双極性障害(躁うつ病)により仕事が続かない悩みを解決するコツとは

双極性障害(躁うつ病)により仕事が続かない理由と続けるコツとは

双極性障害(躁うつ病)は、「躁の時」と「うつの時」で仕事に対するやる気が異なります。

「躁」の時は、疲れることもなく仕事がはかどるため、ついつい張り切ってしまいがちです。しかし「うつ」の時はその真逆で、やる気が一気に無くなってしまいます。気持ちの変化についていけず、仕事が続かない、仕事に行けない、仕事が辛いと悩む方も多いのではないでしょうか。

また「躁」の反動が「うつ」の時にあらわれ、会社に行けないほど動けなくなる方や自己嫌悪に陥る方もいらっしゃいます。

このように、双極性障害により仕事が続かないという悩みには様々な理由があります。
まずは、その理由を考えてみましょう。理由を知ることは、仕事が続かないという悩みを解決するための第一歩になります。

そして、アンブレに届いた口コミは、その理由を考えるヒントがたくさん詰まっています。
このコラムでは、双極性障害を抱えながら働いている方の悩みとその解決策をまとめました。

ご自身の様子と照らし合わせながら客観的に自分を見ることで、仕事とのつきあい方に気付くこともできます。ぜひ参考にしてみてください。

*この記事は久木田みすづさんに監修していただきました
久木田みすづ

大学で社会福祉学と心理学を専攻。精神保健福祉士・社会福祉士、認定心理士の資格を取得し、カウンセリングセンターにおいて、メンタルヘルス講座の講師や心理カウンセラーとして活躍する。その後、いくつかの精神科病院にて、うつ病などの患者さんや、その家族に対するカウンセリング・相談や支援に力を入れる。現在は、主にメンタルヘルス系の記事を執筆するライターとして活動中。


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目次

1.双極性障害とは

2.双極性障害により仕事が続かない理由を考える

3.仕事を続けるコツは、うつ状態や躁状態の過ごし方を知ることと周囲の協力を得ること

4.まとめ

1.双極性障害とは

双極性障害とは

双極性障害では、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。

躁状態になると、眠らなくても活発に活動する、次々にアイデアが浮かぶ、自分が偉大な人間だと感じられる、大きな買い物やギャンブルなどで散財するといったことがみられます。躁状態ではとても気分が良いので、本人は病気を自覚しづらい傾向があります。

うつ状態はうつ病と同じように死にたいほどの重苦しい気分におしつぶされそうになりますが、躁状態の時の自分に対する自己嫌悪も加わり、ますますつらい気持ちになってしまいます。

躁とうつの症状が現れる間隔は、数ヶ月だったり数年だったりと様々で、躁状態から突然うつ状態へと切り替わることもあります。

双極性障害は気付きづらい病気

本当は双極性障害であるのに軽い躁状態に気づかず、うつ病と診断されている人も少なくありません。うつ病の治療をしてもなかなか治らない患者さんが実は双極性障害だったということはしばしばあります。

また、逆にうつ病であるのに症状が改善して正常範囲の元気さを取り戻したものを軽い躁状態と間違えられて、双極性障害と診断されている人も少なくありません。双極性障害の治療をしてもなかなか治らない患者さんが実はうつ病だったということはしばしばあります。

自分の症状に気付くことが大切

うつ状態では病院に行くのですが、躁状態のときには治療を受けないことがよくあります。しかし、うつ病だけの治療では双極性障害を悪化させてしまうことがあります。

また、こうした躁とうつの繰り返しを治療せずに放置していると、だんだん再発の周期が短くなっていきます。
本人だけでなく、周囲の人も、日頃の様子や気分の波を見守り、躁状態に気づくことが大切です。

参照: みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)

2.双極性障害により仕事が続かない理由を考える

まずは、双極性障害とつきあいながら働いている方の「仕事の困りごと」を見ていきましょう。

困りごと1:気分の浮き沈みが激しい

双極性障害は、ハイテンションで活動的な躁状態と、憂うつで無気力なうつ状態を繰り返します。その極端な状態をいったりきたりするのが特徴です。

「躁」と「うつ」の極端な状態は、以下のように仕事にも影響を及ぼします。
  • 集中力に差がでる
  • 気持ちや体調が極端に異なり仕事のペースが不安定になる
  • 睡眠障害を生じやすく、翌日の仕事にも影響する
  • 気持ちや体調の落差から自己嫌悪や罪悪感をもちやすい
  • 状態の変化は急にあらわれるため、遅刻や欠勤をすることがある


