麻痺と仕事、どこでどのように働くべき?悩みと対策を徹底紹介

麻痺と仕事、どこでどのように働くべきか悩みと対策を徹底紹介

麻痺を抱えながら仕事している方の中には、うまく付き合いながら理想の職場で働いている方もいらっしゃれば、悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

例えば、通勤に時間がかかる、定期的な通院のために休みが欲しい、パソコンを使う仕事なら能力を発揮できるなど、疾患による特有の悩みや不安、そして仕事への要望はありませんか?

そんなときは、同じように麻痺を抱えながら仕事をしている方々の声に耳を傾けてみませんか?今回のコラムでは115人の麻痺のある方のアンケートをもとに

・どのようなことに悩み、どのように解決しているのか
・仕事探しはどのように行ったのか

といったアドバイスをご紹介していきます。
仕事との向き合い方や職場について悩むことや不安に感じることがある方は、ぜひ寄せられた声を、解決のヒントとして役立ていただけますと幸いです。

目次

1.麻痺の特性による仕事の悩みと対策

2.麻痺のある方が職場で直面する悩みとその対策

3.仕事探しの時、麻痺があることをオープンにするかクローズにするか

4.麻痺のある方におすすめの企業・業界・職種

5.求人の見つけ方

6.企業情報の集め方

7.最後に

1.麻痺の特性による仕事の悩みと対策

麻痺とは、感覚が鈍くなったり、力が入らなくなったり、じんじんした感覚をおぼえたりすることで、手足が思うように動かせなくなることを言います。多くは神経系の病気が原因ですが、その他の原因があることもあります。またその症状がある部位も、症状の程度も個人差があります。

しかし、アンケートを見ると、仕事の悩みについてはいくつか共通する傾向がありました。麻痺のある方は、仕事をするうえでどのような悩みを抱えているのでしょうか。アンケートに寄せられたコメントから、悩みの傾向を見てみましょう。

【麻痺による仕事の悩み、その傾向】
  1. 期限や時間に追われる仕事への対応が難しい悩み
  2. 通勤や仕事中の外出など、移動に困難を伴う悩み
  3. 身体的な負担についての悩み

1-1.期限や時間に追われる仕事への対応が難しい悩み

麻痺のある方は、身体的に素早い動きをすることが困難である場合が多いことから、期限や時間に追われるような業務への対応が難しいという傾向がありました。悩みについての具体的なコメントは次の通りです。

【悩み】

装具や杖を突きながらの歩行が余儀なくされるので走ることや「テキパキ動く」ことができません。 (ソフトウェア/ハードウェア開発、一般事務、女性、208) 左手と左足の麻痺がありますので、思うように動かすことができません。歩くことはできますが、走ることはできず、左手は荷物をもつことができないため、右手のみを使って仕事をしています。主にパソコンワークを担当しているので時間はかかりますが右手のみで仕事をしています。
医療・福祉・介護、一般事務、女性

車いすでの生活なので身体を使った作業はできないし、移動速度ももちろん遅いので他の人より作業スピードが遅れて困ることがあります。
外食・フード、マーケティング、広報、宣伝、女性

手に障害があるためひとつひとつの作業に時間がかかったことです。(タイピングスピードなど)他の人の4倍の時間がかかっているといわれました。
団体・連合会・官公庁、女性



麻痺のある方にとって、仕事の作業スピードは自分でコントロールすることが難しい課題ですが、工夫して対策をしている方もいました。 【対策や工夫】

仕事をする上では、何事にも時間に余裕を持って、会社の上司にも理解していただいて働いていました。
環境、営業事務、男性

自分に無理なことは素直に人に頼む。人に遅れないように10分早く行動を起こす。
団体・連合会・官公庁、総務

タイムマネジメントをしっかりし、仕事を積み残さない。自分がボールを持つ時間を短くする。
医療・医薬、営業、営業補佐

パソコンなど自分の使い勝手の良いように仕様を変更したり、職場の協力を得て動きやすいようにオフィス内動線を考慮してもらった。
団体・連合会・官公庁、公務員



仕事にかかる時間を逆算して早めに作業にかかるという対策をしている方が多くいました。また、身体的に対応が難しい仕事が発生した場合に周囲から協力を得やすくするため、事前に自分の症状を説明して理解を得ておくという対策をしている方もいました。パソコンを使う仕事に就いている場合は、ショートカットの設定などを行うことで作業時間の短縮を図ることも効果的と言えます。

 

1-2.通勤や仕事中の外出など、移動に困難を伴う悩み

特に毎日の通勤を伴う仕事の場合、通勤にかかる負担は大きな悩みとなり得ます。通勤以外にも、例えば客先への訪問など業務の一環として移動を伴う仕事に就いている方は、移動に伴う悩みを抱えやすい傾向があります。具体的な悩みの内容について見ていきましょう。

【悩み】

階段などが大変なので、電車通勤は大変。
コンピュータ・通信・精密機器、営業事務、女性

下半身不随により歩くことができないため仕事上で移動する時にとても困った。他の人の助けが必須で申し訳ないと思ってストレスがどんどん増えていった。
団体・連合会・官公庁、男性

