「精神障がいだから」と諦めるのは違う。ハードルを越えていく、スタートラインの安心サポート

障がいのある方向けの転職支援サービスの中でも、特に精神障がいのある方のサポートに力を注いでいるのが、株式会社スタートラインが運営する「人材紹介サービス MyMylink(以下、MyMylink)」です。

障がいのある方を雇用する企業のサテライトオフィス事業からスタートした会社だからこその蓄積されたノウハウを強みに、求職者様の不安や課題にキャリアアドバイザーが向き合ってくれるMyMylink。

しかし、携わる方々に今回お話を伺ってみると、「障がい者枠での採用について悩みを抱えている求職者様の力になりたい」という、何よりも純粋な気持ちを感じることができました。

スタートラインの安心サポート

目次

長年のノウハウと先進プログラムの研究で、より力強いサポートを

長年のノウハウと先進プログラムの研究で、より力強いサポートを


まずは、人材紹介チームの藤野さんに、サービス全体のことについてお話しいただきました。

―はじめに、MyMylink‎‎を利用してほしい方について教えてください。

藤野さん:MyMylink‎‎‎は、数ある障がい種別の中でも特に精神障がいのある方のお力になることを目指しているサービスです。
身体障がいや知的障がいがある方に比べて、精神障がいのある方は、「これから障害者手帳を持って働く」といった状況が多いのが実情です。

しかし、精神障がいのある方の雇用に関しては、企業様サイドの理解や認知がまだ進んでいない部分もあるので、私たちがうまく橋渡しができればと思っています。

障がいへの配慮に関しては、企業様もどこまで踏み込んで聞いて良いのか分かりづらかったり、障がいのあるご本人様も本当に言いたいことが言えなかったりする場合も多々あります。

だからこそ、単純に求人を見つけてお勧めするのではなくて、コミュニケーションを取ってその障がいにきちんと寄り添い、その方の状況をヒアリングして明らかにしていきながら、どういう職場が合っているのかを見極め、入社する前にきちんとお互いの想いが明らかになっている状態にしていくことが大切なんです。

―いくつか障がい者向けの人材紹介サービスがある中で、MyMylink‎‎‎‎の強みはどんなところなのでしょう?

藤野さん:私たちの会社は、障がいのある方専用の、企業のサテライトオフィス運営事業から始まっています。
そのため、求人をご紹介する際も、実際に就職した後にどんなことが起きるのかを想像しながら紹介できるのが強みかもしれません。

企業様に対しても、「こんな方を採用する場合はここに配慮してあげてほしい」ということをノウハウとして知っているので、ミスマッチを出来る限り最小限にして橋渡しができるのが、他のサービスとの違いかなと思います。

―最近ではACT*の論文を会社として出されたと伺ったのですが、そこにはどんな意図があるのでしょうか?

※ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)
認知行動療法の「第三の波」のひとつとされる最新の科学的な心理療法です。人の心の動きに関する基礎的な研究成果に基づいており、主にうつ病などの精神医療の治療・援助に用いられています。ACTは2000年頃から心理療法として欧米に広まり、現在では日本も含め急速に世界中に広がっています。

藤野さん:もともと日本では、ACTを心理的な柔軟性を高められる訓練プログラムとして取り入れようという動きがあったのですが、精神障がいのある方のサポートをする上でも有効だと思ったんです。

これは主にサテライトオフィス事業に応用しているノウハウでもあるのですが、会社として研究を進めているので、求職者様のサポートにも何かしら役立てるかもしれません。

障がいのある方が抱いている課題を本質的に解決するために、ACTのプログラムを用いて支援していく基盤を固めているのが今なんです。

民間企業としてはACT研究の最先端を目指しつつ、ACTが必要な方とそうではない方を見極めた上で、状況に応じて様々に支援の仕方を変えています。

―ACTの研究は、実際のサポートにどう活きているのでしょうか?