それぞれの状況を口コミから詳しくみていきましょう。

集中力に差がある

【うつの様子】

集中力がなく、仕事が継続できない。出勤が不規則になることがある。

体調に波があり、仕事に集中出来ない。常にだるい。

出社前に気分がふさぎ込みになりながらもそのまま店舗に向かいピッキング作業時を行いましたが、注意散漫でピッキングの個数を間違えてしまうことがありました。

うつの時は、気分の落ち込みが激しく仕事のミスにも神経質になるのでつらく、体調をくずしやすくなる。ミスしたことや叱られたことはいつまでも心に残って次の仕事が怖くなり、不安が強くなって萎縮するため仕事の要領が得ない。

接客もする時があるので、気分が沈んでいるときは笑顔で対応するのが大変。


【躁の様子】

躁状態はテンションが上がり、声が大きくなったりする。

仕事をし過ぎてしまう。集中しすぎていることに気がつかない。

躁状態の時期は張り切りすぎて仕事が雑になったり、所定の手続きを忘れたり無理をして労災になりそうな行動をとったりしてしまう。

気分が高揚する日はおしゃべりが止まらないし、何かしたり動いたりしていないとダメで、自分ではコントロールができない。


また、このような躁とうつのギャップにより、次のような悩みを抱えています。

躁状態と鬱状態の時で集中力に差があり、同一作業を繰り返すのが困難で体調不良になる場合もある。

気分の変化が激しく、やる気の出る時と、落ち込んだ時の、作業効率が大きく違う。


集中力に差があると、仕事のクオリティが定まりません。周囲の方が双極性障害であることを知らない場合は、その違いに驚く方もいるのではないでしょうか。

仕事のペースが不安定

気分の波は、集中力の問題だけでなく、仕事全体にも影響を及ぼします。躁のときに仕事を頑張りすぎて、うつになったとたんその反動で全く動けなくなる方も少なくありません。

【うつの時の様子】

うつ状態となると就業は困難でこれまで何度か休職している。

仕事に向かう気力すら出ないことがあり欠勤せざるをえないときがある。

特に鬱のときは身体が鉛のように重く仕事が出来ません。


【躁の時の様子】

薬によってはいきなりハイテンションになることもある。気持ちをコントロールすることが困難。

躁状態のときは仕事を入れすぎて、結果的にガス欠状態になる。

テンションが上がり頑張りすぎて疲れてしまったり、一人で抱え込んだりしてしまう。

躁状態になると饒舌になり、周りのメンバーにも迷惑がかかることがあった。


また、このような躁とうつのギャップにより、次のような悩みを抱えています。

感情や気分の浮き沈みがあり、波があります。そのため、テンションが高くなって、行動や発言が過剰、多弁になります。低いときは、死にたくなることもありました。変化のきっかけは些細な事ですが、いつどうなるかわからず不安定でした。

双極性障害は、気分がジェットコースターのように目まぐるしく上下する病気なので、調子のよい時は周りと同じように仕事が出来るのですが、鬱になってしまうと布団からでることすらできなくなってしまいます。そうして出勤ができなくなり、会社に迷惑をかけてしまうことが本当に心苦しいです。

1番困った事は気持ちの浮き沈みが激しい事です。ハイになっている時はいくらでも働けると感じてたくさんシフトを入れるのですが、必ずその反動で気持ちが沈むのでコントロールが難しいです。時には休みを取らざるを得なく、周りの人に迷惑をかけてしまいます。


躁とうつがいつ変わるのかという不安と、仕事が急にできなくなるときの周囲への心苦しさに悩んでいることがわかります。

睡眠に影響する

双極性障害のある方は、不眠や仮眠などの睡眠障害を生じる方もいます。

慢性的な不眠症があるため、夜なかなか寝付けないことがあります。眠れない日が続くと翌朝起きるのがしんどいため、欠勤することがありました。

1番困ったことは睡眠についてです。職業柄、すぐに寝付いてすぐに起きなければならない勤務形態だったので、躁鬱によって生じる不眠の症状が1番辛かったです。一日中睡眠不足による集中力の低下があるような状態でした。

