関節リウマチの方が仕事を続けるために 95人から学ぶ働き方の工夫

関節リウマチがある方が仕事を続けるために 95人から学ぶ働き方の工夫

関節リウマチを抱えている方の中には、症状とうまく付き合いながら仕事をしている方もいらっしゃれば、仕事に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

例えば、季節や天候により症状が悪化してしまう、疲れやすく体調を崩しやすいなど、関節リウマチ特有の悩みを感じることはありませんか?

そんなときは、同じように関節リウマチを抱えながら仕事をしている方々の声に耳を傾けてみませんか?今回のコラムでは95人の関節リウマチがある方のアンケートをもとに

・何に悩み、どのように解決しているのか
・仕事はどのように探したのか

をご紹介していきます。
また、障害者雇用の専門家 中村旬さん(社会福祉士)にもアドバイスをいただいています。

仕事との向き合い方や職場に悩みや不安がある方は、解決のヒントとしていただけますと幸いです。

*この記事は中村旬さんに監修していただきました
中村旬さん

社会福祉士(ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)、介護支援専門員。製薬会社にて勤務したのち社会福祉士の資格を取得、専門学校教職員を経て、協同組合にて通所介護事業所の管理者・生活相談員や福祉用具貸与事業所福祉用具専門相談員、生活困窮者支援員を経験。精神障害のある方を対象にした介護職員初任者研修を運営し、講師も務めた。現在はコミュニティ施設運営、放課後等デイサービス運営、介護職員初任者研修講師等。「月刊デイ」への寄稿や社会福祉士全国大会での発表経験あり。


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目次

1.関節リウマチとは

2. 関節リウマチの特性による仕事の悩みと対策

3.関節リウマチがある方が職場で抱える悩みと必要なサポート

4.関節リウマチをオープンにするかクローズにするか

5.関節リウマチのある方におすすめの企業・業界・職種

6.求人の見つけ方

7.企業情報の集め方

8.専門家からのアドバイス

9.まとめ

1.関節リウマチとは

    最初は両方の手や足の指の関節が対称的に腫れて、とくに朝、こわばるようになります。また、人によっては膝関節や股関節など大きな関節にも病変が進み、水が溜まり、動きにくくなり、痛みのために日常生活に困難をおぼえるようになります。
    どの年代でもおこりますが、特に30~40歳代の女性に多く発症します。軽症の人もいれば重症の人もいて症状も多彩です。
    早めの診断・治療が必要です。
    関節リウマチは、関節だけの病気ではなく全身病ですので、貧血症状がでたり、体がだるくなったり、微熱がでることもあり、こうなると症状が悪化します。

    ▼参考:日本整形外科学会「関節リウマチ」より一部抜粋

2. 関節リウマチの特性による仕事の悩みと対策

2-1.症状が季節や天候に左右される悩みと対策

関節リウマチは、冷えや気圧の変化が症状を悪化させることがあります。口コミにもその様子が詳しく述べられています。

【悩み】

関節リウマチのため天候に左右されやすく疲労が強く、昼休憩はぐったり。
医療・福祉・介護、一般事務、女性

天気によって出社ができなくなるため、会議など大きな仕事の日はとても不安になる。
医療・福祉・介護、女性

冬場は特に手や足の関節が痛んだので、細かい作業をするのが大変でした。院内処方の整形外科ということもあり、薬の用意やお金のやり取りにも痛みを伴いました。移動する際も足が痛く、忙しい時に急ぐことができず、苦労しました。常に痛みとの戦いでした。
医療・福祉・介護、女性

朝や寒い季節になると、とても体が動きにくくなってしまいます。
医療・福祉・介護、男性



こうした悩みを、工夫や対策で乗り越えている方もいます。

【工夫や対策】

無理しすぎず、負担をカバーできるように筋肉をつけるようにジムへ通いました。
医療・福祉・介護、女性

朝起きた時に、いつも以上にこわばりや痛みを伴うときは、あらかじめ痛み止めの薬をのみ、湿布を貼って準備して出勤していました。
医療・福祉・介護、女性

朝から仕事をする場合は、早くから起きて体を動かして体を慣れさすという行動が必要です。またどうしても体調が悪かったり体が動きにくかったりする日もあるので、そういったときにある程度休みが取れる融通がきく職場でないとなかなか働くのは難しいと思います。
医療・福祉・介護、男性

なるべく体を冷やさないようにする、関節に負担をかけないように太らないようにすること。
コンサルティング・専門サービス系、事務系、女性

遅くに帰ってからも、血液の循環を良くしようと風呂に浸かって体を温めることをしていました。
外食・フード、調理スタッフ、調理補佐、男性

8時30分出勤ですが、5時ごろに起きて体を慣らしてから出勤しました。
医療・福祉・介護、男性

身体が冷えないように厚着をしたりする。
医療・福祉・介護、介護、女性

毎朝、手のこわばりがひどいため、いつもより一時間早く起き、お湯に両手をひたしていた。
環境、管理業務、折衝業務、男性



季節や気温は自分でコントロールできませんが、工夫や対策を講じることで症状が和らぐこともあります。
症状が重くなりそうだと感じたら、薬を服用する、湿布を貼るなど早めの対応を心がけてみましょう。そのためにも、自分の症状の傾向を掴んでおくことが大切です。

