男性)

職業訓練校経由で入社したので、履歴書の書き方やマナー等、手厚くサポートしてもらった。
(自閉症、強迫性障害、不動産・建設・設備系、男性)



一定期間は学ぶことを優先するので、仕事に就くタイミングは自由に決められません。自分のビジョンやスケジュールは、余裕をもって立てると良いでしょう。

11.人材紹介会社

ここまでは、行政のサービスを中心に、障害のある方が就労の相談、あっせん、訓練などの支援をうけられる施設を紹介してきました。

障害のある方の就労支援は、行政が行っているサービスだけではありません。民間のサービスの1つに「人材紹介会社」があります。転職や就職を考えるとき、よく耳にするのはないでしょうか。

人材紹介会社とは、転職エージェント、就職エージェントとも言われていますが、転職サイトや就職サイトとは何が違うのでしょうか?
また中には人材派遣会社と混同している方もいらっしゃるかもしれませんね。

まずはそれらの疑問について説明します。

10-1.人材紹介会社とは

人材紹介会社は、職業紹介事業を行う会社です。職業紹介とは、厚生労働省で認められている制度で、以下のように定められています。

    “「職業紹介」・・・ 求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすること”
▼引用:職業紹介事業制度の概要

このように、許可を得たうえで事業を行い、企業からの求人の申し込みと求職者からの求職の申し込みをあっせんし結びつける役割を果たしています。

10-2.人材紹介会社と求人サイトの違い

ここまで見ると、求人サイトや転職サイトとの違いが無いように思えますが、転職エージェント、就職エージェントと呼ばれる人材紹介会社には、手厚いサポート力があります。

人材紹介会社の最大の魅力は、そのサポート体制です。多く場合、人材紹介会社を利用するためには登録が必要ですが、その登録のほとんどは無料です。
人材紹介会社は、登録した求職者と面談や電話にて話し、その人の様子や希望を聞き出します。そして、専任のアドバイザーが担当し、一緒になって転職活動や就活を進めていきます。

企業が求めている人材や企業の様子にも精通しています。そして、応募するときは、応募書類の添削や面接の練習、応募代行や面接の日程調整、内定後の交渉も行ってくれます。

一方求人サイトは、掲載されている求人の中から自分で探し、自分で応募する必要があります。求人の多さや気軽に利用できる便利さはありますが、客観的な意見や確実性を求める方は、サポート力に物足りなさを感じるかもしれません。

10-3.人材紹介会社と人材派遣会社の違い

人材紹介会社と混同されやすいのは人材派遣会社です。
人材派遣会社は、「労働者派遣事業」を行う会社のことで、厚生労働大臣から許可を得て事業を行っています。

大きな違いは、求職者は勤め先の企業と雇用契約を結ぶのではなく、人材派遣会社と雇用契約を結びます。そして求職者は契約後、派遣スタッフとして実際に働く企業へ出向きます。もちろん給料は派遣会社から支給されます。

業務内容は派遣先の企業に従いますが、就業規則は雇用契約を結んだ人材派遣会社のものが適用されます。そのため労働条件については、人材派遣会社とよく話をする必要があります。

人材派遣会社は、企業の求めている人材にマッチする方を企業へ派遣します。そのため求職者はまず、人材派遣会社に自分のことをよく理解してもらう必要があります。そして、人材派遣会社が派遣先の企業へ、派遣するスタッフの詳しい情報を説明します。

雇用契約を結んでいなくても、人間関係や雰囲気、仕事の進め方は、働く企業に従いますので、人材派遣会社に企業の様子をよく確認する必要があります。
一方、勤務時間や福利厚生、制度などは人材派遣会社のものが適用されるので、担当者とよく話をする必要があります。

▼参考:厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」

10-4. 障害者専門の人材紹介会社

障害者専門の人材紹介会社とは、求職中の障害者と企業をマッチングして就職につなげる会社のことです。一般的な人材紹介会社と同じように、転職や求職の相談を受け、条件に合致する企業を紹介します。

一般的な人材紹介会社と違うところは、障害者専門であること。障害や病気についての知識や障害のある方の雇用状況に詳しいアドバイザーから、転職や就活に関するきめ細やかなサポートが受けられます。