通勤に電車を利用していましたが、車椅子を利用しているため、悪天候の時は欠勤しなくてはなりませんでした。それゆえ、仕事に対してやる気はあるのですが、その意志とは裏腹にどうしても欠勤しなくてはならないという歯がゆさがありました。
医療・福祉・介護、男性

車いすでの生活なので通勤が大変であることです。基本的に電車通勤ですが、ラッシュ時など電車に乗ることができません。また、天候にも左右されやすく、雨の日は傘をさすことができなくてずぶ濡れになってしまいます。
専門店、男性



コメントを見ると、麻痺のある方は、移動による負担だけでなく、介助を頼むことへの精神的ストレスも抱えていることがうかがえます。また、車いすや松葉づえを利用している方は傘をさすことができず、天候によっては欠勤を余儀なくされる場合もあります。次に、こうした状況についての対応策を見ていきましょう。

【対策や工夫】

移動に時間がかかるため、1時間程度の余裕をもっていつも行動していました。
システムインテグレータ、経理、女性

仕事上、電車での移動や物を運ぶことがあった為、一緒に仕事をする人には事前に自分の障害の概要と出来る事、出来ない事を伝えるようにしています。
ソフトウェア・ハードウェア開発システム、エンジニア、女性

雨が降っていても傘を差せないので、タクシーを利用する。必要経費と割り切ってタクシーを使う。出張の際は配偶者に付いてきてもらい、グリーン車を利用する。一緒に仕事する人には今の私の状況を伝える。
マスコミ・広告、出版、デザイナー・クリエイティブ



移動時間に余裕をもって行動することは、比較的取り入れやすい対策方法であると言えます。仕事中の移動を同僚や上司と共に行動する場合は移動の際に障害となり得ること、介助が必要となりそうな場面などを事前に伝えておくと協力が得やすくなると言えるでしょう。また、障害者手帳を所持している場合、タクシー乗車時に提示することで運賃の割引を受けることができます。急ぎの移動時など、タクシーの活用も必要に応じて検討すると良いでしょう。

1-3.身体的な負担についての悩み

麻痺のある方は、麻痺のある部分をカバーするために身体の他の部分に負荷がかかることがあります。また、服用している薬の副作用などにより、身体的な負担が積み重なりやすい傾向もあります。悩みの詳細について、アンケートのコメントを見ていきましょう。

【悩み】

左半身に痺れがあり動かしづらい。薬の副作用により居眠りしやすい。免疫力が弱っていて感染症になりやすい。
ソフトウェア・ハードウェア開発、総務、男性

麻痺があった為に長時間の歩行や座ったままの状態、階段の登り降りも負担で辛くなる事がありました。
専門店、女性

右脚が歩行不可というほど悪くなく、かといって健常者よりも躓いたりしやすい。ずっと立っていると疲労が溜まりやすい。
チェーンストア・スーパー・コンビニ、女性

右側に温度感覚が無く、仕事でハンダゴテを使用するとき注意が必要。また右半身に感覚がほとんどなく、右靴は視覚でしか確認できない。
メーカー・製造系、技術系、男性



こうした身体的な負担の蓄積について、働いている方々はどのように対処したのでしょうか。アンケートのコメントより、対策方法を見ていきましょう。

【対策や工夫】

疲れると持病が再発しやすくなるので、適度に休憩を取ることを上司と約束している。
メーカー・製造系、営業

身体的に困難な作業は、時間や日を短くする等、上司と相談し無理しない程度にしています。片麻痺なのでなるべく健常者と同じような作業を工夫して行っています。どうしても出来ない作業は周りの従業員の方にフォローしてもらっています。
医療・福祉・介護、清掃

疲労骨折も怖いので、疲れたら休憩をとる。無理をしない。とくに、骨に負荷を掛けないようにする。
化学・素材、一般事務、男性



とにかく休息を取り、疲れを溜めないよう心がけている方が多くいました。体調が優れない時に休息が取りやすいよう、日ごろから周囲の理解を得ておくことが重要と言えるでしょう。

2.麻痺のある方が職場で直面する悩みとその対策

アンケートを見ると、麻痺のある方は多様な職種や業界で活躍していることがうかがえます。しかし、職場の悩みについて見ていくと、次のような共通点がありました。

【麻痺による職場への悩み、その傾向】

  • 休みを取りにくい
  • 正当な評価を得ることができない
  • 能力を発揮できない、やりがいを感じない
それぞれの具体的な悩みの内容と、その対策についてアンケートの回答結果を見ていきましょう。

2-1.休みを取りにくい職場とその対策

アンケートでは、職場に満足していない理由として休みの取りにくさが挙げられていました。麻痺のある方は、具体的にどのような場面で休みの取りにくさへの不満を感じたのでしょうか。

【休みを取りにくい職場の状況】

病欠や検査などで露骨な嫌な顔をされたことがある。
コンサルティング・専門サービス系、事務系、男性、)

