そう状態と抑うつ状態を反復する双極性障害(躁うつ病)。仕事が原因だという方もいらっしゃるかもしれません。また双極性障害(躁うつ病)になったことで、仕事を続けられなくなった方もいることでしょう。
例えば
・今の仕事を続けるべきなのか?
・新しい仕事を探すべきなのか?
・そもそも今から仕事を見つけることはできるのか?
・新しい職場で続けられるのか?
このような不安を感じたり悩んだりすることはありませんか?
そのような方は、同じように境遇の方々の声に耳を傾けてみましょう。実体験は、不安を少しずつ取り除くのに役立ちます。
このコラムでは、双極性障害(躁うつ病)のある方から寄せられた口コミをもとに、仕事探しのポイントや就職後の心がけなどをまとめてみました。
また、障害者雇用の専門家みちしたさん(社会福祉士、精神保健福祉士)にもアドバイスをいただきました。
仕事に悩んでいる方、これから就職や転職を考えている双極性障害(躁うつ病)のある方のお役に立つことを願っています。
「就業時間が長時間で上司によるパワハラがあり、退職に追い込まれた。」
「同じ職種の人が私一人なのに、仕事内容は盛りだくさんで走って仕事をしていました。疲労、ストレスからうつ病、双極性障害(躁うつ病)になりとても辛い思いをしました。」
「誰も持ちたくないという部活動顧問を割り当てられた。~中略~ 双極性障害(躁うつ病)で仕事ができなくなり、その後主治医の指導のもと、ライフチャートを作成したところ、4年前の部活動の負担との関連が浮上した。」
「ハイテンションで気分が高揚する時期と塞ぎこみ落ち込む欝な時期を繰り返す。躁状態は寝なくても平気なため、なかなか眠れず次の日の業務に支障をきたす。鬱状態は注意力が散漫になったり、通勤電車に乗れなくなったり過呼吸になってしまう」
「不定期にうつ状態に陥る。うつ状態となると就業は困難でこれまで何度か休職している。」
「うつがひどく、仕事をドタキャンしてしまうときがある。躁状態のときは仕事を入れすぎて、結果的にガス欠状態になる。」
「週3日しか就労できず、病気のことは話していなかったのでやる気がないと思われていた。」
「障害者の病状の苦しさを解ろうとせず、集団で責められた。」
「なにかがあっても、努力不足だと言われ、障害をカミングアウトすると障害者のレッテルを貼られ、今までこなしてきた業務から全て降ろされて干されてしまいました。」
「仕事量を控えめにしてもらっている。プレッシャーのかかる仕事はなるべくさせないようにしてもらっている。」
「いかに長く働き続けるかを考えてもらえ、無理をしないペースで働くように指導してくれる。」
「以前はフルタイムで働いていたが体調を崩すことが多く、勤務形態をパートタイムに変えてもらえた。 勤務時間が少なくなった分、体調にゆとりができ、楽に働けるようになった。」
「月に一回健康管理室の保健師と面談を設定してもらえる。上司にも困っていることを相談できる。」
「周りの方が障害者の事をよく理解してくれました。急な体調の変化にも柔軟に対応し助けてくれました。自分が障害者であることを隠す必要もなく、差別なども全くなくとても勤めやすかったです。」
「一度会社で激しい過呼吸になってしまい迷惑をかけた際、社長が今後また起こったときのためにと、過呼吸についての対処法を聞いてくれて、それを他の社員にも説明し『次に起こったときはこうしてやってくれ』と言ってくれた。」
「そうとうつが交互にきて、周囲を振り回し、仕事辞めたい、しんどい、この世がなくなったら楽になるのにと感じて同僚に話したら、真剣に受け止めてくれました。私の為に、上司が何度も勉強会を開いて、周囲の理解が得られるよう努力してくれました。」
「入社前に自らの病気を告白することだと思います。それを告白したことで内定を出さない企業なら、入社しても理解が少ない会社だと思います。長く続けられる職場を探すなら勇気を持って最初に病気を告白すべきです。」
「病名を伝え、自分に出来る事、出来ない事を正直に伝えることが大事だと思います。調子が悪くなった時にその会社にあたえてしまうかもしれないデメリットを考えて、伝えることにしています。」
「自分の障害名を伝えるだけでは、その症状や特性まで理解している会社は少ないのが現実です。そのため、何ができて何ができないのかを、最初にハッキリと伝えることができれば入社した後も楽になると思います。 」
「障害をオープンにして働けるなら、ぜひそうしてください。クローズ就労の場合、具合が悪くなっても、味方になってくれる人は少ないでしょう。」
「ハローワークの障碍者雇用枠の中から仕事を見つけました。応募してすぐに面接があり、体調が悪いときは休んでもよいという条件付きで就職が出来ました。通院時は有給扱いとなり、半日からでも給料が発生するという破格の扱いでした。」
「同じような障害を持った方が少しでもいる職場なら理解力はあると思います。障害者雇用の前例のある会社なら理解力はあると思うのであきらめず、ハローワークで障害者雇用の求人から探していきましょう。」
「面接の時のアドバイスやフォローをしてもらいました。」
「人材紹介会社を利用した。就労する時もその職場と密に連携を取ってくれた。」
「色々な手段を利用して、離職率や現場の状況の情報を得る事が必要だと思います。」
「社内の人間関係は求人票に記載されているわけでなく、外からでは分かりにくいが、できる限り情報を集めることが最善だと思う。」
「建物、とりわけスロープ、エレベーター、トイレなどの障害者対応ができていることが大切です。また、以前からその組織に勤めている障害者から詳しい話を聞くことが大切です。」
「実際に働く場所の環境(換気、室温、騒音の有無、部屋の広さなど)を眼で見て確認することはとても重要です。」
「離職率や現場の状況の情報を得る事が必要だと思います。雇用者と立場は対等だと考えて、お互いの思いを初めから率直に交換することが大事だと思います。」
「以前からその組織に勤めている同種の障害者から詳しい話を聞くことが大切です。」
「自分と同様の障害を持った人がどのように働いているのか知っておいた方が身のため。 顔色真っ青にして働いているような職場では長く続かない。 」
「出来る限り、自分の今の状態を客観的に把握することに努め、しんどい時には同僚や上司に『〇〇がしんどいです』と具体的に伝えている。」
「二重確認はもちろんのこと、同じ部署の方に最終チェックも頼んでいます。」
「わからないことや困ったことはその都度必ず担当の方に伝えるようにしています。」
「シフトを組むときになるべく週の半ばに休みを入れるようにして、疲れがたまらないよう体を休めることにしている。」
「休憩時間は屋上で独りになれる場所を確保して休んでいます。」
「気分の安定する薬を先に飲んで置き、気分の浮き沈みに対応できるように気を付けている」