また、冷えを避けるための工夫もありました。厚着を心がける、お風呂に浸かるなど、冷えないための予防策も効果的です。
特に、朝の症状が重い方は、早めに起きてストレッチをしたり、症状のある部分をお湯で温め、こわばりを和らげたりするのも良いでしょう。

さらに、体調管理に気をつけている方もいます。体を適度に動かし調子を整えることや、最適な体重を維持して関節の負担を減らすことも有効です。

しかし、どうしても症状がつらい日はあります。無理せず体を休めるために、職場には自分の症状を説明しておくことも必要な対策の一つです。

2-2.疲れやすく、体調を崩しやすい悩みとその対策

関節リウマチは、免疫に作用する薬を使用することもあり、体調を崩しやすい、重篤化しやすいという、薬の副作用も悩みの1つです。
また、関節リウマチは、関節の痛みだけでなく全身の疲れやだるさも引き起こします。

口コミで詳しい様子をみてみましょう。

【悩み】

台風などの気圧の変化が大きい時期、季節の変わり目、インフルエンザが流行る時期など、風邪をこじらせたときに、夜間、呼吸困難の発作が起こり、翌日の朝、会社に行けるか否かが不安にある。
女性

関節が動かしにくく、また長く歩いたりすると疲れたり痛みが出たりする。
ビジネスコンサルティング、女性

手や足を使いすぎると、腫れてしまう。ストレスなどに弱いため体調に出やすい。また免疫を抑える薬を服用しているため、風邪などに気をつける必要がある。
建築・建設・設計・土木、コールセンター、オペレータ、男性



このような悩みは、どのような工夫や対策を講じることができるのでしょうか。

【工夫や対策】

市販の薬が飲めないので、気持ち悪さが落ち着くまで様子を見るしかないです。気を紛らわすために人となるべく話をするように心がけています。
女性

なるべく歩きやすい靴を履き、長時間歩く時は必ず休みを取りながら歩くようにする。
ビジネスコンサルティング、女性

疲れる前に休憩して軽いストレッチをする。 具合が悪くなりそうだとわかったら前日から「明日休むかも」といっておく。
ソフトウェア・ハードウェア開発、エンジニア・技術職

人が多い為、冬場はマスクを必ず着用している。手洗いうがいは欠かさず行う。
建築・建設・設計・土木、コールセンター、オペレータ、男性



一番大切なことは、体調が優れないときは無理をしないことです。「急に休むと迷惑をかけてしまうのではないか」と不安になることもあるでしょう。しかし、不安はストレスになります。体調を整え、できるときに自分の仕事をきっちりこなすことを目指しましょう。

そして、急な休みに備えておくことも対策の1つです。関節リウマチのことを職場に伝えておく、そして自分の仕事を周囲の方と共有しておくことは、自分にとっても、周囲の方にとっても必要なのではないでしょうか。

日々の仕事では、疲れを感じたらこまめな休憩やストレッチで、心身をリラックスさせましょう。できれば、疲れがたまる前に行うことをおすすめします。
また、疲れやストレスを緩和するために、使いやすい道具を選ぶこともおすすめです。

そして、人と会話することで体調不良時の気持ちを紛らわせている方もいました。体調不良時に気分を楽にする方法や気分転換できるものがあると、気持ちに少しゆとりができますね。

3.関節リウマチがある方が職場で抱える悩みと必要なサポート

次は、関節リウマチがある方が、職場で抱える悩みをみていきましょう。職場で抱える悩みは、自分の工夫に加え、職場でのサポートにより改善が期待できますので、参考にしてください。

【関節リウマチによる職場での悩み】

・症状によりできない仕事やつらい仕事がある
・通院などのために休みが必要になる
それでは、これらの悩みと職場ができる対策をみていきましょう。

3-1.症状によりできない仕事やつらい仕事があるという職場での悩み

関節の動きが制限されることや痛みにより、仕事内容が限られるという悩みが多く寄せられました。職場での悩みをみていきましょう。

【職場の悩み】

重いものが持てない。持つと首から肩にかけて激痛が生じる。同じ姿勢を保つことができない。
団体・連合会・官公庁、男性

全ての関節の痛み。文字が書きにくい。パソコン入力がしづらい。歩くのが辛い倦怠感。
旅行・ホテル、事務系、女性

関節の痛みにより、時として歩行がつらく、階段の使用ができない。椅子からの立ち上がりがつらく、スピーディーな動きが出来ない。事務職として、本社内で動き回る仕事では、機敏な動きが必要だが、それが出来ない。
総合電機、購買業務、仕入れ、男性

