不安障害による仕事の悩みと働き方のコツ、向いている仕事の選び方

不安障害による仕事の悩みと働き方のコツ、向いている仕事の選び方

不安障害は、心配や不安が過度になりすぎて日常生活に支障をきたします。仕事に影響を及ぼし悩んでいる方も少なくありません。

例えば、電車に乗れない、電話対応が怖い、常に緊張や不安を感じて疲れてしまうなどの悩みにより、仕事に行けない、続かない、辞めたいと思ったことはありませんか?

そんな仕事や通勤の悩みを少しでも軽くするために、この記事では不安障害の症状を抱え働いている方々の口コミを参考にしながら、解決策や仕事を続けるコツについてご紹介しています。

また、仕事探しに悩んでいる方に向けて、障害者雇用の専門科みちしたさん(社会福祉士、精神保健福祉士)からこれからの就職や転職のためのアドバイスをいただきました。

働くことに迷いがある方もこれから働く方も、是非ご覧ください。



*この記事はみちしたさんに監修していただきました
みちしたさん

社会福祉士・精神保健福祉士(ソーシャルワーカー、精神科ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)の資格を持つ。障害者支援施設にて支援員を8年経験した後、福祉資格を持つ地方公務員として採用され、ソーシャルワーカーとして活躍。




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目次

1.不安障害とは

2.不安障害による悩みと仕事を続けるためのコツ

3.不安障害の方におすすめの企業・業界・職種

4.求人の見つけ方

5.企業情報の集め方

6.まとめ

1.不安障害とは

不安障害は、精神的な不安からこころと体に変化が起きますが、症状や原因により分類されます。ここでは、代表的なものを紹介していきます。

■社会不安障害
人に注目されることや人前で恥ずかしい思いをすることが怖くなり、人と話すことや電車やバスなどの人が多くいる場所にいることに、強い苦痛を感じます。
自分でも、そんなふうに恐怖を感じるのは変だと思っているけれど、その気持ちを抑えられなくなり、恐怖を我慢しながら生活したり、外出や人と会うことを避けるようになったりします。

■全般性不安障害
学校のことや家族・友達のこと、生活上のいろいろなことが気になり、極度に不安や心配になる状態が半年以上続きます。また、落ち着きがない、疲れやすい、集中できない、イライラするなどの症状もみられます。

■パニック障害
突然激しい不安に襲われて、心臓がドキドキする、めまいがしてふらふらする、呼吸が苦しくなるといった症状があらわれます。時には死んでしまうのではないかという恐怖を覚えることもあります。このような「パニック発作」がくりかえされます。

■強迫性障害
くりかえし同じことをしていないと不安でたまらなくなります。何度も手を洗ったり、戸締りを確認したり、気になった数を数え続けるという行動もそのひとつです。 自分でも必要ないとわかっていても、しないではいられなくなり、学校や日常での生活に影響が出てくることがあります。

参考:こころもメンテしよう(厚生労働省)

2.不安障害による悩みと仕事を続けるためのコツ

不安障害は、仕事にどのような影響を与えるでしょうか? まずは不安障害による仕事上の悩みをみていきましょう。

【不安障害による主な仕事の悩み】
  1. 人混みや閉鎖的な空間が苦手
  2. 人の視線や評価が過度に気になる
  3. 人と接することに恐怖を感じる(対人恐怖症)
  4. 人と食事をすることに恐怖を感じる(会食恐怖症)
  5. 症状が出ることへの不安

このように、不安障害を抱えることで生じる仕事の悩みは多くありますが、口コミには悩みを少しでも解決しながら働きやすくするために工夫や対策をしている方のコメントも多く届いています。 皆さんはどのように働いているのでしょうか?
ここからは悩みとその対策をコメントとともに紹介していきます。



1.人混みや閉鎖的な空間が苦手という悩み

不安障害により、日常生活で不安になったり緊張を覚えたり、頭痛や吐き気を感じる方も多いのではないでしょうか。
これらの経験は特に人混みが多い場所や空間で起こりやすく、口コミでも多くの方が「通勤時の電車やバス、エレベーター内での人混みに強い苦痛や恐怖を覚える」といった悩みを抱えています。