あまり休むことができない。客先からも土日関係なく呼び出されることも多々ある。
サービス・外食・レジャー系、営業、男性

残業が多い分自分の時間がない。シフト制なので連休が少ない。看護研究や委員会の仕事など本来の業務以外で休日の時間を費やすことも多い。
医療・医薬、医療関係



反対に、休みが取りやすい雰囲気のある職場にはどのような特徴があるのでしょうか。アンケートを見ていきましょう。

【休みを取りやすい職場の状況】

体調や家庭の事情などで比較的自由に休む事ができた。仕事も無理をしないで自分のペースで働けた。
医療・福祉・介護、技術系

週休2日で残業無しで定時帰宅になっている。また、体を気にして、出張は行かないように気を遣ってくれている。
メーカー・製造系、技術系、男性

職場に障害者が多く、それぞれの障害に合わせた仕事のプランを作ることができ、私は昼の休憩時間を長くすることでリハビリの通院時間を作ってもらうことができました。
教育、教育、保育

発症後、有休消化やら欠勤、休職期間を経て、その間も給料を満額くれた(休職期間は本給の7割)。
マスコミ・広告、デザイナー・クリエイティブ



麻痺のある方のなかには、定期的な通院が必要だったり、服用している薬の影響で体調が優れなかったりする方もいます。そのため、休みが取りにくい職場である場合、疲れがたまってしまい、職場への満足度が下がってしまう傾向があると言えます。

休みが取りにくい職場と、休みが取りやすい職場にはどのような違いがあるのでしょうか。 双方のコメントから、違いについて整理しましょう。

休みが取りやすい職場は
  • 病気や障害を理解し、体調への配慮がある
  • 通院の有無や麻痺の症状など、個人の状況を把握している
  • 遅刻や早退など、勤務時間の変更にも柔軟に対応している
  • 残業が少ない
求人情報だけを基にしてこうした職場を探すことは難しいかもしれません。しかし、面接などで企業担当者に直接質問をすることや、求人サービスの担当者に確認することで、事前に職場の休みの取りやすさについてある程度把握することもできます。以下のようなポイントを押さえておくことが、職場の休みの取りやすさを把握する手がかりとなるでしょう。

【休みを取りやすい職場で働くための対策】
  • 有給休暇の他に活用可能な休暇制度の確認(通院休暇など)
  • 各種休暇制度を利用した場合の給与の扱い
  • 有給休暇の取得単位(時間単位での活用有無)
  • 人員の充足状況
  • 個人面談など、従業員個人の状況を把握する機会を設けているか
  • 病気や障害のある方の雇用実績
こうした情報について、企業の担当者や求人サービス担当者に直接尋ねる以外にも、当該企業での勤務経験のある方の口コミが載っているWEBサイトを参考としたり、企業のホームページ掲載情報を参考としたりする方法もあるでしょう。

2-2. 正当な評価を得ることができない職場とその対策

アンケートでは、正当な評価が得られないということについて不満に思っている方が多くいることがわかりました。具体的にどのような点が不満につながったのか、アンケートのコメントを見ていきましょう。

【正当な評価を得ることができない職場の状況】

人並みにはやってきたつもりだが、昇進に差がついているような気がする。
団体・連合会・官公庁、総務

体が不自由になったことにより昇級や昇格が不可能となった。
一般事務

年功序列がある程度は残っているので、実力はあるのにと悔しい思いをすることもある。
医療・医薬、営業、営業補佐

どんなに頑張っても、パートで、社員にはしてもらえません。
リース・クレジット・信販、営業、営業補佐、女性



正当な評価を得られないと満足度が下がってしまうことは容易に想像ができます。それでは、反対に、正当な評価を得ることができる職場とはどのような状況なのでしょうか。アンケートの回答を見ていきましょう。

【正当な評価を得ることができる職場の状況】

身体障害があっても仕事を任せてくれて、健常者と同じ扱いで働かせてくれたこと。
環境、営業事務、男性

働いた時間当たりの給料がよかったことです。また自分のペースで仕事ができたので、障害のためにほかの人に迷惑をかける心配がなかったことです。
専門店、男性

職場の人々に恵まれ、障害者だという意識を持たず責任感ある仕事を多数任せていただきました。
システムインテグレータ、経理、女性



正当な評価が得られる職場と、そうではない職場の違いについて、アンケートのコメントを基に整理すると次のようなことがわかります。

正当な評価が得られる職場は

  • 病気や障害を特別視しない
  • 報酬や待遇の条件に差をつけない
  • 昇進、昇格、昇給、キャリアアップの機会がある
  • 従業員一人ひとりの仕事のキャパシティを把握している
  • 責任のある仕事を任せてくれる
これらのポイントを踏まえたうえで、正当な評価が得られる職場を探すにあたっては次のような点を確認しておくと良いでしょう。