痛みでつり革をつかめない、足元踏ん張れない状態での電車など通勤が一番困った。
シンクタンク・リサーチ・マーケティング、女性



関節リウマチの症状が影響する行動は、以下の通りです(一例)。

  • 重い物が持てない
  • 歩行がしづらい
  • 細かい作業やパソコン入力がしづらい
  • 同じ姿勢でいること
  • 通勤など移動がしづらい
職場では、どのようなサポートができるのでしょうか。口コミに寄せられた、職場の様子をご紹介します。

【職場のサポート】

重いものを持つ際は、人に助けてもらう。
団体・連合会・官公庁、男性

無理せず出来ないことは依頼した。例えば設営や運搬などはほかの人に担当してもらった。
医療・福祉・介護、一般事務、女性

重たい荷物を持つときは他のスタッフにかわってもらい、指先だけでもたないように、できるだけ負荷をかけないようにと気をつけて仕事をしていました。
医療・福祉・介護、女性

作業内容が体況的に辛くなって相談した時に、すぐに対応してくれた。本来は公共機関利用の通勤しか認められないが、バス停まで遠いということで、バイク通勤を認めてくれた。
生命保険・損害保険、一般事務



重いものを持つなどできないことや難しいことは、周りの同僚が代わりに行う様子がうかがえます。
また、公共交通機関を利用した通勤しか認められていなくても、負担の少ない通勤方法が選べる企業もあります。

関節リウマチへの理解、そして少しのサポートや改善策があれば、関節リウマチのある方が働きやすい職場は作れます。 しかし、働きやすい職場にするためには、受け身でいるだけでなく、自分からの働きかけも必要です。

【理解のある職場で働くために必要なこと】

・自分の症状を説明する
・企業に個別の事情を理解し対応する姿勢があるかを確認する
■自分の症状を説明する

関節リウマチの症状は、現れる部位や程度など一人ひとり異なります。そのため、困難な仕事は自ら職場に伝えることが必要です。伝えることで、周囲の方々も必要なサポートがわかります。

中には、関節リウマチについて上司には伝えたという方もいるでしょう。しかし日常業務で必要なサポートは、職場の同僚の理解も必要です。誰にどこまで伝えるかを、上司と相談すると良いでしょう。

■企業に個別の事情を理解し対応する姿勢があるかを確認する

企業の病気や障害を理解する姿勢は、障害者雇用率や休暇制度の有無からもある程度わかります。
管理職や従業員向けにダイバーシティ研修(多様性を受け入れ、それを尊重する環境を作りチームワークを高めるための研修)などが行われているかも確認すると良いでしょう。

また、定期的な面談があるかどうかも重要です。悩みや要望を伝えやすい場が設けられていることは、個々の事情を聞き入れる姿勢があることの現れだからです。

3-2. 通院などのために休みが必要という職場での悩み

関節リウマチを抱えながら働く方の中には、定期的に通院している方も多くいらっしゃいます。また、症状が悪化したときは、急遽病院に行くこともあるでしょう。通院に関する悩みも多く届いています。

【職場の悩み】

平日にしか開いてない病院に通院しているので、仕事を休んで行かないといけないこと。
専門店、女性

定期健診でお休みを頂いたり、もし進行していたら手術でお休みしなければならなかったり、薬の副作用で遅刻早退してしまう事等。
外食・フード、女性

介護や育児では時短勤務が認められているが、本人の病気や通院での時短勤務は認められていない。有給休暇が無くなれば休暇するしかない。
サービス・外食・レジャー系、管理業務、折衝業務、男性



通院や、薬の副作用による遅刻・早退により、休暇や急な勤務時間の変更をお願いすることが悩みにもなっています。この悩みは、休みを申し出やすい雰囲気が整うまでは抱え続けることになります。

しかし、職場がこの悩みを理解し、個々に合わせた働き方を認めれば、働き続けることができます。そんな理想の職場の様子を紹介します。

【職場のサポート】

会社の上司に相談して半日だけの休日を貰えるようにし、通院した。
専門店、女性

アットホームな雰囲気で優しい人たちが多い職場です。身体を第一に考えてくれるので、風邪や体調が悪い時に声をかけてくれるし、上司に相談したらお休みをもらいやすい環境です。健康な人でも病気や障害を持っている人でもとても働きやすい良い会社だと思います。
運輸・交通・物流・倉庫系、物流、運搬、運転手

体調崩した際には連絡を入れれば休みはいただける。勤務中も自分のタイミングで休憩室に行って休むことができるのでとても助かっています。仕事自体が自分のペースで進めて良いのでストレスはあまりない。
サービス・外食・レジャー系、人事・経理・総務・企画、女性

社員同士がとても仲がよく、仕事とプライベートの切替えがしっかりしている。体調が悪そうなところが見受けられるととても心配してくれて早退や休みをこちらこら言わずとも勧めてくれるので休みやすい。あまり急ぎの仕事というものがないため、体調が不安定でも心配することなく安心して働くことができる。
コンサルティング・専門サービス系、事務、女性