藤野さん:例えば、初日に出社した時は乗れた電車に次の日から乗れなくなってしまった場合に、何故そうなってしまったのか、その思考に囚われた時にどんな対策をとったら良いのかを、これまでは分析しきれなかったんです。

しかしACTのノウハウがあるおかげで、現在は原因を追求して、それらに対してきちんと課題を設定し、科学的に解決しようとアクションすることができるようになりました。
本質的なサポートという意味で、障がいのある方に対する大きな進歩だと思っています。

―原因がきちんと分かるのは、障がいのある方にとっても安心につながりますね。 実際にMyMylinkを利用するとなったら、どのような流れになるのでしょうか?

藤野さん:まずはwebから簡易登録をしていただいて、アドバイザーが電話面談をさせていただています。

ご状況をお伺いした上で弊社の非公開求人をご提案し、その中でご応募いただけるところに応募していただく流れですね。

詳しくは、実際にアドバイザーを担当しているスタッフのお話を聞いてもらったほうが分かりやすそうです。

「通過点」であるお仕事探しに、本気で寄り添うキャリアカウンセラーでありたい

「通過点」であるお仕事探しに、本気で寄り添うキャリアカウンセラーでありたい


ここで、キャリアアドバイザーの田中さん(左)と、佐藤さん(右)に、実際の求職者様とのやり取りについて伺います。

―最初に、それぞれのお仕事について教えて下さい。

佐藤さん:私は、求職者の方とお電話での面談をさせていただいているキャリアアドバイザーです。
登録があった方に対してお電話でお話しをして、現在のご状況やご希望を中心にお話を伺った上で、どういった求人が合うのかを見極めてご案内をしています。

田中さん:私は企業側の担当で、障がいのある方を採用したい企業様に「どういったお悩みがありますか」「どういったご希望がありますか」と伺い、求人票に落とし込んでいきます。

―求職者の方と関わっているのが佐藤さんで、企業様のご要望を伺っているのが田中さんということですね。

長く働いていただくために大切にしていること

長く働いていただくために大切にしていること


―まず実際に、カウンセリングする求職者様の特色や、よくあるお悩みについて教えてください。

佐藤さん:MyMylink‎‎‎の場合は、精神障がいでしたら、うつ、双極性障がい、あとは特殊恐怖症が多いですね。発達障がいでしたら、アスペルガーであったりADHDの方が多いと思います。 でも、圧倒的に精神障がいで手帳のある方が多く、全体の8割ほどです。

就職を決めるためにご登録いただいている方ももちろんいらっしゃるのですが、実際障がい者枠で働いたことがないため、どんなものか知りたいという方もすごく多いです。

だからまずは電話面談でご要望にお応えしながら、今後私たちができるサポートについてもお伝えしています。

―カウンセリングでは、どんなことを大事にしているのでしょうか。

佐藤さん:ちょっと踏み込んだ内容にはなるのですが、ご本人様に発症の経緯やお身体の調子について詳しく確認をさせていただいています。
ゆくゆく同じ状況になった時に発症される可能性、再発される可能性が高いとしても、なるべく弊社がご案内する企業で長く働いていただきたくて。

ですので、そのような状況になったとしてもご本人様が就職先の企業でどんなサポートをしてもらえれば良いか、またどんな配慮が必要かをきちんと企業側に伝えられるように、明確にしています。

―求職者さんからご依頼いただいてから実際に内定が出るまでは、どれくらいの期間サポートをされているのでしょうか?

佐藤さん:早い方ですと、1ヶ月ほどでお仕事が決まる方もいらっしゃいます。
平均すると2~3ヶ月くらいですね。

―今までカウンセリングしてきた中で、記憶に残っている出来事はありますか?

