全身性エリテマトーデス(SLE)により仕事が続かない理由と続けるコツとは

全身性エリテマトーデス(SLE)により仕事が続かない理由と続けるコツとは

全身性エリテマトーデスをお持ちの方は、倦怠感や発熱が続き仕事を頻繁に休んでしまったり、仕事を休めなくて病院に行けず体調を崩してしまったり、といった経験を繰り返すことで、仕事を続けるのが大変だと思っていませんか?

また、重い荷物を持つ仕事や長時間の立ち仕事、日光を浴びる外仕事など、全身性エリテマトーデスによる難しい業務も多いはずです。

このように、全身性エリテマトーデスの症状は、人によって差があり仕事が続かない理由もさまざまです。
そこで、まずはご自身にとって仕事が続かない理由を考えてみてください。

理由が分かれば、仕事を続けるための対処法も分かります。

理由がわからないという方は、同じように全身性エリテマトーデスでありながらも、仕事を続けている方の声に耳を傾けてみましょう。

自分を客観的に見るのは難しいものですが、アンブレには、同じように全身性エリテマトーデスを抱えながら仕事をしている方の口コミが届いていますので、ご自身の様子と照らし合わせることで参考になります。

このコラムをご覧になって、仕事を続けるコツを得ていただけますと幸いです。

*この記事はみちしたさんに監修していただきました
みちしたさん

社会福祉士・精神保健福祉士(ソーシャルワーカー、精神科ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)の資格を持つ。障害者支援施設にて支援員を8年経験した後、福祉資格を持つ地方公務員として採用され、ソーシャルワーカーとして活躍。




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目次

1.全身性エリテマトーデスとは

2.全身性エリテマトーデスの方が仕事を続けづらい理由

3.全身性エリテマトーデスの方が仕事を続けるためのコツ

4.まとめ

1.全身性エリテマトーデスとは

全身性エリテマトーデスとは

全身性エリテマトーデスとは、膠原病の一種で、関節、皮膚や粘膜、血管、腎臓・肺・心臓などに炎症を引き起こす自己免疫疾患です。全身性エリテマトーデスは、英語の症名「systemic lupus erythematosus」の頭文字をとって「SLE」と呼ばれています。

全身性エリテマトーデスは20~30歳代の女性が発症しやすい病気です。原因は正確には分かっておらず、国から難病に指定されています。

全身性エリテマトーデスの症状

全身性エリテマトーデスの代表的な症状には以下のようなものがあります。

  • 発熱や倦怠感
  • 関節の痛み
  • 日光の刺激により皮膚が赤くなる
  • 寒さにより指先の色が変わる
  • 腎臓機能低下によりむくみやすい
  • 貧血になったり、出血しやすくなったりする

人によって異なる症状が出るため、正確な診断にたどり着くまで時間がかかります。

全身性エリテマトーデスの合併症

全身性エリテマトーデスは、治療に使用されるステロイドや免疫抑制剤により以下のような合併症を生じることがあります。

  • 風邪や感染症にかかりやすくなる
  • 骨粗鬆症になりやすい
  • 心筋梗塞や脳梗塞などの血管の病気になりやすい
  • 白内障や緑内障などの目の病気になりやすい
合併症の程度には個人差があるため、周囲の方が全身性エリテマトーデスによる働きづらさを理解するのはいっそう難しくなっています。

全身性エリテマトーデスは気づきづらい病気

全身性エリテマトーデスの発症タイミングや現れる症状は人により異なるため、本人も病気に気づかず限界まで頑張りすぎてしまうことがあります。また、全身性エリテマトーデスの専門医は少なく、病院を渡り歩いても正確な診断にたどり着くまで時間がかかることもあります。

しかし、全身性エリテマトーデスは、定期的に受診し、薬を服用すれば安定した体調を保てる病気です。 自分の症状を把握して、病気との付き合い方を知ることが仕事を続ける第一歩になります。

参照元:難病情報センター 全身性エリテマトーデス(SLE)とは(公益財団法人 難病医学研究財団)

2.全身性エリテマトーデスの方が仕事を続けづらい理由

まずは、ご自身の状況を把握するために、全身性エリテマトーデスの方がどのようなことで悩んでいるかを見ていきましょう。

困りごと1:疲れやすい

全身性エリテマトーデスの症状の一つに、慢性的な体調不良があります。

発症後は貧血になったり、立ち眩みが起きたりするため、これまで以上に疲れやすくなり、長時間の労働や体力を使う仕事が難しくなります。

同じ病気でも人それぞれとは思いますが、私の場合「倦怠感」が一番辛く感じています。3385女性
疲れやすいため立ち仕事や重労働はできません。また1日の中でも体調に波があるため、朝は元気でも昼から不調になることがしばしばあります。女性
疲れやすいので長時間の立ちっぱなしが困難。女性
疲れがたまりやすいので、そのときは何もできず眠りたい。女性
常に微熱があります。いつも、怠さが抜けず休み休みでしか動けません。女性
貧血、疲れやすい、突然体調を崩す、落ち込みやすい、重たい物を持てない。女性

