腎臓病のある方は、疲れやさや人工透析による時間の制約で、周囲の方と同じペースで働けないことに不安を感じることはありませんか?
例えば、
「週に数日だけできる仕事はあるのだろうか」
「すぐに疲れるが、仕事を続けることはできるのだろうか」
「今から転職できるだろうか」
などと悩むこともあるでしょう。
不安に感じたときは、ぜひ、同じ境遇の方の体験を参考にしてみてください。
今回は、同じ腎臓病のある方からの口コミをもとに、時間や体力に制約があっても仕事復帰できた方の声をまとめました。
口コミを見ることで、腎臓病があってもできる仕事が多くあることに気づくでしょう。
また、腎臓病のある方から届いた仕事を続けるための工夫や向いてる仕事などの情報も取り上げていきます。ぜひ、参考にしてみてください。
「体力がない。疲れやすい。水分補給できない。」
「腎臓が悪く、週に3回午前中通院してから勤務している。症状として非常に疲れやすい、体調が悪くなりやすい。」
「腎臓の病気が原因で電解質異常を引き起こし、急に倒れたり力が入らなかったりしますので、疲労が多い仕事は無理です。」
「慢性腎不全のため疲れやすく、定期的に通院しています。まだ透析に至っていませんが、医者からはそろそろ危険だといわれています。」
「透析による時間制限があるので、納期のある仕事は受けられない。」
「腎臓を悪くして週3回の人工透析を受けています。 そのせいで、週5日の仕事を週2日に減らして勤務しています。勤務の日も体調万全とはいかないので、出勤するのが億劫です。」
「透析で労働時間が制限されることと透析翌日体調がすぐれない時がある。」
「早出をして残業にならないようにしているが、それでも間に合わないときは、透析後に再び会社に戻る時がある。」
「透析のため、はや上がりを許可してくれた。」
「自分のペースで仕事をすることに、同僚や上司が文句を言わない。勤務時間などの相談に応じてくれるところが寛大でいいと思う。病気や介護だけでなく、子供が小さいとか手がかかる時期でも、結構相談に応じてくれる。部署が多いので、見合ったところへの異動もしてくれる。」
「疲れが出てこないように定期的に休憩をとることを職場で理解されている。みなさんが病気に対して理解されており、私は大変満足しています。」
「自分の病気について上司が良く理解してくれているので、急な検査や入院にも対応してくれる。長期間の入院、リハビリで出勤できないときも、人員やスケジュール調整をしてくれた。多くの職員が、さまざまな業務をこなすことができるように、日ごろから仕事を配分しているため、突然職員が休んでしまって担当が急に変わってしまっても、適切に対応できる。」
「病気や障害は正確に伝え、どの程度仕事に影響するかはっきりさせるべき。変に隠してしまうと問題になる。選択肢は減るかもしれないが、後で困らないように、最初にきちんとしておきましょう。」
「自分の障害や病気のことについては、きちんと雇用主に話すべきです。その上でどこまで補助が必要かを具体的に話できれば、ハローワークなどで探す場合は、そこの人に話して相談すべきと思います。私は、結構助けられ良い縁にめぐり合えたと思います。」
「隠さずに自分の病名を詳しく話しておくべきです。どうしても良い面を見せたくなると思いますが、一番悪い状態も伝えておくべきだと思います。会社の仕事内容や勤務時間についてもどの位までできるのか、最初によく話し合っていた方がいいと思います。」
「自分の状況を職場が理解してくれるところかどうか、最初にじっくり話をするべきと思います。」
「先ず、自分の体の状態を知ることが一番です。無理をして倒れてしまえば本人だけでなくその会社や従業員、社員に迷惑を掛けてしまいます。そのうえで、会社の社長には病名、もしくは体の状態を言っておくと良いでしょう。自分にできる仕事かどうか見て確認した方が良いです。後は職場の雰囲気も大事です。人間関係は少し話せばわかると思います。」
「障害があってもその障害にどのような対処が必要なのか、理解している会社は少ないのではないかと思います。」
「透析のため、早上がりを許可してくれた。ただし、週3回30分の早上がりで、給料を10%カットされた。」