【正当な評価が得られる職場で働くための対策】
  • 病気や障害のある従業員への理解を促進している
  • 昇進、昇格、昇給などの基準が明らかにされている
  • 資格取得費の補助の支給や研修への参加機会の確保など、自己研鑽を奨励する仕組みがある
  • マネジメントを行うポジションに就いている従業員の属性(年齢や性別など)に偏りがない
病気や障害への理解があるからこそ、職場として麻痺のある方に合理的配慮を実施することができると言えます。病気や障害への理解がない職場は合理的配慮の性質も理解できていないため、従業員の個々の事情を鑑みず、一律に同様の評価基準を適用することが「平等」であると考えている場合があります。

  麻痺がある方にとって、身体的に遂行が難しい業務があることは事実です。合理的配慮の性質を理解していない職場では、そうした一部業務への対応が困難であることをマイナスに評価されてしまう可能性があります。したがって、麻痺のある方が正当な評価を得ることができる職場を見つけるためには、その職場が病気や障害を理解する姿勢を持っているかどうかを把握することが重要なポイントになります。
 
 

2-3. 能力が発揮できない職場とその対策

アンケートでは、自分の能力を職場で発揮できないことへの不満も挙げられていました。能力が発揮できない具体的な状況とはどのようなものでしょうか。アンケートのコメントを見ていきましょう。

【能力を発揮できない、やりがいを感じない職場の状況】


病気があるので、あまり責任がある立場に立てない。最近ではデスクワークがほとんどになってしまい、働き甲斐がない。
メーカー・製造系、営業

設備面では十分配慮してもらっているが、業務内容が自分の能力に対し容易すぎる。
化学・素材、技術系

できればプログラミングの技術を活かして仕事に役立てたいが案件が少ない。
ビジネスコンサルティング、総務、男性



仕事で自分の能力を活かすことができなければ、やりがいを見つけることが難しくなってしまい、仕事へのモチベーションが下がってしまう傾向があります。反対に、能力が発揮でき、やりがいを感じる職場についても見ていきましょう。

【能力が発揮でき、やりがいを感じる職場の状況】

土木の仕事でしたので、障害者はほとんどいないのが普通なので、始めは作業員も付き合い方に迷っていた様でしたが、次第に私が仕事を知っている事で、作業員も普通に接するようになり、同じチームの様になりました。障害者に対する理解も増したのだと思います。
建築・建設・設計・土木、管理業務、男性

障害を前提として働きやすい環境を整える風土があるため、自分の努力次第で道が開けていく。 自分の後に続く者のためにも周囲の期待に応え実績を作ることが自分の役割と考え日々の業務に取り組んでいる。
団体・連合会・官公庁、公務員

仕事ができれば、どんどんあらゆる仕事をさせてくれるため、スキルアップにもつながります。セミナーや講習会にも参加させてもらえ、社会人としてあらゆる知識を身に着けることができました。
システムインテグレータ、経理、女性



麻痺のある方は、麻痺のある部位に負担がかからない業務内容であれば、その能力や経験、知識を活かして多様な分野で仕事をすることが可能です。そのため、職場の過度な配慮により本来の能力を発揮できない状況に置かれてしまった場合、満足度が下がってしまう傾向があります。

  反対に、自分の頑張りが認められ、それがよりよい職場環境につながるという未来への希望や、自分の知識を深められること、自分の知識や経験が評価につながるという実感があれば、満足度が高まる傾向があると言えます。
 
  能力を発揮できてやりがいを感じる職場の状況と、能力を発揮できず、やりがいを感じない職場の状況の双方に寄せられたコメントを比較し、ポイントを整理すると、以下のようなことがわかります。

  能力を発揮でき、やりがいを感じる職場は
  • 個人の仕事を認め、対等に接する
  • 個人の役割が明確で、将来の展望が見える
  • 知識や経験を活かした仕事ができる
こうした点を踏まえたうえで、能力が発揮でき、やりがいを感じる職場かどうかを見極めるために、次のようなことを確認すると良いでしょう。

【能力を発揮でき、やりがいを感じる職場で働くための対策】
  • 自分の興味ある分野を明確にする
  • 個人の能力を発揮させるため、職場として積極的に業務改善や就労環境の改善に取り組んでいる
  • 年齢や性別に関わらず仕事を任せてくれる、オープンな風土がある
  • 研修やセミナーの参加機会を設けるなど、スキルアップの機会がある

知識や経験を活かした仕事を得るために、まずは自分の興味のある分野について掘り下げていくことが必要です。社内の風土については実際に働き始めるまで確認が難しいことが多いものですが、スキルアップの機会の有無については比較的把握しやすいと言えます。

また、例えば従業員の要望を受けてバリアフリーを推進することや、柔軟な勤務スケジュールを取り入れるなどの業務改善に取り組んでいる職場は、従業員が能力を発揮しやすい環境を整える努力をしていると言えるでしょう。

3.仕事探しの時、麻痺があることをオープンにするかクローズにするか

麻痺がある方の多くは、障害をオープンにするか、クローズにするかということで悩むのではないでしょうか?