シフト制のため、前月にどうしても休みたい日を申請することができるので、通院の日を確保できる。
ソフトウェア・ハードウェア開発、コールセンター、オペレータ



関節リウマチの症状や特性について理解のある職場では、本人の体調を気づかった声かけや、休みが相談しやすい雰囲気づくりが行われています。

また、時間に追われることなく自分のペースで仕事が行える職場であれば、こまめな休憩や気分転換を取り入れながら、リラックスして仕事に取り組めます。急な休みをとったとしても、スケジュールの立て直しもしやすくなります。

どうすれば、理想の職場で働くことができるのでしょう。

【理解のある職場で働くために必要なこと】

・勤務スケジュールを確認する(シフト制か、固定制かなど)
・職場の人数を確認する
・休憩のとり方を確認する
■勤務スケジュールを確認する(シフト制か、固定制かなど)

シフト制は、事前に出勤日を調整するため、固定休に比べ平日の休みが取りやすくなります。定期的な通院など、スケジュールが決まっている場合は、その日を考慮しながら希望を出すことも可能です。
しかし一方で、シフト制は、全員の希望を考慮してシフトを組むため、体調不良などで急な休みが必要なときは、代わりに働ける人を調整しなければなりません。ただし、人数に余裕がある職場であれば、比較的休みやすいでしょう。

働き方は、休みやすさにも大きく影響します。自分の体調と相談して決めましょう。

■職場の人数を確認する

職場の規模と従業員数を確認しておくことも大切です。人手不足の職場では、担当する業務も多くなりますし、その分休みもとりづらくなることが予想されます。
面接や求人サービスのアドバイザーを通して、職場の人数や忙しさについて尋ねてみると良いでしょう。

■休憩のとり方を確認する

関節リウマチのある方は、体調不良時に備えて、休憩の取りやすさも重要です。休憩は決まった時間に交代制でとるのか、それとも、自分のペースで休憩できるのかなど、休憩の決まりやとりやすさは、就労開始前に確認しておくと安心です。
可能であれば職場見学を行い、実際の雰囲気を確かめておくと、仕事のペースや休憩の取りやすさについて知る手がかりになります。

4.関節リウマチをオープンにするかクローズにするか

仕事をするとき、関節リウマチのことをオープンにするか(=障害者雇用枠で働く)、クローズにするか(=一般雇用枠で働く)ということで悩む方も多いのではないでしょうか?
それは、伝えるか伝えないかで、働き方が大きく異なるからです。

では、オープンした方とクローズにした方では、何が違うのでしょうか?

4-1. 関節リウマチをオープンにした方の体験

まずは、オープン就労の方のコメントです。良かったこと、逆に悩んだことはどのようなことでしょうか?

【オープン就労で良かったこと】

パッと見た感じの外見では、病気だと分かりにくいので、今までは中々具合が悪くても休みにくいところがありましたが、理解した上で採用していただいたので、本当に苦しいときは声に出しやすい雰囲気を作っていただいたと思います。
医療・医薬、医療事務、女性

大手企業と言うこともあり、障害や病気を患っている方でも偏見などがなく コンプライアンスが徹底されているため、ハンデがあっても非常に働きやすい。体調が悪い時もきちんと連絡すれば、休ませてもらえるし、家庭内の事情で急遽のときも 状況を理解してもらえ気持ちを汲み取って快く承諾して頂けるのでよかった。
自動車・運輸・輸送機器、技術系、男性

以前は病気のことを知られたくなくて隠していました。ですが次第に限界を感じ、薬で無理矢理痛みを抑えていました。そんなとき、病院の先生に話してみてはどうかと提案されました。話をしてみると気持ちが楽になり、『辛かったら内緒で声掛けてね』『事務仕事が苦手で○○さんは仕事が早いからお願いしたい』など、私が気を使わないように言葉をかけてくれます。
教育、女性



【オープン就労で悩んだこと】

上司が全く障害を理解できない。主治医と面談をさせても理解できない。 車での通勤について、主治医から了承を得ているのに、電車での通勤を無理強いさせられ、体調がさらに悪くなった。
団体・連合会・官公庁、女性

関節リウマチの名前はメジャーでも、具体的にどういった症状で、薬の副作用等も知らない方が多いので、症状を軽視される。痛みや腫れが酷くても、上司に痛い辛いが言えない環境。
専門店、接客、女性

病気を周知していても繁忙期はなかなか他スタッフに頼むのは言いづらいし忙しさゆえに気づいてもらえなかったから。
チェーンストア・スーパー・コンビニ、一般事務、女性

病院があった翌日にはどのような検査をしたのか聞かれたが、配慮してあまり動かなくてもいいようにしてくれたはずなのに、期間が空くとまた元に戻っていた。
医療・医薬、医療事務、女性

企業としてダイバーシティの理念があるのが良く分かります。障害や病気があっても積極的に採用していく姿勢がとても感じられ、会社に対してはとてもよい印象を持ちました。 しかし、配属された部署とその担当者が同じような考えかそうでないかで、かなり違ってくると思います。面接採用時にちゃんと話した病気のことが現場には全く伝わっていませんでした。また一から病気のことを話さなければいけなかったこと、そのことに対して理解がない人もいたことは辛かったです。会社としての考えを、従業員全体にも浸透させてほしいと思いました。
百貨店・量販店、医療事務、女性