障害者専門の人材紹介会社に登録すると受けられるサービス

では、障害者専門の人材紹介会社に登録すると、どのようなサービスが受けられるのでしょうか?人材紹介会社にもよりますが、以下のようなサービスを受けることができます。

障害者 人材紹介会社 サポート 支援


実際に障害者専門の人材紹介会社を利用した方のコメントからも、手厚いサポート内容が伝わってきます。

パーソルチャレンジを利用しました。コンサルタントに希望を伝え、希望に沿った求人を紹介して頂きました。また、採用過程では、提出書類の書き方や面接対策なども事前にサポートして頂きました。
(難聴、小売・流通・商社系、女性)

DODAチャレンジを利用しました。普通の転職エージェントと基本的には変わらないと思いますが、メンタル不調に至った経緯が面接で聞かれるというアドバイスの元、その部分をエージェントと深掘りし、面接での伝え方までサポートしてもらいました。また選考面接で多忙にならないようにスケジュール調整もしてもらいました。
(双極性障害、マスコミ・広告・デザイン・ゲーム・エンターテイメント系、男性)

仕事内容や、勤務地などを指定させて頂き、一人の担当者より就労開始までサポートして頂き、入社が決まった。面接の練習なども電話を通してして頂き、自信を持って面接に臨むことができた。
(双極性障害、サービス・外食・レジャー系、男性)

履歴書対策や面接対策はもちろん、会社側に自分の病気のことをどのタイミングでどう伝え、その上で自分を売り込むためのコツをしっかり教えてもらえました。
(難病、不動産・建設・設備系、男性)

人材紹介会社『リクルート・アビリティスタッフィング』を利用しました。 担当者が面接に同行して頂けました。 また、入社後6か月間、毎月1回精神保健福祉士との面談を実施して頂き、自分と上司間で、伝えにくいことを精神保健福祉士が上手く仲介してくれました。
(うつ病、コンサルティング・専門サービス系、男性)



面接では、緊張して自分の伝えたいことをすべて伝えられない、自信がない、という方もいらっしゃるでしょう。そのような苦手なことや職場見学の打診などを代わって行ってくれることは、うれしいものです。

また、障害のある方のサポートを多く経験しているので、障害ならではの悩みにも真摯に向き合ってくれます。
就職後は初めての職場で不安も多くなりがちですが、フォローアップ体制があれば心強いですよね。

身体障害、精神障害、知的障害など障害ごとに担当者が決まっている人材紹介会社もあります。個人に合わせた徹底的な就活支援を行ってくれることが、障害者専門の人材紹介会社の最大のメリットです。

障害者専門の人材紹介会社に登録する方法

障害者専門の人材紹介会社への登録は、ホームページから行えるところが多いです。また、登録と初回の相談は無料という人材紹介会社が主流となっていますが、会社によって異なりますので確認してみるとよいでしょう。

登録後は、まずメールや電話で初回相談を行い、利用することを決めた後で対面での面談に進む、というのが大まかな流れになります。人材紹介会社によって違いますので、実際に利用される場合はお問い合わせ下さい。

また、人材紹介会社により扱っている企業や、得意とする業界や職種は様々です。担当者も相性の良い方、良くない方がいることでしょう。まずは相談し、様子をみてから今後の利用を判断してみると良いですね。

障害の方専門の人材紹介会社「スタートライン」の詳しい内容はこちらのコラムでも紹介しています。
「精神障がいだからと諦めるのは違う。ハードルを越えていく、スタートラインの安心サポート」

障害の方専門の人材紹介会社「dodaチャレンジ」の詳しい内容はこちらのコラムでも紹介しています。
「自分なんて」と思ったら、まずは私たちに会わせてください。『dodaチャレンジ』のキャリアアドバイザーが語る奇跡を起こすお仕事探し
働くだけじゃなく「いきいき」と。どんな障がいの方でも支える『dodaチャレンジ』のポリシー

12.企業のホームページから直接応募

最近、ダイバーシティの推進は企業にとって重要な課題となっています。ダイバーシティとは働き方の多様性のことを言い、障害者の働き方への取り組みもその1つです。多くの企業がホームページで自社の取り組みを公開していますし、障害者雇用に関する求人情報も掲載しています。

気になっている会社がある方は、まず、その会社のホームページを直接確認するのが一番早くて手軽かもしれません。
口コミにも、直接応募をして就職したという方もいらっしゃいます。
アンブレでも、企業の口コミページに、その企業の取り組みや求人情報を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

