自律神経失調症でも続けられる働き方!満足できる職場を見つけるコツ

自律神経失調症でも続けられる働き方!満足できる職場を見つけるコツ

「自律神経失調症」は症状や原因が多岐にわたるため、診断が難しいとされる病気です。中には診断されるまでに多くの病院を渡り歩いた経験がある方も多いことでしょう。

さらに、職場の上司や同僚に理解されずつらい思いをした方や、退職を余儀なくされた方もいらっしゃるのでないでしょうか。

復職や転職をして働きたいと思うものの、「コントロールできない体調不良があってもできる仕事があるだろうか」「職場の上司や同僚が理解してくれるような良い職場があるだろうか」と、過去のつらい体験を思い出してためらうことはありませんか?

しかし、自律神経失調症に悩みつつも、病気の特徴を理解して自分に向いている職場に就職・転職できた方は、たくさんいらっしゃいます。

今回は、そのような方のアンケートの回答を交えながら、自律神経失調症の方の仕事探しに役立つポイントをご紹介していきます。
障害者雇用の専門家ジョジョさん(社会福祉士、プロコーチ)にもアドバイスをいただきました。

具体的で、力が湧いてくるたくさんの口コミが集まっています。ぜひ、今の職場でのお仕事への取り組み方や、復職・転職の参考にしてみてください。

*この記事はジョジョさんに監修していただきました
ジョジョさん

産業カウンセラー、社会福祉士(ソーシャルワーカー:社会福祉専門職の国家資格)、プロコーチの資格を持ち、就労継続A、B型にて支援員として、身体障害、精神障害、知的障害のある方への支援を行う。 自身も悩みを抱えギャンブル依存症になった経験から、「悩みから夢まで話せる友達が見つかる東京の居場所”ココトモハウス“と出会い、現在はその管理人として多くの方から信頼を寄せている。生きづらさを抱える人達を社会と繋げて、豊かな社会を作ることがミッション。



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目次

1.自律神経失調症の方が経験した悩みとは

2.続けられない職場と続けられる職場

3.続けられる職場の見つけ方

4.働きやすい企業・職種と業界

5.気になる企業を見つけたら何をするべきか

6.入社後に心がけたこと

7.専門家からのアドバイス

8.最後に

1.自律神経失調症の方が経験した悩みとは

自律神経失調症の方が経験した悩み

診断が難しいがゆえに体調不良の原因がわからず、そのうち仕事に行けなくなってしまい、やむを得ず仕事を辞める決断に追い込まれた方も少なくないでしょう。

口コミにもそのような悩みがたくさん届いています。

1-1.季節や天候の影響を受けやすい

特に夏に弱く、休みがちになる。パニック発作の不安感も出やすいので職場まで辿り着かない。血管迷走反射で失神。

疲れや暑さで体調不良になりやすく、急激に緊張感が高まると、手の指が痺れて固まってしまう。また、酷い時は吐き気もありました。このようなことから、夏場の暑い時期の仕事や、トラブルが発生した時は、精神的にもダメージが大きかったと思います。

自律神経失調症により、特に気圧、気温の変化によって急激な頭痛、めまいが起こり仕事にかなり支障が発生している

自律神経失調症の大きな特徴のひとつに、気候などの外的な環境に身体が適応できなくなるという症状があります。つまり、暑ければ汗をかき体温を下げ、寒ければ震えて体温を上げるというコントロールができなくなることで、体のいたるところに不調が出てきてしまうのです。