オープン就労は、関節リウマチについての理解が得られるため、通院に必要な休暇が申請しやすくなります。
また、職場に周知することで、痛みや困りごとを自分で抱え込む必要がなく、楽な気持ちで働けることもオープン就労の良さでしょう。

しかし中には、オープン就労にも関わらず、合理的配慮が受けられなかったり、時間が経つと職場の人に忘れられたりしてしまった方もいます。
また、企業としてはダイバーシティを促進しているにも関わらず、企業の考え方が現場まで浸透していないケースもありました。

これらは、オープン就労をしたことによる悩みというよりも、職場や企業として病気や障害への理解が不足していることが原因といえます。

【オープン就労のまとめ】

オープン就労では、休みがとりやすいなどの合理的配慮が受けやすくなります。また、関節リウマチの症状が出たときにも、隠すことなく休憩を申し出ることもできるでしょう。症状が現れることへの不安を抱え込むことなく働けます。

しかし、中にはオープン就労にも関わらず、理解が得られないケースや忘れられてしまうケースもあるようです。
外見からは、症状の程度がわからず、必要なサポートや体調不良に気がつかないこともあります。また、職場に周知されていない場合や、忘れられてしまうこともあるでしょう。

関節リウマチのことを職場に伝える際は、症状のある部位や通院の必要性だけでなく、どのような仕事が困難なのかという具体的な説明も併せて伝えることが大切です。必要なサポートを把握してもらうことで、合理的配慮も受けやすくなります。

4-2. 関節リウマチをクローズにした方の体験

次は、クローズ就労の方のコメントです。良かったこと、逆に悩んだことはどのようなことでしょうか?

【クローズ就労で良かったこと】

障害のことは伏せているが、普段からとても気を使ってくる。
教育、女性

みんなそれぞれ自分のことを黙々とやっていて人のことを干渉しない。自分の仕事だけすれば良いのは楽。
一般事務、女性

疾病について派遣先には伝えていません。これまで面接で病気の話しをすると「寛解状態である」と伝えても就労契約まで至りませんでした。 派遣元と相談し、派遣先には病気であることは伝えず面談をし、就労することができました。
営業事務、女性



【クローズ就労で悩んだこと】

施設には、関節リウマチのことは、言えないので、たまに遅刻とかもあるため、嘘をつくことが、辛かったと思っています。
医療・福祉・介護、女性

やはり、仕事をしていく上で自分が病気であるということを言い難い職場であったなと思うからです。他の社員さんたちも休みを取り難そうにしている中、病院に通いたいとか、具合が悪いので早退したいとかそういったことは言えなかったです。人員が足りていなかったので、尚更そういった雰囲気になったのだろうと思います。もっとオープンな職場だと違っていたかもしれません。
外食・フード、女性



クローズ就労は、オープン就労=障害者雇用に比べると応募している職種の幅も広がり、選択肢が増えます。そのため、仕事が見つかりやすいと述べる方もいます。

また、中には、オープン就労でなくても関節リウマチであることを知り、周囲のサポートが受けられた方や、自分のペースで仕事を進められた方もいます。そのような恵まれた職場では、合理的配慮がなくとも働くことができるかもしれません。

しかし、体調不良時に休みが取りにくく、遅刻や欠勤が必要なときに本当の理由が言えなかったという方もいます。
人員不足の職場では、常に時間に追われ、体調不良を相談しづらい可能性も心得ておいた方がよいでしょう。

【クローズ就労のまとめ】

クローズ就労は、オープン就労に比べると職種や企業の選択肢が広がるかもしれません。しかし、負担のかかる仕事でもサポートを求められないことや、通院や体調不良時の休みや休憩が取りにくいことも覚悟する必要があります。

関節リウマチであることを職場に伝えて働くほうが、自分が理想とする職場や仕事とのミスマッチを減らすことができるでしょう。

5.関節リウマチのある方におすすめの企業・業界・職種

5-1. おすすめの会社、企業名

荒尾市民病院
病院なので、病気や障害について理解があるところがおすすめポイントです。障害者については必ず雇用しないといけないので、その枠の空きがあれば就職しやすいと思います。
満足度:★★★★
配慮  :★★★★
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セントラルスポーツ株式会社
いずれの企業もサービス業として分類される性質もあるが、障害者に対するリベラリティが大変素晴らしかった。業務自体の肉体付加が少なかった。PCスキルや業務経験において、一定のスキルが求められるが、決して高すぎる水準ではないので、採用の間口が広いといえる。
満足度:★★★★
配慮  :★★★★
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株式会社高知電子計算センター
やはり自身と同じ障害者の方がいるということは安心につながるとつくづく思います。悩みがあってもお互いに相談できる、自分は一人ではないと感じられる事で仕事のモチベーションも上がります。上司や他の方々の心遣いも優しく、今の環境に感謝しています。
満足度:★★★★
配慮  :★★★★
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株式会社ネクステック
若い人たちがほとんどでとても活気があり、社長以下社員の皆さんは家族のように親しみがある 違う部署の人たちと交流ができるよう、定期的に飲み会やランチ会などを催してくれる。悩みがあった時は社長が相談にのってくれ、対処すると約束してくれたし実際にそれを実行してくれた。
満足度:★★★★
配慮  :★★★★
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株式会社マイクロスカイラボ
病気にはストレスが大敵なのですが、今までの仕事に比べるとストレスフリーで、周りの年配の方が多いので体調に関してはとてもよく気遣ってくださいます。
満足度:★★★★
配慮  :★★★★
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5-2. おすすめの業界・業種