過眠の傾向にあり、午前中に起きることが難しいので午後からの出勤にしてもらっている。


不眠の状態が続けば、朝起きることが辛く、遅刻や欠勤が続いてしまう方もいるでしょう。 また、質の悪い睡眠は、精神面や体調面にも悪影響をあたえ、悪循環を生じやすくなります。

自己嫌悪や罪悪感、絶望感をもつ

調子がいい時は残業から人の手伝いから何から何まで無敵状態なのですが、それは躁状態の時で、切れた瞬間の無気力や絶望感が凄いです。

躁状態が酷い時は職場でも他人に攻撃的になり、思いつきの言動を繰り返し周囲に迷惑をかけました。辛いのは、その時を覚えており、気分が落ち着いた時に思い出して自己嫌悪に陥ることです。

鬱状態の場合1ヶ月程仕事を休んでいたので、周りに迷惑をかけているんじゃないかとか、嫌われてしまうのではないかといった不安や罪悪感と自己嫌悪で、更に心も体も辛くなりとても悪循環でした。

うつになった際は、朝から動くこともできず、結局、仕事を長期・中期に休みがちになり、会社や同僚に迷惑をかけていると自分を責めることが辛いです。

日や時間によっての浮き沈みが激しく、躁状態の時に人と話すと喋りすぎ、鬱状態の時だと完全に一人で居たいという、よそ目にはとても自分勝手な人間に見られます。それに対してまた自己嫌悪…。

周囲を困惑させることが多々あります。後々の罪悪感でまた体調が悪くなったりするので悪循環ですね。


双極性障害は、脳の病気と言われています。自分の意志ではどうにもならないもどかしさが、自己嫌悪や罪悪感を招いてしまうのではないでしょうか。

体調を崩しやすい

朝起きたときにその日の体調がわかるので、当日に電話で「お休みします」と連絡を入れなければならないことがしょっちゅうです。

朝起きるのが辛くて決まった時間に起きられずに、遅刻してしまうことがある。

体調がその日によって異なり、決まった時間に起きることができないので遅刻していた。

朝起きて出勤の準備をするのが辛い時がある。


双極性障害のある方の中には、躁とうつによる気分の変化だけでなく、日ごろから体調に波がある方がいます。ストレスなどの影響を受けやすいということも関係してくるのでしょう。休みや遅刻を重ねることが、さらにストレスに繋がってしまうということも考えられます。


困りごと2:コミュニケーションをとるのが苦手

双極性障害のある方の中には、コミュニケーションを苦手とする方がいます。そのときの気分がコミュニケーションにも反映されることで、取り方がわからなくなるという様子が伝わってきます。

発症後対人関係に弱くなってしまい、指導であっても強い口調で話されると緊張してしまう。

気分にむらがあり、周囲とのコミュニケーションが上手く出来ない。

気分が上がったり下がったりの幅が大きいので、時に周囲を困惑させてしまうことがあるため、コミュニケーションの取り方が難しい。

気分の浮き沈みにより、うまくコミュニケーションが取れずにチームでの作業が円滑に進まないことが何度もありました。

塾講師という職業なので生徒とのコミュニケーションが一番大事だったのですが、自分の中で鬱状態が続いている中での勤務は非常に難しかったです。


躁状態うつ状態により人との接し方が異なるため、周囲からどのようにみられているのだろうと不安になることも1つの要因です。あらかじめ、双極性障害であることと状態により対応が異なることを伝えておけば、話しやすくなるのではないでしょうか。