それゆえに、その日の天候に体調が左右され、それが仕事にまで影響を及ぼしてしまいます。

1-2.生活リズムの乱れが大きく影響する

うつ病と自律神経失調症によって生活リズムの不順が生まれ、うまく時間通りに動けない。

勤務内容によっては人よりも疲れやすい状態であり、特にシフト制の勤務になると睡眠リズムが狂って不眠障害にまでなってしまい、体調を崩すもととなってしまいます。

体調不良があると訴えていたが、人手が足りないという理由で通常よりも多く夜勤の勤務を入れられたり残業をしたりと、勤務時間をかえって増やしているような気がしました。

自律神経失調症の方にとって、夜勤やシフト制の勤務など、生活リズムが乱れやすい勤務体制は、症状を悪化させる可能性があります。

また、残業が多い、休日がとれないなどの忙しすぎる職場は、身体の疲れに加えてストレスも溜まりやすく、精神的に追い詰められやすい状況を作り出してしまいます。

1-3.理解してもらえない

障害者枠で工場に知的障害の従業員を積極的に雇っていたが、私は虚弱体質だけどその他は健常者と同じ職務なので、メンタル面のケアがおろそかだった。

病気のことは直属の上司へ打ち明けたものの、あまり理解をしてもらえず治療に専念することができないまま、体調に細心の注意を払いながら退職まで勤務を続けました。

自律神経失調症の方にとって、最もつらいのは職場の上司や同僚に「理解されない」ことではないでしょうか?

「疲れやすい」「やる気がでない」「頭痛」などの症状は、多くの人が経験しがちな症状であるがゆえに、その深刻さを理解してもらうのは難しく、職場の上司や同僚からは、「少し疲れているだけだから、そのうち治るだろう」という程度に思われがちです。

それだけではなく、「怠けているだけ」と勘違いされ、批判的な目で見られることもあるかもしれません。そのように自律神経失調症の症状を理解されない状態が続くと、解雇や退職という道を選ばざるをえないということもあります。

1-4.生活への不安

身体に異変が起き、通勤できなくなってしまった時は、今後の生活への不安で頭が真っ白になりました。

体調の良い日のみバイトに行っています。将来の不安が大きいです。

自律神経失調症は、調子の良い時・悪い時の差が激しい病気です。先にもお伝えしたとおり、天候にも体調が大きく左右されます。

その日の朝にならないと体調がわからないため、当日いきなり仕事を休む日々が続くこともあります。このような症状への理解を得られていないと、職場の上司や同僚との信頼関係が悪化し、それが原因で職場に行きづらくってしまいます。こうなると、将来への不安は膨らむ一方です。

しかし、だからといって気を落とすことはありません。
自律神経失調症でもできる仕事や、向いている職場はたくさんあります。実際に多くの方が、自分の体調をコントロールしつつ復職・仕事復帰に成功しています。

それでは、自律神経失調症の方が続けられる職場と続けられない職場には、どのような違いがあるのでしょうか?

2.続けられない職場と続けられる職場

自律神経失調症の方が続けられない職場と続けられる職場

2-1.続けられない職場

まずはアンケートから、自律神経失調症の方にとって「続けられない職場」の特徴をいくつか挙げてみましょう。

①生活リズムが乱れやすい勤務体制

人員不足で休暇や休憩が減らされることが多かったです。特に夜勤に関しては、1回ごとに仮眠の時間を休暇として扱い、実際の休暇から半日程度減らすという独自のルールができていました。そのため、月の夜勤の回数によっては休暇が週に1回程度しかなく、それが原因で体調不良になって退職した人もいました。よほど体力に自信のある人でないと勤まらないところだと感じていました。

月に12回の24時間勤務は体に負担が大きい、特に仮眠時間が変則で日常生活に支障が出るようだ。

生活のリズムを乱すような仕事のスケジュールが、自律神経失調症を発症する引き金(または悪化させる要因)になってしまったケースが少なくありません。

仕事のやりがいがあって給与が高いとしても、生活リズムが乱れて体調に支障が出るほどの無理な仕事は、決してしないようにしましょう。

②病気への理解や配慮のない職場

自律神経失調症であると診断をされた際に、上司へ相談した後に人事部と面談を行いました。そこで退職することを前提に話をされてしまうほど、理解のない状態からのスタートでした。直属の上司が、印象を悪くする報告を人事部にしていたようで、病気の状況を理解してもらうだけでも一苦労でした。