【人混みや閉鎖的な空間が苦手という悩み】

バスや電車に乗ると心臓がドキドキしたり、吐き気をもよおしたりすることもある。
人材、男性
加害妄想が強く、電車に乗るのがとにかく辛かったです。電車を待つ間は「人を線路に落とすのではないか」という不安があり、電車に乗れば今度は「周りの人から見て変な行動を自分がしていないか」という不安に苛まれとにかく辛かったです。
IT・通信・インターネット系、女性
エレベーター等を含め密集した場所や緊張がひどくなると吐気と胸の痛みによる呼吸困難。
医療・福祉・介護、医療関係、女性

不安障害のある方の多くは、人混みや閉鎖的な空間に対しストレスを感じています。
通勤の手段を変えることは難しくても、いろいろな工夫を行い苦手な空間を回避している方もいます。
バス・電車での通勤時、外出時の工夫、またリモートワークを選択している方々がどのように仕事に向き合っているかなど、いくつか紹介します。

【対策】

電車やバスなどの公共機関は、誰か信頼できる人と一緒に乗ります。仕事で通勤するところは、なるべく公共機関を使ったとしても片道15分くらいの場所と決めています。
ソフトウェア・ハードウェア開発、接客、女性
症状が激しくなってからは通勤のない在宅での仕事をすることによって対応しました。また、強迫性障害の不安感を緩和する薬を服用し、認知行動療法を行い通勤の仕事もできるようになるためにリハビリをはじめました。
IT・通信・インターネット系、女性
営業上相手にお願いして、待ち合わせ場所などは出来るだけ人通りの少ない場所と時間帯を選ぶようにしている。
IT・通信・インターネット系、その他、男性

一人で行動するのではなく、不安障害に理解がある人と共に行動できれば、症状が出た時に頼れるという安心感が持てます。また、人混みを避けた場所や時間帯を選べば、不安を和らげることができます。
これから仕事を探すという方は、企業選びの条件に通勤時間が短いことや在宅勤務を加えることも、ひとつの方法です。



2.人の視線や評価が過度に気になる

不安障害の方は、周囲の人の視線や自分に対する評価に対して過敏になることが多く、実際に視線が向けられていなくても、見られているのではないかという思いが強くなり、ますます不安に襲われることもあります。

多くの人と同じ空間で過ごし、仕事ぶりを比較されることも多いのが仕事です。そのため、その傾向も強くなるのではないでしょうか。

【人の視線や評価が過度に気になるという悩み】

人からの評価に過敏に反応してしまうため、常に自分を批判されているような気持ちになる。
物流・倉庫、軽作業、女性
人に対する信頼や人に対しての怖さがあったので、少しでも怒られたり何かいわれたりすると家に帰ってもずっとその言葉がグルグル廻っていて、なかなか切り替えることができませんでした。
教育、女性

「過剰に反応する」というコメントがあったように、普通なら軽く受け流したり、気持ちを切り替えたりできることが、いつまでも落ち込んだ気持ちを引きずってしまうこともあります。また、その経験を繰り返すことで、人に対する恐怖心が増してしまうという方も少なくありません。

そのような方の中には、周囲を気にしないための考え方をしたり、行動をとったりすることで、周囲の視線を意識しないように工夫している方もいます。その方法を紹介します。

【対策】

自分を責めず、受け入れること。過剰に気にし過ぎないよう、気楽に生きる。
物流・倉庫、軽作業、女性
働いているときは、病名までは言わなくとも、「人前で緊張してしまうんです」というように少しアバウトな感じで伝えます。そうすると、大体の人が理解を示してくれます。
ビジネスコンサルティング、女性
対人を意識しないようにする。自分の仕事だけに集中するようにしています。
一般事務、女性

周囲の「人」を意識すると、どのように思われているかという考えてしまいます。「今、自分がしている仕事」に集中することで、他事への意識を断ち切ることができます。

また、あらかじめ、職場の同僚に自分の特徴を話しておくことで、理解を得るという方法もあります。不安障害の有無に関わらず、誰もが「緊張」を経験していますので、緊張することへの不安感は、比較的理解を得やすいのではないでしょうか。

しかし、緊張や不安を感じる状況は人により異なります。特に避けたい状況を説明することが必要です。



3.人と接することに恐怖を感じる(対人恐怖症)