次は、関節リウマチのある方におすすめの業界や業種について考えてみます。 しかし、業界や職種はいろいろあります。症状も人それぞれ異なります。
そこで、関節リウマチの方から届いたアンブレの口コミ95件を分析し、傾向をみていきます。

まずは、業界です。

関節リウマチの方が就いている業界グラフ
関節リウマチの方の業界満足度グラフ

多くの方が勤めている業界は「サービス・外食・レジャー系」「小売・流通・商社系」、そして満足度が最も高い業界は「金融・保険系」「メーカー・製造系」でした。 満足度が高い業界と人気のある業界には少し違いがあるようです。

次は職種です。

関節リウマチの方の職種グラフ
ア関節リウマチの方の職種満足度グラフ

多くの方が勤めている職種は、「事務」「人事・経理・総務・企画」でした。
そして満足度が高い職種は、「エンジニア・技術職」「人事・経理・総務・企画」「医療・介護・福祉」という結果になりました。
職種については、満足度の高い職種も一部人気の職種となっているようです。

皆さんの予想はどの業界と職種でしたか?
業界と職種に関する詳しい調査結果は、以下のコラムでご覧いただけます。ぜひ参考にしてみてください。

関節リウマチの方の転職、95人の実体験を調査、向いている仕事は?

関節リウマチのある方が働いている企業も、一覧で確認できます。
満足度の高い企業や気になっている企業の口コミはこちらへ。

6.求人の見つけ方

6-1.「一般枠」と「障害者雇用枠」

求人には、一般枠(=クローズ就労)障害者雇用枠(=オープン就労)があり、障害者手帳をお持ちの方は、どちらにも応募することができます。

先述のように、関節リウマチを職場に伝えるか、伝えないかということは、応募できる雇用形態にも影響してきます。
少し重複する部分もありますが、もう一度簡単に説明します。

一般枠は、関節リウマチであることを伝えずに働きます(=クローズ就労)。職種や業界の選択肢も広がり、昇進や昇給などの機会もあります。しかし、関節リウマチへの理解を得られにくく、周囲のサポートを受けることは難しいのが現状です。

障害者雇用枠は、障害であることを伝えて働きます(=オープン就労)。関節リウマチへの理解や周囲のサポートが受けやすくなるなど、働きやすい職場環境が期待できます。


▼障害者枠(オープン)や一般枠(クローズ)についてはこちらでもご紹介しています。
障害者枠(オープン)か一般枠(クローズ)か?メリットとデメリットを解説


6-2. 求人の見つけ方

①ハローワーク

ハローワークには、障害者雇用専門の窓口があり相談することができます。求人情報も扱っているので、専門家のアドバイスを得ることもできるでしょう。活用した方の声をご紹介します。

ハローワークで、出来るだけ座って仕事できるところを探してもらって求人があったところに入った。
医療・医薬、医療事務、女性

応募する会社の選定について自分の能力や希望の労働条件にあうようアドバイスしてくれた。
ビジネスコンサルティング、女性

ハローワークにて電話で問い合わせをしてもらい、面接日時を決めてもらった。
サービス・外食・レジャー系、清掃、女性



▼参考: 厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

②人材紹介会社

障害や病気により、働くことに不安を覚えている方の就職活動を応援する専用の人材紹介会社をご存知でしょうか?

この人材紹介会社では、履歴書の書き方や面接の練習、おすすめする企業の紹介やその企業との連絡、事前見学の調整、入社後のケアなど、さまざまなサポートをしています。

ハローワークでは公開されていない求人情報も扱っています。また企業との連携がスムーズなので、ホームページや求人票からは得られない職場環境などの情報を得ることもできます。

ひとりで行う就職活動との違いは、専門家からアドバイスやサポート、自分に向いている企業の紹介が受けられることです。担当者と不安を取り除きながら仕事探しができるので、心強いでしょう。

人材紹介会社を活用した方の口コミを紹介します。

担当の人がスムーズに入社までサポートしてくれた。
物流・倉庫、軽作業、女性

親身になってこちらに接していただいたので、担当の方との面談を納得のゆくまでじっくりと行いました。
ソフトウェア・ハードウェア開発、一般事務、女性

しかし、人材紹介会社も一つの企業です。紹介できる企業の得意分野や担当者の性格はさまざま。自分の希望や意見が伝えやすく、理解してもらえる人材紹介会社かどうかをチェックしてみましょう。