病気のことや休暇について、気軽に相談できる雰囲気ではなかった。上司と気軽に喋ることのできる間柄ではなかったことも大きかった。

定期的に産業医と面談してとだけ言われて、その後のフォローも無く、仕事の割り振りが若干少なくなったぐらいで、状況は変わらない。

体調不良になった時上司に相談したら、働き手はいくらでもいるのですぐに辞めても大丈夫だと言われたことから、体調のよくない人に対しての配慮が全くできないのだと思いました。

注意が必要な職場には以下のような特徴があります。
  • 病気について上司に相談しづらい環境の職場
  • 相談しても病気や症状に対して理解を示そうとしない職場
  • フォロー体制が形だけで配慮のない職場
このような職場環境では、自律神経失調症の方に限らず、どんな人であっても働き続けるのは難しいでしょう。

それでは、自律神経失調症の方が無理なく仕事を続けられる職場とは、どのような職場なのでしょうか。

2-2.続けられる職場とは

自宅療養期間として3ヶ月与えられました。また、その間、会社独自の休職手当を支給して頂きました。復帰後は、内勤への配置転換、残業なし、体調が悪くなったら早退してよいなどの配慮をして頂きました。他の社員の方も、私のこのような特別扱いに嫌な顔一つせず、サポートしてくれました。

作業内容の調整、スケジュール管理の見直しによって、残業時間を極力減らしてもらった。

マイペースで働けます。休み、早退、遅刻を認めてくれます。

夏場だけ、近くの何軒かの宅配を、別の人が担当してくれることになり、多少楽になりました。

精神疾患にかかったときは、一年半の傷病休暇を補償してもらえた。 それまで使ったことのない有給休暇をまとめて取らせてもらえ、実質2年間休職できた。

退職しなければいけないかと覚悟しましたが、親身になって復帰を後押ししてくれたので、とても有り難かったです。社員への配慮もできる温かい会社で満足しています。

自律神経失調症を発病したときは3ヶ月ほど休職できました。会社からは「焦らずに治すように」と優しい言葉をかけてもらいました。復帰後も、なるべく身体への負担が少なく済む内勤に異動させてもらうなど、配慮して頂きました。

このように、自律神経失調症への理解がある職場では、上司や同僚からの配慮を得られるため、症状と上手く付き合いながら自分のペースで働き続けることができます。

また、フォローできるスタッフの人数がいるなど、会社の体制に余裕がある職場がおすすめです。なぜなら、急な休みや治療による休職が必要となった時にも柔軟に対応してくれるからです。

それでは、このように自律神経失調症の方が無理なく仕事を続けられる職場、満足できる職場は、どのように見つければ良いのでしょうか?


※他にも自律神経失調症のある方の仕事に関する口コミがたくさん届いています。
→自律神経失調症の方の口コミはこちらへ

3.続けられる職場の見つけ方

自律神経失調症の方が続けられる職場の見つけ方

3-1.働き方によって選べる採用枠「一般枠」」と「障害者雇用枠」

求人には「一般枠」と「障害者雇用枠」があり、障害者手帳を所持している方は、どちらにも応募することができます。

「一般枠」は、障害があることを伝えず仕事をすることになります(=クローズ就労)。障害のない方と同じように働くことになるため、職種の選択肢も広く、昇進や昇給などの機会もあります。しかし、自律神経失調症への理解を得られにくく、周囲のサポートを受けることは難しいのが現状です。

「障害者雇用枠」は、障害であることを伝えて仕事をすることになります(=オープン就労)。職場の理解を得られるため、さまざまなサポートを受けやすくなり、働きやすい環境が期待できます。口コミには、「障害者枠」の求人を利用した仕事探しをおすすめするアドバイスもあります。

3-2.求人はどこで探すの

①ハローワーク

障害のある方を専門とした窓口があるため、就職や転職の相談をしながら的確なアドバイスを受けることができます。障害のある方向けの求人情報も多く扱っています。

参考:厚生労働省職業安定局「ハローワークインターネットサービス」

②人材紹介会社

皆さんは、自律神経失調症によって働くことに不安を覚えている方の就職活動を支援する専門の人材紹介会社があることをご存知でしょうか?