それは、伝えるか伝えないかで、働き方が大きく異なるからです。

では、オープンした方(障害者雇用枠で働いている方)、クローズにした方(一般雇用枠で働いている方)では何が違うのでしょうか?

3-1. 麻痺をオープンにした方の体験

まずは麻痺があることをオープンにした方のコメントです。オープン就労で良かったと感じること、逆に悩んだことはどのようなことでしょうか?

【オープンで就労して良かった点】

私自身が本当に働けるかどうかが不安だったので、上司と頻繁に面談し問題面を話し合いました。仕事にも自信がつき上司の推薦で定時職員になり、障害を公表し周りのサポートを感じられているので継続して働く事が出来ました。
医療・福祉・介護、清掃

出来ることと出来ないこと、配慮が必要なことを隠さず伝えること。その上でアピールすべき。そうすれば、勤務し始めても、相談しやすく、目標設定しやすくなる。
運輸・交通、接客

自分のできる範囲で頑張ればいいと思う。 その障害がわかって働かせてもらっているので、へりくだって考える必要もないし、マイナス思考になる必要もない。
物流・倉庫、一般事務、男性



【オープンで就労して悪かった点】

持病があることを上司に伝えたところ、結局、辞職を勧告されてしまいました。気を付けていても、障害があることでの差別は解消されないと、あきらめています。
不動産・建設・設備系、営業事務、女性

仕事量に関しては障害の有無は関係なく配慮はほぼない。障害に関する差別的なものはないが配慮もないのが現状。身体の不調に対する配慮を訴えてもなかなか改善されない。
医療・医薬、医療関係

配慮に欠けている。自分の病状を知っているのが、上司とその他一部の人しかいなく、情報が共有されていなかった。
サービス・外食・レジャー系、営業、営業補佐、男性



オープンにして就労することで、雇用側の合意が確認できること、合理的配慮が受けやすいことがメリットであると言えます。就労開始前に、自らの麻痺の症状について相談しておくことで、実際に仕事を開始してからの困りごとも相談しやすくなると言えるでしょう。

  一方、オープン就労のデメリットとしては、必ずしも職場の理解を得られるわけではなく、配慮を求めても受け入れられない場合があることです。麻痺のある方は、移動や重いものを持ってもらうなどの周囲のサポートの有無により職場での満足度が左右される傾向があります。そのため、職場に病気や障害を理解する風土があるかどうか、合理的配慮が受けられる職場であるかどうかを確認する意味も込めて、就労開始前に病気や障害について相談しておくことが重要と言えるでしょう。
 
 
【麻痺をオープンにして働くことのまとめ】
 
  オープン就労では、周囲のサポートを受けやすくなる点がメリットとして挙げられます。面接時など、雇用される前の段階から麻痺の症状などについて相談しておくことで、雇用側とのミスマッチを避けることにもつながります。

また、就労開始前に職場の理解を得ておくことは、就労後に発生した困りごとの相談のしやすさにもつながります。具体的な困りごとは、実際に働いてみないと見えてこないケースが多いものです。就労後に周囲の協力を得やすい状況を作るためにも、就労開始前に、自らの麻痺の症状について相談しておくと良いでしょう。

3-2. 麻痺をクローズにした方の体験

麻痺の症状は身体や触覚、聴覚などの感覚器官に現れるという特性上、クローズにして就労することが困難である場合が多いと言えます。アンケートにおいても、一般就労、障害者雇用を問わず、自らの麻痺の症状について職場に相談しているケースが大半を占めていました。
しかし一方で、ごく少数ながら、麻痺をクローズにして就労した方もいらっしゃいました。クローズ就労をした場合、具体的にどのような状況になるのか、アンケートのコメントを紹介します。

自分が障害者というのは伏せてしまいました。最初は良かったのですが、歳とともに、痺れや痛みが酷くなり、右足はなぜか太くなり動きが悪くなるし、物は落とすし、おかしくなってきたのです。麻痺は酷くなり、職場に迷惑をかけたくないので辞めました。
チェーンストア・スーパー・コンビニ、男性



就職時の麻痺の症状が軽度である場合、麻痺について雇用側が気付く可能性が低いため、クローズでの就労も可能なケースがあるでしょう。クローズで就労する場合は、ご自身の麻痺の症状や配慮して欲しいことなどについて就労開始前に雇用側と意見をすり合わせる必要がないため、面接がスムーズに進み、雇用される可能性が高まるかもしれません。

  しかし、麻痺の症状はこの先もずっと一定であるとは限りません。加齢による身体の衰えや麻痺の症状の悪化などにより、対応可能な業務が流動的になる可能性についても考慮しておく必要があると言えます。

 
【麻痺をクローズにして働くことのまとめ】

クローズ就労であった場合、ご自身の麻痺の症状が変化した場合も相談ができず、通院などの休暇を得ることも困難であるため、結果として身体への負担が蓄積されてしまいます。また、麻痺を隠して、症状がある部位に負担をかけ続けることで症状が悪化してしまう可能性もあります。