困りごと3:神経が過敏で周囲の影響を受けやすい

双極性障害のある方は、神経が過敏になりがちです。気になることが少しでもあると、気持ちや体調に大きな影響を与えます。

職場環境や人の話声、騒音、天候などにより気分の変調が出やすい。

神経が過敏になり、人の話し声や笑い声が、頭の中に響く事があります。

仕事をする上でも、対人関係の面でも不安や緊張を強く抱きやすく、外部の環境の変化に過敏で少しのストレスで体力を消耗してしまう。

変わったことがあると気が動転してしまう。新しい環境に対応するのに相当の時間がかかってしまう。

環境の変化は、気温や気候、季節から職場環境まで多岐に渡ります。職場で生じる大きな音や話し声などに対しては、許可が得られればイヤホンなどを使用することである程度防げるでしょう。また、周囲の方々の理解と協力を求めることで、さらに改善できるかもしれません。

困りごと4:ストレスに弱い

双極性障害のある方は、ストレスを感じやすく、ストレスにより心身に不調を生じることもあります。

ストレス、特に人間関係に対するストレスに弱く、ストレスが溜まると病状が悪化する。

気持が上下しやすいです。時間に追われるときや、ストレスがかかった状態では、気分がひどく落ち込みます。

ストレスを溜めすぎると、朝起きられなくなる。

ストレスや天候に左右されやすいとは思うものの、実際何が原因で鬱になってしまうのか自分でもしっかりと把握しているわけではないため、予防や対策が取りづらい。

うつ症状になったときに、ストレスを抱えるとより症状が重くなってしまう方もいます。もしストレスを感じやすい状況や傾向がわかっているのであれば、うつ症状のときは特にそのストレス要因から遠ざかることで、悪化を防ぐことができるのではないでしょうか。

困りごと5:薬の副作用

双極性障害は薬による治療を行うことがありますが、その副作用が仕事に影響を与えている方もいらっしゃいます。

処方されている薬のせいか業務中に眠くなってしまい、さらには居眠りしてしまうこともあるのが困りました。

精神安定剤等の薬を服用していたが、副作用で眠くなってしまうのが難点だった。

薬の副作用で手が震えやすく、接客の際に患者様から指摘を受けることや、粉薬の調剤に支障があった。また、薬の副作用で太ったため、立ち上がったりしゃがんだりする作業が辛かった。

薬の副作用で薬物性パーキンソン病になり、疲れていると手の震えが出て食器が持てない事もあります。時々、体全体が震えていることもあります。

最初は双極性障害だと黙っていたけれど、薬の副作用で猛烈な眠気に襲われ、仕事の途中で居眠りをしてしまったり、躁状態でテンションが異様に高くなってみんなを驚かせてしまったりした。


多くの場合、治療薬は長期間服用し続ける必要があります。副作用は人により症状や重さが異なりますが、仕事に支障が出るぐらい辛い場合は、薬の変更を医師に相談してみるのも良いでしょう。



双極性障害(躁うつ病)のある方の体験談はこちらからもご覧いただけます
▼双極性障害(躁うつ病)のある方のお仕事・職場口コミ一覧




3.仕事を続けるコツは、うつ状態や躁状態の過ごし方を知ることと周囲の協力を得ること

様々な双極性障害による仕事の悩みを見て参りました。
これらの悩みにより、仕事に行くのが辛い、このまま仕事が続けられるのか不安と感じている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、中には双極性障害とうまく付き合いながら仕事をしている方も多くいらっしゃいます。その方々のアドバイスをもとに、仕事を続けるコツを以下の2点にまとめました。

【仕事を続けるコツ】
  1. 双極性障害による「うつ状態」と「躁状態」。自分が今どちらの状態であるのかを把握し、状態に合わせた過ごし方を心がけること。
  2. 「うつ状態」と「躁状態」による心身の変化を周囲に伝えて協力を得ること。
もう少し詳しく見ていきましょう。


「うつ状態」と「躁状態」にあわせた過ごし方を心がける

テンションが高くバリバリ働けるという状態であれば、まず「今は躁状態なんだ」と自分に気づくことが大切です。そして、仕事がはかどったとしても、うつ状態への反動を防ぐために、自分に少しブレーキをかけながら過ごすことを心がけましょう。

また、反対にやる気が出ない、体が重いという状態であれば「今はうつ状態なんだ」と自分に気づくことが大切です。そして、無理のないペースで仕事を行うことと、躁状態とは違うのだからできなくても良いという考え方を持つことで、自己嫌悪になることを防ぎましょう。