障害者求人 紹介ページ


しかし、気になっている企業のホームページに、求人情報が掲載されていない場合も多々あります。自社のホームページには掲載せず、ハローワークや障害者専用の人材紹介会社の非公開求人のみで募集している場合もあるからです。
ホームページで見つけられなかったからとあきらめず、先述したような他の手段も活用してみましょう。

応募にあたっては、最初に履歴書などの書類審査を行う企業がほとんどで、面接は次のステップになります。選考の要となる書類審査や面接への対策を十分に行い、自分をうまくアピールすることが採用には必要不可欠です。

さらに、入社してから思っていた企業ではなかったということのないように、あらかじめ企業を知っておく必要があります。

そのためにも、応募する企業の情報の収集や職場見学をお勧めします。準備に不安がある場合やアドバイスが必要なときは、ハローワークの窓口や様々な求人サービス、アドバイザーなどに相談するのも良いでしょう。

13.専門家からのアドバイス

障害者雇用枠で仕事探しを考えている方へ、専門家 水谷愛さんからのアドバイスを紹介します。

■働くことを迷っている方へ

障害者雇用枠で働くことを迷っている方は、職種が限定されてしまうことやお給料のことを考えて迷われているのかもしれませんね。
ですが、実際に職場の配慮がないと働けないという方でしたら、障害者雇用枠働くことを考えた方が、結局は長く働けるのではないかと思います。

あなたが働くことを支援してくれる人たちはたくさんいます。
職場内外で支援してくれる人がいますから、サポートが必要な方はぜひ障害者雇用枠を考えてみてはいかがでしょうか。

■これから障害者雇用枠で働く方へ

障害者雇用枠で働こうと思っている方は、ぜひさまざまなサポートを受けてみましょう。
障害者雇用枠では、支援する人がきちんとあなたのサポートをしてくれているということで、企業側も安心してあなたを雇用することができます。

実際に企業側から、サポートがしっかりしている人を採用しますとおっしゃっているところも多々あります。
あなたが働く際には、ひとりで就活や転職をしようとせず、受けられるサポートはしっかり受けると良いと思います。

14.まとめ

障害や病気をお持ちの方の就労を支援するサービスは多くありますが、その特徴は様々です。今まで紹介した内容を振り返りながら、活用してみたいサービスを見つけてみてください。

【求人情報や仕事探しの相談、あっせん】

・ハローワーク(公共職業安定所)
障害者雇用枠の求人を探すときに最も多くの方が利用しているのが、ハローワークです。求人に特化した事業を行っているので扱っている求人情報も多いですし、障害者専用の窓口もあるので障害者雇用枠の求人を直接探すことができます。
また、求人のあっせんだけでなく、応募書類の添削や面接の練習など転職や就活に必要な指導、アドバイスも行っています。
求人情報を知りたい、すぐ転職や就活を行いたいという方は、まずハローワークに行ってみるとよいかもしれませんね。

【就労に関する相談】

働きたいけれど何から始めればよいかわからない、という場合はまず就労全般の相談を受けている以下のサービスを利用するのもおすすめです。関係機関とも連携しているので、今後のアドバイスやさまざまな支援の紹介を受けることもできます。

・障害者就業・生活支援センター(ナカポツ)
一番の強みは、雇用と福祉のネットワークが構築されていることです。希望の転職や就職に必要なことを見極め、アドバイスを得ることができます。就労に関しては入社前から入社後までサポートがあり、また窓口だけではなく訪問によるサポートも行っています。
施設数は全国に約350施設と多く、比較的利用しやすいのではないでしょうか。

・障害者就労支援センター
障害がある方の就労に関する相談や支援を行っている点では、障害者就業・生活支援センター(ナカポツ)と同じですが、市区町村から委託された団体が地域に密着した支援を行っています。地元で職場実習先を探している方は、一度相談してみると良いでしょう。地域に在住していることが利用条件になることもありますので、お住まいの地区町村にご確認ください。

・発達障害者支援センター
発達障害のある方に特化した支援を行う施設で、就労に関しても相談することができます。発達障害の特徴をよく理解した上で、職場での悩みや就職や転職への不安について相談に応じてくれるので、安心して利用することができます。

・難病相談支援センター
難病をお持ちの方に特化した支援を行う施設で、就労に関しても相談することができます。難病の方を支援する国の制度などにも詳しいので、必要な情報を得ることができるでしょう。就職や転職については、ハローワークへ同行してくれるセンターもありますので、まずは難病相談支援センターに相談するとよいでしょう。