職場としても、麻痺の症状について知らされていなければ配慮をすることもできません。職場が麻痺の症状を知らないために、麻痺のある方に適さない業務内容を任せてしまい、物を落としたり怪我をしたりという事故につながってしまう可能性もあります。ご自身の体調のためにも、職場の安全確保のためにも、麻痺の症状については就労前に職場に相談しておくことが望ましいと言えるでしょう。

4.麻痺のある方におすすめの企業・業界・職種

ここで、麻痺のある方で転職や就活を考えている方に、おすすめの企業をご紹介します。 本当に理想の職場や麻痺のことを理解してくれる会社なんてあるの?と疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。 アンブレには、様々な企業についての口コミが多く届いていますが、麻痺とうまく付き合いながら理想の職場で働いている方もたくさんいらっしゃいます。その中から評価の高い口コミをピックアップしてみました。

4-1. おすすめの会社、企業名

・株式会社石川製作所
客先満足度重点だが自己尊重を考えてくれる。 ノー残業日を水曜日に設定していて、定時に必ず帰宅している。 健康などを総合したリスク管理を行っている。 自己能力向上のため、積極的に講習会の参加と展示会の見学などを行っている。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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・株式会社北菱モールド
製造現場のある会社ですが、生産ラインのスピードに追い掛け回されることなく、自分のペースで動けるので、働きやすい職場だと思います。重量物がたくさんありますが、人力で運搬するのではなく、主にクレーンを使うので、あまり気になりません。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★
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・株式会社スタッフサービス・ビジネスサポート
重い障害があり、なかなか仕事が見つからない方にピッタリだと思います。 在宅業務なので、一番いい環境で働くことができます。 基本的なパソコン操作ができれば入社できます。 給料は安いですが、残業もなく人間関係の悩みもありません。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・株式会社三井住友銀行
お客様のお金を扱うので営業中はピリピリしているところはありましたが店が閉まれば皆仲良く特別扱いをしてほしくない私の意向を尊重してくれ同じ内容と量の仕事与えてくれるが配慮は忘れなずなんでも相談しやすく話しやすいを雰囲気を上司が作り出してくれできないことはみんなが自然に助けてくれる心地よい職場です
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・国立大学法人東京大学
職場に障害者が多く、それぞれの障害に合わせた仕事のプランを作ることができ、私は昼の休憩時間を長くすることでリハビリの通院時間を作ってもらうことができました。 また、大学の研究室という環境もあり、休暇の取得についての障害はありませんでした。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★
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・スターバックスコーヒージャパン株式会社
できることとできないことの線引きをしっかりしてくれたこと、そして私自身の仕事への想いなどをしっかり聞いてももらえて配慮してもらえたからです。座ったままできる仕事を常に振ってくれたり、やむを得ず移動を伴うときには作業を変わってもらえたり車いすを押してもらえたりと気遣いや配慮をしてもらえたからです。お陰でほかの方と変わらない心持ちで仕事をしていくことができました。
満足度:★★★★★
配慮 :★★★★★
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・TIS株式会社
子会社があり、私よりも重度な障害を持った人々が働いています。そのため、好奇の目で見られることもなく、一般人と同じように働くことができました。また、仕事ができれば、どんどんあらゆる仕事をさせてくれるため、スキルアップにもつながります。セミナーや講習会にも参加させてもらえ、社会人としてあらゆる知識を身に着けることができました。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★
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・テレビ大阪株式会社
無理をしないように直属上司や人事部が声を掛けてくれる。総務部は「何か困ってることがあればお金を掛けてでも改善します」と言ってくれる。月イチの脳の定期検診の時は休ませてくれる。会長や社長も何かと気に掛けてくれる。
満足度:★★★★
配慮 :★★★★★
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4-2. おすすめの業界・業種

では次に、麻痺のある方におすすめの業界や業種について考えてみます。 といっても、業種や業界も様々、そして麻痺の症状や特徴もそれぞれ異なりますよね。
そこで1つの手がかりとして、アンブレに届いた100件近い麻痺のある方からの体験談をもとに、統計をとり傾向をみてみました。

まずは業界です。

麻痺のある方が働いている業界グラフ

麻痺のある方の業界別満足度グラフ


多くの方が勤めている業界は「メーカー・製造系」「サービス・外食・レジャー系」でしたが、満足度が最も高い業界は「その他」「IT・通信・インターネット系」でした。
その他には、分類できなかった少数回答の業界や公務員などが含まれています。

アンケート回答からみると、満足度は、業界ごとの特徴というよりは
・余裕を持った仕事の配分がなされている(期限に追われることが少ない)
・身体的に負荷がかからないよう、移動のサポートなど周囲の協力を得やすい雰囲気がある
このような職場であるかどうかによって決定づけられている可能性が高いことがわかりました。

▼詳しいコメントや分析は以下をご参照ください。
転職・麻痺のある方に向いている仕事は?115人のアンケート結果から解説

次は職種です。

麻痺のある方が働いている職種グラフ

麻痺の方の職種別満足度グラフ


多くの方が勤めている職種は「事務」「人事・経理・総務・企画」でしたが、満足度が高い職種「事務」「エンジニア・技術職」という結果になりました。「事務」は人気も満足度も高い職種のようです。