佐藤さん:ADHDのある主婦の方で、「初めての障がい者枠での就職でどうすればいいか分からない」とご相談いただいたことがありました。

面談の中で一緒に求職者様ご自身の障がいの特性や、できること・できないことについて掘り下げていき、「じゃあ特性的にこういうことが分かるかもしれないですね」などと噛み砕いてお話しをする中で、「未経験でもこういったお仕事はきっと適正がありますね」といったご案内もさせていただいて。

そうしたら、「面談の時に佐藤さんが一緒に整理をしてくれたことが実際の選考ですごく活かされました」と言ってもらえたんです。
このとき、まさにこれが私がキャリアアドバイザーとしてやりたかったことだなと思って。

佐藤さん:誰にとっても、就職活動って通過点じゃないですか。
私自信もすごく苦労しましたし、自分と向き合うのって怖かったりもすると思うんです。
だからこそ、求職者様の通過点で自分が少しでもお力になれたのかなと思うと、すごく嬉しかったですね。

雇用する企業にも、障がいへの理解をサポート

雇用する企業にも、障がいへの理解をサポート


―ここで、企業様とのことについても伺いたいのですが、企業様側からよく寄せられる声には、どんなものがあるのでしょうか?

田中さん:不安に関してはやはり、障がいのある方の雇用実績がなく、「この受け入れ態勢で大丈夫なのか」、「ご縁があっても本当にちゃんと受け入れられるのか」といった声をよく伺います。

受け入れ側の人事の方が、サポートがうまくいかなくてご自身を責めてしまう場合もよくあるんです。

―確かに企業側の方もそこは慎重になってしまうかもしれませんね。

田中さん:ご担当者の方も「企業としてもっと工夫ができないのだろうか」と考えているからこそ、受け入れのハードルが上がってしまうんじゃないかなと。

―そんなときは、どんな風に企業の方へご提案されるのでしょう?

田中さん:私が今まで伺ったことをそのままお伝えすると、初めて障がい者の方を採用したいときには、「精神の方よりは身体の方の方が良いです」とおっしゃられることが多いのですが、実はこれってただ精神障がいのある方への理解が追いついていないだけのケースも多いんです。

だから、そんなときは紹介資料を元に綿密にお話しをして、理想的なマッチングができるようにしています。

佐藤さん:MyMylink‎‎では、求職者様と面談した後に、その方の紹介資料というものを作成しているんですね。

項目としては、発症の時期だったり状況、現状、対策、あとは配慮事項などを記載していて、見ていただくと精神障がいの方であっても企業のご担当者様から「会ってみたい」と反応されることも少なくないんです。

―例えばどんな内容だと、上手くマッチングできるのでしょうか?

佐藤さん:やっぱり、症状への対策がしっかりされていて、現状が安定している方、スキルがあって人柄も良い方だと採用してみたい・会ってみたいという気持ちになっていただけるので、なるべく企業様の不安を払拭するためにも紹介資料は丁寧に書き上げています。

それから、例えば休養されている期間が長く、数年の離職期間がある方も求職者様の中にはいらっしゃるのですが、ブランク期間に何をしていたかをヒアリングして、規則的な生活を続けていて就労に向けた準備をされていただとか、こういったお人柄で資格取得に励まれていた、といったようなアピールポイントに変わることももちろんあります。

そもそも精神障がいのある方と関わったことがないから、企業様側のハードルが高くなってしまっているようなんです。

ただ、実際に直接会えるかたちでご紹介すると、「表情が柔らかくて素敵ですね」、「コミュニケーションがすごく円滑ですね」などのプラスの印象を持っていただけることがすごく多いですね。

―反対に、求職者様側で「自分が仕事ができるのかな」、「どこまでサポートしてもらえるのかな」と思っている方も多そうです。

佐藤さん:そうですね。例えば、発達障がいの方であれば、周りから言われて「自分が怠けているんだ」って自信をなくされているとか、失敗経験をされている方がすごく多いんですよね。

そんな方々にこそ、例えば選考や面接を受けられて、NGの理由があればはっきりお伝えしています。
曖昧な評価の中で悩まれてきたからこそ、「ダメでした」だけで終わらせたくないというか。

その方の今後のためにどういう風に先方がおっしゃっていたか、どういうところを評価されていたかっていうのは、言葉は考えつつも、なるべくありのまま伝えるようにはさせていただいています。
そうすることで、「丁寧なフィードバック本当にありがとうございます。参考にします。」というようなお声をいただくことはありますね。

―もともとは普通に就職した方が、後になって障がいに気付くケースでは、障がい者枠で働く選択に抵抗がある人もいらっしゃいますか?