具体的なサポート内容は、履歴書の書き方や面接の指導、おすすめ企業の紹介やその企業との連絡、事前見学の調整、入社後のケアや相談などです。就職・転職の全面的なサポートをしてくれます。

さらに、ハローワークなどでは公開されていない求人情報も扱っています。人材紹介会社は企業との距離が近いので、ホームページや求人票からは得られない職場環境などの情報を教えてもらうこともできます。

自分ひとりではじめる就職活動とは違い、専門的な観点でアドバイスやサポートをしてくれるので、その人に向いている企業を紹介してくれます。不安な気持ちや悩みを、担当者と共有することで、前向きに活動を進められそうですね。

しかし、人材紹介会社が違えば、紹介できる企業の職種や業界の得意分野は変わりますし、担当者も人それぞれ性格が異なります。どの人材紹介会社に協力してもらうかを決める上では、自分の希望や意見を伝えやすく、理解してもらえるかどうかをチェックしてみましょう。



次は、実際に自律神経失調症の方が働いてみて好評だった企業や業界を紹介します。

4.働きやすい企業・職種と業界

自律神経失調症の方が働きやすい企業・職種と業界

4-1.満足度の高い企業

・株式会社じぶん銀行
季節の変わり目、環境の変化、何気ない顧客対応、ありとあらゆる物事が引き金になり、様々な体調不良を引き起こすのが特徴の病気ですが、理解を示して下さり、無理な時は長めに休憩を下さったり、こまめに声をかけて下さったり、身体的にも精神的にも甘える事が許されています。「頑張って」でも「頑張らなくてもいい」でもなく、「いつも頑張ってくれてありがとう」と言ってくださいます。こんな職場は初めてです。
→この企業に関する口コミはこちらへ

・株式会社日立製作所
休みを躊躇わず取れるように上司が折に触れ体調を気遣ってくれて、休んだ場合も周囲が嫌な顔をせずサポートしてくれるなど、配慮してくれた。職種柄、在宅勤務などにはできなかったが、仕事内容によってはそれも認めてくれる会社だった。
→この企業に関する口コミはこちらへ

・明治安田生命保険相互会社
会社も退職しなければいけないかと覚悟しましたが、親身になって復帰を後押ししてくれたので、とても有り難かったです。自宅療養期間として3ヶ月与えられました。またその間も、会社独自の休職手当を支給して頂きました。復帰後は、内勤への配置転換、残業なし、体調が悪くなったら早退してよいなどの配慮をして頂きました。他の社員の方も、私のこのような特別扱いに嫌な顔一つせず、サポートして頂けました。
→この企業に関する口コミはこちらへ

4-2.自律神経失調症の方におすすめの業界・職種

①福利厚生のしっかりした大手企業

満足度の高い企業に関する口コミからもわかるように、どのおすすめ企業も「福利厚生が整っている」ということに、お気づきになったのではないでしょうか。 自律神経失調症の方は、遅刻や早退、急な休みをお願いすることもあるでしょう。そのような時に、有給休暇を使えるかどうかも重要です。また、自律神経失調症であることが傷病手当の対象になると休職中にサポートを受けられることもあります。 制度には、どの企業にも義務付けられているもののほかに、企業が独自で設けている制度もあり、それは大きな企業ほど整っている傾向にあります。

▼休職制度などの詳しい解説は、以下もご参照ください。
精神障害で休職しよう思ったら、知っておきたい制度と手続き【休職の申請】

②社員数の多い企業

企業体力に余裕があり、人員が多い企業がおすすめです。自律神経失調症の方が仕事をできないときでも、代わりに助けてくれる人がいれば仕事への影響を最小限に抑えられます。企業や仕事内容を選ぶ上でのコツは、一つの仕事を複数人が同じようにできる体制が整っている職場かどうかを見極めることです。

③医療関係の職場

自律神経失調症は、診断されづらく理解を得られない傾向にあります。医療関係は、自律神経失調症がもたらす影響を理解してくれる人が多いため、その他の業界と比べて職場でのサポートを得やすいでしょう。