初対面の人と話すときなど、人と接するときに緊張することはありますが、仕事が手につかないほど緊張してしまう場合は、対人恐怖症の可能性があります。不安障害の方に多くみられる症状のひとつで、口コミにも対人恐怖症に関するコメントが多くありました。

【人と接することに恐怖を感じるという悩み】

人と接することに恐怖を感じ、その緊張からうつ病を併発しました。電話応対が苦手で特に緊張します。
アパレル・日用品、一般事務、女性

人と接すると緊張してしまう。電話をすると緊張してしまい、内容が飛んでしまうことがある。過剰な対人緊張から胃痛や頭痛、アレルギーの悪化を起こす。他人が叱責されているのを聞いているだけでも疲れてしまう。
教育、出版、映像、マスコミ、記者、原稿作成、女性
人と関わることへの恐怖心がだんだん強くなってしまいました。接客中には、お客さんと目を合わせるのが怖くなったり、緊張して手元が狂ったりしました。また対人恐怖症は、職場のスタッフ間の人間関係にも影響が出ます。うまくコミュニケーションが取れない時もあり、自分がどう思われているか常に不安でした。
ビジネスコンサルティング、女性
対人恐怖症があって、基本人と接することが怖く、とても緊張します。特に対面で人と視線を合わせることが苦手で、それで不審に思われてしまうこともありますし、自分の中で緊張状態を通り越して不快な感情が湧いてしまうこともあります。
専門店、営業事務、女性

人と接する仕事は、接客業だけではありません。どんな職種でも人と接する場面は多くありますし、「電話応対」に恐怖を感じるという方も多くいます。そして社外に対してだけでなく、同じ職場で働く人とのコミュニケーションに影響することもあります。

仕事に人間関係はつきものですから、対人恐怖症を抱えながら仕事をすることはとても辛いことですが、自分から電話対応や人前に出ることが苦手だということを告げることで、苦手な業務から遠ざかっている方もいます

【対策】

電話が苦手と伝えてあったので、電話対応はしなくていいようにしてくれていた。 接客なども自分のペースでできるように周りが気をつかってくれた。
住宅・建材・インテリア・エクステリア、接客、女性
電話をかける際はどのように受け答えをするのか、お客様に何を確認するのかをしっかりと教えてもらいました。
通販・EC、女性
病気や障害の有無にかかわらず、たとえば「人前が苦手」「機械操作が得意」といった個人の得手不得手を、自然とみんなが活かしてポジションなどを決めてくれる雰囲気があったので嬉しかったです。私は自分が焦ってしまうレジが苦手だったので、周りは配慮してくれていました。
レジャー・アミューズメント・フィットネス、接客、女性
症状を話した当初はやはりあまり理解は示してもらうことは難しかったが、徐々に理解してくれ、休憩時間など一緒にとることの強要はしないでいてくれるようになった。
物流・倉庫、女性

このように、人と接することが苦手であることを伝えるなど、自分から働きかけることで、悩みが解決できることは多くあります。そのためにも、何が苦手で何が得意なのか、自分自身のことをよく分析してみましょう。

また、苦手な作業に対しては、やり方を教えてもらったり、協力してもらったりすることでできることもあります。自分から協力をお願いする姿勢を持つことも大切ですね。

また、対人恐怖症のある方にとって、社内のコミュニケーションも過度な緊張や恐怖を感じるもののひとつかもしれません。特に休憩時間のちょっとした雑談や就業後の懇親会など、業務以外の何気ない会話に、強いストレスを感じやすくなります。

面談などを利用して、口頭ではなく文字を使用したコミュニケーションにしたいとか、休憩は一人で取りたいといった要望を伝えることで、気持ちを理解してもらえることもあります。自分から働きかけて、過ごしやすい環境を作っていきましょう。



4.人と食事をすることに恐怖を感じる(会食恐怖症)

人と接する場面でも、特に誰かと食事をすることに怖さを感じる方もいます。
仕事であれば、ランチを一緒に行かなければならない風習のある職場もあることでしょう。毎日がまんをすることになりますし、せっかくの息抜きの時間も緊張を強いられてしまいます。