風邪をひきやすい

治療のために用いる免疫抑制剤により、風邪や感染症にかかりやすくなるため、普通以上の体調管理が必要になります。

抵抗力を下げる薬を飲んでいるので、風邪などひきやすいので、人混みはさけなければならない。また、疲れやすいので、動きの制限がある。女性
急に高熱が出たり、体がだるくなったりして仕事に支障が出ていました。また感染症予防の為、冬場は常にマスクをしなくてはいけませんでした。女性
自己免疫疾患で、ステロイドを内服しているため、感染症にかかりやすいです。また日によって体調の変化が大きいです。女性
全身性エリテマトーデスの倦怠感や疲れやすさは、見た目では分かりづらく、説明も難しい症状です。周囲の方に病気を伝えられないまま無理して働き続けると、体調を悪化させてしまうこともあります。

困りごと2:仕事を休んでしまう 全身性エリテマトーデスの方は、体調不良や通院のため仕事を休みがちになります。

体調が安定しない

全身性エリテマトーデスは、その日にならないと体調が分からないことも多く、特に気温や気圧の影響を受けたり、ストレスや疲労が蓄積したりすると、急に体調が悪くなります。

急に高熱が出たり、体がだるくなったりして仕事に支障が出ていました。女性
今日は元気だ!と思った次の日には熱をだし仕事を休む、そういった時も多々ありました。ですが周りからすれば『昨日はあんな元気だったのに…どーせ仮病なんでしょ?そんなに休めるなら私も難病になってみたいわよ。』など、心ない言葉も沢山言われ続けました。これは辛かったです。女性
その日の体調は、朝起きてからでないと分からないため、事前にお休みが取れず、当日連絡となることがありました。女性
私の病気は人より疲れやすく、天気などで病状が変わるので朝起きた時に体調が優れなく、いきなり欠勤しないといけない状況になる事が困った。一部の人にしか話さなかったので、周りの人にはただのズル休みに思われていた。女性

定期的な通院

全身性エリテマトーデスの慢性期になると定期的な通院と服薬により症状は安定します。しかし、通院するためには、仕事を定期的に休まなければなりません。

大学病院へ通っている為、通院は平日になってしまう。また1日掛かりになる為休みをとらなくていけない事。女性
見た目が健康そうにみえるため、毎月の通院日の公休申請の際に嫌な顔をされることも多々あり、なかなか理解が得られず、何度も話し合いの場を儲けていただいたこともあります。女性
たまたま多めに休んだ時に「休みが多すぎじゃないか」と言われたことは配慮に欠けていると思う。女性
診察のため一カ月に何回も通院する必要があり、休暇を取る際とても心苦しかった。また、いつ診察が入るか予定が立たない事も多々あり、心苦しさから仕事を優先して診察に行けず、持病が悪化してしまった事がある。女性
膠原病は定期受診が欠かせない。そのたび「欠勤」しなければならないことは周囲の人に非常に気を遣う。それと、私の中で「病気がある」というマイナスイメージが払拭出来なかった。女性
周囲の方が「全身性エリテマトーデス」の特性を知らないと、定期的な休みが必要なことや、急な体調不良が起こることに理解を示せないため、誤解されることもあります。また、そのことが人間関係を悪化させるなど別の悩みに発展することもあります。

さらに、周りの人に迷惑をかけられないという思いから、仕事を休みづらくなり体調を崩す方もおられます。

困りごと3:関節の痛み

関節の痛みは、全身性エリテマトーデスの代表的な症状です。身体中の関節に症状が出る方もいれば、足や手指の関節に痛みを感じる方もいます。薬を飲んで痛みを抑えながら仕事したり、仕事を終えた後には痛みで動けなくなったりすることもあります。