皆さんの予想はどの業界と職種でしたか?
業界と職種に関する詳しい調査結果は以下のコラムでご覧いただけます。ぜひ参考にしてみてください。
転職・麻痺のある方に向いている仕事は?115人のアンケート結果から解説

5.求人の見つけ方

5-1. 働き方によって選べる採用枠「一般枠」と「障害者雇用枠」

求人には一般枠(クローズ)と障害者雇用枠(オープン)があり、障害者手帳を所持している方は、「一般枠」「障害者雇用枠」のどちらにも応募することができます。

先にも述べたように、不安障害をオープンにするか、クローズにするかといった悩みは応募できる雇用形態にも影響してきます。
少し重複する部分もありますが、もう一度簡単に説明します。

「一般枠」は、障害であることを伝えず(クローズ)仕事をすることになります。障害のない方と同じように働くことため、広い職種から選べ、昇進や昇給などの機会もあります。しかし、不安障害への理解を得られにくく、周囲のサポートを受けることは難しいのが現状です。

「障害者雇用枠」は、障害であることを伝えて(オープン)仕事をにすることになります。そのため、職場の理解を得られ、周囲のサポートが受けやすくなるなど、働きやすさにつながることも考えられます。

▼障害者枠(オープン)や一般枠(クローズ)についてはこちらでもご紹介しています。
障害者枠(オープン)か一般枠(クローズ)か?メリットとデメリットを解説

5-2. 求人の見つけ方

①ハローワーク
障害のある方専門の窓口があるため、相談やアドバイスを受けることができます。求人数や障害のある方への求人情報も多く扱っています。

ハローワークに通っていた際、先方の担当者が親身になって会社をさがしてくれたのが印象的です。
マスコミ・広告、営業、男性

ハローワークには障害者の就職サポート体制がしっかりしているので、信頼できます。利用して思ったことは「遠慮しないで自分の気持ちを話すこと」です。そうすれば理想に近い職場がみつかると思います。
外食・フード、マーケティング・広報・宣伝、女性



▼参考: 厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

②人材紹介会社
麻痺などの障害を抱えることで、働くことに不安を覚えている方の就職活動を応援してくれる専用の人材紹介会社をご存知でしょうか?

具体的には、履歴書の書き方や面接の練習、おすすめする企業の紹介やその企業との連絡、事前見学の調整、入社後のケアや相談など、全面的なサポートなどを行ってくれます。

ハローワークなどでは公開されていない求人情報も扱っています。また企業との連絡が密なので、ホームページや求人票からは得られない職場環境なども知ることができます。

ひとりで1からはじめる就職活動との違いは、専門のアドバイスやサポート、自分にあった企業の紹介を受けられるため、担当者と一緒に不安を取り除きながら活動を進めていくことができます。

体験談にも専用の人材紹介会社を活用したという声が多くありますのでご紹介します。

  仮に障害があっても何の問題もなく働けます。その状況を理解してくれる会社というのが絶対に存在するので、体験談や口コミを見ながら就職サービスのスタッフを良い意味で利用し、妥協せずに根気よく仕事を探していくことだと思います。
ソフトウェア・ハードウェア開発、一般事務、女性

人材紹介会社の担当者にアドバイスをいただいた。
専門商社、エンジニア・技術職、男性



しかし、人材紹介会社も一つの企業です。紹介できる企業の得意分野や担当者の性格はさまざま。自分の希望や意見が伝えやすく、理解してもらえる人材紹介会社かどうかをチェックしてみましょう。

次は、気になる企業を見つけたら、その企業の情報をどのように集めると良いのか、紹介していきます。

▼障害者雇用の求人サービスについてはこちらでもご紹介しています。
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6.企業情報の集め方

会社紹介の採用ページや企業サイトだけでは、あなたが実際に働くことになるであろう職場の雰囲気はつかめないかもしれません。できるだけ自分の目で確かめてみましょう。

6-1. 事前に見学して企業の雰囲気を確認

会社紹介の採用ページや企業サイトだけでは、あなたが実際に働くことになるであろう職場の雰囲気はつかめないかもしれません。できるだけ自分の目で確かめてみましょう。

会社見学ができるならした方がよい。(会社の雰囲気を知っておくためにも)障害の内容を理解してもらうのは難しいが担当者にできるだけこれはできる、できないなど具体的に伝える。面接の際には十分に仕事内容についても相談する必要がある。 (1526、ビジネスコンサルティング、総務、男性、1526) 会社見学をしてバリアフリーや仕事内容を見てこれから働けるだろうか見極めること。 自分の障害名を伝えると共にどんなことが出来るか出来ないかを明確に伝えておく。 そうすることで仕事の割り振りを考えてくれる。
メーカー・製造系、営業事務、男性