【会食恐怖症に関する悩み】

仕事場では、飲んだり食べたり、食事に誘われたりする仕事だったので、自分の病気が会食恐怖症なので、食事を他人とするのがとても困りましたし、怖かったですね…。不安になったり、緊張したり、時にはその場にいるだけで冷や汗をかいたり、動揺したりするので、あまり会食恐怖症と言う病気を知らない人が多いので、気にしなければ食べれるよ、気にしすぎだよ、などと言われる事が度々ありました。
小売・流通・商社系、女性
会食恐怖症でお客様とご飯の話をしたりご飯の匂いだけでも吐き気がする時があり、お客様に少し待ってもらってバックルームで吐けないけど吐き気だけ出してたりしていました。
理容・美容、男性

口コミにもあるように、会食恐怖症という病気を知らない人もいますので、食事が怖いという状況をすぐ理解してもらうのは難しいかもしれません。理解されない人から誤解されたまま過ごすことは辛いことですよね。

しかし、自分から会食恐怖症であることを伝え、周囲の協力により会食に参加できるようになったという方もいます。

【対策】

私の病気を理解してくれる方は、会食に対して私が行きたいお店や入れそうな雰囲気のお店を選ばせてくれたり、途中で食事が採れなくなっても「無理に食べなくていいから」などと言ってくれたりしてくれました。そう言う言葉にとても勇気づけられ、支えになりましたね。
小売・流通・商社系女性

「会食恐怖症」により、ランチなど束の間の休憩時間が苦痛な時間へと変わってしまうことや、仕事の付き合いで職場の人や取引先の人と食事をすることになれば、仕事どころではなくなってしまいます。

そういう方は、用事を済ませてから昼食をとるなど、お昼休憩を少しずらしてとるのも一つの方法です。またお弁当を持参しているので一緒に食べに行けないという断り方もありますね。毎回断るのが心苦しいようであれば、正直に疲れやすいのでお昼は一人で過ごしたいと伝えておくのも良いでしょう。

仕事上の付き合いの時は、自分の過ごしやすい飲食店を利用でいきるように、幹事を引き受けるという方法もあります。口コミにもあるように、予め会食恐怖症があることを伝えておけば、職場の人たちの気づかいを期待できるかもしれませんね。



5.症状が出ることへの不安

不安障害の症状には、突然の動悸やめまい、窒息感、パニック発作などがあります。こうした症状を一度経験すると、「また症状が出たらどうしよう」という不安を常に抱えることもあります。

それが仕事中のような自由に動けない空間であれば、症状が現れることに対する不安もさらにふくらむのではないでしょうか?

【症状が出るという悩み】

私は不安な事があるとすぐに吐き気や体調に出てしまうようで、仕事で不安な事があるとすぐに吐き気がしていました。
住宅・建材・インテリア・エクステリア、女性
仕事中にパニックを起こすことや、予期不安が強くいま発作が起きたらどうしようとか不安な事ばかり考えてしまう。
サービス・外食・レジャー系、女性
症状がいつ起こるかわかるかわからないため、クライアントとの打ち合わせ時間に困りました。
マスコミ・広告、男性

常に症状への不安を抱えていると、仕事に集中することもできません。対外的な業務をされている方は、失礼があってはいけないと思うあまりにさらに不安になり、その不安がまた症状を引きやすくなってしまうこともあります。

少しでも症状を助長する不安を和らげるために、自らサポートの相談をしているというコメントが多く寄せられました。どのようなサポートがあると良いのでしょうか。いくつか紹介します。

【対策】
何かあった時のために、同じ時間帯の勤務人数を増やしてくださいました。また、不安が起きにくいようにポジションの設定や休憩の配慮もありました。
運輸・交通、接客、女性

本来、早朝の清掃業務は一人勤務なのですが、私の障害のことを考えてサポートしてくださるスタッフさんと二人体制で仕事をしています。その方は私が従業員の方に仕事を依頼された時やお客様に何か質問をされた時などには私に代わって受け答えをしてくださいます。
サービス・外食・レジャー系、清掃、女性
仕事の量を調整し、残業などがないように調整してくれた。無理な作業は免除してくれて、早く帰れるようにしてくれた。
住宅・建材・インテリア・エクステリア、経理、男性
不安障害については説明してあったので、調子が悪いときは静かで落ち着けるところでできる作業を回してくれたり定期的に様子を見てくれたりしました。
女性