そして、ストレスをためやすく体調不良を生じやすい方は、ストレスを発散する方法を見つけたり、規則正しい生活を心がけたりすることで、ある程度体調の悪化を防ぐこともできます。


「うつ状態」と「躁状態」による心身の変化を周囲に伝えて協力を得る

双極性障害による心身の変化は、当事者でないと理解が難しいかもしれません。周囲の方の中には、昨日まですごく元気だったのに、今日はなぜ落ち込んでいるのか、そのギャップに驚く人もいるでしょう。

誤解を招かないためにも、まずは双極性障害であることと、双極性障害がどのような障害であるのかを詳しく伝え、理解を得る事から始めましょう。その上で協力を得ることが必要です。

双極性障害の方の多くは、突然うつから躁に、躁からうつへ変化します。ですから、うつ状態のときは仕事のペースがゆっくりになることや体調不良による欠勤や遅刻があること、躁状態の時は張り切りすぎないように業務量を調整したいことなど、うつ状態、躁状態の対応について、あらかじめ周囲の方々と話し合っておくと良いでしょう。


自分の困りごとを把握して、周囲と共有すること。これが働き続けるためには大切なことですね。

双極性障害のある方が仕事を続けるためにできることを具体的に紹介しています。
▼双極性障害で仕事を休みがちな人にもおすすめ、自分でできること7選

双極性障害のある方が仕事を続けるためにできることを具体的に紹介しています。
▼双極性障害でも仕事を続けるために必要な4つのサポート

ご自身の双極性障害についてまとめる方法を紹介しています。
▼ナビゲーションブックとは?作り方とメリットを紹介


4.まとめ

■双極性障害の特性により仕事が続かないという方に必要なことは?

まず、自分の「うつ状態」と「躁状態」による困りごとを把握することが大切です。
うつ状態の時、躁状態の時、それぞれどんなことに困っているのかを知れば、それぞれの状態での過ごし方と心がけるべきことを意識することができます。その過ごし方の工夫や気の持ち方により、少しずつ働きやすい状況に変えていくことができます。

■双極性障害の特性により仕事が続かない理由がわからない場合は?

自分の困りごとがはっきりわからない場合は、同じ境遇の方の口コミを参考に、ご自身の状況と照らし合わせてみるのもひとつの方法です。

■双極性障害のある人が仕事を続けるためのコツとは?

うつ状態・躁状態により全く異なる様子であることが、双極性障害によるものだと知らない人にとって、理解を得るまでは誤解をまねく恐れもあります。周囲の理解や協力を得ていけば、働きやすい環境に近づくことができるのではないでしょうか。

このように、うつ状態や躁状態の過ごし方を知るためにも、そして周囲の協力を得るためにも、まずは自分のことを自分で把握してみましょう。


【監修者:久木田みすづさんからのアドバイス】

躁状態とうつ状態を繰り返す双極性障害は、日や時によって症状が変化するゆえに、自分自身も疲れてしまいますよね。しかし、上記の口コミにもあるように、多くの双極性障害を持つ方もさまざまな仕事で頑張っています。

双極性障害は、躁とうつの時のギャップが大きいため伝えないままでいると、周囲の人が対応に困ってしまうこともあります。
そのため、可能であれば障害について理解がある職場や障害者雇用枠を利用して、仕事を選ぶことをおすすめします。

また、躁状態には「軽躁」と呼ばれる、自分も周囲も気づかない程度の躁状態が現れる方もいます。症状的には重くないことがほとんどですが、知らずに頑張りすぎて後で疲れてしまうというケースもありますので、「今は少し調子が良いな」「いつもより人と会話したい感覚がある」という場合は、あらかじめ仕事量や人とのコミュニケーションを加減することを心がけると良いですね。





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監修者

大学で社会福祉学と心理学を専攻。精神保健福祉士・社会福祉士、認定心理士の資格を取得し、カウンセリングセンターにおいて、メンタルヘルス講座の講師や心理カウンセラーとして活躍する。 その後、いくつかの精神科病院にて、うつ病などの患者さんや、その家族に対するカウンセリング・相談や支援に力を入れる。現在は、主にメンタルヘルス系の記事を執筆するライターとして活動中。

保有資格

著者

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