やはり周囲との協調性が無いので、集団からはみ出す。黙々と作業をして、実際商品に問題は無いので、仕事を続けることは出来るが、本当に自分が必要とされているのか実感が無い。でも、社員に、ありがとうと言ってくれる人が居たり、声をかけてくれる子がいるので、なんとか頑張れている。そして、お客さんもたくさん買いに来て食べてくれるので、自己犠牲の精神に基づいて、頑張っている。もはや仕事と感情を切り離して、働いている。職場内での空気扱いが何年たっても辛い。それに、みんなと馴染めない自分の非力さと無能さに、涙が出てくる。必死で頑張ったり、アピールしても、気持ち悪がられるだけ。いない方がいい存在なのに、手が足りていないので、仕事はある。ただ、それだけ。社会の部品というより、空気や燃料の様な消耗品に感じる。

パン製造。主に製造での仕事。ひたすら一日分の個数と、決められた数のパンを作る。

時折、支援員さんが職場を訪問してくれる。その時は、味方が来たなぁとほっとする。あとは、みんな上辺だけで、本心や心まで解らないし、解るつもりも無いし、相手は障碍者など相手にしない。常に見下されて生きているので、別に何を言われても、かなしいとも苦しいとも思わなくなった。ただ、居場所が欲しいのと、少しでも人の役に立ちたかったので、必死にしがみついて消耗している。そこまで頭で理解しつつも、辞める事が出来ない。何というか、無言のパン生地を仕込むときや成型している時が、楽しい。人間とは本当に理解できない関係だけれど、それでもたまに優しい人もいる。声をかけてくれる人もいる。しかし、下心のような薄ら寒い優越感や、弱者を助ける私に陶酔している気もして、あまり近づけない。お互いに警戒しあったままの平行線。きっと解りあえる事など皆無だと思う。開き直っている。心が理解できない。

パン職人やパン屋さんは朝から晩まで、ともに肉体労働。みんなが体育会系で、元気が良い。最初は戸惑ったが、今はその元気を自分ももらっている。お客さんが喜んで食べてくれる姿を想像しながら、少しでも尽力できればと思い働いている。上下関係や先輩後輩の掟、ルール。絆など、人間関係が縛られているので、自分はLINEグループにも入れてもらえないし、入ろうというつもりもない。しかし、周囲がそれが〇〇さんだからと、認知、承認してくれた方がありがたい。自分は自分のペースで頑張れている。けっこう図太いし我が儘。間違ったことは、正直に言うので、人から信頼があるかどうかは、さておき。変人と認めて、野放しでいさせてくれる雰囲気があるので、ずいぶんと楽になった。

給料が下の下。いくら頑張っても、ミジンコ程の給料なので、生活が困難。人の入れ替わりが激しく、だんだん若い子ばかりになってきた。肉体労働なのでいつまで身体が持つのか不安。すでに、腰痛や首の痛み。手首の腱鞘炎などに悩まされている。持病だった甲状腺機能の障がいも、悪化しないか危機感を感じる。全く未来の予想と予測がつかない。