全身性エリテマトーデスは、体全身に強い痛みが生じて、痛み止めの薬を飲まないと立ち上がったり歩いたりするのも嫌なくらい痛みがあります。経理課のためお札を数えたり、電卓を叩いたり、仕入れ帳に記入したりの手指を使うことが一番困難でした。女性
立ち作業を続けたり、かなり歩いたりした日の翌日は足が関節痛で動けなくなり鎮痛剤なしでは一日中生活もままならない状態になります。女性
私の病気は関節や筋肉が炎症を起こし痛みを伴う病気なのですが、ブライダル関係の仕事をしていた時はヒールでの立ち仕事でしたので、足の筋肉や関節が痛くなりとても不自由に感じました。女性
毎日ステロイド剤を服用するので疲労がひどく、病気による全身の痛みがあり、立ち仕事はとても耐えられるものではなかった。あと、病気で足がむくむので座ったり立ったりという動作がとても辛かった。女性
全身性エリテマトーデスの方が感じる関節や筋肉の痛みは、病気ではない方が想像できないものです。 ペットボトルのキャップを開ける程度の軽作業でも、強い痛みを感じることがあり、仕事を続けるためには大きな労力が必要になります。

困りごと4:外での仕事がしづらい

全身性エリテマトーデスは、直射日光や寒さなどの天候の影響を受けやすいため、外で仕事を続けるのが特に辛いという方もいます。

紫外線に過敏

全身性エリテマトーデスは紫外線を浴びないように気を付けなければならない病気です。紫外線にさらされると皮膚が赤く腫れあがったり、水ぶくれになったりします。

全身性エリテマトーデスの方は、紫外線を避けるため徹底的な日焼け対策をするので、病気のことを知らない方からは不思議な目で見られることもあります。夏でも長袖を着たり、帽子を被ったりする必要があるので、外出そのものが億劫になる方もおられます。

紫外線が病気を悪化させるので紫外線を避けての生活が必要。女性
膠原病の一種である全身性エリテマトーデスは、一般的に紫外線に当たると病態が悪化すると言われています。私の場合は、微熱が出る程度でしたが、夏場の日中の外出後は体調を崩したりしました。女性
全身倦怠感、疲れやすい、日焼けしやすく赤くなりやすいので外に出るときは日傘をしないといけない。女性
日光過敏。紫外線を避けて生活すれば体調を崩すことは少ない。そのため屋外での長時間の仕事はできない。女性
全身性エリテマトーデス。疲れやすいので、正社員のフルタイムで働けない。紫外線にあたると体調が悪化するので、外で働く仕事や、室内でも窓際に長時間の仕事はできない。女性
疲れやすく、直射日光を避けるため外出する際は四季を問わず帽子長袖長ズボンです。今では美容目的でUVカットを心掛ける人が増えたので目立たなくなりましたが。女性

寒さに過敏

寒さにより手足の指先に血液が通わなくなる「レイノー現象」も全身性エリテマトーデスの症状です。この症状により、手指が思うように動かず、仕事に支障をきたす方もいます。

手足の血行が悪いまま無理をして仕事をし続けると、最悪の場合は潰瘍や壊死を起こすため、冬期間の外作業などには特別な注意が必要です。

特に冬場、手や指がリウマチの症状が出て痛い。女性
天気や季節によって体調が悪くなり働く事が困難です。冷たい風に当たると関節のふしぶしが痛くなって動き辛い。寒くなると体がこわばって動かし辛い。女性
冬場など寒くなると指先に血が回らず、感覚がなく痛くなります。仕事は主に解体業ですので、指先の感覚はとても大切になってきます。カイロ等で温めても元に戻るまでに時間がかかるので困っています。女性
気候や温度変化により症状が悪化しやすい全身性エリテマトーデスを抱えていると、外気にさらされる仕事が困難になります。仕事を選ぶ前に職場環境をきちんと確認する必要があります。また途中でそのような場所で働くことになったときは、担当の変更をお願いするなどの対策が必要となります。

