「自律神経失調症」は症状や原因が多岐にわたるため、診断が難しいとされる病気です。中には診断されるまでに多くの病院を渡り歩いた経験がある方も多いことでしょう。
さらに、職場の上司や同僚に理解されずつらい思いをした方や、退職を余儀なくされた方もいらっしゃるのでないでしょうか。
復職や転職をして働きたいと思うものの、「コントロールできない体調不良があってもできる仕事があるだろうか」「職場の上司や同僚が理解してくれるような良い職場があるだろうか」と、過去のつらい体験を思い出してためらうことはありませんか?
しかし、自律神経失調症に悩みつつも、病気の特徴を理解して自分に向いている職場に就職・転職できた方は、たくさんいらっしゃいます。
今回は、そのような方のアンケートの回答を交えながら、自律神経失調症の方の仕事探しに役立つポイントをご紹介していきます。
障害者雇用の専門家ジョジョさん(社会福祉士、プロコーチ)にもアドバイスをいただきました。
具体的で、力が湧いてくるたくさんの口コミが集まっています。ぜひ、今の職場でのお仕事への取り組み方や、復職・転職の参考にしてみてください。
特に夏に弱く、休みがちになる。パニック発作の不安感も出やすいので職場まで辿り着かない。血管迷走反射で失神。
疲れや暑さで体調不良になりやすく、急激に緊張感が高まると、手の指が痺れて固まってしまう。また、酷い時は吐き気もありました。このようなことから、夏場の暑い時期の仕事や、トラブルが発生した時は、精神的にもダメージが大きかったと思います。
自律神経失調症により、特に気圧、気温の変化によって急激な頭痛、めまいが起こり仕事にかなり支障が発生している
うつ病と自律神経失調症によって生活リズムの不順が生まれ、うまく時間通りに動けない。
勤務内容によっては人よりも疲れやすい状態であり、特にシフト制の勤務になると睡眠リズムが狂って不眠障害にまでなってしまい、体調を崩すもととなってしまいます。
体調不良があると訴えていたが、人手が足りないという理由で通常よりも多く夜勤の勤務を入れられたり残業をしたりと、勤務時間をかえって増やしているような気がしました。
障害者枠で工場に知的障害の従業員を積極的に雇っていたが、私は虚弱体質だけどその他は健常者と同じ職務なので、メンタル面のケアがおろそかだった。
病気のことは直属の上司へ打ち明けたものの、あまり理解をしてもらえず治療に専念することができないまま、体調に細心の注意を払いながら退職まで勤務を続けました。
身体に異変が起き、通勤できなくなってしまった時は、今後の生活への不安で頭が真っ白になりました。
体調の良い日のみバイトに行っています。将来の不安が大きいです。
人員不足で休暇や休憩が減らされることが多かったです。特に夜勤に関しては、1回ごとに仮眠の時間を休暇として扱い、実際の休暇から半日程度減らすという独自のルールができていました。そのため、月の夜勤の回数によっては休暇が週に1回程度しかなく、それが原因で体調不良になって退職した人もいました。よほど体力に自信のある人でないと勤まらないところだと感じていました。
月に12回の24時間勤務は体に負担が大きい、特に仮眠時間が変則で日常生活に支障が出るようだ。
自律神経失調症であると診断をされた際に、上司へ相談した後に人事部と面談を行いました。そこで退職することを前提に話をされてしまうほど、理解のない状態からのスタートでした。直属の上司が、印象を悪くする報告を人事部にしていたようで、病気の状況を理解してもらうだけでも一苦労でした。
病気のことや休暇について、気軽に相談できる雰囲気ではなかった。上司と気軽に喋ることのできる間柄ではなかったことも大きかった。
定期的に産業医と面談してとだけ言われて、その後のフォローも無く、仕事の割り振りが若干少なくなったぐらいで、状況は変わらない。
体調不良になった時上司に相談したら、働き手はいくらでもいるのですぐに辞めても大丈夫だと言われたことから、体調のよくない人に対しての配慮が全くできないのだと思いました。
自宅療養期間として3ヶ月与えられました。また、その間、会社独自の休職手当を支給して頂きました。復帰後は、内勤への配置転換、残業なし、体調が悪くなったら早退してよいなどの配慮をして頂きました。他の社員の方も、私のこのような特別扱いに嫌な顔一つせず、サポートしてくれました。
作業内容の調整、スケジュール管理の見直しによって、残業時間を極力減らしてもらった。
マイペースで働けます。休み、早退、遅刻を認めてくれます。
夏場だけ、近くの何軒かの宅配を、別の人が担当してくれることになり、多少楽になりました。
精神疾患にかかったときは、一年半の傷病休暇を補償してもらえた。 それまで使ったことのない有給休暇をまとめて取らせてもらえ、実質2年間休職できた。
退職しなければいけないかと覚悟しましたが、親身になって復帰を後押ししてくれたので、とても有り難かったです。社員への配慮もできる温かい会社で満足しています。
自律神経失調症を発病したときは3ヶ月ほど休職できました。会社からは「焦らずに治すように」と優しい言葉をかけてもらいました。復帰後も、なるべく身体への負担が少なく済む内勤に異動させてもらうなど、配慮して頂きました。
実際に職場の近くへ行ってみて雰囲気を感じてみるなど、面接では感じ取ることが難しい部分についても把握する努力は必要かと思います。
人事だけの言う事を鵜呑みにせず、働いている全年齢層の人が生き生き働けている職場かどうか確認した方が良いと思います。
施設内の見学をさせてくれる。具体的な仕事を説明してくれること。しかし、人間関係は実際に働いてみないと、細かいところはわかりません。雰囲気で察するのがせいぜいです。
見学しただけ、あるいは訪問しただけでは分からないことが多く、どこまでの配慮があるかはその職場の上司や同僚などの力量にもよる上に、どこまで持病などの症状を理解してもらえるかは全く分からないのが実情といったところでしょう。
他の従業員の話や勤務をされていた方の話も聞いた方が良いですね。中小企業でしたらじっくり探す事。急がない。大手の場合は早めにネットなどで情報を得るべきだと思います。
1時間おきに15分程度の休息をとるようにしている。体を倒し、本当に横になっている。
できるだけこまめに休憩をとるようにする。病院で処方された薬を飲む。
神経科にて処方された処方箋は必ず使い、食事も天ぷら、唐揚げの類いは食べない、お酒もほとんど飲まないようにしている。
無理だと思ったら、休憩をしたり、ちょっと動いてみたりすることをしている。
その日に済ませなければならない仕事は極力その日のうちに済ませ、翌日以降に万が一欠勤しても迷惑をかけないようにしています。
適度に休憩を入れ、飲み物をとりストレッチをすることで、リフレッシュするようにしています。昼食時に人が多い食堂に行かず、コンビニ等の食事で済ませ、オフィスで静かに過ごしています。
休日はできる限り外出せず、体を休めて次の出勤日に備えようとしていました。疲労が蓄積すると症状が余計に悪化してしまうことから、人より無理はしないでおこうと思いました。
なるべく、休日は仕事以外のことを考えるようにし、仕事中ももう少し適当なスタンスを心がけています。
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