実際の導線やトイレは見ておいた方が良い。後、通勤のルートも実際に見て、できれば実際に一遍通ってみるのが良い。
マスコミ・広告、デザイナー・クリエイティブ



6-2. 面接はその企業を良く知るチャンス

面接は、企業側があなたを審査するだけの場ではありません。大事なのは、あなたが企業に求めるものと、企業があなたに求めるものがマッチングすること。

不安や疑問がある場合は、面接時の質問タイムなどでクリアにしておきましょう。具体的に聞いておきたい内容については、以下の経験者さんの声を参考にしてみてください。

面接時に、自分の障害については正直に話しておいた方がいいと思います。 入社してからじゃないと分からないこともありますが、最低限配慮してほしいことを言っておかないと苦労すると思います。 相性もあるので、たくさん面接を受けるしかないと思います。
ビジネスコンサルティング、一般事務

自分の病気の特徴、障害の悪化する可能性、出来ること、出来ないこと、将来できなくなるであろうことを明確に伝えておく。主治医の診断書を提出して、無理な労働は無いようにして、突然の病気再発でも休暇を無理なく取れるか確認しておく。
メーカー・製造系、営業、営業補佐

人間関係はもちろんのこと、障害がある場合は特に職場環境(バリアフリーであるか、障害に対する理解や配慮があるかなど)、有休消化率、年休日数、部署による残業のばらつきの有無、本来の業務以外の仕事の有無などその職場独自の行事なども含めあらかじめ把握しておくことが大事。
医療・医薬



面接で緊張しすぎて質問できなかったということが無いように、予め知りたいことをまとめておきましょう。予め準備をしておくだけで心に余裕ができ、面接にものぞみやすくなります。

働きはじめてから大変な思いをすることは、大きな負担になってしまいます。心地よい職場環境で病気と上手に向き合っていくためにも、面接時での質問のチャンスは大事にしましょう。

7.最後に

これまでの内容についてまとめます。

・麻痺のある方は、身体を素早く動かす動作に困難がある場合が多いため、時間に追われる仕事への対応に悩みを抱えていることがわかりました。
対策としては、早めに仕事にとりかかり時間に余裕を持たせること、業務の効率化を図るためパソコンなど仕事で使う機器の設定を調整して作業効率を上げるなどの方法を取っている方がいました。

・特に通勤に公共交通機関を使用する場合、移動による身体的負担を感じている人が多いことがわかりました。また、公共交通機関内で介助を依頼する度に精神的ストレスがあるというコメントも寄せられていました。
対応策としては、同行者がいる場合は麻痺の症状をあらかじめ伝えておくほか、公共交通機関を利用する際は大幅に時間の余裕を持つこと、天候によっては欠勤せざるを得ない旨を職場にあらかじめ伝えておくことなどが挙げられていました。

・通院をしながら仕事をしている方もいるため、麻痺のある方にとって休みが取りやすい職場であることはとても重要です。休みの取りやすい職場の特徴としては、通院の有無や麻痺の症状など、個人の状況を把握したうえで勤務時間の変更などに柔軟に対応しているという点が挙げられます。
転職活動の際は、求人サービスの担当者や企業の面接担当者に各種休暇制度の活用状況について確認する方法のほか、実際に勤務した方の口コミが閲覧できる転職サイトなどで情報収集をするという方法もあります。

・麻痺のある方は、麻痺のある部分に負担をかけない業務内容であれば、幅広い分野で活躍できる可能性があります。そのため、正当な評価を得ることができる職場であること、能力が発揮できてやりがいを感じる職場であることも重要です ご自身の興味のある分野について調べることや、知識を得ておくことも転職活動の大切なポイントになります。転職活動をしていて気になる企業を見つけた際には、資格取得費への補助の有無など、自己研鑽を認める風土のある企業かどうかも確認しておくと良いでしょう。

・転職や就活を行う上で、麻痺があることをオープンにするか、クローズにするかも多くの方が悩むポイントです。まずはご自分の症状を一番に考え、どのようなスタイルで仕事を行うことがベストなのかを考えましょう。通院や急な体調不良による休みを必要とする場合は、配慮やサポートを受けやすいクローズ就労=障害者雇用も検討すると良いでしょう。

・麻痺と付き合いながら、理想の仕事や職場で働いている方も多くいらっしゃいます。麻痺がある方におすすめの企業や業界、職種には傾向がみられますので、同じく麻痺をお持ちの方の意見も参考にしてみましょう


これまでにご紹介した体験談は、ほんの一部です。症状も人それぞれ、企業の対応もそれぞれ異なります。
まずはご自分の症状や、できることできないことについてまとめてみましょう。そして、自分にあった職場を自分のペースで見つけてください。

そして気になる企業の様子やサポート状況は、事前に自分の目で確かめることが理想的です。求人票ではわからない企業の様子を知るためにも、ハローワークの専門スタッフに相談したり、人材紹介の専門アドバイザーと一緒に就職活動を進めたりするのも良いですね。

さまざまな企業の中で、あなたが幸せに働ける環境に出逢えることを、私たちは心から願っています。

※この記事は投稿いただいた口コミから生まれています。
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