全身性エリテマトーデスの倦怠感や疲れやすさは、見た目では分かりづらく、説明も難しい症状です。周囲の方に病気を伝えられないまま無理して働き続けると、体調を悪化させてしまうこともあります。
困りごと2:仕事を休んでしまう
全身性エリテマトーデスの方は、体調不良や通院のため仕事を休みがちになります。
体調が安定しない
全身性エリテマトーデスは、その日にならないと体調が分からないことも多く、特に気温や気圧の影響を受けたり、ストレスや疲労が蓄積したりすると、急に体調が悪くなります。
急に高熱が出たり、体がだるくなったりして仕事に支障が出ていました。
女性
今日は元気だ!と思った次の日には熱をだし仕事を休む、そういった時も多々ありました。ですが周りからすれば『昨日はあんな元気だったのに…どーせ仮病なんでしょ?そんなに休めるなら私も難病になってみたいわよ。』など、心ない言葉も沢山言われ続けました。これは辛かったです。
女性
その日の体調は、朝起きてからでないと分からないため、事前にお休みが取れず、当日連絡となることがありました。
女性
私の病気は人より疲れやすく、天気などで病状が変わるので朝起きた時に体調が優れなく、いきなり欠勤しないといけない状況になる事が困った。一部の人にしか話さなかったので、周りの人にはただのズル休みに思われていた。
女性
定期的な通院
全身性エリテマトーデスの慢性期になると定期的な通院と服薬により症状は安定します。しかし、通院するためには、仕事を定期的に休まなければなりません。
大学病院へ通っている為、通院は平日になってしまう。また1日掛かりになる為休みをとらなくていけない事。
女性
見た目が健康そうにみえるため、毎月の通院日の公休申請の際に嫌な顔をされることも多々あり、なかなか理解が得られず、何度も話し合いの場を儲けていただいたこともあります。
女性
たまたま多めに休んだ時に「休みが多すぎじゃないか」と言われたことは配慮に欠けていると思う。
女性
診察のため一カ月に何回も通院する必要があり、休暇を取る際とても心苦しかった。また、いつ診察が入るか予定が立たない事も多々あり、心苦しさから仕事を優先して診察に行けず、持病が悪化してしまった事がある。
女性
膠原病は定期受診が欠かせない。そのたび「欠勤」しなければならないことは周囲の人に非常に気を遣う。それと、私の中で「病気がある」というマイナスイメージが払拭出来なかった。
女性
周囲の方が「全身性エリテマトーデス」の特性を知らないと、定期的な休みが必要なことや、急な体調不良が起こることに理解を示せないため、誤解されることもあります。また、そのことが人間関係を悪化させるなど別の悩みに発展することもあります。
さらに、周りの人に迷惑をかけられないという思いから、仕事を休みづらくなり体調を崩す方もおられます。
困りごと3:関節の痛み
関節の痛みは、全身性エリテマトーデスの代表的な症状です。身体中の関節に症状が出る方もいれば、足や手指の関節に痛みを感じる方もいます。薬を飲んで痛みを抑えながら仕事したり、仕事を終えた後には痛みで動けなくなったりすることもあります。
全身性エリテマトーデスは、体全身に強い痛みが生じて、痛み止めの薬を飲まないと立ち上がったり歩いたりするのも嫌なくらい痛みがあります。経理課のためお札を数えたり、電卓を叩いたり、仕入れ帳に記入したりの手指を使うことが一番困難でした。
女性
立ち作業を続けたり、かなり歩いたりした日の翌日は足が関節痛で動けなくなり鎮痛剤なしでは一日中生活もままならない状態になります。
女性
私の病気は関節や筋肉が炎症を起こし痛みを伴う病気なのですが、ブライダル関係の仕事をしていた時はヒールでの立ち仕事でしたので、足の筋肉や関節が痛くなりとても不自由に感じました。
女性
毎日ステロイド剤を服用するので疲労がひどく、病気による全身の痛みがあり、立ち仕事はとても耐えられるものではなかった。あと、病気で足がむくむので座ったり立ったりという動作がとても辛かった。
女性
全身性エリテマトーデスの方が感じる関節や筋肉の痛みは、病気ではない方が想像できないものです。
ペットボトルのキャップを開ける程度の軽作業でも、強い痛みを感じることがあり、仕事を続けるためには大きな労力が必要になります。
困りごと4:外での仕事がしづらい
全身性エリテマトーデスは、直射日光や寒さなどの天候の影響を受けやすいため、外で仕事を続けるのが特に辛いという方もいます。
紫外線に過敏
全身性エリテマトーデスは紫外線を浴びないように気を付けなければならない病気です。紫外線にさらされると皮膚が赤く腫れあがったり、水ぶくれになったりします。
