-就労移行支援るりはりの特徴を教えてください。
るりはりの特徴は大きく3つあります。
①障がい者雇用を知り尽くした徹底サポート
一つ目の特徴は、230社以上の障がい者雇用をサポートし、1,430人以上の障がい者の就労定着支援を行ってきたことで、企業側と障がい者側の両者を知り尽くしているからこそできる徹底したサポート力です。
弊社はサテライトオフィスを運営しており、毎日1,430人以上の障がい者が出社しています。障がい者がチームを組んで仕事をしている様子を、すぐ隣でサポートすることで安定就労を実現してきました。
具体的には、毎朝の体調やメンタルヘルスの確認、週に1回30分の定期面談を行っています。そして、業務の課題と対処方法を一緒に考えながら、ひとりひとりが安定してさらに成長できるように伴走しています。
特に、オンライン上でその日の睡眠状況や気分、体調、当社サポーターへの相談事項を記入する「毎朝の体調やメンタルヘルスの確認」は好評です。睡眠不足やご飯を食べられていないなどの不調がある場合には、サポーター側にアラートが赤く表示されるので、即日個別面談を行い詳しい様子を聞くことができます。
▲毎朝の健康管理シート。こちらを入力するとリアルタイムでサポーターに共有される。
そうすることで、日々の細かい体調やメンタルヘルスの変化に気づいて、問題が大きくなる前に一緒に対処することが可能です。さらに毎朝自分の体調を振り返る時間を設けることで、「自分はこういう時に体調が悪くなる」とか「週明けは眠気が出る」「帰省前は気分が落ちる」など、自分を客観的に見られるようになります。
そのおかげで、長期的に体調を安定させるための自己分析やセルフマネジメント力も身についた、という声をいただいています。
このシートは、サポーターからの返信機能もついているので、体調やメンタルヘルスの変化があれば、対処法についてのアドバイスをもらうこともあります。また、直接相談しにくい事はまずオンラインで相談するという選択もできるため、「就職先でも利用させて欲しい」という声もあるほど、満足いただいています。
また、230社以上の障がい者雇用をサポートしてきた経験から、企業が望む人材や面接で重視する点を知り尽くしています。
このように、就労の安定化に向けた日々の細かいサポートと企業側の目線を活かして、求職者が幸せに長く働き続けるためのサポートを徹底しています。
②独自に開発した支援ツールでひとりひとりに合った適切なサポートを実施
二つ目の特徴は、10年以上の支援実績をもとに独自で開発した支援ツールや職業適性診断ツールを用いて、ひとりひとりの個性を理解し、自分らしい働き方をサポートしていることです。
例えば、自分に適した職業を導くツール「サプリ」は、過去の就業経験や生活習慣、罹患歴やストレス・疲労を感じやすい場面などの情報を整理するための「アセスメントシート」を入力することで、サポーターと一緒に今後の目標や課題を作成することができます。障がいに関わらず個性を多面的に振り返ることで、自分に合った仕事と働き方を見つけていきます。
「やりたい事はなんですか?」と聞かれても、すぐに答えられる人は少ないでしょう。しかし「サプリ」は、「あなたが活き活きとしている瞬間はどんな時ですか?」といった質問にたくさんの選択肢から答えることで、自分のことが理解できるようになっているので、まだ自分のことがよくわからない、という方でも安心してご利用いただけます。
③専門的な研究をもとに行う安定就労サポート
三つ目の特徴は、専門的な研究をもとに開発した「心との付き合い方」をベースにした支援を通して、長く安心して働ける土台づくりをサポートしていることです。
社内に開設したCBSヒューマンサポート研究所は、主にセルフマネジメントの技術について大学と共同研究を進めつつ、書籍の出版や学会発表などを行っていますが、その知見をるりはりでの支援にも活かしています。
具体的には、マインドフルネスなどで用いられている認知行動療法プログラムを活用して心の問題に向き合い、心との付き合い方を身につける方法を支援しています。
るりはりのサポートが、他の就労支援施設と異なる点は、心の問題とうまく付き合いながら働くことを目指すだけでなく、その後の生き方や行動を変えるところまで繋げることを目的としていることです。サポーターと一緒に「自分にとっての理想の働き方、生き方」を明確にして、それを実現するための具体的な目標に落とし込むまで支援を行うことで、より実践的にスキルやセルフマネジメント能力を獲得することができます。
認知行動療法プログラムは、レクリエーションを楽しむように取り組むことができます。例えば、自分にとって大切な価値観を洗い出すためのワークとして、「自分の好きなヒーローをあげてみよう!」というものがあります。これは好きなヒーローを並べて、彼らの共通点を導き出すことで、自分にとって大事な価値観を見つけることができます。
その上で、大事にしている価値観と普段実際に優先している価値観を並べてみると、「本当は余裕をもって働くことが私にとっては大切なのに、給料で就職先を選んでしまっていた」などの気づきを得ることができます。そして自分を理解した上で、次はその大事な価値観に基づいて就職先を探す、という行動に繋げていきます。
私たちがサポートする上で大切にしているのは、無理をしないように何かを抑制するだけではなく、自分にとっての幸せに気づく&選ぶということです。
私たちサポーター自身も認知行動療法を実践していて、実際に私も「体調を崩さないように無理をしすぎない」というセルフマネジメントをしていた時は、活力が沸かなかったのですが、ワークや独自開発ツールの入力を通して、運動や読書が好きだと気づき、それを毎日の生活に取り入れたことで、元気に生活できるようになりました。
幸せを感じるポイントは人により異なるので、それを様々なサポートを通じて一緒に見つけ、行動まで繋げていき、自分らしい生き方を実現することが、るりはりの就労支援における1番の目的です。