5.気になる企業を見つけたら何をするべきか

気になる企業を見つけたら何をするべきか

企業の情報を得るには、ただ求人票やホームページを見るだけで良いのでしょうか?
応募する前に、気になる会社の情報はできるだけ多く知りたいものです。そのためのアドバイスもたくさん届いています。

実際に職場の近くへ行ってみて雰囲気を感じてみるなど、面接では感じ取ることが難しい部分についても把握する努力は必要かと思います。

人事だけの言う事を鵜呑みにせず、働いている全年齢層の人が生き生き働けている職場かどうか確認した方が良いと思います。

施設内の見学をさせてくれる。具体的な仕事を説明してくれること。しかし、人間関係は実際に働いてみないと、細かいところはわかりません。雰囲気で察するのがせいぜいです。

職場見学は、紙やネットからの情報とは違う「実際の雰囲気」を感じられるようです。
しかしその一方で、見学だけでは職場の環境はわからないという声もあります。

見学しただけ、あるいは訪問しただけでは分からないことが多く、どこまでの配慮があるかはその職場の上司や同僚などの力量にもよる上に、どこまで持病などの症状を理解してもらえるかは全く分からないのが実情といったところでしょう。

他にも、見学だけではなく、働いている方から話を聞くというアドバイスする方もいます。

他の従業員の話や勤務をされていた方の話も聞いた方が良いですね。中小企業でしたらじっくり探す事。急がない。大手の場合は早めにネットなどで情報を得るべきだと思います。

企業へ応募する前に、得られる情報は知っておいて損はありません。体調に無理のない程度に、できることは取り組んでみましょう。

ただし、いきなり会社に「見学させてください」「お話を聞かせてください」と申し出るのは、ハードルが高いと思う方もいるでしょう。そのような場合は、「ハローワーク」や「専用の人材紹介会社」のアドバイザーが、企業とあなたの仲介役となって企業に打診してくれることもあります。

ぜひ、専門家のネットワークを活用して、自分に向いている企業を探してみましょう。


※他にも自律神経失調症のある方の仕事に関する口コミがたくさん届いています。
→自律神経失調症の方の口コミはこちらへ

6.入社後に心がけたこと

自律神経失調症の方が入社後に心がけたこと

希望する企業で働けることはとても嬉しいものです。しかしその反面、久しぶりに仕事をすることや初めての職場に対して、心配事や悩みもあるのではないでしょうか?

自律神経失調症を患っていても満足いく職場で働いている人は、そのような悩みに対してどのような工夫をしているのでしょうか。無理をして再発させないために、ここからは復職・転職に成功するためのポイントを見てみましょう。

6-1.仕事中に小まめな休憩をとる

1時間おきに15分程度の休息をとるようにしている。体を倒し、本当に横になっている。

できるだけこまめに休憩をとるようにする。病院で処方された薬を飲む。

神経科にて処方された処方箋は必ず使い、食事も天ぷら、唐揚げの類いは食べない、お酒もほとんど飲まないようにしている。

無理だと思ったら、休憩をしたり、ちょっと動いてみたりすることをしている。

その日に済ませなければならない仕事は極力その日のうちに済ませ、翌日以降に万が一欠勤しても迷惑をかけないようにしています。

適度に休憩を入れ、飲み物をとりストレッチをすることで、リフレッシュするようにしています。昼食時に人が多い食堂に行かず、コンビニ等の食事で済ませ、オフィスで静かに過ごしています。

一番避けたいことは、無理をし過ぎて自律神経失調症を再発してしまうことです。仕事量が自分の限界を超えないように、定期的に休みをとることが、無理なく働き続けるコツだと感じている人が多いことがわかります。再発を予防するためにも、できれば「つらい」と感じる前に休憩をとって、疲れを溜めないようにすると良いでしょう。

6-2.休日は体も心も休ませる

休日はできる限り外出せず、体を休めて次の出勤日に備えようとしていました。疲労が蓄積すると症状が余計に悪化してしまうことから、人より無理はしないでおこうと思いました。