全身性エリテマトーデスの方は、紫外線を避けるため徹底的な日焼け対策をするので、病気のことを知らない方からは不思議な目で見られることもあります。夏でも長袖を着たり、帽子を被ったりする必要があるので、外出そのものが億劫になる方もおられます。
紫外線が病気を悪化させるので紫外線を避けての生活が必要。
女性
膠原病の一種である全身性エリテマトーデスは、一般的に紫外線に当たると病態が悪化すると言われています。私の場合は、微熱が出る程度でしたが、夏場の日中の外出後は体調を崩したりしました。
女性
全身倦怠感、疲れやすい、日焼けしやすく赤くなりやすいので外に出るときは日傘をしないといけない。
女性
日光過敏。紫外線を避けて生活すれば体調を崩すことは少ない。そのため屋外での長時間の仕事はできない。
女性
全身性エリテマトーデス。疲れやすいので、正社員のフルタイムで働けない。紫外線にあたると体調が悪化するので、外で働く仕事や、室内でも窓際に長時間の仕事はできない。
女性
疲れやすく、直射日光を避けるため外出する際は四季を問わず帽子長袖長ズボンです。今では美容目的でUVカットを心掛ける人が増えたので目立たなくなりましたが。
女性
寒さに過敏
寒さにより手足の指先に血液が通わなくなる「レイノー現象」も全身性エリテマトーデスの症状です。この症状により、手指が思うように動かず、仕事に支障をきたす方もいます。
手足の血行が悪いまま無理をして仕事をし続けると、最悪の場合は潰瘍や壊死を起こすため、冬期間の外作業などには特別な注意が必要です。
天気や季節によって体調が悪くなり働く事が困難です。冷たい風に当たると関節のふしぶしが痛くなって動き辛い。寒くなると体がこわばって動かし辛い。
女性
冬場など寒くなると指先に血が回らず、感覚がなく痛くなります。仕事は主に解体業ですので、指先の感覚はとても大切になってきます。カイロ等で温めても元に戻るまでに時間がかかるので困っています。
女性
気候や温度変化により症状が悪化しやすい全身性エリテマトーデスを抱えていると、外気にさらされる仕事が困難になります。仕事を選ぶ前に職場環境をきちんと確認する必要があります。また途中でそのような場所で働くことになったときは、担当の変更をお願いするなどの対策が必要となります。
紫外線や外気にさらされる環境は、全身性エリテマトーデスの方にとってふさわしくないことも多く、無理をして働くと続けていくのが難しくなります。
困りごと5:理解されない
全身性エリテマトーデスは、あまり知られていない難病なので、周囲の理解を得るのが難しいのも悩みのひとつになっています。
辛かった事・困った事は、周りの理解を得るのが難しかったことです。エリテマトーデスは国指定の難病といえども、知ってる人が少ない為『は?なにそれ』って状態でした。ステロイドを服用しながらでも、体の怠さやら熱と日々たたかいながの立ち仕事。周りの理解がないと普通にフルパートとして働くのも辛い状況でした。
女性
自己免疫性疾患で、リウマチの親戚のような病気です。増悪と寛解を繰り返すのが特徴で、内部疾患であることから見た目にわかりづらい(=周囲に仮病だと思われやすい)です。
女性
周りの人から「普通に見えるから全く分からない。」と言われてしまい、健常者の方と変わらない扱いを受けることがありました。例えば難病もあるため重い物が持てないのですが持たされてしまい、日光にあたるのがダメですが草むしりをさせられてしまったという経験があります。障害をオープンにしていましたが理解されにくかったです。
女性
もともとの持病というわけではなく、入社後半年くらいしてから発病した病気だったので自分でもどう対処をしたらいいかがわからなかったです。職場にも病気を持った人がいなかったので、自分の事をどのように伝えたら理解してもらえるかがわからなかったです。
女性
見た目には健常者と同じように見られるが、疲れやすく日に当たる事で病気が悪化してしまう。
女性
膠原病は見た目が元気でも、実は関節が痛い時や体がだるく感じる時も多々ある。しかし、膠原病は認知度が低くただ「甘えているだけ」と職場の人たちは感じるため、痛み止め等でごまかしながら業務を行っていた。
女性
面接時に病気のことを伝えていても、働く職場の上司や仲間たちに伝わっていないと、配慮を受けることはできません。それどころか、疾患を抱えていることを見た目からわかりづらいことや、調子のよいときは普段と変わらないこともあるので、誤解される人もいます。
全身性エリテマトーデスの症状には、個人差があり、自分でも症状を把握できない方もおられます。そのため、周囲の人にわかりやすく病気のことを伝えられずストレスを抱えることが多いのです。
自分でも理解できていない方は、全身性エリテマトーデスについての自己理解を行うことが必要です。