▼障害者雇用の求人サービスについてはこちらでもご紹介しています。
ハローワークだけじゃない、障害者雇用枠の求人はここでも!求人サービスを紹介


7.企業情報の集め方

会社紹介の採用ページや企業サイトだけでは、あなたが実際に働く職場の雰囲気はつかめないかもしれません。できるだけ自分の目で確かめてみましょう。

7-1. 事前に見学して企業の雰囲気を確認

事前に職場を見学させてくれる企業もありますし、人材紹介会社を活用している方は、アドバイザーを通して見学を申し出ることもできます。 口コミにも、職場見学のメリットが多く語られています。

【就職する前に職場見学をした方からのアドバイス】

会社見学をした際には、特に従業員同士の雰囲気も見ておいた方が良いと思います。
小売・流通・商社系、販売・接客・サービス、女性

まず自分がどのような仕事をしてみたいか、いろいろな所で情報を得て積極的に見学に行くなどした方がいいと思います。そして自分が不安に思う事など正直に打ち明けて対策を取ってもらえるような会社かどうか見極める事も必要で、文字だけではわからない職場の雰囲気などを感じとる事が重要だと思います。
サービス・外食・レジャー系、医療・介護・福祉、女性

就労する会社を検索したり見学に行ったりして、吟味しなければならない。また実際に働いている、または働いていた方の口コミなども調べればあるので、鵜呑みにせず参考程度に知っていた方が良い。入社してから後悔しないために、入念に下調べが必要である。
小売・流通・商社系、事務、女性

施設の設備も見学できるのであれば、するべきです。施設が使いやすいか、自分がきついときに動けるかは大事な事です。
メーカー・製造系、事務、女性



7-2. 面接はその企業を良く知るチャンス

面接は、企業側があなたを審査するだけの場ではありません。あなたが企業に求めるものと、企業があなたに求めるものが一致しているかを確認する場でもあります。

不安や疑問は、面接でハッキリさせましょう。面接で聞いておきたい内容は、以下の口コミが参考になります。

【面接で企業の情報や職場の様子、配慮などの情報を得るための工夫】

繁忙期や閑散期で仕事内容が変わることも多く、人材不足のため、望まないポジションを任せられることも多くありますので、求人に記載している仕事内容の他に、細かい作業内容も聞けるなら面接の時に聞いておいた方が良いと思います。
小売・流通・商社系、販売・接客・サービス、女性

同じような障害者が在籍しているのか、していないのであれば障害について詳しくわかっていないため、面接の時点で症状の説明をしてください。長く勤めたい場合は障害者雇用の実績があるのか、ないのか調べてからにしたほうがあなたの為である
サービス・外食・レジャー系、飲食、男性

迷うとは思うが、入社面接の時点で持病を伝えるべき。伝えないと自分がつらくなる。入社後は自分ができること・できないことを自分で見極めて言葉にして周囲に伝える。(私はここまでなら頑張れますが、これ以上は体力が持ちません、など)
コンサルティング・専門サービス系、女性

面接時にきちんと自分の病気や症状、出来ること出来ない事を伝えておくこと。採用され働く時は、全員に周知していてもらえれば働きやすくなると思う。
小売・流通・商社系、清掃、女性

通勤しやすい、体力的に務まるか、時間帯、インセンティブなど、面接時にしっかり話を聞いたほうが良いと思います。現場の見学も必須です。
サービス・外食・レジャー系、女性



面接で緊張して質問できなかったことを後悔しないように、予め知りたいことはまとめておきましょう。準備をすれば心に余裕ができ、面接にものぞみやすくなります。

働き始めてから大変な思いをすることは、避けたいものです。関節リウマチとうまく付き合いながら働くためにも、面接を有効に活用しましょう。

8.専門家からのアドバイス

仕事探しを考えている関節リウマチのある方へ、障害者雇用の専門家 中村旬さんからのアドバイスを紹介します。

■働くことを迷っている関節リウマチのある方へ

何らかの持病を持ちながらも仕事をしている方は、とても多くいらっしゃいます。疾患をあることを特別なことと思わず、それが当たり前だと思ってください。

関節リウマチの方に限らず、疾患をお持ちの方の多くは、病状により「職場に迷惑をかけてしまうのではないか」と悩み、働くことを迷われているかと思います。しかし、最近の企業は、障害者雇用枠の確保や安全衛生(心のケア、研修、産業医の配置など)に取り組んでいるところも少なくありません。

医師やソーシャルワーカー、就労支援事業が行っている社会的サービス事業者などの専門的な助言を受け、実りある就活と就労の機会が確保できるように願います。

■これから働く関節リウマチのある方へ

ご自身にとって何が可能か、どのような作業や業務が難しいかを明らかにし、それを採用担当者に伝えることは大切です。

私は福祉関係現場に長く従事しておりますが、これまで関節リウマチの数名の方と一緒に仕事をさせていただき、現在に至ります。職場のメンバーはその状況を理解し、気をつかい合いながら業務を行っております。

できればご自身の病状をオープンにし、周囲への理解を求めることは、ご自身の職場環境の働きやすさに直結するものと考えられます。仕事への意欲と姿勢を大切にし、就活に臨まれることを心より願います。

9.まとめ

これまでの内容をまとめます。

■関節リウマチの特性による仕事の悩みとは?