職場の方々に不安障害への理解があると、様々な協力を得ることができます。このようなサポートは、自ら不安障害のことを詳しく伝えているからこそ得られるものです。

どのような場面が特に苦手なのか、何に不安を感じるのか、症状が出るとどうなるのか、その時どのような対応をしてほしいのか、といったことを細かく伝えることで、初めて職場の方も対応方法を考えることができます。

その結果、症状が出るのではないかといった不安を和らげることに繋がり、仕事を続けやすい環境にしていくことができるのです。

3.不安障害の方におすすめの企業・業界・職種

次は、不安障害の方で転職や就活を考えている方に、おすすめの企業を紹介します。

本当に、不安障害のことを理解してくれる会社なんてあるの?と疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
アンブレには、様々な企業についての口コミが多く届いていますが、不安障害とうまく付き合いながら、理想の職場で働いている方もたくさんいらっしゃいます。その中から評価の高い口コミをピックアップしました。

おすすめの会社、企業名

・医療法人倚山会
勤務場所が病院という事もあり、持病があり不安があっても安心して働ける点にあります。同じような境遇の方が同僚にいれば病気の情報を共有して励まし合う事も出来ます。私の働いていた職場は女性の方が明るく、その雰囲気が不安を和らげてくれます。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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・株式会社イセトー
私が出来ないと頼んだことなど、嫌な顔一つせずに手伝ってくださり、仕事が終われば定時前でも帰らせて貰え、体調が優れない時には休憩スペースで休ませて貰える。 有給などもきちんと取らせて貰えて続けていきたくなる環境。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・株式会社オカムラ
穏やかな性格の人が多く、溶け込みやすい職場だと思います。みなさん優しいです。働き方改革に積極的に取り組んでおり、残業を減らしたり、テレワークを実施したり、働きやすい職場作りに熱心です。人事部の人もフォローをしてくれます。ダイバーシティにも積極的で、多様な人材を確保しようという動きが活発です。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・株式会社ギフト
何か気になることもが相談できる状態で、定期的に面談として、自分のことを話せる時間を設けている、だけでなく障害に関わらず、健常者でも、パワハラなどの対策として匿名でも、相談・対応してもらえる電話・メールのホットラインも設けているため。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★
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・キヤノン株式会社
労務管理は徹底していると思う。 風通しがよく、気兼ねなく相談ができる雰囲気がある。 また、敷地内に様々な施設が充実しているため、快適に過ごせる。 別部署に車椅子の障害者の従業員がいらっしゃったが、バリアフリーにも力が入れられており、また、周りも全く区別なく接している様子が伺えた。またそのような重度の障害の方には自家用車通勤も認められている。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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・積水化学工業株式会社
会社全体で障害者を働きやすくする試みがあり、私の様な障害者へ差別なく接してもらえるからです。できないことや体調が悪いときなどは無理せず仕事を配慮してもらえたり、休ませてもらえます。そしてそれに対して誰も何も言わないところです。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・株式会社宅配
仕事量を扶養控除内からそれ以上、自分のできる範囲でスムーズに生活と仕事が送れるように配慮をちゃんとしてくれます。契約、仕事のやり方、相談、本社などの研修など、大変しっかりしていて不安なく働ける。大きな会社で長年の信用も抜群。定年後でも仕事ができるなら長く働ける。事務所は女性がやや多く、明るい雰囲気。忘年会は会社が出してくれて会費なし。ストレスがあっても皆が気持ちにゆとりを持って働いている。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・トヨタ自動車株式会社
同僚達の中には自分と同じような障害を持つ方が多く在籍しており、他の社員の方たちも私たちの事を事前に聞かされていたのか積極的に休みを入れるように作業中も話しかけてくれた。優しい人が多く、怒鳴り声をあげる人はほとんどいませんでした。休憩室は沢山の部屋があり、中には人が立ち入らないような部屋もあるので静かでおすすめです。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★★
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おすすめの業界・業種

次に、不安障害の方におすすめの業界や業種について考えてみます。 といっても、業種や業界もさまざま、そして不安障害の症状や特徴も人により異なりますよね。
そこで1つの手がかりとして、アンブレに届いた300件近い不安障害の方の口コミを分析し、統計をとりながら傾向をみてみました。