紫外線や外気にさらされる環境は、全身性エリテマトーデスの方にとってふさわしくないことも多く、無理をして働くと続けていくのが難しくなります。

困りごと5:理解されない

全身性エリテマトーデスは、あまり知られていない難病なので、周囲の理解を得るのが難しいのも悩みのひとつになっています。

辛かった事・困った事は、周りの理解を得るのが難しかったことです。エリテマトーデスは国指定の難病といえども、知ってる人が少ない為『は?なにそれ』って状態でした。ステロイドを服用しながらでも、体の怠さやら熱と日々たたかいながの立ち仕事。周りの理解がないと普通にフルパートとして働くのも辛い状況でした。女性
自己免疫性疾患で、リウマチの親戚のような病気です。増悪と寛解を繰り返すのが特徴で、内部疾患であることから見た目にわかりづらい(=周囲に仮病だと思われやすい)です。女性
周りの人から「普通に見えるから全く分からない。」と言われてしまい、健常者の方と変わらない扱いを受けることがありました。例えば難病もあるため重い物が持てないのですが持たされてしまい、日光にあたるのがダメですが草むしりをさせられてしまったという経験があります。障害をオープンにしていましたが理解されにくかったです。女性
もともとの持病というわけではなく、入社後半年くらいしてから発病した病気だったので自分でもどう対処をしたらいいかがわからなかったです。職場にも病気を持った人がいなかったので、自分の事をどのように伝えたら理解してもらえるかがわからなかったです。女性
見た目には健常者と同じように見られるが、疲れやすく日に当たる事で病気が悪化してしまう。女性 膠原病は見た目が元気でも、実は関節が痛い時や体がだるく感じる時も多々ある。しかし、膠原病は認知度が低くただ「甘えているだけ」と職場の人たちは感じるため、痛み止め等でごまかしながら業務を行っていた。女性
面接時に病気のことを伝えていても、働く職場の上司や仲間たちに伝わっていないと、配慮を受けることはできません。それどころか、疾患を抱えていることを見た目からわかりづらいことや、調子のよいときは普段と変わらないこともあるので、誤解される人もいます。

全身性エリテマトーデスの症状には、個人差があり、自分でも症状を把握できない方もおられます。そのため、周囲の人にわかりやすく病気のことを伝えられずストレスを抱えることが多いのです。

自分でも理解できていない方は、全身性エリテマトーデスについての自己理解を行うことが必要です。

3.全身性エリテマトーデスの方が仕事を続けるためのコツ

ここまで、全身性エリテマトーデスの方が働く時に直面するさまざまな悩みを見てきました。これらの悩みにより、このまま仕事を続けられるか不安を感じる方もおられるでしょう。

しかし、中には全身性エリテマトーデスとうまく付き合いながら仕事を続けている方もおられます。

そこで、アンブレに届いた同じ病の方からのアドバイスをもとに、仕事を続けるコツを以下の2点にまとめました。

【仕事を続けるコツ】
  1. 自分自身の症状を知り、無理しないように働き方を工夫すること。
  2. 全身性エリテマトーデスの症状を周囲に伝えて協力を得ること。
それぞれのアドバイスを細かく見ていきましょう。

仕事を続けるコツ1:自分なりの工夫

症状を知る

全身性エリテマトーデスの症状は個人差があるだけではなく、日によっても異なります。そこで、症状の記録をつけて自分の症状を正確に把握するよう努めましょう。

症状の記録があれば、どんなタイミングで体調が悪くなるのか把握しやすく、前もって対策を立てることもできます。また、主治医に体調の変化を報告できるので、症状の悪化や再発に気づきやすくなるでしょう。

無理しない

全身性エリテマトーデスのある方は、疲れやすいため、無理せず早めに休むことが大切です。

また、重い荷物を持つ仕事や、長時間の立ち仕事には注意が必要です。仕事中は、疲れをため込まないように、こまめに休憩するようにしてください。連続のシフト勤務や残業なども避けるようにしましょう。出勤の前日には、睡眠時間を確保し体調を整えてください。

体調が悪化する前兆が分かれば、早めに休みを申請でき周囲に迷惑をかけずに済みます。

紫外線対策

全身性エリテマトー

デスの症状は日光の刺激により悪化することが多いため、紫外線対策を怠らないようにしましょう。 外出しなければならない時には、サングラスや帽子、日傘、長袖のシャツやズボン、日焼け止めなどを使用して直射日光を浴びないよう注意します。曇りの日でも紫外線の影響があるので、日中に外に出る時には注意しましょう。

また、室内でも日の当たる窓際には紫外線の影響があるので、場所によってはデスクなどの就労場所を移動してもらうこともできます。

仕事を続けるコツ2:周囲のサポート

全身性エリテマトーデスは、見た目からは分からない病気なので、周囲の方に自分の症状を伝えておくようにしましょう。

全身性エリテマトーデスについて正確に理解してもらうために、主治医と相談して、以下のような症状を記した診断書を職場に提出している方もいます。

  • 体力がなく疲れやすいこと
  • 重い荷物を持てないこと
  • 長時間の立ち仕事ができないこと
  • 日差しを浴びる外での仕事ができないこと
このように、あらかじめ何ができないか具体的に伝えれば、周囲の方も助かるのではないでしょうか。