「面接時に病気や障害を持っていても大丈夫と言われますが、実際働くのは面接してくれた方ではない場合が多いです。そういう時は、病気や障害のある人が働いているのか、働いていた実績があるのか、退職の理由など聞きにくい部分も重視するべきだと思います。」
「仕事の内容と体への負荷、就業時間が自分に合うかどうか確実でなければ見送る。採用担当者が大丈夫と言っても、現場では通用しないことが多い。その会社に同じ病気の人がいるかどうかを確認すると分かりやすいかもしれない。双方の納得がなければ、すぐに退社になるだけ。」
「聞きづらいとは思うが、給与や賞与、退職金についてのことはしっかりと聞いておくべきと感じる。また、残業の多さや、持ち帰りの仕事の有無、勉強会の頻度なども確認しておく必要を感じる。」
「始業時間、終業時間、休日、残業等、とにかく始めのうちにしっかりと会社に言うべきことは言って、もらえるべきものはしっかりともらい、泣き寝入りしないようにしてください。口約束ではなく、ちゃんと契約書を交わすことです。」
「自分の好きな仕事、好きになれる仕事を選択すべきであり、収入のために仕事を選ぶと長続きしないばかりか、毎日の仕事にやりがいがなく、辛い思いをすると思う。また、自身の体力や能力以上の職業を選ぶことも同様である。」
「自分のように『人工透析』を行っている方の場合は、終業時間が守られることが、最も大切だと考えます。仮に、どれだけ仕事が忙しい場合でも、無理に残業等を命じられることがないことが必要です。」
「余分な時間は仕事をしないことです。早めに出勤し片付くまで帰らない、ということをしないように。ただし、就業時間内はしっかりやるようにしています。」
「仕事よりも透析最優先、仕事はできる範囲でベストを尽くす。体調の悪いときは、無理をしない。」
「とにかく無理はしないこと。残業は一日1時間程度と決めています。」
「日々の体調管理のため、食事改善(塩分制限や水分摂取量)やストレスをできる限りためないように心がけています。」
「冬場は必ずマスクをし、うがい、手洗い、また仕事中はこまめに水分補給をしています。」
「比較的に午前中は体調がよく、午後になると、体調が悪くなることが多いので、早朝出勤している。脱水症状対策で、見えるところに水を置いて水分補給を忘れないようにしている。」
「水分摂取量の把握が必須であるため、ペットボトルから摂取するようにしている。」
「血圧が変動しやすいので、無理な力仕事はなるべく避ける。ストレスを溜めない。」
「長時間の移動や負荷をなるべく避ける。また精神的なストレスにさらされないようにする。」
「仕事中でも決まった時間に薬を飲む。適宜休憩する。」
「会社と相談し半日勤務にしてもらった。 休憩を必ずとるようにしている。」
「とにかく無理をしないようにと心がけている。ただし、繁忙期などでどうしても無理をしなければならない場面というのもある。」
「睡眠や休息を十分にとること、食事に注意すること、通勤では必ず座ること。」
「最初は病気のことなど配慮をしてくれるようにみえますが、だんだんこれくらいなら大丈夫だろうと思われるようになった。『夜間残業はさせてはいけない』などの引継ぎ事項もなし崩し的になくなって、夜の会議を担当させられることになりました。一度倒れてみたほうがいいのかと思うこともあります。」
「職場の上司はしっかり説明しても、しばらくするとそのことを忘れます。異動により新たにきた上司などは、そもそも引き継ぎ書に目を通しているのかも怪しいくらい病気に対する配慮がないです。」
製薬会社にて勤務したのち社会福祉士、介護支援専門員の資格を取得。専門学校教職員を経て、協同組合にて通所介護事業所の管理者・生活相談員や福祉用具貸与事業所福祉用具専門相談員、生活困窮者支援員を経験。精神障害のある方を対象にした介護職員初任者研修を運営し、講師も務めた。現在はコミュニティ施設運営、放課後等デイサービス運営、介護職員初任者研修講師等を行っている。「月刊デイ」への寄稿や社会福祉士全国大会での発表経験もあり。
障害、病気のある方の企業や仕事に関する口コミサイト「アンブレ」を運営中。 丁寧な取材や口コミの分析を通して、病気や障害の特性に配慮した働き方や仕事との向き合い方を提案。理想の職場に出会うための、そしてより働きやすくなるための情報を発信しております。障害や病気があってもぴったりの仕事を。