まずは、業界です。

不安障害 業界の割合


不安障害 業界別満足度グラフ


多くの方が勤めている業界は、サービス・外食・レジャー系でしたが、満足度が最も高い業界はメーカー・製造系でした。しかし、サービス・外食・レジャー系も2番目に満足度が高い結果となり、働きやすく人気も高い業界となりました。

次は、職種です。

不安障害 職種の割合


不安障害 職種別満足度グラフ


多くの方が勤めている職種は、販売・接客・サービス、事務でしたが、満足度が高い職種は人事・経理・総務・企画という結果になりました。

皆さんの予想は、どの業界と職種でしたか?

業界と職種に関する詳しい調査結果を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
不安障害の方の転職、280人の実体験を調査、向いている仕事は?

不安障害の方が働いている企業が一覧で確認できます。満足度の高い企業や気になる企業の口コミをぜひチェックしてみてください。
不安障害(不安症)のある方のお仕事・職場口コミ一覧

それでは、働きやすい企業はどのように探せばよいのでしょうか?
次は仕事の探し方を確認していきましょう。

4.求人の見つけ方

働き方によって選べる採用枠「一般枠」と「障害者雇用枠」

求人には、一般枠(=クローズ就労)と障害者雇用枠(=オープン就労)があり、障害者手帳を所持している方は、どちらにも応募することができます。

不安障害のある方にとって、不安障害であることをオープンにするか、クローズにするかということは、働き方に大きく影響します。
重複する部分もありますが、もう一度簡単に説明します。

「一般枠」は、不安障害であることを伝えず、障害のない方と同じように働きます(=クローズ就労)。職種の選択肢は広く、昇進や昇給などの機会もあります。しかし、不安障害への理解や、周囲の方から配慮やサポートを得ることは難しいのが現状です。

「障害者雇用枠」は、不安障害であることを伝えて働きます(=オープン就労)。そのため、周囲の方々の理解や配慮、サポートが得られ、働きやすい環境が望めます。

障害者枠(オープン)や一般枠(クローズ)について詳しく紹介しています。
▼障害者枠(オープン)か一般枠(クローズ)か?メリットとデメリットを解説



求人の見つけ方

①ハローワーク

障害のある方専門の窓口で、就職や転職についての相談ができます。専門知識のある方からアドバイスを受けることもできます。障害のある方の求人情報も多く扱っています。

ハローワークの能力開発機構による設計のための勉強を半年間受けた。 それにより得た知識が就職の際に大変役に立った。
シンクタンク・リサーチ・マーケティング、技術系、男性
就業先の検索や紹介、転職先への提出書類の添削をしてもらった。 また転職におけるアドバイスなどがあった。
総合電機、技術系、男性
ハローワークの職業相談で、精神障害2級を持っている人でもできる仕事を紹介してくれた。
化学・素材、総務、男性


▼参考:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

②障害者専用の人材紹介会社

不安障害など、精神的な障害を抱えることで、働くことに不安がある方の就職活動を応援してくれる、専用の人材紹介会社をご存知でしょうか?

人材紹介会社では、履歴書の書き方や面接の練習、おすすめする企業の紹介やその企業との連絡、事前見学の調整、入社後のケアや相談など、全面的なサポートなどを行っています。

ハローワークで公開されていない求人情報も扱っています。また、企業と密に連絡を取り、ホームページや求人票からは得られない職場の様子なども提供してくれます。

ひとりではじめる就職活動との違いは、専門家のアドバイスやサポート、自分にあった企業の紹介を受けられるため、担当者と一緒に不安を取り除きながら活動を進めていくことができます。

専用の人材紹介会社を活用した方の口コミも紹介します。

面接の時のアドバイスやフォローをしてもらいました。
通信、接客、女性
履歴書・職務経歴書の作成にあたり、アドバイスをしていただきました。面接の練習もあったように記憶しています。
IT・通信・インターネット系、企画、立案、女性
インターネットで、ブライダル専門の人材紹介会社を見つけ、しばらくそこの派遣としてアルバイトをしていました。その派遣先の人の目に留まり、その会場に就職することになりました。
冠婚葬祭、接客、女性 