アンブレに届いた口コミによると、全身性エリテマトーデスに特有の症状を周囲の方に理解してもらうと、様々なサポートを受けやすくなることが分かります。

仕事を続けやすくなった具体的なサポート事例をみてみましょう。

  • 屋外の仕事から、室内での事務作業に異動させてもらえた
  • 重い荷物がある場合には替わって運んでもらえた
  • 昼寝ができる場所など休憩のスペースを作ってもらえた
  • 定期的な通院のために休みやすいシフトを作ってもらえた
  • 面談時に定期的に体調を確認してくれるようになった
職場のすべての人が、このようなサポートをしてくれるわけではないかもしれません。 しかし、上司や身近な同僚に病気のことを伝えておけるなら、体調を維持しながら仕事を続けやすくなる環境を整えやすくなるでしょう。

4.まとめ

今までの内容をまとめます。

■全身性エリテマトーデスにより仕事が続かない悩みとは?

全身性エリテマトーデスは、慢性的な体調不良や薬の副作用により免疫力の低下がみられ、仕事を休みがちになる方が多くいらっしゃいます。通院のための定期的な休みが必要なこともあり、周囲の方々に迷惑をかけるのではないかという不安がみられました。

また、関節の痛みなどが出る方は、痛みに耐えながら仕事をすることも辛いことです。加えて、紫外線や寒さに敏感なため、特定の環境を避けなければならない不自由さも感じています。

そして、全身性エリテマトーデスに対する認知度が低く、周囲の方々にわかりやすく説明し理解を得ることも求められます。

■全身性エリテマトーデスとうまく付きあいながら仕事をするためのコツとは?

自分の症状を知り働き方の工夫をすることと、自分の症状について周囲に詳しく伝えて協力を得ることが必要です。

自分の症状を把握しておけば、疲れがたまる前に休憩をこまめにとって体を休める等の予防策を講じることで、体調の悪化を最小限に抑えることができます。また周囲の協力を得ることができれば、休みの調整などを相談しやすくなります。

ご自身の症状を把握しづらいという方は、このコラムに掲載されている同じ境遇の方の口コミを参照にしてみましょう。客観的に自分を見つめ直すことができ、周囲の方に分かりやすく困りごとを説明できるようになるはずです

全身性エリテマトーデスとうまく付き合うことができれば、これからも仕事を続けていくことは可能です。

あなたが、自分を大切にしながらイキイキと働き続けられることを願っています。

【監修者:みちしたさんからのアドバイス】

全身性エリテマトーデス(SLE)は女性の20〜30代と比較的若い年代の方が発症しやすい病気といわれています。
国内では約6~10万人程の患者がいるとされ、難病指定されているもののまだ十分に認知が進んでいない症状でもあります。

発熱や倦怠感、貧血など内部疾患のため、なかなか正しい判断や周囲に理解されず辛い思いをされている方も多いのではないでしょうか。

SLEの方が働きやすい環境にするためには、自己理解と周囲の理解が大切です。

周囲の理解を求めるには、まず自分自身が症状を正しく理解し、配慮してほしいことを伝えましょう。
「こうなったら働きやすそう」と感じる部分があれば、働き方や職場の選択肢も決まってくるはずです。

また、ハローワークに配置されている「難病患者就職サポーター」に相談してみるのもいいかもしれません。(難病患者就職サポーター)
症状の特性に配慮した仕事探しのサポートをおこなっており、自身にとって働きやすい職場がより見つかりやすくなります。

SLEと前向きに向き合い、職場の理解が得られることを祈っております。


全身性エリテマトーデスのある方が働いている企業が一覧で確認できます。参考になさってください。
▼全身性エリテマトーデス(SLE)のある方がお仕事、雇用をされている企業一覧


※この記事は投稿いただいた口コミから生まれています。
皆さんの貴重な口コミは多くの方へ届き役立ちます。ぜひ体験したこと、感じたことを教えてください。
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監修者

社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得。障害者支援施設にて支援員を8年経験した後、福祉資格を持つ地方公務員として採用され、ソーシャルワーカーとして活躍。現在はフリーのWEBライターとして、福祉に関する情報を発信している。

保有資格

著者

発達障害・心理系のコンテンツを発信するWEBライター。大学で臨床心理学を学び、発達障害や精神疾患への知見を深める。自身もADHD(グレーゾーン)でありつつ社会で働いた経験や、事業を経営してきた経験をもとに、ADHDの仕事・働き方に関する著書を出版。障害を持たれる方が、自分の強みを理解し、イキイキと働けるように支援する活動をライフワークとしている。著書「ADHDの集中力アナドレン: 発達障害に負けない仕事術・タスク管理術 」「大人のADHD読書術」も好評。

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