うつ病は、仕事によるストレスが引き金となり発症する傾向が多くみられます。
そのため、休職して治療を行い症状が落ち着いたとしても、復職や転職を考えると、また同じような思いをするのではないか、仕事が続かないのではないかという不安が頭をよぎるかもしれません。
たとえば「会社はうつ病について理解してくれるだろうか?」「同僚や上司たちに自分の症状を話したほうが良いのだろうか?」「朝、急に体調が悪くなって会社に行けなくなったらどうしよう?」といった悩みはありませんか?
そのような悩みには、同じようにうつ病を抱えながらも、仕事を続けている方々の声に耳を傾けてみましょう。うつ病を抱えている方からの口コミには、症状と上手く付き合いながらできる仕事をどのように探したのか、どんな仕事なら向いているのかといったアドバイスがたくさん届いています。
さらに、障害者の方を専門とした人材紹介会社(エージェント)のサービス「MyMylink」で、うつ病の方の仕事探しをサポートしている現役のキャリアアドバイザーの方々にも、仕事探しのコツやポイントなどを伺いました。
また「おすすめの企業や業態」など、うつ病を抱えても働ける企業名を具体的に挙げながらご紹介します。
うつ病と仕事について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
「定時に退社は可能でしたが、そもそも普段の業務量が多いのと、プレッシャーが非常に辛くて、病気が悪化する環境が整っていました。うつ病が悪化する前に、対策をして欲しかったです。」
「プロジェクトの人手が足りず、私に業務のしわ寄せがかなりあったのですが、人員の追加をしてもらえませんでした。」
「現実に即していない過剰なノルマの設定、そのノルマを達成するために自爆営業(社員が自腹を切って商品購入)。頑張れば頑張るほど仕事が上乗せされきつくなってゆく。」
「体調不良になりやすかったため、厳しかった。」
「内勤→広告関係の職を希望したが、無視され営業に投入。当方以外にも多くの人間が心身を病んでいた」
「転勤になり、自分に合わない仕事に従事することになった。 仕事が俗人化しているが、誰に聞いていいのかわからない。 全く業務の方針や自分の役割など説明がなく、手探りで何とか進めるしかなかった。」
「SEに向いていないと言われたが、他の部署への異動はさせてもらえなかった。」
「新しく入った人間に対して、引き継ぎも不十分でしたし、わからない事を聞いても前に教えたはずだと言われ聞きにくい環境だった。」
「体育会系が比較的強くて、従業員全体的に怖い人や当たりのきつい人が多かった為。」
「パワハラ上司が野放しにされており、自分もその影響をうけてうつ病になった。」
「時給が低く、働いた満足感が低い。それだけでなく、仕事量が多いため次第に不満がたまってきていた。」
「恒常的に残業時間が多かったから。また、基本給も残業ありきで設定されていたため、残業しないと生活費が賄えない状況だったから。」
「新人だけ残業手当の申請をさせてもらえなかった。」
「事務所と実際の勤務先が離れていた上に、その双方で異なった仕事をすることになってしまった。」
「職員が詰め所で他の職員の悪口をしょっちゅう話していた。」
「弱者をおとしめる職場風土、障害者差別、パワーハラスメントが日常茶飯事。」
「うつ病にまったく理解を示してくれなかった。医者が休職を薦めたときにも応じてくれなかった。」
「欠勤したり、通院のために早く帰ることで上司から『やる気が無い』と言われたり、営業社員から『必要なときにいない』とクレームを言われることがあります。」
「自分のペースで働かせてもらえるとのことで入ったが、実際はできず、良く思わない上司からの嫌味を毎日言われ続けて病状が悪化し、退職せざるを得なくなった。」
「障害の理解が得られず、サボっている、怠けている、ヤル気が無いなどと言われていた。 自分の体調を崩しやすい状況を伝えても改善されない。毎日、緊張とストレスから抜けることは無かった。」
「どんなに頑張っても、うつ病ということで評価してもらえず少ない給料をさらに引き落としされる。」
「うつ病になったと言った途端に左遷され、左遷先でも社医が友達になったふりをして個人の健康状態について詮索し、それを本社の人事総務部に密告している最悪な職場でした。」
「うつ病や不安障害などの障害を一切、考慮しないで健常者と同じ要領で仕事をさせられた事が不満でした。何か配慮はあっても良かったのではないかと思います。」
「障害特性を採用前に充分説明したが配慮を得られない。 むしろ苦手とする仕事をするように言われ、より病状が悪化した。 退職を勧められて辞めざるをえなくなる。」
「毎朝、自分の精神状態の確認をしてから仕事量を決めてもらえたので、無理なくテンポよく仕事ができました。また、終業後に今日感じたことを聞いて頂き、体調に関して心配な点や周囲から見た客観的な自分を把握して治療に役立てることができ、病気と向き合いながら仕事をすることができました。」