しかし、人材紹介会社も一つの企業です。紹介できる企業の得意分野や担当者の性格はさまざま。自分の希望や意見が伝えやすく、理解してもらえる人材紹介会社かどうかをチェックしてみましょう。

次は、企業情報の集め方についてみていきましょう。

障害者雇用の求人サービスについて詳しく紹介しています。
▼ハローワークだけじゃない、障害者雇用枠の求人はここでも!求人サービスを紹介

5.企業情報の集め方

会社紹介の採用ページや企業サイトだけでは、あなたが実際に働くことになるであろう職場の雰囲気はわからないものです。できるだけ自分の目で確かめてみましょう。

事前に見学して企業の雰囲気を確認

企業によっては、事前に職場を見学させてくれるところもあります。人材紹介会社に登録している方は、アドバイザーを通して見学をお願いすることもできます。まずは、確認してみるといいでしょう。

事前見学は、面接だけではわからない職場の雰囲気がわかるという口コミも多くあります。

見学してみたときに、その会社の雰囲気が、どんな雰囲気か、感じてみて、自分と合うのか、賑やか系なのか、どんな職場か感じてみるといいと思う。先輩になる人が、どんな人が多いのか、そういうのを見たほうがいいと思う。
金属・鉄鋼、仕分け、軽作業、女性、
会社見学では働いている人の顔や報告の仕方など、職員の言動に十分注意して、自分がそこにいたらどう思うかを想像しながら見学して欲しい。 また可能であれば実習をさせてもらうなど、長く続けたいならその職場になじむことが一番大事だと思う。
物流、運搬、運転手、男性
見学ができたら雰囲気を確認することが重要。業務内容のみではわからないことも多いため、事前に確認するポイントをイメージして整理しておくこと。そうすることにより少しは内情が見えやすくなると思います。業種によって得られる情報が違うので、流れはいろいろな人に確認してください。
医療・福祉・介護、医療関係、男性


面接はその企業を良く知るチャンス

面接は、企業側があなたを審査するだけの場ではありません。大事なのは、あなたが企業に求めるものと、企業があなたに求めるものが一致しているかどうかです。

不安や疑問がある場合は、面接で質問してクリアにしましょう。聞いておきたい内容については、経験者の声が参考になります。

就職先を探す時には、障害に配慮がある企業を選ぶ事が大切です。そのため、障害者枠での採用が理想ですが、待遇面などで生活の維持が難しい場合には、障害をオープンにしても通常の求人で採用される事はありますので、諦めずに何度も挑戦する事が大切です。
どのような配慮が可能になるのか、それは面接の時点で聞いておくべき事だと自身の体験から思います。障害者枠での求人では、障害を持っている事が前提になりますので、安心して働ける環境の職場に出会えると思います。一般求人の場合には、必ず面接時に必要な事は聞いておくべきです。
医療・福祉・介護、介護、男性
面接の時に嘘や黙るのではなくちゃんと自分の病気の事を言えばいいと思います。 それで不採用なら仕方ないし採用してもらえれば有難い事ですし。担当の方の言葉も凄く変わり私達の病気の事を理解しようとしてくれるのが分かります。
物流・倉庫、物流、運搬、運転手
面接の際に自分の得意なことと不得意なことを話しておくことは大事だと思います。こんな障害や病気がある、だけでは相手方も対応が難しいので、こうしてくれると助かりますとはっきりと伝えた方がお互いスムーズだと思います。
専門店、調理スタッフ、調理補佐、女性


面接で緊張して質問できなかったと悔やむことが無いように、予め知りたいことをまとめておきましょう。準備をしておけば心に余裕が生まれ、面接にものぞみやすくなります。

働き始めてから大変な思いをすることは、大きな負担になります。心地よい職場環境で、病気と上手に向き合っていくためにも、面接を有効に活用しましょう。

6.まとめ

これまでの内容をまとめます。

■不安障害のある方は仕事でどのようなことに悩んでいるのでしょうか?

  • 人混みや閉鎖的な空間が苦手
  • 人の視線や評価が過度に気になる
  • 人と接することに恐怖を感じる(対人恐怖症)
  • 人と食事をすることに恐怖を感じる(会食恐怖症)
  • 症状が出ることへの不安

不安障害のある方は、不安に感じる場所やもの、ことがあります。苦手な場所や空間にいる事で極度の緊張や吐き気などを催すことがあり、その経験がさらにその不安を助長しています。

また、人と話したり、人と食事をしたりすることが苦手な方も多く、仕事をする上では避けて通れない場面もあります。

■不安障害のある方が仕事を続けるためのコツは?

