まずは、ご自身の状況を把握するために、ナルコレプシーの方がどのようなことで悩んでいるかを見ていきましょう。
困りごと1:耐えられない眠気
ナルコレプシーの方は、日中に強い眠気を感じます。気が付くと眠り込んでしまっていたり、眠気と戦いながら仕事するため、ミスを繰り返したりする方もいます。
■突然寝てしまう
ナルコレプシーは十分に睡眠しても日中強烈な眠気に襲われる。眠気がほとんどない状態でもほぼ気を失うのと同じような感覚で眠りにつくことがある。
男性
会議中にどうしても寝てしまう。立った状態での作業中にも寝てしまう。
女性
規則正しい生活を送っていても、急に耐え難い睡魔に襲われてしまいます。事務職のため、社内で仕事をすることが多いのですが、会議中や来客中に寝てしまうことがあります。
男性
もともと病気があることを知らないまま就職し、仕事中にたびたび居眠りをしているところを上司に指摘されました。作業が停滞し、予定していたタスクが終了しないことがほとんどでした。
女性
突然眠ってしまいます。エステの施術中やメイクアップ中、歩いていても突然眠ってしまうのです。最初は、訳が分からなく歩いている道中眠ってしまい、救急車を呼ばれた事もありました。目が覚めたら病院で、病院の先生や看護師さんたちをとても、びっくりさせてしまいました。
女性
ナルコレプシーの方は、眠り込んでしまう直前まで眠気に気づかないことも多いため、本人が努力しても居眠りしないのは難しいことです。しかし、周囲の人からは、怠けているように見えるため、つらい状況に置かれることが多いでしょう。
■意識が朦朧とする
以前の仕事は座ってのデスクワークで、激務で寝不足になることも多く、会議も多かったため、薬を毎日服用し、コーヒーやガムで眠気を散らすなどしていましたが限界でした。
女性
定期的に寝てしまう、判断力が落ちて意識があやふやになってしまうため、社内や取引先の信頼が得られなくなった。
女性
突如耐えられないぐらいの睡魔に襲われ、意識が朦朧としてしまうことがあるので仕事中に睡魔に襲われ、仕事にならないことが何度もありました。
女性
就業時間に間に合うように起きるのがなかなか大変で 、上司の話を聞いていても頭がぼーっとしてしまったり、忙しくなってくると調子が乱れてふらふらしはじめてしまったり、ひどい注意を受けると眠気が襲ってきたりという常に不安定な状態に困っていました。
女性
難しい作業、長時間に渡る作業ができない。お弁当は基本的に単純作業の繰り返しなので途中で無意識のうちに意識が飛んでしまっており、抜け漏れや確認ミスがとても多い。自分はできると思ってやっているため間違っていてもわからない。注意されて落ち込んでしまう。
女性
3日間寝ていないときのような強烈な眠気に襲われる
男性
薬が切れた時の倦怠感がひどく感じる時があり、仕事中思考能力が低下することがある。
男性
ナルコレプシーの方の中には、ガムを噛んだり、カフェインを摂取したり、様々な工夫で眠らないようにしている方もいます。しかし、絶え間なく襲ってくる眠気と戦いながら仕事をしようとするため、仕事の能率が落ちたり、ミスしたりしがちです。
■危険な作業ができない
基本的に事務所での事務だが、遠距離の運転等も伴い取引先に出向いての対応もあり。 ナルコレプシー。どうしても急に眠たくなって運転中にコンビニに止めて仮眠したりしていた。あまりにひどいので直属の上司に相談して遠距離の運転などは免除してもらっている。また、定期的に病院にいって会社に逐一報告している。
男性
ナルコレプシーのため、突然急激な睡魔が襲ってきて、仕事中に危険な作業などができない。
男性
引越しスタッフをやっていますが、不本意ながら寝落ちしてしまうので、運転ができないと会社から判断されて、ドライバー職に就く事が出来なくなってしまいました。
男性
ナルコレプシーの方は、強い眠気を感じたり、身体の力が抜けてしまったりする症状があるため、長時間集中する仕事や危険を伴う作業を行えません。運転する仕事・機械を操作する仕事・高所作業の仕事など、気が抜けない仕事には就けなかったり、解雇されたりする可能性があります。
困りごと2:力が抜けてしまう
ナルコレプシーの方の中には、強い感情が引き金になり体の力が抜ける症状に悩んでいる方もいます。
興奮、笑ったりするときに起きる全身脱力発作や突然くる耐え難い睡魔。
男性
カタプレキシーは、感情の起伏で手や足など体の力が突然に抜けてしまいます。なので、お客様がご来店されたときは、何事もないように願うばかりです。
女性
突然、身体の力が抜けるため物を落としてしまったり、接客中に脱力し顧客を驚かせてしまったりすることがあります。自分ではコントロールできない症状のため、仕事をする際に不安を感じることが多いでしょう。
困りごと3:自分を責めてしまう
ナルコレプシーの診断を受けていない方の中には、眠気の原因が病気だと気づかずに、自分を責めてしまう方がいます。また、診断を受けていても、自分の頑張りが足りないと感じることも多いようです。
突然寝てしまう、寝ているように見えてしまう症状があるので周りに理解していただくのは大変だった。気圧などの条件で日によって体調や精神状態が安定しないので時間通りに出勤出来ず、勤務時間をずらしていただく等の対応をしていただいたが、キッチリしなきゃという呵責の念に苛まれるのは辛かった。
男性
前職では激務で、みんな夜遅くまで残業して睡眠不足で、ちょくちょく会議もあってという環境で「眠くなってしまう自分はダメだ」と劣等感をもってしまったり、高い薬を飲み続けなければいけなかったりというストレスが多かった
女性
病気ではない周囲の人と自分を比べて、ストレスを抱える方もいます。適切なケアが受けられないと落ち込みがちになり、うつ症状が出ることもあるので注意が必要です。ナルコレプシーの診断前に、うつ病や適応障害などの診断を受けておられる方もいます。
困りごと4:理解されない
ナルコレプシーによる強い眠気は、多くの場合、周囲の人から「居眠り」とみなされます。また、ナルコレプシーという病気の知名度は低いため、症状を理解してもらうのも大変です。
急に眠くなってしまうことや、丸1日熟睡してしまい、会社を無断欠勤するようになりました。最初は、寝坊や仮病などと思われていたため、病気と発覚するまでは、大変でした。
男性
技術習得が遅く、常に注意を受けていた。人格否定や差別的な言葉をかけてくる人もいた。
女性
「怠け病」だとか「仮病」だとか言われるので、証明する書類を用意するだけで大変でしたし、したらしたで気持ち悪がられます。
女性
会社的には理解してくださってはいるようですが、他の社員はしっかりと仕事をしていないと捉えられる方が多く辛かったです。
女性
人によっては「夜ちゃんと寝てないんじゃないの」「気合いでなんとかしなさい」と言われることもありました
女性
気遣いをしてくれた人もいれば「居眠り」として冷たく接してくる人がいた。
女性
ナルコレプシーは見た目からは分からない病気です。そのため「怠けている」とか「仕事をしていない」という誤解を受けることが多く、ストレスを抱えがちです。
上司が病気を理解してくれても、社内の全員の理解度が同じではないので、職場の中では辛い思いをすることが多いようです。