「通院に際しての早退を認めてくれ、急に休んでも怒られるどころか皆さんが体調を気遣ってくれました。症状が酷くて買い物に行けず食料がなかった時に、先輩が自腹でお弁当を買って家まで届けてくれたこともありました。休職も限度の日数いっぱいまでさせてもらいました。本当にいろいろなところで、物理的にも精神的にも助けてもらっています。」
「上司や同僚にも同じ疾患を持つ人がいて理解のある職場だったので、うつ病をオープンにしてからはプレッシャーから解放されてストレスが減りました。」
「やはり、自分が病気だと隠してしまう方もいると思いますが、隠そうとすると、余計に不安やストレスがたまりやすくなり、長続きしないと思います。勇気を出して、面接をした方がきっと自分に合う職場が見つけられるはず。」
「確かに、素直に話せば面接で落ちる可能性は飛躍的に上がると思います。しかしながら、それを隠して入社したところで自分の病気や障害を隠しきれるわけではありません。そうなった時に会社に迷惑がかかるのはもちろんですが、一番困るのは自分です。」
「しっかりと自分の症状や仕事が出来るペースなどを訴えた上で、雇ってもらえる場所が最高の職場になると考えています。」
「『記者は時間的に不規則で宿直もあり、負担が大きいから』との会社の判断で、内勤への異動となりました。周囲の人は付かず離れずの距離で見守りながら相談相手になってくれました。症状が酷く休みが続いても、文句を言われるどころか体調を気遣ってくれる人が多かったです。」
「休職制度を利用し、その間リワークに通いました。復帰後も業務の負荷について配慮いただいています。」
「休職も限度の日数いっぱいまでさせてもらいました。今でも連絡を取っている人がたくさんいて、励ましてくれたり、心配してくれたりします。本当にいろいろなところで、物理的にも精神的にも助けてもらっています。」
「鬱がひどく、突然休職させていただきましたが、その間の仕事を分担して終わらせてくれて、復職した際も無理せずゆっくりでいいとお言葉をいただきました。配慮が足りないと思う部分はありません。」
「うつ病を申告するも、入社より1年以内の場合、最大3ケ月しか休職できず、それを超えると退職しか選択肢がない。」
「休職する旨を上司や先輩に伝えたら、『しっかり休んで』との声を頂いた。しかし会社からは、職場環境の改善は現状できないと言われた。」
「休職後に復職した直後は負担の少ない仕事から始めていったが、体調を崩し休んだりしたため、上司に叱責された。また、フルタイム勤務に戻るまでに半年ほどかかり、『こんなに時間がかかるのはおかしい』と産業医に責められた。」
「メンタル面に問題があり休職した人は、復職しても再度休職する人がかなり多く、復職プログラムがあまり上手く出来ていないのではないかと思う。」
「社員の方は休職されている方も多く、ほとんどは休職したまま退職したり、復職してもまた休職したりするケースが多いので、配慮が足りないのが原因だと思います。」
「一人で仕事をするのはプレッシャーも強く責任が重くなりますので、決して一人で仕事をしない、チームワークを重視した会社が良いかな、と思います。」
「上司の知識や寛容さ次第で病気に対する対応がガラっと変わってしまうのは事実です。良い上司、理解力が高く相談にもきちっとのってくれる真面目な上司に巡り合うと、やる気が俄然高まり『頑張ろう』という意欲が非常に高くなります。」
「通勤時間もあまりかからないところの方がいいかと思います。長時間の電車通勤などですと、それだけでもきついです。それから、私は朝に気分が落ち込むことが多いため、昼間ぐらいから働けるような職場がいい、というように、それぞれ働きやすい時間帯もあるかと思いますのでそこもきちんと確認しておくべきだと思います。」
「選り好みはしている暇はない」とか、「入れればどこでもいい」と言うスタンスは病状が悪化するリスクがあるので非常に危険です。自分の肌に合うか、仲間と分かち合えそうか、必ず確認しましょう。」
「離職率を聞くのがよいと思います。よい会社なら、離職率が高くなるはずがないからです。また、入社後はどういったケアがあるのかも聞いておくと良いと思います。」
「勤めるかもしれない場所を可能ならしっかり見学することだと思います。通路、トイレ、持ち場の仕事場など。仕事内容も見学できるならどんな雰囲気であるか仕事の流れなども確かめつつ、後は自分のペースで仕事がはかれるか、パーソナルスペースを保てるかなどを見極めるのがオススメです。」
「社内に同じ病気や障害の人がいるかどうかも確認してみることを勧めます。既に障害者の雇用をしている職場なら、ケアやサポートの体制が整っている可能性も高いです。」
「無理をして症状が悪化したり再発したりすることのないように、現場を自分の目で判断する他、就労支援サポート担当者の有無やその対応なども確認できたら理想的です。」
「聞くべき事は全て面接で聞いた方が良いです。うつ病などの精神疾患は考慮してもらえるのか、配慮はあるのかなど。」
「もし、精神面で何かあったら時短勤務ができるのか、通常よりも多く休憩を取ることができるのかを、聞くべき質問として挙げられるかと思います。」