ADHD(注意欠陥・多動性障害)のある方は、注意が散漫になり仕事でケアレスミスをしてしまうことや、優先順位をつけることが苦手で仕事が時間内に終わらなかったりすることに悩みを抱えています。
そんなADHDのある方に必要なことは「職場のサポート」です。
ただし、症状が一人ひとり異なるように、職場に望むサポートは人によって異なります。そのため、サポートする側も何をどのようにサポートすればよいのかと戸惑うことがあります。
あなたも、ご自身の悩みや不安なことに対するサポートを望んでいるはずです。そのためには、まず自分の悩みを整理しながら、どのようなサポートが必要なのかを考えたうえで、職場の方々に相談してみましょう。
店長やほかのスタッフの皆さんは自分がこういう障害を持っていることを真剣に受け止めてくれて、その商品をあまり扱わないことに理解を示してくれた。代わりにほかのスタッフがその対応をしてくれた。
(男性)
耳からの情報処理に遅れがあるので、電話対応について相談したところ、どうしても電話番を行わなくてはいけない場合をのぞき、電話番から外してもらっています。
(事務、女性)
なるべく電話応対を代わっていただきました。
(女性)
仕事を教えてもらう時に必ずメモを取るのですが、説明してくれる相手の人がメモを取り終わるまで次の話に進むのを必ず待っていてくれました。
(販売・接客・サービス、女性)
説明を聞いてメモを取っている間、取り終わるまで次の説明に移るのを待っていてくれました。
(女性)
忘れっぽい私に対して口頭とメモを使って大事なことを話してくれた。
(軽作業、女性)
私への指示はメモを残して忘れないようにしてくれたり、一度にたくさんの業務を抱えないよう配慮してくれたりしました。
(女性)
私が言葉だけではイマイチ理解出来なかった時には、絵や図を使いながらわかりやすく解説してくれました。
(販売・接客・サービス、女性)
帰り際に忙しくなると、「忘れ物しないように」「バスの時間に遅れないように帰りなよ」と声をかけてくれました。
(女性)
同時進行で複数の事をやらなくてはいけない状況になっても「こっち優先でいいよ」などと、優先順位まで指示をしてくれるので助かりました。
(女性)
慌てなくていいと言ってくれた。優先順位が適切でないときに、そう教えてくれた。
(女性)
自分で優先順位をつけて行動するのが難しいという事を伝えて、臨機応変な対応が必要とされる時は、私が今やった方が良い事を口頭で指示してもらうようにして頂きました。
(女性)
私が慌てないように優先順位の表を作っていただいた。
(事務、女性)
タイマーをつけるようアイディアをくれたり、作業に時間がかかっている時は様子を見に来てくれたりしました。
(女性)
いついつまでに提出してくれる?等と明確に指示を貰える様になった。
(営業、男性)
ADHDが故に苦手なことを把握してくれた上での仕事配分や時間の調整に積極的に協力してもらえた。
(女性)
締切間近になると声をかけてくれたり、同じ質問をしても優しく教えてくれたりしてくれます。
(女性)
Wチェックや書類のチェックを丁寧にしてくれて、そのことでミスがあっても症状を理解した上で対応してくれるようになりました。
(男性)
何度も確認の声掛けをしてくれて、ミスが無いようダブルチェックを欠かさず行ってくれました。
(女性)
常に私の近くには他の従業員がいて、ミスを防ぐサポートをしてくれています。
(男性)
タスク管理やケアレスミスなどの注意を一緒に行ってくれた。
(人事・経理・総務・企画、女性)
見逃しが厳禁な作業においては、自分の時間を削ってまで、一緒に作業を進めてくれています。
(営業、男性)
対人コミュニケーションが苦手なので、チャットやメールで対応してくれる環境が整備されている。
(女性)
社内チャットを導入しコミュニケーションを円滑にできるよう工夫していたところは非常に良いと思った。
(人事・経理・総務・企画、女性)
休憩時間がかぶる事が少ないので、他の従業員の方の目を気にせず休む事が出来ます。
(女性)
休憩中1人になる事を許してくれました。
(女性)
お昼休憩の時間は1人で休憩を取ることができた。車の中で休めて安心した。
(女性)
苦手な人との昼休憩を時間差にしてくださっていた。
(人事・経理・総務・企画、女性)
感情の起伏が激しく、落ち込み易かったりイライラしたり周囲に悪い影響を与えそうな時がありますが、そういった時は小休憩をとらせてくれる。
(事務、男性)
先輩たちは叱らないで多めに休憩を取らせてくれました。そのおかげで仕事をこなせるようになりました。
(女性)
一人が休んでも他の人がカバーできるような体制を整えていたため、急に体調が悪くなっても気軽に休めた。
(男性)
体調が悪いときは勤務時間内でも横にならせて頂いたり、また心療内科への通院を勤務時間中に行かせて頂ける配慮があり非常にありがたかった。
(男性)
体調不良で休職時ゆっくり休んでくださいと言う言葉を頂いた。そして、復職してからも時短勤務でよいということを受け入れてくだり、とても感謝している。時短勤務でもなお、体調不良で休むことも多いにもかかわらず、気を遣ってもらい、よい対応だった。
(女性)
オフィス内が騒がしく聴覚過敏で集中ができない場合は別室に行くことを許可してもらっていました。
(デザイナー・クリエイティブ、女性)
工場で人と関わりの少ない1人作業にし、単純な組み立て作業を希望し働いてきた。音がしないように耳栓とマスクをして集中するよう心がけた。
(女性)
触られるのが嫌なので気が付くまで名前で呼んでもらう。
(女性)
間違えてしまったことを責めないでくれた。間違えやすいことでは、早めに声を賭けてくれ気づきを促してくれた。
(医療・介護・福祉、男性)
自分が少々の間違いをしても責めることはされない。自分の特徴には合わない仕事を代わってくれる人がいる。無理しすぎないように観察や声かけ、具体的な手伝いがある。
(医療・介護・福祉、男性)
より望ましい職業の選択や能力開発における相談・助言を専門とする国家資格「キャリアコンサルタント」のほか、米国CCE, Inc.認定の「GCDF-Japanキャリアカウンセラー」の資格を取得。福祉・医療介護分野の研究などにも従事しています。