なるべく、休日は仕事以外のことを考えるようにし、仕事中ももう少し適当なスタンスを心がけています。

仕事をする日以外は、自分の時間をしっかりとるようにしましょう。常に仕事に追われていると、リズムを崩して自律神経失調症が再発(もしくは悪化)することになります。そのような激しいペースでは、仕事を続けられなくなってしまうかもしれません。「つらい」と感じる前に仕事を中断し、休息の時間をとることが大切です。

そのためにも、選ぶ職場は自分のペースを守れる職場であることが重要です。体調が整っていれば、仕事に集中できてミスを減らせるだけではなく、再発して倒れてしまう心配も少なくなります。


※他にも自律神経失調症のある方の仕事に関する口コミがたくさん届いています。
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7.専門家からのアドバイス

復職や仕事探しを考えている自律神経失調症の方へ、障害者雇用の専門家ジョジョさんからのアドバイスを紹介します。


自律神経失調症は、健康な方と比べるとどうしても疲れやすく、うつ病などを併発することもあります。

働く際は、落ち着いて身体をいたわりながら働ける環境かどうかをよく確認しましょう。
職場環境が悪いと、回復も遠ざかります。

私は、一緒に働いていた自律神経失調症の方へ、できるだけ負荷を減らし、休みたい時には休めることを特に配慮していました。
自律神経失調症を改善するためには、生活リズムを整えることが大切です。生活リズムが安定すれば、力を発揮できると思いますので、遠慮せず配慮を求めましょう。

8.最後に


自律神経失調症と診断されると、「ようやく病名が分かった」とホッとする反面、「この病気で復職・転職が可能なのだろうか」という不安を抱えることもあるでしょう。

しかし、今回の記事でご紹介したように、自律神経失調症でもできる仕事はたくさんあり、実際に就職・転職活動を成功させている方が大勢いらっしゃいます。

まずは、自分の症状にどのような特徴があるか、できることは何か、難しいと感じることには何があるかをまとめてみましょう。その上で、どのような仕事が向いているか情報を集めることが大切です。

しかし、求人情報やインターネットの情報だけでは、職場の雰囲気を感じ取ることは難しいかもしれません。

自分だけで情報を得ることが難しい時は、ハローワークや人材紹介会社などの専門アドバイザーの力を借りてみましょう。自分を客観的に見てもらいアドバイスを受けることや、企業と自分との仲介役となってもらうこともできます。リアルな職場の様子を確認するために、職場見学をお願いすることもおすすめです。

また、病気への理解がありサポート体制や福利厚生が整っている職場に出会うためにも、自分の病気や症状のことを正しく伝えられるようにしておきましょう。

あわせて、企業に確認したいことやお願いごとがあれば、あらかじめ質問内容と連絡事項をまとめておくと、面接で焦ることも少なくなります。

特に、自律神経失調症の方には、とても真面目な方が多いといわれています。無理をして再発することのないよう、「できないことはできない」と割り切って、できることに焦点を当てることが復職・転職を成功させるコツです。

自律神経失調症でもできる仕事、自分に向いている仕事を探して職場を選ぶのは、時間がかかることです。すぐに決まらなくても、焦らずに活動を続けることで、長く続けられる仕事を見つけていきましょう。



▼自律神経失調症の方が働いている企業が一覧で確認できます。
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監修者

就労継続A、B型にて支援員として、身体障害、精神障害、知的障害のある方への支援を行う。ソーシャルワーカー。 自身も悩みを抱えギャンブル依存症になった経験から、「悩みから夢まで話せる友達が見つかる東京の居場所”ココトモハウス“と出会い、現在はその管理人として多くの方から信頼を寄せている。生きづらさを抱える人達を社会と繋げて、豊かな社会を作ることがミッション。

保有資格

著者

障害、病気のある方の企業や仕事に関する口コミサイト「アンブレ」を運営中。 丁寧な取材や口コミの分析を通して、病気や障害の特性に配慮した働き方や仕事との向き合い方を提案。理想の職場に出会うための、そしてより働きやすくなるための情報を発信しております。障害や病気があってもぴったりの仕事を。

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