【就職するための訓練や相談】

・就労移行支援施設
働くために必要なスキルやマナー、知識を学べる施設です。全国に3500施設あるので比較的通所しやすいでしょう。2年間という期間の中で就職を目標に通所しながら訓練を受けます。決まった時間に通所し、日課にあわせて過ごすので、生活リズムを整えることもできます。施設により学べるカリキュラムが異なるので、利用する前に見学することをおすすめします。

・地域障害者職業センター
障害のある方に対する専門的な職業リハビリテーションを提供する施設で、様々なプログラムを受けることができます。
また求職者だけでなく、雇用する側の企業に対しても専門的なアドバイスや支援を行っているので、雇う側と雇われる側のどちらにも精通しています。
一人ひとりのニーズを理解した上で、職業評価、職業指導、職業準備訓練、職場適応援助など段階をふみながら支援を行っていきます。

・障害者職業能力開発校
障害のある方が職業の訓練を受けるための施設で、学校に近いスタイルで学ぶことができます。
入校日や受講期間、1日のスケジュールもしっかり決められています。数ヶ月~1年の訓練期間内に、それぞれの科にて専門的な知識やスキルやマナーなど働くために必要な術を身に着け、就職を目指します。
障害者職業能力開発校は全国にありますが、残念ながら数はそれほど多くありません。通うのが困難な場合は、各都道府県が行っている「障害者委託訓練」を活用して、実際の職場で学ぶことを検討してみるのもよいでしょう。

【行政機関以外の求人サービスや応募方法】

障害者雇用に関する求人サービスは、行政が行っているものばかりではありません。民間の企業が提供するサービスもあります。1つの選択肢としてご検討ください。

・人材紹介会社
最近は、障害者専用の人材紹介会社も増えてきました。障害に関する知識や企業の障害者求人に熟知している経験豊富なアドバイザーが、求職者の希望や特性にあう企業のマッチングを行ってくれます。
また、履歴書などの応募書類の添削や面接への同行など手厚いサポートもありますので、うまく活用しながら進めると、理想の企業に出会えるかもしれません。
人材紹介会社の得意とする業界やアドバイザーの人柄などを見極めながら、利用する人材紹介会社を検討すると良いでしょう。

・企業のホームページから直接応募
企業によっては、自社のホームページで障害者求人を募集しているところもあります。気になる企業がある方は、まず確認してみましょう。ただ、自社のホームページでは募集せず、人材紹介会社やハローワークのみで募集している企業もあります。募集要項が掲載されていないからとあきらめずに、様々な方法でチャレンジしてみましょう。
応募に当たっては、採用の要となる応募書類や面接が重要です。十分に準備してのぞみましょう。不安なことがある場合は、求人サービスを利用してアドバイスをもらってもよいですね。

このように、知っておくと便利な求人サービスはたくさんあります。今後の転職や就活を効率よく進め、理想の企業に出会うための1つの手段として活用してみると良いでしょう。

転職や就活で大切なのはご自身の障害や病気とうまく付き合いながら、長く働ける企業を見つけることです。無理のないよう、ご自分のペースで進めてください。皆様が理想の企業に出会えることを応援しています。



▼障害者枠(オープン)や一般枠(クローズ)についてはこちらでもご紹介しています。
障害者枠(オープン)か一般枠(クローズ)か?メリットとデメリットを解説


▼精神障害者手帳をお持ちの方のお仕事探しについてはこちらでもご紹介しています。
「精神障害者手帳」を取得したら仕事は? 続けられる仕事探しのコツ


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監修者

精神障害者デイケアにて5年、スクールカウンセラーとして10年、発達障害者就労支援センターにて4年の経験を積み、現在は障害者就労移行支援事業所にてサービス管理責任者として勤務しています。著書『「がんばり屋さん」のこころのトリセツ』『【HSPの会社員】が自分らしく楽に働くトリセツ』『発達障害の人が「うまく」働いて幸せに生きるトリセツ』も好評。

保有資格

著者

障害、病気のある方の企業や仕事に関する口コミサイト「アンブレ」を運営中。 丁寧な取材や口コミの分析を通して、病気や障害の特性に配慮した働き方や仕事との向き合い方を提案。理想の職場に出会うための、そしてより働きやすくなるための情報を発信しております。障害や病気があってもぴったりの仕事を。

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