佐藤さん:そうですね、たしかに選択を迷われる方もおりますね。ただそういった方が障がい者枠で仕事を探すきっかけをお聞きすると無理をして一般枠で働くことで、心身ともに負荷がかかり、さらには体調を崩して…といったお話をしてくれます。
そのため、周囲のサポートを考えたら障がい特性をオープンにした方が得られることが多いので、障がい者枠での就職を選択される方も多いという印象です。

―入社後のサポートなどもあるのでしょうか?

佐藤さん:入社日、1週間、2ヶ月と定期的に、電話かメールでご連絡させていただいております。

また、企業様からのご要望次第になってしまいますが、ご入社された方に対して、長く安心して働いていけるように一定期間、サポートチームからのサポートも受けられます。

月に1回サポートチームの者が企業様にお伺いし、ご入社された方と面談させていただいております。

日々のサポートチームのサポートは、リモートで行なっております。
ご入社された方にはスマートフォン・パソコンで弊社が開発したサポートシステムに日々の体調面やメンタル面の状態を記録していただきます。
記録した情報はサポートチームも閲覧可能となっており、不調のサインを早期に発見し、予防につなげています。
例えば、ある日、いつもより睡眠時間が短かったとします。その変化にいち早く気付き「お身体はいかがですか?」とご入社された方にコンタクトをとっております。

―就職しても会社以外に支えになってくれる存在があるのは心強いですね。
最後に、障がいのある方でMyMylink‎‎への登録を迷っている方へ、メッセージをいただけますでしょうか?


佐藤さん:障がい者枠で仕事をしようか悩まれているのであれば、悩まれている状況も含めてお話をお伺いできればなと思っています。
現状を知ってやっぱり障がい者枠じゃなくて一般枠にしようと思われたら、それはそれで良いと思うんですよね。
選択する過程の一つとしてMyMylink‎‎を使っていただき、選考に進むのであればご自身の得意不得意であったり障がい状況、障がい特性について本当に丁寧にヒアリングさせていただいて、なるべく整理をされた状態で面接に挑んでいただきたいと思っているので、そこにはすごく力を入れています。

それに、実際に働くとかじゃなく、「自分自身を知りたい」とか「障がいの配慮って何を書けばいいのか分からない」と悩まれている方であっても、大歓迎です!
もしよかったら、一緒にお話しができればなと思っています。

田中さん:確かに、登録をして電話面談をしたり面接を受けたりすると、イコール就職しないといけないと思っている方がすごく多いですよね。

そうなると、一本お電話したりメールを打つのもすごく勇気のいることだと思うんですが、「お話ししてすごくスッキリした」とか「勇気をもらった」といった方もいらっしゃれば、「一旦現職に留まる」という選択をした方もいるので、本当に自分がどうしていくかを知るための一歩を踏み出すために活用していただければ幸いです。
佐藤がさっき「通過点」と言っていたのはまさにその通りだなと思うので。

あとは、企業様に訪問をして、弊社からのご紹介で転職した方が働いている様子を担当者の方から伺っていると、「すごく一生懸命仕事をしてくれていて本当に助かっています」と言われることもよくあります。
そんな風に社会の一員として求められているところはあると思うので、いきいき働くことを諦めてしまっていたらすごくもったいないというか…。

「自分はちょっと難しいかも」なんて決めつけずに、まずは一歩踏み出していただけたら全力で応援します!」

今回訪問させていただいた、精神疾患、発達障がいの方専門の転職サービス「MyMylink(マイマイリンク)」。
経験豊富なキャリアアドバイザーが親身になってサポートします。
詳しい情報や登録は、こちらをご覧ください。



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