それぞれの発達障害の特性に合ったおすすめのメモの取り方を説明します。自分に合ったメモの取り方を習得して、仕事で直面する困りごとを減らしましょう。
メモのとり方がわからない方や時間がかかる方へ:メモのフォーマットを決める
発達障害の方は、メモに何を書いてよいか分からないことが多いので、あらかじめメモのフォーマットを決めておくのが良いでしょう。会議メモ、業務指示メモ、電話対応メモなど、様々なシーンごとに書き出す内容を決めてフォーマットを作っておきます。
「いつ、どこで、何を、誰が、どのように」など決められた項目をメモしていくので、迷うことが減ります。また、情報を分類してまとめるのが苦手な方は、情報を時系列にしておくのもおすすめです。日付や時間をさかのぼりながら思い出すと必要な情報にたどり着きやすくなるでしょう。
メモを無くしてしまう方へ:メモを身につける
発達障害の方は、書いたメモを失くしてしまい、必要な時にメモが見つからないことがあります。そのためメモを失くさないように、常にメモを身につけておくのも良い方法です。例えば、メモ付きのカードホルダーやスマホケース、ペンとセットのメモなどを活用すれば、大事なメモを失くさずに済みます。
また、書いたメモや貼ったメモをスマホのカメラで撮影しておくと、メモを無くしたときに確認することができ、おすすめす。
メモを無くしてしまう方へ:メモを1冊にまとめる
発達障害の方は何冊ものメモを使っているうちに、どこに書き込んだかがわからなくなり、必要な情報を見つけられなくなることがあります。そのため、失くしにくい大型のメモ(ノートや手帳)を使い、情報を1冊のメモに集約している方が多いようです。
以前は約束ごとをあちこちのメモ帳や紙切れにかいてはその紙をなくしてしまい、忘れてしまうことが多かったが、一つの手帳を絶対に手放さないようにしています。(男性)
メモ帳は2冊使用し、1冊目は教えられたことをとりあえず書くメモ帳、2冊目は、1冊目の内容を分かりやすくまとめた綺麗なメモ帳として使い分けました。更にそれらをExcelにまとめ、分からない個所をすぐに検索できるようにしたのですが、これが上手くいき、仕事の効率が上がりました。(男性)
付箋紙にメモをとり、普段使う資料に貼り付けていました。(女性)
付箋にメモし、そのメモを後から1冊のノートに張り付けたり、走り書きしたメモを仕事が終わってから清書しなおしたりするのも良い方法です。付箋をメモ代わりに活用する方は多く、走り書きした付箋を並びなおして優先順位を決定したり、メモを見ることを忘れないようにPCの画面やデスクに貼っておいたりする方法も行われています。
メモのとり方がわからない方や時間がかかる方へ:デジタルツールやアプリを活用する
発達障害の中でもLDの方は、手書きのメモを書くのが苦手です。そこで、おすすめなのが手書きではなくデジタルツールやアプリを使ってメモをとったり、ボイスレコーダー・動画などの形でメモを撮ったりすることです。
その際には、予め上司や同僚に発達障害の特性を説明し、アプリの使用や録画の許可を得ておくとスムーズでしょう。
また、以下の口コミにあるように、デジタルツールやアプリなどのアラーム機能などを活用して、強制的に思い出せるようにすると、書いたメモを見忘れや紛失を防ぐこともできます。
outlookでアラームをかけるなど、自分で期限を通知するような設定をしたり、スケジュールに入れて、必ずスケジュールを毎日チェックする習慣をつけることで、仕事の漏れがなくなるように工夫をしていました。(女性)
見慣れてメモの存在を忘れてしまう方へ:バーチカル型(縦型)のスケジュールリストを利用する
バーチカル型(縦型)のスケジュールは、「〇時~◎時」のスケジュールが一目でわかりますし、記入するときに「〇時から」だけでなく「〇時まで」を確認する習慣づけにもなります。ダブルブッキングもなくなるのでおすすめです。