不安障害は、苦手な場所やものごとを避けることが必要ですので、少しでも働きやすい環境にするためには、苦手な場所や行動を避けるための工夫が必要になります。

まずは、自分でできることからやっていきましょう。
例えば、バスや電車など混雑した場所にいるとドキドキしてその場にいられなくなるというのであれば、少し家を早めに出て空いている時間に乗車することもひとつの方法です。

また、電話対応などの苦手な業務に対しては、苦手であることを周囲の方に相談し、業務を変更してもらうとか、落ち着いて話すためにマニュアルを作るというのも良いでしょう。

■不安障害のある方におすすめの仕事は?

不安障害と付き合いながら、理想の働き方をしている方もいらっしゃいます。
多くの方が勤めている業界は、サービス・外食・レジャー系でしたが、満足度が最も高い業界はメーカー・製造系でした。しかし、サービス・外食・レジャー系の満足度も2番目に高く、人気の業界であることがわかります。

また、多くの方が勤めている職種は、販売・接客・サービス、事務でしたが、満足度が高い職種は人事・経理・総務・企画でした。

不安障害の方におすすめの企業や業界、職種には傾向がありますので、同じ不安障害をお持ちの方の意見も参考にしてみましょう。

これまでにご紹介した口コミは、ほんの一部です。不安障害の特徴も、企業の対応も異なります。
まずは、自分の傾向やできることできないことについてまとめてみましょう。そして、自分に向いている仕事を、自分のペースで見つけてください。

気になる企業の様子やサポート状況は、事前に自分の目で確かめることが理想的です。求人票ではわからない企業の様子を知るためにも、ハローワークの専門スタッフに相談したり、人材紹介の専門アドバイザーと一緒に就職活動を進めたりするのも良いですね。

さまざまな企業の中で、あなたが幸せに働ける環境に出逢えることを、私たちは心から願っています。

【監修者:みちしたさんからのアドバイス】

■働くことを迷っている不安障害のある方へ

不安障害をお持ちの方で社会に出ることを不安に感じる方も多いかもしれません。しかし、今記事でも分かるように同じような悩みや不安を抱えている方も社会で活躍されている方は数多くいます。

紹介されている通り、一口に不安障害といっても症状のきっかけ・対応方法などは人の数だけあり「自分は特別だから無理」と思う必要はありません。
現在は様々なサービスがあり相談することができます。まずは抱え込んでいる悩み、不安を打ち明けられる場所を見つけ、自分らしい生活を始める第一歩を踏み出してみませんか。

■これから働く不安障害のある方へ

「働こう」と前向きに捉え、前に進もうとすることは素晴らしいことです。あなたが社会に出ることは必ず誰かのためになり貢献することにも繋がります。また、多くの経験から新しい自分の発見が生まれるかもしれません。

大切なのは焦らず、自分を認めてくれる職場を探すことです。認めてもらうにはまず自分を勤め先に知ってもらうことが大切です。自分で直接伝えるのが苦手なようなら第三者に協力してもらうのも手段のひとつです。
お互いに理解し合うことが不安障害と向き合う上では大切です。きっと良い職場と出会い、充実した生活を見つけることができるでしょう。



※この記事は投稿いただいた口コミから生まれています。
皆さんの貴重な体験談は多く方へ届き役立ちます。ぜひ体験したこと、感じたことを教えてください。
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障害者雇用で転職をお考えの方、無料で転職相談しませんか?
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監修者

社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得。障害者支援施設にて支援員を8年経験した後、福祉資格を持つ地方公務員として採用され、ソーシャルワーカーとして活躍。現在はフリーのWEBライターとして、福祉に関する情報を発信している。

保有資格

著者

より望ましい職業の選択や能力開発における相談・助言を専門とする国家資格「キャリアコンサルタント」のほか、米国CCE, Inc.認定の「GCDF-Japanキャリアカウンセラー」の資格を取得。福祉・医療介護分野の研究などにも従事しています。

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