・症状が季節や天候に左右される
・疲れやすく、体調を崩しやすい

上記の2つが挙げられました。関節リウマチは、季節や天候の影響を受けやすいため、症状が重くなりそうな時は服薬や、湿布を貼るなど早めの対応をこころがけましょう。自分の症状の傾向を掴んでおくと、より早く対応することができます。
また、お風呂に浸かる、厚着を心がけるなど、日頃から冷えを予防する習慣を身に着けておくことも大切です。朝の症状が重い方は、早めに起きてストレッチをして体をほぐすことや、お湯でこわばりを和らげてから仕事に向かうことも良いでしょう。

ただし、工夫をしていても、症状が優れないときはあります。そんなときは無理をせず、体を休めることが大切です。急な休みに備えて、あらかじめ職場には症状を説明しておくことをおすすめします。

関節リウマチは、疲れやすい、体調を崩しやすいという全身の症状も引き起こし、仕事へも影響を及ぼします。日々の体調管理に気を配り、疲れを溜めないようにすることが大切です。また、仕事中はこまめな休憩やストレッチで、疲れを溜めないことも有効でしょう。

■関節リウマチがある方が職場で抱える悩みとは?

・症状によりできない仕事やつらい仕事がある
・通院などのために休みが必要になる

上記の2つが挙げられました。関節リウマチの方は、できない仕事やつらい仕事があります。しかし、症状への理解を得ることで、重いものを代わりに持つなどのサポートが得られる職場はたくさんあります。また、仕事上のサポートだけでなく、通勤手段を考慮するなど、働きやすい環境を整えるための配慮がある職場もありました。さらに、休みを相談しやすい雰囲気づくりも、通院や急な体調不良が心配な方にとってはうれしい配慮です。

こうした職場の対応は、人員や仕事のスケジュールに余裕があるほうが望みやすいでしょう。求職活動では、職場の人員や、仕事量や進め方を確認することで、働きやすい職場であるかどうかを見極めるヒントになるでしょう。

■転職や就活を行う上で関節リウマチをオープンにするかクローズにするか

関節リウマチのことを伝えて働くか、伝えないで働くかも悩むところでしょう。まずご自分の症状を一番に考え、働きやすいスタイルを考えましょう。通院や急な体調不良による休みが必要な場合は、配慮やサポートを受けやすいオープン就労=障害者雇用も検討すると良いでしょう。


しかし、関節リウマチの多くは後天性の疾患であるため、入社後に罹患するケースや障害者手帳を取得していない方も多くみられます。現在働いている職場で継続して働く場合や、クローズ就労で働く場合も、関節リウマチについての理解を周囲の方々に求める「心のオープン就労」が必要かもしれません。

関節リウマチと付き合いながら、理想の仕事や職場で働いている方はたくさんいらっしゃいます。関節リウマチの方におすすめの企業や業界、職種には傾向がみられますので、同じ関節リウマチをお持ちの方の意見も参考にしてみましょう。

ご紹介した口コミは、ほんの一部です。症状も企業の対応もそれぞれ異なります。
まずは、ご自分の症状をみながら、できることできないことをまとめてみましょう。そして、自分に向いている仕事を自分のペースで見つけてください。

気になる企業の様子やサポートの有無は、事前に自分の目で確かめることをおすすめします。求人票ではわからない企業の雰囲気を知るためにも、ハローワークの専門スタッフに相談したり、人材紹介の専門アドバイザーと一緒に就職活動を進めたりするのも良いですね。

あなたが幸せに働ける環境に出逢えることを、私たちは心から願っています。


※この記事は投稿いただいた口コミから生まれています。
皆さんの貴重な体験談は多く方へ届き役立ちます。ぜひ体験したこと、感じたことを教えてください。

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監修者

製薬会社にて勤務したのち社会福祉士、介護支援専門員の資格を取得。専門学校教職員を経て、協同組合にて通所介護事業所の管理者・生活相談員や福祉用具貸与事業所福祉用具専門相談員、生活困窮者支援員を経験。精神障害のある方を対象にした介護職員初任者研修を運営し、講師も務めた。現在はコミュニティ施設運営、放課後等デイサービス運営、介護職員初任者研修講師等を行っている。「月刊デイ」への寄稿や社会福祉士全国大会での発表経験もあり。

保有資格

著者

より望ましい職業の選択や能力開発における相談・助言を専門とする国家資格「キャリアコンサルタント」のほか、米国CCE, Inc.認定の「GCDF-Japanキャリアカウンセラー」の資格を取得。福祉・医療介護分野の研究などにも従事しています。

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